2年1組の教室

和「今日の澪なんだか落ち着き無いわね」

澪「そ、そうか?」

和「うん。そわそわしてる感じ」

澪「気のせいだろ(だって今日唯に告白するんだもん……)」

和「まあいいわ。それよりちょっとお願いがあるんだけど」

澪「ははっ、和が頼み事なんて珍しいな」

和「澪の写真を撮らせてくれない?」

澪「私の?なんでまた」

和「ほら生徒会長が澪のファンなのよ。それで頼まれちゃって」

澪「そっか。それ位お安いご用だよ」

和「ありがとう恩に着るわ。じゃあちょっと立ってくれる?」

澪「えっ?今ここでやるのか?」

和「お願い澪……」

澪「しょ、しょうがないな……」ガタッ

和「適当にポーズ取ってみて」

澪(は、恥ずかしいなもう)

和「いいわ~、いいわよ~」カシャカシャ

澪「気のせいかカメラ下向けてないか?」

和「……気のせいよ」ニコッ

澪(また膝か……)


2年2組の教室

律「~♪」

唯「機嫌良さそうですねりっちゃん」

律「へへ分かるか唯」

唯「うん私にハナクソ飛ばしてきたりしないし」

律「そんな事した覚えはない」

唯「ガム噛んでそこら辺に吐き捨てたりもしてない」

律「どんだけ荒くれだよ普段の私は」

律「まあムギのおかげだよ」

紬「私は何もしてないよ」

律「いやムギが頑張れって言ってくれたから勇気出たんだ」

紬「そ、そっか……良かったねりっちゃん」

律「うん。ありがとなムギ」

唯「何の話~?」

律「分からなくていいよ唯には」

唯「むぅ~りっちゃんの癖に……喰らえ下敷き反射!」

律「くっ!下敷き反射返し!」

唯「ムギちゃんシールド!」

紬「あらあら」

律「あっそれは汚いぞ唯!」

唯「戦場とは非情なものなのです」

律「仕方ない……投降しよう」

唯「やったーっ!じゃあ捕虜に拷問始めるよ~!」コショコショ

律「あひゃっひゃっ!やっやめろ唯!反撃!」コショコショ

唯「捕虜が反撃とかあははっ……そ、そんなのないいはは!」

紬「うふふふ」ポワポワ


1年2組の教室

憂「~♪」

梓「どうしたの憂。ニヤニヤしちゃって」

憂「うん幸せだなあって」

梓「ふぅん何が?」

憂「梓ちゃんにも分けてあげたい」

梓「どうせ唯先輩関連なんでしょ?」

憂「えへへ分かる?あ、やっぱりダメね」

梓「お姉ちゃんは私だけのもの、でしょ?」

憂「てへっごめんね梓ちゃん」

梓「唯先輩と普通以上に仲がいいのは知ってるけど」

憂「何かな?」

梓「所詮は姉妹って事よ……ふふっ」

憂「残念でした。お姉ちゃんと私は既に」

梓「……!な、何よ!?」

憂「そんな……私の口からは言えないよ」ポッ

梓「はぁ?」ガシッ

憂「ちょっ!ポニーテール掴まないで梓ちゃん!」

梓「うぐぐ!言いなさいよ!」

純「ちょっとやめなよ!」バッ

憂「あ、ありがとう純ちゃん」

梓「なっ何をしたー!神聖不可侵なる唯先輩に何を!」

憂「えっ……どちらかと言えばされたと言うべきか」ポッ

梓「ふぎゃー!ウソだーッ!」ブンブン

純「きゃっ危ないって!」

憂「梓ちゃんそんなに髪振り回したらでんでん太鼓みたいだよ」


職員室

律(うまい事届けよ……それっ)ヒュッ

ストン……

律(しまった逸れた)コソコソ

さわ子「ちょっと田井中さん何やってるの……」

律「あっ先生……いや大した事じゃ」

さわ子「職員室は紙飛行機で遊ぶ所じゃありません」

律「丁度良かった。ハイ」

さわ子「……何よ?」


さわ子「……古典的ね」ペラッ

『デートしようぜ』

律「あっこんな所で開けるなよ恥ずかしい」

さわ子「……」グシャ

律「ああっひでえ!」

さわ子「去れ」

律「分かりました。それで返事は?」

さわ子「……嫌よ」

律「え?何?聞こえない」

さわ子「分かった……放課後、放課後話そうね」

律「そっか考える時間も必要だよね。んじゃまた~」

さわ子(くっ……予想以上に手強い)


放課後の音楽室

澪「この怪しげな液体が媚薬か?」

紬「うん。これを唯ちゃんの紅茶に混ぜれば」

梓「唯先輩が素直になるんですね?」

紬「そう……それとちょっとエッチになっちゃうの」

澪「ま、まあ告白していいムードにはなる訳だな」

紬「うん」

紬「唯ちゃんがどちらを選んでも恨みっこなしだよ」

澪「いいだろう(どうせ私を選ぶに決まってる)」

梓「望む所です(唯先輩を恋人にして憂に一泡ふかせてやる)」

澪「しかし唯はまだかな……」

梓「あっ唯先輩です!」

澪「えっ?」

紬「どこどこ?」

梓(今だっ!澪先輩とムギ先輩のカップにも仕込んでやるです。天誅です……くしし)ピトピト


唯「おまた~!」ガチャ

澪「あっ本当に来た」

紬「梓ちゃん勘が鋭いんだね」

梓「えっ?……あ、ああ唯先輩のオーラを感じ取ったんです」

澪「今、えって言わなかった?」

和「やってる?」

澪「あれ?和まで……」

唯「和ちゃんとはついそこの廊下で会ったんだ~」

律「私何か叱られる様な事したっけ……」ハラハラ

和「ちょっと見学しに来ただけよ。時間が空いたから」

澪「普段だらしないから和を警戒するんだぞ律は」

律「へいへ~、違いないですはい」

紬「お茶の準備出来てるよ」

唯「わ~い!今日のお菓子もおいしそ~!」

梓(い、いよいよ唯先輩が……)

澪(でも和も来ちゃったし告白する雰囲気になるのかこれ)

和「相変わらずそっちの方が優先なのね」

さわ子「堅い事言わないでよ和ちゃん」

律「あはは~、流石さわちゃん話が分かるぅ!」

澪「そ、そうだぞ。まあ和も飲みなよ」

和「……そう?じゃあ遠慮なく」

梓(あっその紅茶には……)

和「ん……おいしい」

紬「うふふ良かった。今澪ちゃんの分も持ってる来るね」

澪「あっ悪いなムギ」

和「何だか平和でいいわね」

澪「生徒会は大変か和?」

和「ごめん皮肉に聞こえた?率直な意見だったんだけど」

澪「少し位なら愚痴を聞いてやるさ」

和「ふふっ優しいのね澪」

梓(おかしいな……普段と変わらない様な)

唯「和ちゃんこれおいしいよぉ~食べてみて~」

和「ありがと唯」

紬「澪ちゃんはい」

澪「ありがとう……所で薬は……」ヒソヒソ

紬「即効性だからそろそろだと思うけど」ヒソヒソ

梓(聞こえますよ先輩方)

和「本当においしいわね」

唯「でしょ~ムギちゃんの持ってくるお菓子は天下一品だよ」

律「あはは、唯が自慢する事じゃないだろ~」

梓(それなら早いとこ唯先輩にアタックするのみ)

梓「唯先輩!……唯先輩?」

唯「み、澪ちゃん……」ボー

澪「唯?ど、どうした?」

唯(なにこれ……澪ちゃんを見てると身体が熱くなる……)

澪(唯のやつ顔が真っ赤だ……薬のせいか?)

梓(あの表情、まさか唯先輩は……いや薬のせいだ!)

唯「澪ちゃん私……」

澪「な、なんだ唯?」ゴクリ

唯「私澪ちゃんの事がす」

梓「ダメです!こんなの認めない!」

澪「じゃっ邪魔をするな梓!見苦しいぞ!」

梓「唯先輩!正気に戻ってください!」ユサユサ

唯「あうあう……」ガクガク

唯「ご、ごごめんなさい憂……」

梓「私は憂じゃありません!しっかりしてください!」

澪「いい加減にしろ梓!」

唯「ふぇっ?あずにゃん?」

梓「そうです!あなたのあずにゃんです!」

唯「あずにゃん……あずにゃん好き!」

澪「えーーーっ!?」

梓「ゆ、唯先輩……嬉しい……」ジーン

唯「あずにゃぁん……太ももかわいいよぉ~」スリスリ

梓「あっ唯先輩そんな大胆な」

澪「ま、待て!無効だ!横取りとかふざけるなっ!」

梓「見苦しいです澪先輩」キリッ

澪「なっなんだとぉーっ!?」

唯「澪ちゃん……澪ちゃんも好きぃ~……」

梓「ちょっ!?」

澪「はっはははは!どうだ梓!唯はまだ決めかねてる様だぞ!」

梓「唯先輩!二股なんて許しませんよ!」ユサユサ

唯「あうあう……」ガクガク

梓「はっきりするですー!」

澪「おい梓やめ」

和「ああ……膝ぁ……澪の膝ぁ……」ナデナデ

澪「のっ和ぁっ!?」

和「澪こっち見てよ……私を見て」

澪「えっえ?(何で和が……ていうか何故半裸!?)」カァー

梓「……」ニヤリ

澪(梓が笑った?こいつまさか……盛ったのか!?)

和「無視しないで。ねえ」

澪「落ち着け和、お前は(私のカップのを飲んだから和は……)」

和「澪……私澪が好きなの」

澪「和が私を……?」ドキッ

和「こんな気持ち初めてよ……あなたの事ばかり考えて」

澪(いや薬のせいじゃ……)

和「唯の為にずっと我慢してきたけどもう限界なの」

澪(うっかわいい……そんな潤んだ瞳で見つめられたら)

和「お願い澪、私を見て」

澪「でも私は唯が……」アセアセ

唯「ダメーッ!澪ちゃんは私のもの」ガバッ

澪「ゆ、唯……」ポッ

和「……」ガーン

梓「和先輩いいんですか!澪先輩取られちゃいますよ!?」

和「振られた……澪に振られた」イジイジ

梓「ふん!私はまだまだやってやるです!」

和「澪……澪~……ぐすっ」



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最終更新:2010年01月06日 03:25