わいの わいの

律「だめだこりゃ…」

紬「うふふふふ」 ニヨニヨ


梓「まあそれはともかくとして。そろそろ練習の時間ですよ」

唯「「えっ」」

律「練習の時間なんてあったっけ」

梓「あるんです」

律「でも今はじめて聞い」

梓「あ・る・ん・で・す!」

律「は、はいっ!」

澪(梓…すっかりたくましくなって)


澪「あ、でも……」

律「あ、そうか。ギターは1本しかないな」

梓「あっ……」

唯「ふふーん、どっちが弾くか、しょう……」
唯「うん、じゃあ私、先に帰るよ」
唯「えっ」

律「えっ、おい、なんだよ。ギターなくても聴いてけばいいじゃん」

唯「うん、そうなんだけど、今日は朝から憂の調子が悪いから、心配でさ」
唯「あっ、そういえば、急に倒れたりして……」

梓「た、倒れたっ!?ちょっと、おおごとじゃないですかそれっ!!」

澪「そうだよ、本当なら救急車とか呼ばないと!」

唯「や、やっぱり?私が私と一緒に憂をぎゅーってしたら、憂急に倒れちゃって!」

梓「……ああ、全然おおごとじゃなかったです。安心しました」

澪「全然大丈夫だと思うな。うん」

唯「あれえ!?」


唯「そういうわけだから、わたし先に帰って様子みてくるよ!」
唯「うーん、私も心配になってきちゃったよぅ。一緒に行っていい?」

唯「大丈夫!私は私だよ?私にまかせて私はみんなと練習してて!」
唯「そ、そうか!私は私だもんね!お願い私、憂のことよろしくね!!」

律「」 くわんくわん

梓「あ、律先輩が混乱してます」

紬「片方練習して片方帰るってことで良いのかしら?」

唯「「うん!!」」

律「なんだ、最初からそう言えよ」 キリッ

澪「やれやれ……」


唯「それじゃ、またねー」

唯「かぁえってこいよぉぉー」 オヨヨ

律「いやお前が帰るんだろ、あとで」

唯「あれ?」

紬「ふふっ…」

澪「よし、じゃあ準備するぞー」

「「「はーい!」」」






唯「頑張ってね、私……さ、待っててね、憂。いまいくよ!」 ふんす


憂「ふんふーん……うん、この味この味」

ガチャ

憂「うん?お姉ちゃん?早かっ」

唯「ういいいいいいいいいいっ!!!」 がばちょ

憂「きゃっ!お、お姉ちゃん!」

唯「ういいいっ、よかったあー、いきてるよおーっ!!」

憂「え、えええっ?どうしたのお姉ちゃん?」


唯「だってうい、朝から倒れたりしてたし…私心配で心配で」

憂「もう、お姉ちゃんったら…いつものことじゃない」

唯「…………でも、やっぱり心配だよ」

憂「ありがとう、お姉ちゃん」 ナデナデ

唯「うん…… //// 」


憂「じゃあ私はご飯のしたくするから、お姉ちゃんはくつろいでてね」

唯「うん!」

憂「ふふっ、今日はお姉ちゃんたちの好きなオムライスだよ」

唯「わーい、やったー!」

憂「ああ、もうかわぃ………こほん。さーてっ、とりかかるかなっ」

唯「がんばって、ういっ!」 ぐっ

憂「うん!お姉ちゃんもがんばってごろごろしてね!」

唯「うん、がんばる!」 ぐっ

唯「んんんっ、なんかこういうのひさしぶりー」 ノビー

唯「ごろごろー」

唯「あー、このカーペットの感触がぁ~~」 ホワーン



憂(ごろごろしてるお姉ちゃん眺めるの久しぶり…… //// )



唯(エプロン姿のういみるの、ひさしぶり…… ///// )


憂「ふんふーん」 トントントン

唯「ごろごろー……」

唯(ういのえぷろん……)

憂「~~♪」


唯(ういのおしり……)

憂「ふんふーん、ふふん」 コトコト

唯(うい……) ドキドキ

唯「う、ういー」

憂「え?なあに、おねえちゃ」

ぎゅっ

憂「ひゃっ!お、おねえちゃん!?」

唯「うい……」

憂「やだもう、スープ作ってるんだから危ないよ。おね」

なで

憂「ひゃああっ!?お、おねえちゃん?なに?えっ、なに?」

唯「う、うい…私ね……私……」

憂「きゃっ」

どさっ


唯「うい……」

憂「おねえちゃん……ど、どうしたの?へんだよ」

さわ

憂「ひゃうっ!」

唯「うい、ごめんね、うい……」

憂「や、やだ…おねえちゃ……んっ!あ、だっ、だめっ、そこ」

唯「ここ?」

憂「やんっ!」


唯「うい……かわいいよ」 スリスリ

憂「お、お姉ちゃん……やめて」

唯「やだ」

なでり

憂「あっ!」

唯「ういが可愛いのがいけないんだもん」

憂「そ、そんな……」

唯「こんな可愛いうい見たら、たまんないよ……」

憂「お姉…ちゃん……?」


唯「うい、うい……」 ずい

憂「ね、ねえ、おねえちゃん」

唯「え?なあに?うい?ここ、よかった?」

さすり

憂「んぅっ!や、そ、じゃなくて、さ……はぅ、はぁ」

唯「なあに、うい……ね?言って……?」

憂「う、うん……えーと、ほら……」

唯「……?なあに?」

憂「ほ、ほら!そう、こっちのお姉ちゃんはさ、なんて呼べばいいのかなって」

唯「え?」


憂「うん、そうだよほら!同じお姉ちゃんって呼ぶとほら、まぎらわしいし!」

唯「なにそれ」

憂「えっ」

唯「なんで?」

憂「お、お姉ちゃん?」

唯「なんで私を違う名前で呼ぶの?」

憂「え、だっ……て」

唯「違う名前が必要なのは“あっち”』

唯『でしょ?うい』

唯『うい?』


憂「……っ」


唯『ねえ、なんでお返事しないの?うい』

唯『うい?お返事できないの?うい?』

唯『うい?ういは私のことが好きだよね?うい?』

憂(助けて…お姉ちゃん……!たすけて……!)

唯『うい?うーい?』

憂『うん、私大好きだよ。おねえちゃんのこと』

憂「えっ」

憂『あはっ』

憂「わた……し」


唯『よかったー!私もういのことだーいすきっ!』

ぎゅう

憂『あはっ!もう、おねえちゃんったら』

憂「な……」

憂『……ふふっ』

憂「なに…これ……」

憂『……どうしたの?ねえ』

憂「だ、だれ…?あなたは、誰?」

憂『私は憂だよ。平沢憂。大好きなものはおねえちゃん』

憂「そ、そんな…」


憂「……」

憂『ねえ』

憂「な……なに?」

憂『そういうあなたは、だあれ?』

憂「えっ…」

唯『ういのまねをする、あなたはだあれ?』

憂「わ、私は」

憂『だあれ?』

唯『だあれ?』

憂「私は……っ…」



~~~~~~~~~~~~~~~

ガチャ

唯「ただいまーっ」

唯憂『おかえりーっ!』

唯「憂ーっ!大丈夫だった?心配だったよー」 ぎゅうっ

憂『あん!もう、おねえちゃんったらぁ……』

唯『大丈夫だよ。ういはもう大丈夫』

唯「うん、私のおかげだね!ありがとう、私!」

唯『あはっ、どういたしまして、わたし!』

唯「えへへへー」


憂『じゃあ、ご飯にしよっか!今日はね、おねえちゃんの好きな すきやき だよ?』

唯「わーい、やったー!!」

憂『ふふっ、お肉はたぁくさん買ってきたから、遠慮しないで食べてね?』

唯「わーい!!」

憂『ふふっ』

唯『あはははっ』


~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ガチャ

律「たっだいまー、っと」

聡「あれ?姉ちゃん出かけてたんか?」

律「ん?いや、いま帰ってきたとこだけど……」

聡「?ま、いいや。俺今からすっごい集中して勉強するからさ。入ってくんなよな!」 バタン

律「あらまあ、色気づいちゃってまあ」

ガチャ

律「おかえり」

律「おっ?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ガチャ

澪「ただいま」

澪「おかえり」 もみゅ

澪「ひゃあっ////」
澪「あは、ごめんごめん。でもやっぱり自分の触るのとじゃ感触違うもんだなぁ」

澪「もう //// 」
澪「で、どうだった?学校」

澪「あ、そうだ!唯が、いや唯も二人になってたんだよ!!」
澪「ええっ?私一人じゃなかったんだ……」


澪「もう部活は大騒ぎでさ」
澪「あはは、想像できる」

澪「そっちはどうだった?」

澪「うん、何もないのに学校休むのって結構新鮮でさ、ほら」
澪「わ、読んでいい?」

澪「もちろん」
澪「どれどれ、えーと…学校休んでHAPPY☆TIME……みんなは授業、私はPANO☆RAMA……」

澪「ど、どうかな?」
澪「いける!これいけるよっ!」 ぐっ
澪「そうだよな、やっぱり!私もそう思ってたんだ!」 ぐっ


澪「もう少し何かが掴めそうな気がするんだ。明日も、いいかな?もう一日」
澪「ああ!じゃあ私は学校で何か掴んでみるよ!」

澪「あっ、それもいいな!じゃあ明日帰ったら見せっこしようよ!」
澪「う、うん!ちょっと恥ずかしいけど…自分同士だし、いいかな」

澪「ああ!」
澪「うん……」

澪「……」
澪「……」

澪「……それで、今日も、その……する?」
澪「 //// 」 コクン


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

律「くさいよなー」

澪「だからさぁ」

律「?」


唯「おーはよーっ!」
唯『よーっ!』

律「おっ」

唯「今日も元気!」
唯『唯ちゃんズです!!』 ビシィッ

律「おっはよ、憂ちゃん」

憂『あ、おはようございます。律さん』

唯「『ガン無視ッ!?』」

律「いやー、一日経つと新鮮味も薄れてきてなー」

唯「ひどい!」
唯『りっちゃんのオニーっ!』

律「はっはっはっ、まあそう褒めるでない」

紬「あら」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

けいおんぶ!

唯「『えぐざいる!』」 ぐーりぐーり


紬「ぱちぱち」

澪「あー、なんとなくわかるけど数が…」

唯「じゃありっちゃんもほら!」
唯『ほら!』

律「あ、あたしかよ?ていうか趣旨違ってないかそれ!?」

唯「いいからー」
唯『みんなでやろうよ!ほら、澪ちゃんも!』

澪「え、ええっ?」


ガチャ

梓「遅れましたー」

唯「あずにゃん!」
唯『待ってたよー』

律「遅いぞー」

澪「日直なら仕方ないだろ?な、梓」

紬「梓ちゃんはミルクティーでいいかしら?」

梓「あ、はい………?」


梓(何か部室の雰囲気が……気のせいかな?)

紬「はい、唯ちゃんにはこれとこれね」

唯「『うっひょおおおう!!』」

梓「よかったですね、唯先輩」

唯「うん!あずにゃん!」
唯『ついにオアシスにたどり着いたって感じだよ!!』

澪「それはおおげさだろ……」

紬「あら……?」

澪「あ、いやそういう意味じゃなくてな!」

澪「うん、ムギのケーキはおいしいし!うん、大げさじゃないな!うん!」

梓「澪先輩……」

律「そっかー、二人になればムギのケーキを二つ食えるとは……誤算だった」

澪「いや、実質一つだけどな」

唯「へへーん」
唯『律ちゃんも二人になってみるー?』

梓「無茶を言いますね……」

律「いやあ、あたしはいいよ。自分が二人もいるなんてさ」

律「わ ず ら わ し く っ て 、 しょ う が な い や』

唯「むー」
唯『べんりなのにー』

律『あたしは一人でいいの。田井中律は一人だけだ』

紬「あらあら♪」


3
最終更新:2010年04月23日 22:41