一時間後

ジャーン
唯「…」

澪「…暗いな、今日の演奏」

紬「…」

律「…」

唯「…にゃん」

律「ん?」

唯「あずにゃんどこ行ったのかな?」

律「さぁね」

唯「…だよね」

ピトッ ピトッ
ピトピトピトピトピトピト
ザァーーーーーーーー

澪「…雨か」

トテトテ
唯「あ、あずにゃん!?」

律「おい!心配してt」

梓4号「ふにゃ~~あ」トテトテ

唯「あ…ミニあず4号…」

梓4号「にゃ~」ペロペロ

唯「勝手に家から来ちゃったんだ…淋しかったんだね、よしよし」

梓4号「ふみゃ~」はみはみ

紬「…梓ちゃん本当に唯ちゃんが好きなのね」

唯「え?」

紬「ミニマムあずにゃんってそれぞれが梓ちゃんの性格の一部なんでしょう?」

紬「その子は梓ちゃんの愛情部分なんじゃないかしら?」

唯「ほっなるほど!」

梓4号「みゃ~」ペロペロ

律「こらっ!デコを舐めるな///くすぐったいだろ////」

唯「…」

ザァーーーーーーーー
梓(…寒い…傘もさせないからびしょびしょだよ…)

梓(…雨、止まないかな~)

梓(…)

梓「…グスッ」

梓「…なんで…なんで…グスッ」ポロポロ 

梓「うわ~~ん」ポロポロポロポロ

ザァーーーーーーーー
…にゃん

梓「…え?」

唯「あずにゃん!!」

梓「唯…先輩?うわっ」

ギュッー

梓「えっ?」

唯「あずにゃん…ごめんなさい…」

梓「先輩…傘持って来なかったんですか?」

唯「うん…おかげでびしょびしょだよ…はやくお風呂入ろ?」

梓「…はい」

唯「へへっ、あずにゃんもしかして泣いてた?目が赤いよ?」

梓「そんな事…先輩こそ目が大変な事になってますよ」


平沢家
ピンポ~ン

憂「はーい」ガチャ 

憂「あ、律さん」

律「澪とムギもいるぞ~」

憂「今お姉ちゃんはお風呂なので部屋で待ってください」

律「ありがとう」

ガチャ
唯「ヤッホー」

律「おぅ唯!心配したんだぞ!」 

澪「傘も持たないで走ってったからな…大丈夫か?」

唯「へへ~全然大丈夫だよ♪」

律「ったく心配して損したぜ」

紬「それで梓ちゃんは?」

唯「あずにゃんならここにいるよ?」

律「ん?」

梓「…」スッ 

唯「大丈夫だよあずにゃん、誰も怒ってないよ!」

梓「え…は、はい…」モジモジ

澪「…梓も大丈夫そうだな」

梓「あの…その…こんなこと言っても意味ないかもですけど…」

梓「ごめんなさい!」ペコッ

律「よぉし面をあげ」ボコッ

律「…よく考えたんだけど誰だって人に対する不満はあるよな」

律「それにあれはあのゴキ…ミニあず2号の考えでお前の考えじゃねぇもんな」

梓「え?」

律「お前はそんな事思いついたとしても口には出さない、よってあれはお前の考じゃない!」 

梓唯澪紬「?」

律「…とっ//とにかく///梓は悪くないんだよ!!」

澪「…まあつまりそういう事だ」


梓「は…はぁ」

唯「よかったね~あずにゃん♪」ギュッ 

梓「はい♪」


梓5号「チチチ」カラカラカラカラ

律「さて、本題!」

唯「あの黒あずにゃんをどうやって捕まえるか…だね」

紬「私に考えがあるわ」

一同「?」

紬「梓ちゃん…本当は軽音部の演奏大好きなのよね?」

梓「もちろんです!」

紬「だったら簡単♪演奏を聴かせてあげましょうよ」

梓「え?」

紬「多分、ミニ梓ちゃんはそれぞれが全く違う性格みたいでも根本的な感情は同じなの」

紬「そしてあの黒梓ちゃんは欲深い精神の中心…私達の演奏が聴きたくて仕方ないはずよ!」

唯「でも…喜ばせてどうするの?」

紬「ふふっ…ディナーショーよ♪」


翌日

カサカサカサカサカサカサカサカサ

黒梓「ひっひ~♪もうすぐ放課後だにゃ~ん♪」

黒梓「今日はどんなに幼稚な演奏が聴けるのかな~?」

ガチャ

黒梓「♪」

黒梓「今日は集合がはやいにゃ~ん」

タッタッタ
ガチャ
カチカチ

黒梓「うにゃ?今日は放課後ティータイム(笑)がないのかな~?」


律「…ワン、ツー、スリー!」

黒梓「♪♪」

唯「ふわふわ時間♪」

黒梓「ふんふんふ~ん♪」

唯「ふわふわ時間♪」

黒梓「ふんふん…うにゃ?」クンクン


ふわ~~

黒梓「…たい焼きの匂いだにゃ~♪」

黒梓「甘ちゃんな演奏にはモッテコイだにゃん♪」カサカサカサカサカサカサ

ちょこ~ん

黒梓「テーブルの上に立派なたい焼きが…」じゅるっ

黒梓「演奏後のおやつかな~?食べたら申し訳ないのかな~?」

黒梓「にゃ~んてにゃ♪いただきま~す♪」カサカサカサカサ

カサカサカサカ

ピトッ

黒梓「ふにゃ…?ベタベタするにゃ…」

ベタ…ベタ…

黒梓「う…動かないに~…これじゃまるで…」

律「ゴキブリみたいだな」ニコッ

黒梓「にゃ…!?罠ですとぉお!?」

紬「作戦成功ね♪」

唯「さて…おとなしくしてね」

ビリビリッ

黒梓「ひぃ…」

唯「捕まえた」ギュ

唯「ミニあず2号ゲットだぜ♪」ニコッ

黒梓「にー…やっぱり先輩は甘いですにゃ~!」カサカサカサカサ

唯「すりぬけた!?」

黒梓「ここはひとまず撤退だにゃ…」

梓「待ちなさい!」

黒梓「ふにゃにゃ~…じゃまだにゃ~甘梓!」カサカサ

梓「もう好きにはさせないです!!」

黒梓「へぇ?いったいどうするのか」
ボコッ!

黒梓「…った~いんだにゃ…なにしてくれてるのかにゃ!」
ゴキュ!

梓「…くっ…強い」

唯「あずにゃん!!」

紬「駄目よ唯ちゃん!手助けしちゃ」

唯「え!?」

紬「これは梓ちゃんの戦いなのよ!梓ちゃんが自分の負の部分に自分で勝負をつけないと!」

澪「なんだその展開…」

律「とにかく梓を応援するんだよ!」

唯「う…うん!あずにゃん頑張れ!!」

ボコッ
ゴキュ
パコッパコッ
ゴキュゴキュゴキュ

梓「うぅ…ハァハァ」

黒梓「駄目だにゃ~こんなんじゃ~」

黒梓「やっぱり甘過ぎるんだにゃ!!」ゴキッ

梓「きゃっ!!」バタッ

黒梓「こんな甘ちゃんリーダーに中野梓は任せられないのにゃ~♪」

黒梓「今度からは私がリーダーにゃ♪そして完璧なギタリストになるんだにゃん!」

梓「…負けないもん!」

黒梓「へ~?」

梓「あんたになんか負けないもん!」ドンッ

唯「あずにゃん頑張って!!」

黒梓「…」

梓「…黒にゃん孤独みたいですね♪」

梓「たった1人で完璧なギタリスト?馬鹿なんですか?」

黒梓「にゃあ!?」

梓「たとえ完璧なギタリストになっても誰もあんたの演奏なんか聴いてくれないです!!」

黒梓「にゃにを!?そんなことないにゃ!!」カサカサカサカサ

唯「!?」

黒梓「唯先輩なら聴いてくれるはずだにゃん!」

黒梓「あんな甘梓の演奏じゃなくて完璧な演奏ぅを!!」

黒梓「そして抱きついてくれるんだにゃん!!温もり独り占めだにゃん!!」

梓「…」


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最終更新:2010年01月25日 03:07