澪「・・・え?」

律「茜、その曲もしかして・・・・」

茜「Paboのデビュー曲ですよっ!最近超人気ですよね!めちゃくちゃかわいいですっ!」

澪「いや・・・Paboってなんだっけ・・・しかも結構前の曲だろ」

茜「Paboはヘキサゴンのユニットで・・・あと最近テレビ見れてないんですよ・・・テレビ回線を公園に引くのって結構大変で・・・」

律「待て、いろいろおかしいぞ」

唯「デビちゃん、勝手に他の家の回線使っちゃってるのー?」

茜「勝手にだなんて・・・ちょっと借りてるだけですよ」

律「完全に盗人の言い訳だな」

澪「でもこの間家におじゃましたときはちゃんと映ってたよな」

茜「あの後バッタが出て・・・」

律「あちゃー」

茜「バッタを潰すために大きな石を投げつけたら、テレビにぶつかって動かなくなっちゃったんです」

紬「あらあら」

唯「修理とかには出せないの?」

茜「もともと拾い物だったんで・・・しかも修理代は出せませんし」

茜「でも草むしりのアルバイトを始めたんで頑張ってお金貯めます!」

律「そんなバイトあるのか・・・お前にうってつけだな」

茜「そうなんですよ!もう楽しくお金が稼げるなんて最高です!」

澪「お給料はどのくらいなんだ?」

茜「小さい草は一本3円で、大きい草は一本5円ですかね」

律「なにその区分け」


茜「でもすっごく楽しいんですよ!上手く場所取りできると一時間に600円は稼げますし」

澪「上手くいってもそんなには稼げないんだな・・・」

律「上手くいかなかったら?」

茜「それは・・・100円くらいですかね・・・」

律「安っ!自給100円って訴えられるレベルだぞ」

茜「全然草がないさら地みたいな場所にあてられることもありますし・・・」

律「しっかりしろよ草むしり業者」

澪「そもそも歩合制っておかしいよな」

茜「でも上手く根から抜けるとすっごく楽しいんですよ!」

律「いや、聞いてないし」


唯「もっといいバイトあるよー?」

澪「そうそう、女の子が肉体労働は良くない」

茜「いいんですっ!楽しんでますから!」

紬「でも無理はしすぎないほうがいいわよ?」

紬「なんだったら私の家に・・・」

茜「大丈夫です!一人でも生き残らないと!」

律「戦場かよ」

紬「でも大変だったらいつでも頼ってね」

唯「辛くなったらいつでも相談してね!デビちゃん!」

澪「みんな助けになるからな」

律「頑張れよー!」

茜「ありがとうございます!精進します!」

律「硬派なんだな」

梓「こんにちはー」

唯「あっ、あずにゃんきたー」


~バイト先~
業者「えーとじゃあ三浦さん、これ今日のお仕事ね」ピラ

茜「ありがとうございます!えーと場所は・・・」

茜「おっ!学校の近くだ!」

茜「今日は頑張るぞ~」タタタ

~草むしり予定地~
茜「よーし!今日こそは・・・」

茜「あっ・・・・」

茜「また・・・・さら地・・・・」ガクッ

茜「しかもこの草を焼き切ったような跡・・・たしか前にもあった・・・」

茜「触ってみるとちょっと温かい・・・」

茜「こんなことできるのは一人しかいない!」

茜「お父さん!」

振り向くと、そこには筋肉質な男の姿

父「伝説の傭兵と謳われているこの俺でも、娘の眼はごまかせんか・・・」

茜「なんでこんなことを・・・」

父「お前に楽させたかったんだ・・・だから望遠鏡で場所を覗き見たら、先回りしてレーザーで草を全部焼き切った」

茜「この仕事歩合制なんだよっ!抜いた草を持って帰らないとお金もらえないのっ!」

父「な、なんだってーーー!!」

茜「もう・・・」

父「この通り、悪かったよ。しかしたくましくなったな、茜」」

茜「お父さん!」

父「でももう時間のようだ!達者で暮らせよ!」

茜「うん!ありがとー!」

茜「あっ!」

茜「ユーフォニアム、ありがとうー!」

娘の感謝に無言で答え、父は去って行った



~部室~
茜「ってことがあったんですよ!」

梓「すごいお父さんですね・・・」

唯「でもやさしいお父さんだね!デビにゃん!」

茜「はい!お父さんは伝説の傭兵ですから!」

律「それは関係ないと思うぞ」

澪「おーいそろそろ練習始めるぞー」


~練習後~
律「いまひとつみたいだな、茜」

澪「ユーフォニアムじゃ家で練習出来なそうだしなあ・・・」

唯「あの音じゃ近所迷惑になっちゃうからねー・・・」

茜「すいません・・・迷惑かけちゃって・・・」

梓「茜は目立つからね、練習しないとライブで大変かも・・・」

唯「でもどうしたら・・・」

紬「そうだわ!」


紬「うちの楽器店にサイレント・ユーフォニアムが置いてあったわ!」

唯「さいれんと・ゆーふぉにあむ?」

紬「ユーフォニアムの音を消音してくれる機械よ、これがあればこうえ・・・家でも練習できるわ!」

律「ユーフォニアムにもあるんだなーそういうやつ」

澪「よしっ!じゃあ今度の日曜日にみんなで見に行ってみよう!」

茜「い、いえっ!悪いですよそんなの!お値段はどのくらいですか?」

紬「定価は2万円くらいだったかしら・・・」

茜「2ま・・・ごめんなさい・・・ちょっとお金が・・・」

紬「いいじゃない!とりあえず見てみたら?」

茜「でも・・・」

紬「値・引・き、してくれるかもしれないわよ?」

茜「じゃあ・・・見てみるだけなら・・・」

澪(そうか・・・茜はムギの値引き交渉を見たことないんだったな・・・)



~日曜日、待ち合わせ場所~
澪「茜遅いなあ、なにかあったんじゃ・・・」

茜「すいませーんっ!遅れちゃいましたー!」

律「おい遅いぞ!・・・ってお前なんだよその格好!」

茜「何って、服ですけど・・・?」

律「お前が来てるのは服じゃない!ただの布だっ!」

茜「ただの布じゃないです!タダの服です!」

澪「だれが上手いこと言えと・・・」

茜「あっ、タダって無料ってことですよ?」

律「説明しなくていい」

律「どちらにしても無料の布だろ・・・」

茜「なら無料の布で十分です!」

律「良いのかよ」

唯「でもデビちゃんはなに着てもかわいーよっ!」

茜「そんな・・・ありがとうございます!」

紬「うんうんっ!でもまずは茜ちゃんの服を見にいかない?」

律「おっ、それいーなっ!私も見たい服あったんだー!」

唯「よしっ!まずは服を見に行こう!」

梓「展開が見える気がする・・・」


~夕方~
律「いやー遊んだ遊んだ!」

唯「デビちゃんいっぱい買ってたね~」

茜「はいっ!全品300円なんてすごくラッキーでした!」

澪(私たちだけだけどな・・・)

唯「あれっ?そういえば今日は何しに来たんだっけ?」

梓「楽器屋さんでユーフォニウムを見るんですよ!」

紬「うふふ、じゃあ楽器屋さんに行きましょ?」

澪「既視感が・・・」



~楽器屋~
唯「さいれんとゆーふぉにうむさいれんとゆーふぉにうむ・・・」

律「おっ!これか?」

紬「これみたいね」

澪「でもこれ、ユーフォニウムに取り付けるみたいだぞ?自分のユーフォニウム持ってきたのか?」

茜「はいっ!これです!」

梓「こんな大きいもの今まで一体どこに・・・」

茜「さっき父が持ってきてくれました」

茜「というか、楽器屋さんの前に落ちてたんですけどね♪」

律「アクティブなとうちゃんだな」

紬「じゃあ早速つけてみましょ?」

澪「装着はこれで完了っと・・・イヤホンつけて、早速吹いてみろよ」

茜「はいっ!行きますよっ・・・」

すーすー

律「おおっ!音がしないなっ!」

茜「でもイヤホンで音が聞こえますっ!」

すーすー

すーすー

茜「♪」

唯「デビにゃん嬉しそうだね~」

茜「これ欲しいなぁ・・・でもお金が・・・」

紬「何円もってるの?」

茜「今ちょうど3000円くらいですかね・・・・」

律「定価25000かー・・・さすがのムギでもこれは・・・」

紬「2000円にまけてくれるそうよ♪」

律「な、なんだってー」

紬「ねっ♪」

店員「はっ、はい!」

茜「2000円なら買えます!食費も残ります!」

律「全財産3000円だったのかよ」

紬「うふふ♪」



~帰り道~
唯「いや~買えて良かったね~」

茜「はいっ!ムギさんってすごい人だったんですね!」

澪「気づくのが遅いぞ」

紬「うふふ♪普通の女子高生よ?」

律「絶対嘘だ」

茜「でもこれで・・・家でいっぱい練習しますっ!」

律「家といってもすべりだ・・」

茜「風雨はしのげますから!」

澪「でも風はしのげなくないか?」

茜「しのげますよ!すべるとこにはまったように寝れば・・・」

澪「それだと雨がしのげないだろ」

茜「そこが問題なんですよね・・・雨をしのぐか風をしのぐか・・・」

律「もううちに泊まれ」



~公園~
すーすー

すーすー

茜「♪」

すーすー

すーすー

ピョン

茜「きゃあああああバッタっ、バッタっ・・・」



~部室~
澪「茜、寝不足みたいだな」

律「昨日そんなに練習したのか~?」

茜「練習もありますけど、バッタがでちゃって・・・」

律「そりゃ大変だったな・・・」

茜「でも練習したんで今日は少しまともになってますよっ!」

澪「はは・・一日くらいじゃそんなに変わらないよ」

律「せっかくだからちょっと吹いてみろよ~」

茜「わかりました!いきますよ~!」

ボーボー

律「これは・・・・」

澪「この猛々しい音色・・・」

唯「でもすごく繊細だよ」

紬「すごく美しいわ・・・」

梓「でも一日でこんなに上手くなるってことはユーフォニウムって・・・」

紬「いいえ梓ちゃん、ユーフォニウムはすごく上達の難しい楽器よ」

梓「じゃあまさかこの子・・・」

茜「ふー、どうでした・・・?」

唯「すごくかっこ良かったよ~デビちゃん!」

紬「ちょっと感動しちゃった♪」

澪「よし!早速みんなで合わせてみよう!」

律「ユーフォニアムでバッキングって難しそうだな、頑張れよー」

茜「はいっ!頑張ります!」


このおーぞらーにー♪

ボーボー

律(・・・!!)ドンドン

澪(楽曲に自然に調和しつつも・・・)ベンベン

紬(独特のエッセンスを加えるセンス・・・)ピャーピャー

唯(すごいよデビにゃん・・・)ツバサヲヒロゲー

梓(やはり天才か・・・)ジャーン


=演奏後=
唯「すごいよ~デビにゃん!」

茜「唯先輩もすごくかっこよかったです!」

律「おいみんなかっこよかっただろ~?」

澪「お前も調子に乗るなっ!」

紬「でもすごくよかったわ♪」

梓「これならライブも安心ですね!」

紬「そういえば、また曲を書いてきたから聞いてほしいの」

澪「よしっ、みんなで聞いてみよう」

~♪

紬「どうかしら?」

澪「おお!すごくいい曲だ!」

律「でもだれが歌うんだ?」

梓「茜がいいと思います!」

律「そういえば前、歌聞いたときやけに上手かったな」

茜「ちんぷんかんぷん元気よくっ♪ですか?」

澪「ああそれそれ」

梓「あれ?私が前聞いたのと違う・・・」

茜「しゅーちしんっ!しゅーちしんっ!じゃない?」

梓「それとも違うかも・・・」

茜「らくだらくだらくだ・・・♪」

梓「あ、それだ」

律「それも歌ってたのかよっ」

澪「そういえば今度の文化祭、私たちは3曲できるらしい」

律「おお!出世したな~!」

澪「ふわふわ時間と、ふでペン・ボールペンと・・・・」

茜「泣かないで!」

律「却下」

澪「さっきの曲でいいか?」

唯「さんせ~い」

澪「よしっ!じゃあ練習だ!」



~一ヶ月後、本番直前~
茜「唯先輩っ!緊張しますねっ!」

唯「緊張するね~でも澪ちゃんのほうが緊張してるよ~」

澪「怖くない怖くない・・・・」

澪「あ、茜・・・退場す、するとき・・・コードにはき、気をつけろよ・・・」

律「お前が一番気をつけるべきなんじゃないか~?」

澪「う、うるさいっ!」

和「出番よ」

さわ子「頑張って!」



わーわー            衣装が布wwww

          またこけろー     わーわー

   でけー        憂は俺の嫁ー      きゃーきゃー




茜(ドキドキ・・・・)ボーボー

お気に入りのうさちゃんだいてー

茜(ドキドキ・・・)ボーボー

今夜もお休みっ!

茜(ドキドキ・・・・)ボボボ

茜(ドキドキ・・・・)


唯「次は新入部員の茜ちゃんが歌いまーす!」

わーわー    わーわー

  かわいいー     きゃーきゃー

茜「はじめまして!三浦茜です!」

かわいいー   結婚してー

   わーわー

茜「これから歌う曲は新曲ですっ!」

わーわー     きゃーきゃー

    はぁはぁ




茜「聞いてください!ホームレス☆ゆーふぉにあむ!」




――完――




最終更新:2010年03月26日 01:14