公園

憂「ここに来てるのね」

ラブやん「うん。ホラあそこのベンチ」

憂「じゃあ行ってくるね」

唯「ムギちゃん力こぶ作って力こぶ」

紬「はいはい」ギュッ

唯「おぉ~固い!固いよぉムギちゃん!!」ペタペタ

紬「うふふ」


憂(ふふっ今の内にせいぜいイチャついておくことですよ紬さん)

憂(一時間後にはもうお姉ちゃんの隣にいるのはあなたではないッ!このわたしだッ!)


唯「ムギちゃ~~ん」ベタベタ

紬「うふふ」

ズッ

ゆらぁあ

憂「…お姉ちゃん」


唯「えっ…えっと…どちら様でしたっけ?」

憂「いやだな~お姉ちゃん!私だよ!憂だよ!」

紬「憂ちゃん!?」

唯「え…うい!?今朝はいつも通りだったのに…いつの間にそんな筋肉を!?」

憂「私任意にマッチョ化できるんだよ~ほら!」しゅっ

唯「わっ!いつもの憂だ!」

憂「せっ!」ムキッ!

紬「マッチョね」


憂「そんなことよりお姉ちゃん!」

唯「はい!」

憂「ズバリ!!そこにいる紬さんと比べて!!私の筋肉どう思う!?」

ラブやん(いったッ!)


唯「…ズバリ?」

憂「ズバリ!!」

唯「じゃあズバリ言います!!憂が私のために体を鍛えてくれたのは嬉しいよ!」

憂「うん!」

唯「でもね、物事って限度があってね」

唯「何が言いたいかって言うと……」

唯「うい……」がしっ

憂「は、はい!」

唯「やりすぎ」


唯「なんて言うか…すごく言葉にしにくいんだけど…」

唯「顔と体がアンバランスで気持ち悪い!!」

憂「ゲフゥ!」

憂「きっ…気持ち悪い…?」


紬「唯ちゃん言い過ぎよ!」

唯「えっ…だってズバリって…」

憂「ウワワァーーーーッ!!お姉ちゃんのうんこ!!紬さんもうんこ!!ラブやんのくされま○こ!!」ダッ!

唯「あっ!どこ行くのうい!」

紬(えっ私フォローしたのにうんこ?)



ラブやん「ちょっと!誰がくされま○こよッ!!」

憂「あっ!ラブやん!!成功率100%じゃなかったの!?」

ラブやん「あ…イヤ…ソレは男女じゃないからなんかちょっとチガウ…みたいな?」

憂「何がみたいな?よッッ!!邪ッッッ!!」ドゴォ!!

ラブやん「ヘプゥッ!」

紬「こっちに走っていったわよね」

唯「うん…あ!ラブやんがのびてる!」


紬「大丈夫ですか?」

ラブやん「エエ…!モウ大丈夫よ!」

唯「どうしたの?」

ラブやん「どうしたもなにもアンタの妹の鬼パンチを喰らったのよ!」


ラブやん「あんな鬼みたいなナリだけど所詮憂は女子中学生よ…!さっきの相当ショックみたいだったから早まったことを考えててもおかしくはないわ」

紬(見てたんだ…)

唯「どうしよう…憂が死んじゃったら…私…」

紬「唯ちゃん……」

紬「手分けして探しましょう!」

ラブやん「そうね!えーと今一時だから四時に唯ちゃんの家の前で落ち合いましょう」



午後四時 平沢家前

ラブやん「見つかった…?」

紬「いえ…」

唯「こっちもだよー…」

唯「とりあえずウチあがろうか…」


居間


紬「……」

ラブやん(あ~~~どうしよ~~~ッ!!中学生の恋愛なんてチョロイもんだと思ったのにいつの間にこんな大事に!?)

ラブやん「……」

ラブやん「ちょっと二階上がるわね」

唯「わかった」



二階 憂の部屋

ラブやん「ふぅ…」

にちゃっ

ラブやん「ん?なんか踏んだ」

ラブやん「ってコレ使用済みのティッシュじゃない!部屋中に散らばってる!!しかも空き箱が6つも!!」

憂「ああラブやんおはよう」むくっ


ラブやん「コラッ!」ポクッ

憂「あん」

ラブやん「人が必死で捜し回ったらオナニー疲れで爆睡中ですか?オウ?」ギリギリ

憂「イタイイタイいっ いや…そうじゃなくて」

憂「体中のエネルギーを使い果たして死んでやろうと思ったんだけど……」

憂「なんだか全然疲れなくて飽きて寝ちゃった」

ラブやん「あんなトレーニングで死なない人間がオナニーで死ぬハズないでしょッ!」


憂「まぁ結局…人は生きて死ぬよね」

ラブやん(賢者モード!)

唯「ラブやーん大声出してどうしたの?…あっ!憂家にいたの!?」

ラブやん「なんか真っ直ぐ家に帰ってたみたいよ」

唯「よかったー!心配したんだよういー!」ぎゅっ

憂「お、お姉ちゃん心配って?」

ラブやん「あんな様子で走っていったらふつう心配するでしょ」

憂「…そっか。心配かけてごめんね?お姉ちゃん」


唯「いいよ!それより気持ち悪いなんて言ってごめんね?一生懸命鍛えたんだよね?」

憂「わたしこそ妙なこと言い出してごめんなさい!お姉ちゃんと紬さんが付き合ってるのわかってたのに…」

紬「姉妹の仲直りね…感動的だわ…」

ラブやん「二人ともティッシュまみれじゃなければね」


憂「今日の夕飯はお姉ちゃんの食べたいもの何でも作るよ!」

唯「じゃあすき焼きにしようよ!」

憂「すき焼きだね!紬さんも食べていってください」

紬「ご馳走になるわね。じゃあみんなでお買い物いきましょう」

ラブやん「あ、私留守番してるわ」

憂「…」


夕食の後 憂の部屋 ※ラブやんは憂の部屋の収納に住み着いてます

ラブやん「ねぇ憂」

憂「なぁに?」

ラブやん「今日唯ちゃんに抱きつかれてたでしょ?アレ普段の憂ならもっと興奮してたと思うんだけど。それに紬さんとの仲もあっさり認めちゃったしさ。なんかあったの?」

憂「うん…」


憂「やっぱり今回のことで筋肉とかは関係なしにお姉ちゃんと私にはそういう縁がないんだなぁってなんとなくだけどわかったの」

ラブやん「…」


憂「だからね、普通の恋愛をしてみたいの。ラブやん協力してくれる?」

ラブやん「憂…」

ラブやん「十年来の思いを捨てたアンタの心意気、アタイがしかと受け取ったわ!!必ず運命の相手を見つけてみせる!!」

憂「ラ、ラブやーーん!!」ひしっ

ラブやん「ういーー!!ひしっ」


ラブやん「そういうワケだから明日からのお互いの人生に備えて早く寝ましょう!!」

憂「ラブやんお休み!!」

ラブやん「ハイ!!オヤスミナサイ!!」



その夜

ラブやん「...zzz」


ガサガサ


ガサガサ


憂「うっ…お姉ちゃんッ!」

人は常に賢者ではいられないのであった


終わり



最終更新:2010年05月13日 01:13