茜父「琴吹さん。この通りです…娘を、許してやってください…!!」

琴吹「……」

紬「お父様!! 私からもお願いします!!」

琴吹「しかし、紬…お前は殺されそうになったんだぞ?」

紬「悪いのは騙した人たちです!」

琴吹「紬…、娘が危険な目に会ったのにそれを簡単に許すなど…
    私はそこまで出来た人間ではないのだよ…」

紬「そ、そんな!!」

琴吹「三浦さん、あなたの娘さんの犯した罪は大きい…」

茜父「はい…わかっています…。子供の罪は親の責任です…」

茜父「全て私が償います…。どんな罰だって甘んじて受けます!!」

茜「お、お父さん!?」

琴吹「……わかった。ではその言葉通り罪を償っていただこう」

茜父「……!!」

平沢「し、社長!!」


琴吹「ユーフォニアムを…」

茜父「えっ…?」

琴吹「ユーフォニアムを吹いてはくれないか?」

茜父「あの…しかし…」

琴吹「どうした? どんな罰でも受けるのではなかったのかな?」

琴吹「そのような病み上がりの体でユーフォニアムを吹かねばならないのは
    想像以上に重い罰だとは思うがね」

平沢(うわ~…人情劇だな~…)

紬(お父様…昔からそのような邦画が大好きでしたものね…!!)

茜父「そのようなことでよろしいので…?」

琴吹「ああ、以前から一度はこんな大岡裁きみたいな真似事をするのが夢だったんだ」

斎藤(旦那様…ようございましたな~…)よよよ…

茜父「そ、それでは…」

茜「お父さん…大丈夫なの…?」

茜父「茜、キミにはまだ言ってなかったが、傭兵になる前は
    このユーフォニアムの奏者を目指していたんだよ」

茜父「しかし家庭の事情もあり結局は傭兵にならざるを得なかった…」

平沢「傭兵にならざるを得ない状況っていったい…」

琴吹(スパイという職業もどうかと思うぞ、平沢くん…)

茜父「スゥ~~~……」

~♪~♪~♪~♪ ~♪~♪~♪~♪
   ~♪~♪~♪~♪ ~♪~♪~♪~♪

紬「……素敵」

 この部屋にいる誰もがその透き通った音色に聞き惚れていました
 しかし、この演奏は誰よりも茜ちゃんへと向けられたものであったことは間違いありません
 私たちの感じるこの空気の震えは、茜ちゃんが感じているそれとはまた違ったものでしょう
 その音色は親子の10年という溝を埋めるのに充分であろう素晴らしいものでした
 きっと茜ちゃんにもお父さんの想いは伝わったと思います

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────────
────────────

紬「ってことが昨日あってね」

澪「わ、私たちの知らないところでそんなハードな展開が…」

律「あ~私もその場に居たかったな~。ドラマみたいじゃん!」

梓「律先輩! もしかしたらムギ先輩本当に殺されたかもしれないんですよ!」

茜「…ご、ごめんなさい」

梓「あっ!? ち、違うよ! 茜のこと悪く言ったわけじゃないから…」

紬「そうよ、私と茜ちゃんの絆は一層深まったのよ♪」

茜「////」

唯「なるほど~、今の話しを纏めますと……」

律「お! なんだなんだ?」

唯「なんで牛丼私も誘ってくれなかったの~!!」

澪「なんでそうなるんだ!!」

梓「ところで、さっきの話。はっきりしない人物が1人いましたね」

律「ムギのとーちゃんと一緒にいた人な」

紬(唯ちゃんのお父様からは黙っててくれって言われてるのよね…)

紬(いずれ自分から話すからって仰ってらしたけど…)

茜「なんでも、スパイらしいですよ」

紬(あ、茜ちゃん!?)

澪「す、スパイ!?」

梓「本当にそんな職業あるんでしょうか…?」

律「まぁ、傭兵がいるくらいだから別にいいんじゃね?」

紬(そうよね…誰もそのスパイさんが唯ちゃんのお父様だって気づくはずないわよね)

唯「スパイ……」

紬「ゆ、唯ちゃん!? いったいどうしたの!?」

唯「そのスパイって…まさか…!?」

紬(ま、まさか…気づいちゃった!? 唯ちゃんって結構鋭いとこあるし…)

唯「梅干作ってる人?」

澪「もうツッコまないぞ……」

唯「すっぱ~い!! えへへ…なんちゃって」

律「はいはい…」

紬「……」

梓「寒いです…」

唯「ええ~…」

茜「……」

茜「ブフッwwwwwwww!!」

一同「!?」


 ・ ・ ・ ・ ・

澪「しかし、私も茜のお父さんの演奏聴いてみたかったな~」

紬「とっても素晴らしかったのよ♪ ね。茜ちゃん」

茜「はい…とても///」

律「じゃあさ、今ここで茜に吹いてもらおうよ!」

茜「えっ…でも…、私本当にユーフォニアム吹いたことなくって…」

律「この軽音部にいる限りはいつか吹かなきゃいけないんだしさ」

梓「そうだよ茜。今日が初めて音を出す日にしたらいいんだよ」

茜「で、でも…」

唯「デビちゃん。その体の中には凄い演奏をしたお父さんの血が流れてるんだよ
  きっとデビちゃんにもその才能が受け継がれているはずだよ!」

律「お!唯、良いこと言った! 先程の失態は取り消すぞ」

唯「はは~っ、ありがたき幸せ」

澪「うん、吹いてみてよ茜」

梓「聴いてみたいな~」

茜「あ、あの……」

紬「がんばって、茜ちゃん」

茜「……」

茜「はい、わかりました!」

唯「うわ~い!!」パチパチパチパチ

茜「では……」

茜「すぅ~~~~っ……」

茜「プワッ♪!!」

律「おおっ!!」

   カッ!!!!



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           γ ⌒ ⌒ `ヘ
          イ ""  ⌒  ヾ ヾ    ドガァァァァァァァァン.....
        / (   ⌒    ヽ  )ヽ
        (      、 ,     ヾ )
 ................... .......ゞ (.    .  ノ. .ノ .ノ........... ........
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  _ _i=n_ ._ [l_ .._....,,. .-ー;''!  i;;;~-ヽ_ii_i=n_ [l h__
  /==H=ロロ-.γ ,~ー'''l ! |'''ーヾ  ヾ 「!=FH=ロロ
  ¶:::-幵-冂::( (    |l  |    )  )=HロΠ=_Π
  Π=_Π「Ⅱヾ、 ⌒~"""''''''⌒~'"´ ノ;;'':::日lTΠl:::....
 Д日lTl,,..:''''"   ""'''ー-┬ーr--~''""   :::Д日lT::::
 FH=n.:::::'            |   |         :::FL日l」:::::
 ロΠ=:::::.:.        ノ 从 ゝ        .::田:/==Д::
 口=Π田:::.                   .::::Γ| ‡∩:::::
 Γ| ‡∩Π::....                ...:::Eヨ::日lTlロ::::
 Д日lTlロ_Π::::.......            ...::::::::田:凵Π_=H:::
 =Hロ凵Π=_Πロ=HロΠ:::.................:::::::::::口ロロH「l.FFl


 ・ ・ ・ ・ ・

律「ケホッ…ケホッ…」

澪「な、なにがどうなったんだ…」

唯「あはは~。澪ちゃん髪の毛チリチリ~」

澪「お前もな…」

茜「すみません…ユーフォニアムの演奏モードじゃなくて
  武装モードで吹いてしまいました…」

律「なんじゃそりゃ……」

紬「私、爆発でドリフみたいに頭がチリチリになるの夢だったの~♪」

梓「ムギ先輩の夢は果てしないですね……」

茜「ご、ごめんさない……」

澪「だめだこりゃ」

律「次行ってみよ~」

唯「ちゃんちゃん♪」

 おしまい



最終更新:2010年03月26日 00:57