唯「はぁ…みんな遅いなぁ」

梓「ですね…」

唯「でもあずにゃんと二人でいられるからラッキーかも」

梓「! な、なにを言ってるんですか!」

唯「えへへ」

梓「もう…」

唯「あずにゃんクッキーたふぇないの?」サクサク

梓「あ、じゃあいただきます…なにしてるんですか」

唯「はい、あーん」

梓「な…」

唯「? 食べないの?」

梓「いや、食べますけど…」

唯「…」ニコニコ

梓「自分で食べられますから…」

唯「…」シュン…

梓「わかりましたいただきますっ」パク

唯「えへへ」

梓「もう…」

唯「あずにゃん顔赤いよー?」

梓「クッキーが辛いんです」

唯「そっかぁ」

梓「そうです」サクサク

唯「そういえばあずにゃん、いっつもツインテールだね」

梓「はい」

唯「他の髪型はしないの?」

梓「これが楽なんです」

唯「ちょっと遊ばせて!」

梓「わ、先輩…」


唯「ふんふーん♪」サラサラ

梓「…」

唯「あずにゃん髪きれいだねぇ」

梓「そ、そうですか…?」

唯「ちょんまげ!」

梓「ポニーテールです」

唯「うん、なかなか似合いそう…」ヒヤッ

唯「わ、あずにゃんほっぺ冷たい!」

梓「もうだいぶ冷えてきましたから…」

唯「ひえぴたいらずー」ムニュ

梓(あったかい…)

唯「あずにゃん手貸して!」

梓「?」スッ

唯「手もつめたい!」ギュー

梓(わ…)ドキ

唯「あずにゃん知ってる?手が冷たい人は心があったかいんだよー」

梓「じゃあ手があったかい人は?」

唯「心が冷たい…はっ!私心が冷たい!」ガーン

梓「ぷっ…大丈夫です、先輩は手も心もあったかいです」

唯「ホント?」

梓「はい」


唯「できた、さいどてーる?っていうのかな」

梓「おぉ…」

唯「ねね、立ってみて」

ガタッ

梓「…」ヨタッ

唯「?」

梓「…」ヨタタッ

唯「あずにゃん?」

梓「…バランスがとれないです」

唯「あ、猫はひげでバランスとるもんね!」

梓「ひげ…」

唯「もどしたよー」

梓「やっぱりこれが一番です」

梓「それにしてもみなさん遅いですね…」

唯「来ないものはしょうがないよぉ」サクサク

梓「…そうですね。のんびり待ちましょう」サクサク

唯「…」トテトテ

梓「?」

唯「…」キュッキュッ

梓「何を描いてるですか?」

唯「あずにゃん!」

梓「…じゃあ私も」トテトテ

唯「…できた!」

梓「完全に猫じゃないですか!…よし、私もできました」

唯「私こんなに気のぬけた顔してるかなぁ」

梓「それが先輩のいいとこです」

唯「そうなの?…できたぁ、りっちゃん」

梓「でこびーむ!って…怒られますよ」

唯「えへへ…澪ちゃーん」キュッキュッ

梓「ムギ先輩…」キュッキュッ

唯「…たくあん食べたくなってきた」

梓「?」

唯「じゃあ○×しよ!」

梓「いいですよ…よし」キュー キュッ

唯梓「じゃんけんぽん」

梓「まんなか…」キュッ

唯「おとなりさーんー」キュッキュッ

梓「じゃあ斜めに」キュッ

唯「わ、あぶない」キュッキュッ

梓「…」キュッ

唯「させないもん」キュッキュッ

梓「もう一カ所リーチですよ」


唯「…あ」

梓「私の勝ちです…あぁ拗ねないで下さい!わかりました今のはナシです!」

唯「○×はやめよう!」

梓「そうしましょう」

唯「うーん…」サクサク

梓「…」サクサク

唯「あ、いらないプリントないかなぁ…」ガサゴソ

梓「なにするんですか?」

唯「えへへ、ひみつぅ…あった!」

梓(先輩、ちっちゃい子みたいだなぁ…)

唯「あずにゃんこっち見ちゃダメだよ!」

梓「ふふ、わかりました」

唯「ふんふーん♪」

梓(何作ってるんだろ…)

唯「…でーきた!はいあずにゃん」

梓「…あ、ぱっくんちょ」

唯「何番がいい?」

梓「じゃあ…2番で」

唯「いち、に…」パクパク

梓「…7で」

唯「いち、に、さん、…」パクパクパクパクパクパクパク

梓「じゃ、5です」

唯「はい、5番おーぷーん!」カサカサ

唯「目をつむってクッキーを食べる!」

梓「え…」

唯「んじゃ私のマフラー目隠しにしよう!」

梓「は、はい」マキマキ

唯「…じゃあ机の上のクッキーを食べてください!」

梓「…」フラフラ

唯(…そうだ、クッキーのいれもの私が持ってよーっと)ヒョイ

梓「…先輩、ヒントください」フラフラ

唯「もちょっと右にテーブルだよ」

梓「右…あ」ペタペタ

唯「目隠しはずしたら罰ゲームだよぉ」

梓「まかせるです」

梓(よし、テーブルの真ん中に…)ペタペタ

梓「あ、あれ?」

唯「…」ガチャ…パタン

梓「先輩、無いですよ?」

梓「…」

梓「先輩?」

シーン…

梓「先輩ー…?」

唯(そろそろ…)キィ…

梓「先輩ぃ…」

唯「あずにゃん!」ガバッ

梓「わ!もう、なんで黙ってたんですか!」

唯「えへへ…寂しかった?」

梓「べ、別にそんな長い時間じゃないから平気ですっ」

唯「長かったら平気じゃないんだねぇ」ギュー

梓「う…もう目隠し取りますよっ」シュル

梓「…あれ?クッキーがない…」

唯「あ、廊下に置いてきちゃった…」

梓「…」

梓「…」プイッ

唯「あわわ、あずにゃーん」ギュー

梓「もういいです、次は私が作ります」

唯「はーい」

………

唯「…それじゃ6番!」

梓「開きます…唯先輩が私の頭をなでるです」

唯「…それだけでいいの?」

梓「は、はやくしてください!」

唯「あずにゃんにゃん♪」ナデナデ

梓「…」

唯「?」

梓「…も、もっとです」

唯「えへへ、しょうがないなぁ」ナデナデ…

梓「ん…」

唯「私ももうひとつ作ろーっと」

………

梓「じゃあ1番」

唯「あずにゃんが私に抱き着く!」

梓「…なんで開く前からわかるですか」

唯「え」

梓「…やっぱり!全部同じ内容じゃないですか!」

唯「ありゃ、ばれちゃった」

梓「まったく…」

唯「もうしません!」

唯「クッキークッキー…」

梓「…」ギュー

唯「およ」

梓「…特別です」

唯「やったぁ…」スリスリ

唯「寒いねぇ」

梓「そうですね…日も落ちてきましたから」

唯「あずにゃんは髪を首に巻いたらマフラーがわりだね」

梓「かわりになるんでしょうか…」

唯「まけまけー」シュル

梓「わ、先ぱ…あはは!くすぐったいです!」

唯「ダメかぁ」

梓「何を期待してたんですか」

唯「あずにゃんマフラー…」

梓「…」

梓「先輩は手もあったかいしあんまり寒くなさそうですけど」

唯「寒いよぉ、冬はこたつむりだもん」

梓「こたつむり…」

唯「でもやっぱりこの時期は人肌がいいや」

梓「さっきも言ってましたね」

唯「…おせちたるたる?」

梓「センチメンタルです。お腹すいたんですか」

唯「えへへ…」

梓「クッキー食べてたのに」

唯「甘いものは別腹だもん!」

梓「…帰りに何か食べます?」

唯「うんっ」

唯「…あ、もうこんな時間だ」

梓「ホントです…みなさん結局来なかったですね」

唯「なにかあったのかなぁ?」

梓「用事があったんじゃないですか?」

唯「そっかぁ…じゃあそろそろ帰ろっか」

梓「そうですね、そうしましょう」

………

唯「あれ、あずにゃんマフラーもって来てないの?」

梓「はい…まだ大丈夫かと思ったんですけど…」ブルルッ

唯「んじゃ二人で使おう」マキマキ

梓「わ」

唯「あったかあったか♪」

梓(柔らかい…)カアァ…

唯「にくまん食べたいねぇ」

梓(唯先輩の体温が…)「はい…」

唯「でもピザまんも食べたい」

梓「はい…」

唯「あ、そうだ!ひとつずつ買ってはんぶんこしよう?」

梓「はい…」

唯「…あずにゃん?」

梓「…はいっ!?」

唯「なんかぼーっとしてるよ?」

梓「き、気のせいです!松茸ご飯がなんですか!?」

唯「あ、松茸ご飯食べたいねぇ」

唯「こんびに!」
梓「このまま入るんですか!?」
唯「? そうだけど」
梓「さ、さすがにこのままは…」
唯「よくわかんないけど…じゃあはずすね」シュル

梓「あ…やっぱり…」

唯「?」

梓「…なんでもないです」

唯「変なあずにゃん」


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最終更新:2010年01月11日 02:31