姫子「どうしよ…」

唯「ふんふんふーん♪」

姫子「ね…ねぇ?」

唯「ふぇ?」

姫子「あのさ…」

唯(なんだか怖いな…まさか私の鼻歌が!)

姫子「ちょっと…」

唯「鼻歌がうるさいんですね!すみませんでした」

姫子「え…?」

唯「ごめんなさい!」

姫子(消しゴム……貸して欲しいんだけどな…)


唯「……………」カチッカチッ

姫子(消しゴム貸して欲しいな…)

唯「…………」カチッカチッ

姫子(なんか…急に謝られたし…敬語だし…)

唯「……………」カチッカチッ

姫子(シャーペンカチカチしてる……話ずらいなぁ…)

姫子「ね…ねぇ…?」

唯「は…はい!」

姫子「消しゴムをね…貸して欲しいの」

唯「消しゴムですね!どうぞ!」

姫子「あ、ありがとう…えーと…」

唯「どういたしまして!」

姫子(名前聞きたいんだけどなぁ…)

姫子「はぁ…………」

姫子(私何で口ベタなんだろ…友達が出来ると思って見た目も派手にしたのに誰も話しかけてこない…)

唯「へっくち!!」

姫子「だ…大丈夫?」


唯「だ…大丈夫です」

姫子「鼻水出てるよティッシュある?」

唯「うーん…無いです!」

姫子「ほらティッシュだよ」

唯「ありがとう!!」

姫子「名前教えて欲しいなぁ…」

唯「唯です平沢唯!」

姫子「私は…立花姫子だよ!」

唯「可愛い…姫子ちゃんだって…可愛いなぁ~」

姫子「あ…へへへ、ありがとう」

唯「姫ちゃんって呼ぶね!」

姫子「唯ちゃんって呼んでいい?」

唯「うん!」

姫子「ありがとう唯ちゃん」


姫子「あ…唯ちゃん消しゴムありがと!」

唯「いーよいーよ!」

姫子「また借りるかも知れないから…言うね」

唯「うん!」

さわ子「そこ話して無いでちゃんと勉強しなさい」

唯「は~い」

姫子「すみません…」



昼休み

唯「やっと昼休みだぁ!」

姫子(また一人でお弁当かぁ…)

唯「姫ちゃん一緒にお弁当食べようよ!」

姫子「………え?」

唯「お弁当食べよ!」

姫子「ほ、本当に?」

唯「うん!」

姫子「あ、ありがとう唯ちゃん!」

唯「姫ちゃんのお弁当見せて!」

姫子「あ……えーと…うんいいよ」パカッ

唯「あれ?ご飯だけだよ?」

姫子「うん、私の家…貧乏だから…で、でも今日はほら!のりたま」

唯「ふりかけの、のりたまだね!」

姫子「のりたま好きなんだ」


姫子「のりたま美味しいよね」

唯「うん!私も好き!」パカッ

姫子「うわぁ~唯ちゃんのお弁当凄いね!豪華」

唯「そ、そうかな~からあげあげる!」

姫子「そんな…悪いよ」

唯「いいからいいから」

姫子「ありがとう…」


姫子「美味しい…」モグモグ

唯「本当に?憂が作ったんだ!」

姫子「憂?」

唯「私の妹だよ!」

姫子「妹いるんだ!」

唯「姫ちゃんはいる?」

姫子「うん!弟が一人に妹が三人お兄ちゃんが一人にお姉ちゃんが二人いるよ」

唯「大家族だぁ!凄いね!」


唯「私もいっぱい家族欲しいなぁ」

姫子「でも…大変だよ!」

唯「にぎやかで楽しそうだけどね~」

姫子「あはは…にぎやかだよ」

唯「あ…姫ちゃんメアド教えてよ!」

姫子「うん!いいよ」


唯「あ…姫ちゃんの待受画面」

姫子「うん…変かなぁ?」

唯「ううん!私もこの人好きだよ!」

姫子「面白いよね!」

唯「名前が思い出せない…」

姫子「あやのこうじきみまろだよ」

唯「そうだ!ありがとう」


澪「唯ー部室に行くぞ」

唯「あ…うん!」

姫子「唯ちゃん部活?」

唯「そーだよ!またね」

姫子「うん…」

唯「うーん…姫ちゃんも着いて来て!」

姫子「本当に?でも邪魔にならないかな?」

唯「大丈夫だよ!ほら、行こうよ」

姫子「うん!」



部室

唯「今日は私の友達連れて来たよ!」

姫子(友達か…えへへ)

紬「あら、こんにちは」

姫子「こんにちは」

律「もしかして軽音部に入りに来たのか?」

姫子「そ…それは…」

唯「姫ちゃんは私達の演奏を聞きに来たんだよね!」

姫子「あ…うん!」


澪「そ…そうか…」

姫子「…………?」

梓「どうしたんですか?」

澪「いや…何でも無い」

唯「姫ちゃんは見た目は派手だけどいい人だよ澪ちゃん」

姫子「あはは……」

澪「そうだな…唯が言うなら間違い無いよな」

唯「うん!」


紬「ケーキでもいかが?」

姫子「え…と…」

唯「食べなよ~美味しいよ!」

姫子「で、でも悪いなケーキなんて…」

紬「あら、いいのよいっぱいあるから」

姫子「いえ…私だけ食べるなんて出来無い…」


唯「姫ちゃん家族が多いんだよ!」

紬「あら、そうなの?」

姫子「……うん」

唯「だから自分だけケーキ食べるのはみんなに申し訳無いんだよね!」

姫子「…うん」

紬「それだったら今日はケーキ沢山あるしご家族の方に持っていってあげたら?」

姫子「え!悪いよ…迷惑だよ…」


紬「何人いるの?」

姫子「…七人」

律「すっげー大家族だ」

紬「七人分ね調度あるからみんなにも持って行ってあげて」

姫子「悪いよ…こんな高そうなケーキ…」

紬「いいからいいから」

姫子「………じゃあ今日だけ甘えさせて貰います」

紬「ありがとう♪」

姫子「いえ、こちらこそありがとうございます」

唯「それじゃあ姫ちゃんに私達の演奏見てもらおうよ!」

澪「ああ、そうだな」


ジャカジャカジャーン

姫子「凄い!」

唯「本当?ありがとう!」

姫子「み、みんなカッコイイ!」

律「じゃあ…部活に入ろうぜ!」

姫子「あの…ごめんなさい私バイトしてるから…無理」

澪「それじゃあしょうがないよな」

梓「はい」

姫子「でも…たまにみんなの演奏を聞きに来ます」

紬「うれしいわ!」

唯「うん!」

姫子「あの…みんな私と友達になってくれます?」

紬「あら…もう友達よ」

律「ああ!もう私達はもう友達だな!」

姫子「ありがとう…」

姫子(これから楽しそうな学校生活が送れるよね…ありがとうみんな)





最終更新:2010年05月01日 20:26