澪「困ったなぁ」

澪(間違って和の鞄を持ち帰ってきちゃった…)

澪「今から返しに行くのは面倒だし、返すのは明日でいいかなぁ」

バサッ

澪「あ、落としちゃった……ん?」

澪「何だ? この本…」

澪「゛好きな人を手玉に取る百の方法゛?」

澪「え」




次の日!

和「まったく、澪もドジなところがあるのね。私の鞄持って帰ったりして」

澪「あははは…ほんとごめんね」

和「いいのよ。気にしないで?」

和「それより……澪」

ドドドド

澪「!」

和「鞄の中身は…見たりしたかしら?」ドドド

澪「み…見てないなぁ…」

和「゛本当に゛?」

澪「う…」

澪「うんっ」

和「そう……」ス

澪(なんだ今のプレッシャーは…)

和「そういえば、鞄の中に本を入れていた様な気がしてたんだけど」

澪「!!」ビクッ

和「…入っていないわ」

澪「……」ゴクリ…

和「……」

和「入っていないのなら…私の思いすごしね。きっと」

澪「!」

和「まさか澪が゛鞄から本を取った゛なんてあるはずないし。それに澪は…」

和「鞄の中身を…゛見ていない゛んですものねぇ…?」ドドド

澪「 」コクリ、コクリ


和「きっと部屋の何処かにあるに違いないわよね」

澪「あ、ああ」

和「ごめんなさいね。もうこの事は気にしなくていいから」

澪「そ…そっか。うん、本…見つかるといいねっ」

和「ふふ」

和「さぁ、授業に遅れちゃうわ。次の教室に急ぎましょ?」

澪「…あ、ごめんっ。さ、さきに行っててくれないかなぁ…」

和「ん? …わかった。じゃあ行ってるわね」スタスタ…

澪「……」

澪「ふ、ふぅ…」


澪「和、絶対わかってたよね…」


澪「…この本を勝手に取った挙句、私が隠し持ってることに」

澪「……」

澪「あわわわ…」

澪(な、なんでこんな事しちゃったんだ!? 私!?)ガクガク

澪「こんなの私のキャラじゃないのに…!」


澪「……」

澪「…でも」

澪「まぁ…黙っていれば分からないよね! うん!」

澪「にしても…この本の内容、すごい…」

澪「夜更かしして一気に読んでみたんだけど…これは……すごすぎるよ」

澪「もはや一種の人間攻略本だよ…これは…!!」


「さっきから秋山さん何一人で喋ってるのかな」

「ほら、あれじゃない? 厨二なんたら…」


澪「試したい…」

澪「この本に載ってることを試したい!」

澪「……」

澪「そうだ…あいつらに」

澪「軽音部のみんなに試してやろう!」

澪「ふっ、ふふふ! よし、軽音部のみんなを調教だ!」

律「軽音部が何だって?」

澪「りちゅんっ!?」


律「何、変な声出して…ん?」

律「なーに大事そうに抱えてんの?」ヒョイ

澪「ああっ!! か、返して!」

律「どぉどぉ…なーんだ、ただの本じゃんか。なになに…」

澪「やめて! タイトルは読まないでぇっ」

律「…゛好きな人を手玉に取る百の方法゛」

律「……えー、うわぁ」

澪「…も、もうっ///」

律「もうって…お前…澪…」

澪「な、内緒だぞっ」

律「いや、勝手に終わらすなよ!」

澪「…なんだよ。悪いってのっ!?」

律「あげくの果ての逆切れか!?」

律「いや、まぁ…もう…いいんじゃない?」

澪「そういう投げやりな感じなのはやめて…心にくる…」


律「にしても…」

パラパラ…

律「…ぷっw」

律「お前、まさかこの本の内容試すつもりだったのかー?」

澪「え!? あ…そ、そんなはずないだろっ!」

律「ふーん?」

澪「いいから返せって!」バッ

律「やだよw」ヒョイ

律「放課後の部活を…楽しみにしているがいい! じゃあね~♪」

澪「り、律!? あいつっ…本を…!」



放課後!

ガチャリ

澪「……」

律「お、来たな~」

紬「澪ちゃん…///」

澪(ムギには既に教え済みってわけか…)

澪「返せ」

律「いやん」

澪「ちっ!」

澪「何なんだよ!? 楽しいか!? そんなことしてっ」

律「ああ! 楽しいね!」

澪(ゲスめっ…!)

紬「ま、まぁまぁ」

澪(…まぁ、いい。本の内容は少しだけどいくつかは覚えているしな)

律「とりあえず面白そうだからこの本に書いてることの一つぐらい試してみようぜー」

紬「な、何をするのかしらぁ…」ドキドキ

澪「やけに楽しそうだな。ムギ…」

紬「こ、これなんか…すっごく…はぁはぁ…」ス

紬「いいかと…!」

律「ん~? なになに…」

律「あはっ! いいなぁ~、面白そうじゃん!」

澪「お、面白そうって…誰がやるんだよ? それ」

律「んー、ちょうど今ここにいないし、唯と梓でやってもらうかな」


紬「ゆいあず!! いいわぁ…いいわぁ!!」

澪「……」


ガチャリ

唯「おいっす~」

律「お、噂をすればだな!」

唯「へ?」

澪「本気か!?」

律「いまさら引けないって」

紬「そうよそうよー!」

唯「…んで、何?」

律「ああ、実は…―――」


~~~

唯「え、あずにゃんを?」

律「そう! 面白そうでしょ」

紬「すっごく面白そうよね!?」

澪「やっぱりまずいだろ…」

律「澪、お前がこんな本を持っていたのが悪い!」

唯「゛好きな人を手玉に取る百の方法゛?」

澪「い、いや…その…///」

律「いいのかなぁ? 澪がこの本を持っていたことクラスのみんなにバラしちゃっても」

澪「…勘弁して」


唯「でも何で私?」

律「そこはまぁ…唯が一番適任かなって」

唯「…そう?」

紬「間違いないわ」

唯「ムギちゃん目が怖い…」

澪「私はもう何も言わない…」

唯「んー、まぁ…面白そうだし。いいよぉ」

律「それでこそ唯!」

澪(…軽音部全員に試そうと思ってたのに……)


~~~


律「じゃあ、この本の通りに頼むよ」

唯「ほーほー、ふむふむ」

唯「とりあえずわかりました! 私、平沢 唯はあずにゃんを調教いたします!」

紬「ファイトォォォ!!」

唯「お、おー!」

律「じゃあ、そろそろ梓が来るころだと思うから一旦、私たちは外で隠れてるな!」

唯「ほーい」

澪(…くそっ、唯じゃなくて私にやらせろよ!)

澪(…でもまぁ、これで唯が上手くいけばあの本が正しいと分かるし…様子を見るか)



数日後!

唯「あずにゃん」

梓「っああ…唯先輩…」

コソコソ

紬「スゴイわぁ…スゴイわぁ…」

律「唯の奴…マジで梓を調教しやがった」

澪(き、決まりだ…! あの本はやっぱり正しかった!)

澪(そうと決まればさっそく実行してみようか!)ウキウキ


梓「私はいつまでもあなたのあずにゃんであり続けます…」

唯「中野」

梓「い、いじわるぅ…」

コソコソ

紬「はぁはぁ…」

律「なんかヒートアップしてきてるな…」

澪(よし、手始めに…お前だ! 律!)

澪「…律ぅ、あとでちょっと用があるんだけど…」ウルウル

律「へ? な、なんでこのタイミングで…」

澪「今言っておかないと……って思って…」

律「だからって…」

澪「…大切な…大切な用事だから…」

澪「…ね?」

律「…ま、まぁ…わかったよ」

澪(潮らしく…潮らしくだ…焦っちゃいけないぞ。みお!)グッ



VS律!

律「で、何? 用ってのは」

澪「…う、うん。えっと…///」

澪「…あ…うぅ…」

律「お、おいおい…何、恥ずかしがってんのさ?」

澪「…ねぇ……」

澪「少しぐらい…察してくれたって…いいじゃない」

澪(はい! ここで涙目で上目使い!)

ウルウル…チラ

律「!」

律「さ、察しろ…って…い、意味わかんないし…///」

澪(っしゃあ! 掴んだ!)

澪「分かるでしょ…律。女の私に言わせる気…?」

律「え、いや! 私も女なんでs

澪「律ぅっ!!」ギュッ

律「!! …み、澪?」

澪「…ずっと、ずっと…好きだったんだよ?」

澪「なんで…いつまで経っても気づいてくれないの…」ギュゥ・・・

律「み、澪…」


律「…ごめんね、澪。私…」ギュッ

澪「……」

律「もっと早くからあんたの気持ちに気づいてあげられてたらよかった」

律「澪…好きだよ」

澪「あ、ああ…律っ」ジワ…

律「澪…」

澪「ご、ごめんね…なんか…あ、あれ?」

澪「嬉しいのに…な、涙が…うぅ…ああ…っ」

律「澪っ!」ギュゥゥ…


澪(ははっ、いつでも涙を出すことができるように練習していた甲斐があったな)



律「もう私…! 澪…っ」

澪(ちょろいなぁ、律ぅ。所詮は難易度2ってところか…だけど)

澪(本番はここから)


律「え…ど、どうした」

澪「…あのね、律。…私ね。律にしてもらいたいことがあるの…」

律「な、なんだ唐突に…」

澪「聞いてくれるかな…? 私の…わがまま」

律「…! も、もちろんだろ? 大好きな澪の為なら私…」

律「さぁ、なんでも言ってくれ!」

澪(さすがはイケメン律…)

澪「ほ、本当に…?」

律「じ、じれったいなぁ…いいって言ってるだろ! 澪の為なんだから…///」

澪「ありがとう…律っ」

澪「じゃあ、はい。これ」ヒョイ

律「……」

律「…な、何これ?」

澪「スク水…だよっ」

律「だよっ…って…え?」

澪「…着てほしいな」

律「え、今…こ、ここで!?」

澪「……だめ?」

律「えっ、あ…いやぁ…」

澪「私ね、律のスク水写真をどうしても撮りたくて」スチャ

律「えー…///」

律「……」

律「わ、わかった。澪がそうしたいって言うのなら…」

澪「律ぅ…」ウルウル


律「……///」

澪「律…似合ってる。とっても可愛いよ…」

律「と、撮るなら早くして…///」

澪(羞恥心を煽る、と…)

澪「私ね、律のそのちっちゃくて可愛い胸が大好き」パシャ、パシャ

律「い、言うなぁっ///」バッ

澪「律可愛い」パシャ、パシャ

澪「指とか…咥えてみて?」

澪「カチューシャも取ってみてほしいなぁ」

律「ぁ……っ///」

澪「なんだぁ、律ったら恥ずかしがるくせに満更でもなさそうじゃない」パシャ

律「そ、そんなはずないだろっ」

澪「ふふ、さてと…」

律「え…」

澪「いい写真が一杯撮れたことだし、今日のところはこれぐらいにしとくね」

律「…も、もう…終わっちゃうの?」

澪「…また撮ってほしい? 律の恥ずかしい写真、また撮ってほしい?」

律「っぁ…え…っと…その」

律「……///」コクリ

澪「…ふふ」


WIN!



律「じゃ、じゃあな。澪…」

澪「うん。また明日」

澪「……」

澪「…はは」

澪「あははははははは!!」

澪「やったぁ! 一人落としたぁ!」

澪「こんなに上手くいくだなんて…」

澪「おまけに本も手元に返ってきたし」

澪「よーし、この調子で残りの三人も調教するぞー! おー!」







200 1だが・・・ [sage] 2010/04/04(日) 12:46:12.69 ID:RT///ERx0

今PSPから書き込んでる。残念なことにSS投下途中でPCが逝ってしまた・・・。
申し訳ないが、またPCが使える状態になったらスレを立て直したいとおもう。

すみまそん・・・




最終更新:2010年04月06日 00:52