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――音楽準備室

梓「こんにちは」

律「お、梓きたか」

紬「今お茶いれるわ」

梓「ありがとうございます」

澪「試験前練習出来なくなるから今日は練習するぞ」

律「わかってるよ」ブー

梓「あれ?唯先輩は?」

澪「唯は補習だよ」

律「前回のテストが悪かった人は試験前補習なんだと」

律「まったく唯もだらしないよな~」

澪「お前も人の事いえないだろ」

律「なんだとぉ!?」

紬「まあまあ」

律「あ!澪の方に蛾が止まってる!」

澪「え?いやああああああ!」ギャーギャー

律「あははは!嘘だよー」

澪「律ぅ~!」プルプル

紬「あらあら」

梓「……」ズズッ

澪「まったく……」


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――ジャズ研

後輩1「1、2、3、4」

後輩2「1、2、3、4」

純「あ、またやってる」

後輩1「はい」

後輩2「でもこれすごいですよ」

後輩1「やり始めてから、ホントに指が動くようになってコード抑え
    やすくなりました」

純「ふーん」

後輩1「1、2、3、4」

後輩2「1、2、3、4」

純(こうみるとなんかの宗教みたいに見えてきた)

純「私も」

純「過去2回敗北を味わってるから、3度めの正直だ」

純「んん……」ググッ

後輩1「1、2、3、4」

後輩2「1、2、3、4」

純「ぐっはぁ!またつった!」

後輩1「大丈夫ですか!?(またかよ)」

後輩2「純先輩!?」

純「うぅ~……羊!」バッ

後輩1「……」

後輩2「……」

純(3戦3敗か……消えて無くなりたい)

後輩1(まただ……この感覚)

後輩2(出た。動物シリーズ

純(なかったことにしよう)

先輩「おーす」

純「あ、こんにちは」


先輩「あれ?3人だけ?」

純「そうみたいです」

先輩「そっかあ……じゃあ集まりも悪いし今日は自由解散ってことで」

純「はーい」

純(今日は帰ろう)

純(早くこの場を離脱せねば)

後輩1「1、2、3、4」

後輩2「1、2、3、4」


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――音楽準備室

唯「おいっす」ガチャ

律「お、来たか」

唯「疲れた~」グデ~

紬「おつかれさま」

紬「今お茶いれるわ」

唯「地獄だったよ~」

梓「唯先輩も来たんだし、練習しましょう」

梓「ゆっくりしてる場合じゃないです」

律「じゃあその手にもったティ―カップと食べかけのケーキは
  なんだ?」ニヤニヤ

梓「こ、これは……」

唯「私もう疲れて練習できない~」

律「今日はこのまままったりしてよう」

唯「賛成~」

澪「全く……」


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――玄関

純「はあ……」

純「ん?あれは……」

純「おーい!憂ー!」

憂「あ、純ちゃん」

純「今帰り?」

憂「うん、今講習終わったとこ」

純「御苦労なこってす」

憂「純ちゃんは?」

純「なんか今日は部員の集まりが悪いから解散になったんだ」

憂「そうなんだ」

憂「じゃあ一緒に帰ろう」

純「そうだね」

純「憂はまっすぐ帰る?」

憂「うん」

純「ねえ、またバッティングセンターいかない」

憂「え?」

純「リベンジだよ!」

憂「うん、いいよ」

純「じゃあいこう!」


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――バッティングセンター

純「まずは80キロから」

憂「私は100キロやってみようかな……」

純「えぇ~、100キロは無理でしょ~」

純「ほら、あっちで100キロやってる人いるけど速すぎじゃん」

憂「挑戦してみるだけ」

純「さすがに100キロは憂でも無理だな」

純「よし……お金をいれて」チャリン

シュバッ!

純「ふん!」スカッ

純「はっ!」スカッ

純「なんの!」スカッ

純「はあ…はあ…」

純「全然当たんない……」

純「……」チラッ

憂「えい!」カキーン

憂「たあ!」カキーン

純「……」

純「ねえ、憂」

憂「え?」

純「私……もう諦めます」シクシク

純「え?どうして?」

純「お茶しにいこ!お茶!」

憂「え、うん」


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――喫茶店

純「はあ~……」

純「やっぱり憂には敵わないよ」

憂「そんなことないよ~」

店員「ご注文は?」

純「あ、私アイスコーヒーで」

憂「私も同じのでお願いします」

店員「かしこまりました」

純「梓は今頃軽音部でおいしい高級なお菓子食べてんだろな~」

憂「そうだね」

純「……」

純「ねえ」

憂「何?」

純「憂は軽音部に入らないの?」

憂「私は……今の生活で精一杯かな」

純「え~、もったいな~い」

純「この前3人で演奏した時だってオルガン弾けたじゃん」

憂「あれは簡単だったからだよ~」

純「憂ならギターでもなんでもすぐ上手くなると思うのになぁ」

純「なんならジャズ研に入ってもいいんだよ?」

憂「うーん……考えておくね」

純「ぜひぜひ」

憂「でもお姉ちゃん軽音部ですごく楽しそうだからちょっと羨ましいかも」

純「たしかに梓もなんだかんだで軽音部で相当楽しいみたいだし」

憂「なんか割って入れなさそうな雰囲気だね」

純「まあね」


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純「じゃあまた明日」

憂「うん、またね」

純「早く憂にかりた漫画読みたい」

憂「あんまり遅くまで起きてちゃだめだよ?」

純「はーい」


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――通学路

梓「明日はちゃんと練習しましょうね!?」

澪「梓の言う通りだ」

律「わーかってるてぇ」

唯「もうくたくた……」

唯「早く憂のご飯食べたい……」

紬「私はこれからバイトなの」

律「へえ、大変だな」

澪「じゃあまた明日」

梓「さようなら」

唯「ばいば~い」

律「じゃあな~」


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――梓の家

梓「ただいま~」

梓「……誰もいないのか」

梓「……」

梓「ペットか……」

梓「あずにゃん2号」

梓「……」クスッ


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――純の家

純「はあ~、疲れた」

純「よいしょっと」ドスッ

prrrrrrrr

純「あ、メール」

純「梓からだ」

From:中野 梓
To:鈴木 純
本文:あずにゃん2号元気?

純「うお、なんか開き直ってる」

純「……」

純「写真送ろ」

純「おいで」

あずにゃん2号「にゃ~」

純「動かないでね」

純「……」パシャ

純「よし」


From:鈴木 純
To:中野 梓
添付ファイル1件
本文:元気だよ~


純「よし、送信」

純「お風呂入ってご飯食べたら漫画読も」


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純「よし、読もう」

純「……」ペラ

純「ふむ……熱い展開だ」

純「……」

純「……」ペラ


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純「……」

純「……」ペラ

純「……」チラッ

純「げっ……もう1時だ」

純「……」

純「いいや」

純「最後まで読んじゃお」


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――朝

純「は!」ガバッ

純「……」

純「いつの間にか寝てた」

純「……」

純「今何時?」チラッ

純「は、8時!?」

純「寝坊した!」


                      おわり



最終更新:2011年04月26日 00:50