~番外編~

澪「なんで虫取り?高校生だぞ私達は」

律「おいおい澪~、ま・だ・高校生だろ?
その年で既に童心失ってるって寂しい奴だぜ」

澪「プールとか行きたかったのに」

律「なんだよ遊ぼうって言ったのはお前だろ~?
たまには私に付き合えよ!」

澪「・・・バカ律」ボソッ

律「~♪(けっ!最近いつも主導権握られっぱなしだからな!
ここらで一発ガツンと怖がらせてやるぜ!)」

律「ほら澪~!セミ取ったセミ~!」ウリウリ

澪「や、や、やめろ!そんなものくっつけようとするな!」

律「ビビりすぎだって~!たかがセミだよ?セミ!」

澪「よく見てみろ!結構怖いぞセミ!やばいって!」

律「えい」ピト

澪「ぎゃああああああああ!!」ガチン

律「・・・いてえ」

律「おい機嫌なおせって澪~」

澪「うるさいバカ律!信じられないホント!」

律「あ~ごめんよ!ゆるちて!(ふふふ・・・この怯え振り・・・
どうやら私の方が力関係が上だと思い出してきたようだな)」

澪「じゃあプール!もうプールいこ!」

律「ははは、まあしゃーねぇなあ~付き合ってやっか!」

澪「律!良かった!お前には言葉が通じないのかと思ったよ!」

律「おい失礼だなそれ!」

和「あら澪じゃない・・・と、律」

澪「おお!和じゃないか!」

律「あ~これは生徒会の和さん!いつもうちの澪がお世話になってますね~」

和「奇遇ね。二人で遊んでいるの?」

澪「ああ!・・・そうだ和も暇なら一緒に来ないか?プール行くんだ!」

律(え?なんで?)

和「あら・・・まあ別に暇だけどお邪魔じゃないかしら?」

澪「何言ってんだ!和もいた方が楽しいに決まってるよ!」

和「分かったわ。じゃあ水着取りに行かなきゃ」

澪「じゃあ先行ってるから後で合流しよう・・・場所は」

律(なんだよ澪の奴・・・私に相談もなしにホイホイ決めやがって・・・)



…市民プール

澪「来たか和!おお!流石にプロポーションいいな和!」

和「貴方には負けるわ」

律(どうせ味噌っかすみたいなプロポーションですよ・・・)

澪「いや天使だ!女神だ!ヴィーナスだ!」

和「何言ってんの澪」

律(何言ってんだこいつ・・・)

和「でも悪い気はしないわね・・・ありがとう」

澪「いや当然の事を言ったまでだ!」

律(何?弱みでも握られてるの澪?)

律「なぁ和・・・あいつってば和の前だといつもああなの?」

和「ん?・・・そういえば今日はちょっと変かもね」

澪「ウォータースライダーあるよ!一緒にやろうよ和!」

和「うん行くわ」

律(なんだよ・・・私と二人の時はあんなにテンション高くなかったじゃん)

澪「あ~遊んだ遊んだ・・・今日は楽しかったな~!」

和「そうね。いい気晴らしになったわ」

律「ちょっと疲れたな私は」

澪「律・・・お前空気読めよ」

和「ちょっと喧嘩しないでね?二人とも」

澪「分かってるよ・・・日光の照り返しもきついしな」

律(こんにゃろう・・・)

和「じゃあ私ここで」

澪「お~またな和!」

律「・・・どうも」



澪「おい律・・・さっきの挨拶は何だ?もうちょっと愛想よくだな」

律「別に・・・私関係ないじゃん」

澪「関係ないって・・・世話になってるだろ?うちの軽音部だって」

律「また説教?説教好きだな澪は」

澪「だって律がだらしないから・・・」

律「へ~へ~、どうせ私が悪いんですよ~」

澪「なにいじけてんだ律?」

律「いじけてなんかないよ!」

澪「ふん・・・さては嫉妬したか?」

律「は?」

澪「和と仲良くする私を見て嫉妬したか?」

律(何言ってんのこの人・・・)

澪「ふふっ・・・まあそうだろうな!」

律(結論付けちゃった!)

澪「それは別にいいんだ!当然だ!」

律「ちょ、ちょっと待って澪、落ち着け?」

澪「私の良さが分かったか律?お前を相手にするのは私くらいだ」

律「あ、あの澪さん?顔近いんですけど?」

澪「それなのに何故!私の思いを受け入れない!?」

律「日射病か?日射病だな澪!大変だ早く冷やさないと!」

澪「話をそらすなデコ!」パーン

律「ひいっ!」

律「待ってくれ澪!お、お前はいい友達だと思っているけどまた変な事とかは・・・」

澪「変な事~?ふ~ん・・・こういうのか?」フッ

律「あっ・・・ちょ!耳に息ふきかけないで!」

澪「全くお前は私がリードしなきゃ何にも出来ないんだな」

律「ち、違う・・・そんな事リードされたくないし!しかも路上だぞここ!」

澪「こまけえことはいいんだよ!」パーン

律「ひいっ!」

澪「じゃあ家行くぞ家!」

律「ま、待って心の準備が・・・」

澪「歩きながらつけろグズ!」

律「・・・」グスグス

澪「なに?なんで泣きそうになってるの?大好きな澪に犯されるっていう嬉し泣き?」

律「犯すって・・・い、いい加減にしろよ!澪らしくないよこんなの!」

澪「私らしさ?そんなのお前が一番良く分かってると思ったが」

律(ダメだ言葉が通じない!)

律(逆転だ・・・ここから逆転の秘策を・・・神様・・・!)

澪「ほらボーっとしてんじゃない!」

律(くっ・・・ダメだ!何も思いつかない!浮かばない!このままじゃ犯される!)

澪「ふっふっふ・・・今日は記念日だね・・・初めて記念日」



唯「あれ~?りっちゃん澪ちゃん」

律「ゆ、唯!!」

梓「あれ~どうしたんですか?お二人もデートですか?くしし」

律「梓ああああ!!(感涙)」

澪「違うって!プール行っただけだよ・・・さっきまで和も一緒だったしな」

唯「ふ~んそうなんだあ~」

律「唯!唯!今からお前ん家行きたい!行きたいんだけど!」

梓「律先輩なんですかその異様に媚びた目は?
まさか唯先輩に気があるんじゃないでしょうね?」

唯「あはは~私はあずにゃん一筋だよ♪」

澪「・・・」

律「待て唯!見捨てるな!私を助けろ!助けろ!助けるんだァー!!」

唯「あはは何かりっちゃん必死でおもしろ~い!」

梓「まあそれだけが取り得ですからね」

律「おい私はマジなんだって!スルーするな!」

澪「いい加減迷惑だろ律?二人だってお楽しみの所だ」

梓「流石澪先輩!話が分かるッ!憧れるッ!」

律「おいこら梓てめー黙ってろ!」

唯「むーりっちゃんあずにゃんに何て事を!」

律「!!(しまった!?)」

唯「じゃあね~澪ちゃんりっちゃん!」ブンブン

梓「またお会いしましょう」ペコリ

澪「ああ・・・気をつけて帰るんだぞ」

律「・・・」




澪「さて・・・」ズルズル

律「嫌だあああああああ!!」


こうして私、田井中律は一夏の甘い経験をしたのだった。





~おまけ~

澪「律!やめろ!はっ恥ずかしいっ!」

律「うるせーオラー!お前から誘ったんだろうが!」

澪「イヤアァーーーー!」


服を脱がせればイニシアチブが取れるという事に気がつきました。
田井中律です。


おわり




最終更新:2010年01月02日 22:49