※以下、りっちゃんは出てこない
唯もムギも澪も憂も和もさわ子も出番なし



梓「ちょっと、聞いてる?」

純「うんうん」ペラッ

梓「ねぇ」

純「そっかー」ペラッ

梓「・・・相槌が適当過ぎなんだけど」

純「えっと、なんだっけ?」

梓「・・・全然聞いてなかったんだ?」

純「そんなことないよ。隆がホームラン打ったんだよね、わかるよ」

梓「それはその漫画の話でしょ」


純「あれ?」

梓「だからー明日部活休みなんだってば」

純「へー、でも軽音部が休みって珍しいね」

梓「でしょ?練習しないのはしょっちゅうだけど、部活がないんだよ?」

純「うん、すごいすごい」

梓「・・・それだけ?」

純「へ?うん」

梓「もっとさ、こう、なんかないの?」

純「なんかって?」

梓「もういい、帰る」

純「あー!!ごめんごめん!!どっか行こう!?どっか行こう!?」

梓「わかってるなら最初から言ってよ」


純「ちょっと意地悪したかったんだよー」

梓「もうっ」

純「何処行く?」

梓「動物園」

純「却下」

梓「は?なんで」

純「だって動物園って臭いもん」

梓「鼻栓して行けば?」

純「イヤ」


梓「どこがいいかなー」

純「バッティングセンターとか」

梓「この間行ったじゃん。しかも純すぐに飽きてたじゃん」

純「今度こそ打てそうな気がするんだよ」

梓「純っていっつもそうだよね」

純「え?」

梓「この間、ジャニーズがバク転してるの見て『私にもできそうな気がしてきた!』って言ってたの覚えてる?」

純「そうだっけ?」

梓「そうだよ。結局できなかったけど」

純「憂すごかったよね。運動神経抜群すぎ」

梓「覚えてるじゃん」


純「うん、思い出した」

梓「純っていい加減だよね・・・」

純「そう?それよりも、明日バッティングセンターでいい?」

梓「駄目だっつの」

純「えー、じゃあ何処がいいの?動物園以外で」

梓「水族館」

純「却下」

梓「は?なんで?」

純「つまんないよ、水族館なんて」

梓「意味わかんないし、絶対楽しいし」

純「えー?」

梓「楽しいよ!だって純と一緒だよ!?」

純「・・・はい?///」

梓「あっと、その、違くて///」


純「ま、まぁなんでもいいけどさー」

梓「じゃあ水族館!?」

純「梓」

梓「な、なに?」

純「私と一緒なら何処だって楽しいんだよね?」

梓「そ、そうだよ///(っていうか繰り返さないでよ、恥ずかしい)」

純「じゃあさ、あそこ行こう?」

梓「何処?」

純「バッティングセンター」

梓「うん」

純「ほんと!?」

梓「そろそろ死ねばいいと思うよ、純は」

純「なんで!?」


梓「っていうか純はすぐ飽きるじゃん」

純「そんなのわかんない、かもしれない、みたいな」

梓「いーや、絶対飽きるね。そのリアクションが何よりの証拠」

純「だって行きたいんだもん!梓もやってみたくない?」

梓「前に行ったときに全然打てなかったもん」

純「でも明日は打てるかも知れない!」

梓「その希望は何処から湧いてくるの」

純「まぁ、漫画だよね」

梓「だよね、わかってた」


純「よし、じゃあ明日はバッティングセンターに」

梓「いかないよ」

純「んもー、強情だなー梓は」

梓「どっちが。とにかくバッティングセンターは却下」

純「うーん・・・あ!あそこはどう!?」

梓「どっかいいところがあった?」

純「うん!バッティングセンt」

梓「絶滅しろ」

純「鈴木が絶滅したら日本の人口かなり減るからね、そこんとこよろしく」

梓「はぁ・・・」

純「ため息!?」

梓「・・・これじゃいつまで経っても決まらないからこうしよう」カキカキ

純「何してるの?」


梓「くじを作って動物園と水族館とバッティングセンターの中から選ぼう」

純「何それー、梓の行きたいところ2つあるじゃん」

梓「この間バッティングセンターは行ったんだからいいでしょ」

純「それとこれとは話が別」

梓「別じゃないでしょう、明らかに別じゃないでしょう」

純「いいからいいから」

梓「じゃあ・・・バッティングセンターの分のくじ増やしていいよ」

純「本当に!?やったね!」

梓「全く・・・」


梓(これで文句なし、だよね。・・・行きたいなー、特に動物園)

純「私がバッティングセンターの分作るよ!」カキカキ

梓(それで二人で仲良く見てまわるんだ・・・!)

純「バッティングセンター♪バッティングセンター♪」カキカキ

梓(こんなに楽しそうな純を見てるとバッティングセンターでもいいかなって思っちゃうけど・・・)

純「ふっふーん♪」

梓(駄目駄目!私のデートプランの方が絶対に楽しいし!)


純「そろそろいいかなー?」

梓「うん、じゃあ何処を引いても恨みっこなしで!って、おいぃぃぃ!!!」

純「うん?どしたー?」

梓「どしたじゃないし!何枚作ってんの!?」

純「わかんない、ざっと10枚くらい?」

梓「バカじゃないの!?」

純「えー、増やしていいって言ったじゃん」

梓「増やしすぎ!」

純「でも増やしていいのは1枚だけなんて聞いてませんー」

梓「こぉんの・・・!!」


純「ほらほら、恨みっこなしなんでしょ?早く引こう?」

梓「いや、これは恨むでしょ。むしろ祟るでしょ」

純「それじゃ引くよー?」

梓「少しでいいから話を聞いて」

純「ほい!」シュッ

梓「ああぁぁ!ずるいってば!!」

純「ごめんごめん、我慢できなくなって引いちゃった」

梓「ばーかばーか」

純「この紙、なんて書いてあるのかな」

梓「・・・」

純「・・・」



梓「早く見せてよ」

純「じゃあ、せーので一緒に見よう?」

梓「うん」ドキドキ

純「せーの!」

クルッ

梓純「!?!?」

純「なんでぇ!?」

梓「ぃやったぁぁぁぁ!!!!」


くじ「動物園」


純「えー、嘘でしょー?」

梓「純」

純「何?」

梓「恨みっこなし、だよ」


純「ちぇー・・・わかったよ」

梓「やった!」

純「本当に嬉しそうだね?」

梓「そりゃそうだよ!ずっと行きたかったもん!」エヘヘー

純「それって、デートにってこと?それとも動物園にってこと?」

梓「両方!」

純「ちょ///」

梓「って、んなわけあるわけないやろがー♪」

純「梓、つい口が滑って恥ずかしい思いしたのはわかったから」


梓「うぅ・・・」

純「っていうか梓も素直じゃないよねー」

梓「うるっさい」

純「最初からそう言ってくれたらよかったのに」

梓「だからうるさいってば」

純「はいはい。もー、そうやってツンツンするから、アレなんじゃん・・・」

梓「何?急に。アレって?」

純「・・・なんでもない」

梓「言って」

純「・・・」

梓「ほら、気になるじゃん」

純「だからー、たまに不安になるんじゃんって話だよ・・・///」


梓「へ?どういうこと?」

純「だって、梓って滅多に素直にならないだもん。本当に私のことが好きなのかわからなくなるよ」

梓「うぅ、ごめん・・・」

純「ううん、そういうところも可愛くて好きなんだけどね。・・・ごめん、変なこと言った」

梓「・・・」

純「梓?」

梓「私だって・・・」

純「なに?」

梓「私だって不安になることあるよ」

純「え?」

梓「え?」

純「なんで!?私、超いい彼女じゃない!?」

梓「一体どんな勘違いをしているのか50文字以内で答えなさい」

純「出題の文章が既にひどい!」


梓「いいから、早く」

純「え、えー?えーと、まず梓の部活には干渉しないでしょー?」

梓「それは私もだけどね」

純「梓の場合はジャズ研に興味ないだけでしょ」

梓「あ、そうか。それもそうだったね、ごめん。続けて?」

純「そこ認めないで。なんか悲しいから認めないで」


梓「あと30文字ちょっと」

純「本当にカウントしてたんだ」

梓「ほら、早くー」

純「えっと、あー・・・ごめん、思いつかないや」

梓「50文字にも満たない浅い愛でした」

純「わぁぁ!違うよ!?えーとえーと、ほら、私梓のことすごい好きだし!」

梓「・・・」

純「ね?いい彼女だと思わない?」

梓「思わない」

純「意味がわからない」

梓「純のその言葉ってさ・・・」

純「何?」

梓「軽いんだよ」

純「・・・え?」

梓「純のそういうところが不安なの」

純「ちょっと待って。どういうこと?」

梓「・・・純ってさ、飽きっぽいじゃん」

純「『私のことなんか飽きちゃうんじゃないかって不安』なんて言ったら怒るからね」

梓「言うよ」

純「よし、じゃあ怒る」


梓「だって本当のことじゃん。いっつもいっつも新しいものに目移りするし、この間だっt」


パコーン!


梓「いったぁぁ!?」

純「言ったでしょ、怒るって」

梓「だからっていきなり叩かなくでも・・・」サスサス

純「梓が意味わかんないこと言うからじゃん」

梓「だって・・・」

純「『そんなことないよ、梓のこと大好きだよ』って言って欲しいの?」ン?

梓「あーもー、あったま来た」カッチーン

純「・・・ごめん、冗談」


梓「そっか・・・私もごめん」

純「なんで梓が謝るの?」

梓「今さっき純が言ったこと、多分当たってるから」

純「そうなの?」

梓「それを狙ってたワケじゃないけど・・・でも、言われたらきっと嬉しかったと思う」

純「そっか・・・」

梓「うん」

純「まぁ、言ってあげないけどね」

梓「ふざけんなコノヤロー」


純「とにかく、梓のこと飽きたりしないよ」

梓「でも、出来るだけ素直になれるようにするから・・・だから」

純「あー、そういうのもいい」

梓「へ?」

純「だから今のままでいいってば」

梓「でも」

純「飽きない、これ絶対。そんで梓のツンツンにはもう慣れた」

梓「・・・!///」

純「あんまり恥ずかしいこと言わせないでよ。私こういうキャラじゃないんだから///」

梓「う、うん。ごめん・・・///」


純「あーずさ!」ダキッ

梓「わぁ!?」

純「もう寝よ?」

梓「こ、このまま寝るの?///」

純「うん。朝起きたら梓の耳元がヨダレだらけになってるだろうけど、気にしなくていいからね?」

梓「それどっちかっていうと私の耳元の心配するわ」

純「彼女の可愛いヨダレちゃんなんだから愛を以て拭けっての」

梓「無茶言うなっての」


純「あー、本当に眠くなってきちゃった」

梓「ちょっと、ヨダレ気を付けてよ?」

純「・・・」

梓「寝るの早っ!」

梓「・・・私も寝よう」

梓「おやすみ、純・・・」

梓「明日の・・・動物園、楽しみ・・・」ムニャムニャ

純(動物園を楽しみにする梓、可愛いなー)

梓「じゅんー・・・」ムニャムニャ

純(まっ、明日雨なんだけどね)




おわり



最終更新:2010年05月08日 21:47