律「じゃあ、昨日の女の子達は……?」
紬「うーん、昨日の女の子達も?」
律「いやそれ……何股かけてるんだよ!」
紬「でも唯ちゃんじゃなきゃわからないわ」
律「そうだけど……。梓は知ってるのかよ?」
紬「知らないんじゃないかしら……この前の反応を見る限り」
律「あー、それで私が彼氏がどうって言った時ムキになって否定してたのか」
紬「そうね。浮気してるんだって言われたようなものだし、黙っていられるずがないわ」
律「なるほど。知らなかったとはいえ、ちょっと悪いことしたな」
律「よし、とりあえず梓のためにも尾行スタートだ!」
紬「うん」
律「今日はどこへ行くんだろうな」
テクテク
紬「こっちの方角は……駅?」
律「駅みたいだな。電車で隣町にでも移動か?」
ガヤガヤ
紬「うわぁ、電車混んでるわね」
律「まるでラッシュだな……なんかイベントでもあるのかな」
紬「!しーっ」
唯『混んでるねー』
梓『はい、ちょっと苦しいです』
唯『そうだねー』スッ
紬「梓ちゃんをドアの角にやってかばってあげてるわね。唯ちゃん優しい~」
律「いてっ!くそ、押すなよこいつら……あー早く座れないかな」ブツブツ
紬「……」
『間もなく○○、○○に到着いたします……』
律「降りるみたいだ。行こうぜ」
紬「○○駅……水族館あたりかしら?」
水族館
律「へー、今日のデートはここか」
紬「トンちゃんの仲間がいっぱいいそうね♪」
律(亀目当てではないと思うけど……)
梓『うわぁ……キレイですね』ピトッ
唯『ほんと。すごいね』
律「梓のやつ喜んでるみたいだな」
紬「恋人とならどこへ行っても楽しいわ♪それにここは薄暗いから自然と寄り添えていいわよね」
律「なるほど……(覚えておこう)」
紬「あっ!私あっちに行ってみたい!行きましょ!」グイグイ
律「ちょ……」
律「やべー、唯のやつどこ行ったんだ?」
紬「ごめんなさい……」
律「いや、いいって。入り口に先回りして待ってようぜ」
紬「うん……あっ」
律「お!いた!」
紬「お土産を選んでるみたいね」
律「あれは?マグカップかな」
紬「きっとお揃いにするのね。いいわ~」
律「出てくるぞ!隠れよう」
~~~~~~~~~~~~~~~
律「お、次はメシか?」
紬「そうみたいね。入ったわ」
律「ここは……イタリアン?パスタかな、うまそー」
紬(うーん……)
律「とりあえず私達も入ろうぜ」
紬「うん」
~~~~~~~~~~~~
律「うめー!」モグモグ
紬「唯ちゃんもパスタみたいね」
律「うめー!」モグモグ
紬(あ……りっちゃん口の周りが……)
紬(パスタって口周りとか服にソースが飛ぶことあるのよね……)
紬(私だったらデートの時はあまり行きたくないんだけど)チラッ
唯『』モグモグ
紬(ああ!唯ちゃん……口がすごいことになってる)ガーン
梓『?』
紬(あ、梓ちゃんが気付いたみたい……)
梓『~~』スッ
唯『?』
紬(まあ、梓ちゃんが拭いてあげてる!ラブラブね♪)
紬(やっぱり梓ちゃんは唯ちゃんの面倒見るのが好きなんでしょうね)
紬(やっぱりいいカップルね)
律「うめー!」モグモグ
~~~~~~~~~~~~~~~
某駅ピル
律「お、梓のやつやっと決めたか。なげーなぁ」
紬「うふふ。こういうのは見るのが楽しいのよ♪」
律「ん?梓がどっか行くぞ」
紬「たぶんお手洗いね」
律「またか……梓もマメな奴だな」
紬「あら……?」
女3『~~』
唯『!』
律「また知らない女の人が出てきましたけど……」
紬「……」
律「まさかあれも唯の……とかいわないよな」
唯『~~!』
紬「かなり慌ててるわね」
律「これは……まずくないか?」
紬「もう少し近づきましょう」
梓『先輩、お待たせしました……?』
律「あ!はち合わせたぞ!」
唯『あ、あずにゃん……』
女3『唯、この子は?』
梓『は、初めまして。私、唯先輩の後輩の
中野梓と申します』
女3『○○です。よろしくね。今日は唯とお買いもの?』
梓『あ、はい。えっと、デ、デー……』モジモジ
女3『……』
唯『あ、あー!そんなとこだよ!』
女3『ふーん……。仲いいんだ。ちょっと妬いちゃうな』
梓『///』
女3『……』
女3『ねえ唯、「お友達」と遊ぶのもいいけど、「恋人」をほったらかしちゃ嫌よ?』スッ
梓『?』
唯『ちょっと○○ちゃん、やめ……ん』
梓『!』
女3『ん……はぁ』
律「梓の目の前で……」
紬「……」
律「これ……修羅場ってやつ?」
女3『私行くわね。梓ちゃん、唯のことよろしくね』
梓『唯、先輩……?』
唯『あ……』
梓『今の人、誰ですか……?』
唯『その……友達だよ』
梓『友達と……キスするんですか?』
唯『……』
梓『恋人って言ってました……』
唯『ち、違うよ』
梓『私、帰りますね……』
唯『ちょ、ちょっと待ってよ』
梓『それじゃ……』
律「……」
紬「大変なことになっちゃったわね」
律「どうすんだよこれ……」
唯『……』
紬「立ち尽くしてるわね」
律「そりゃそうだろ……これでヘラヘラしてたらどうかしてるぞ」
紬「梓ちゃんが心配ね」
律「そうだな……どうしよう?梓を追いかけようか」
紬「そうね。唯ちゃんはおいといて、とりあえず行きましょう」
律「よし、急ごう」
梓「うっ……うっ」ポロポロ
『おーい!梓ー!』
梓「?」
律「はぁ、はぁ……追いついた」
紬「梓ちゃん……」
梓「律先輩、ムギ先輩……。み、見ないでください」ゴシゴシ
律「梓、さっきのだけど、その」
梓「……」
梓「そうですか……見てたんですね」
紬「ごめんね」
梓「いえ……」
律「あのさ、さっきのアレは誤解かもしれないぞ!」
律「仲がいい友達同士の親愛の情というか、スキンシップの延長線上とか」
梓「……」
律「だから元気……ごめん」
梓「うう……」ポロポロ
紬「……」ナデナデ
紬「梓ちゃん、唯ちゃんと付き合ってたの?」
梓「……」コクリ
梓「でも……さっきの女のひとも、恋人って……」
律(昨日の女の子達の事は言える雰囲気じゃないな)
ピロリロ ピロリロ
律「あ、ケータイ鳴ってるぞ」
梓「……」モゾモゾ
梓「……」カチカチ
紬(唯ちゃんね)
律「何て書いてあるか、聞いてもいい?」
梓「……誤解って言ってます」
律(そんなんじゃ無理だろ……そもそも誤解じゃないし)
律(なあ、昨日の事とか言うの?)
紬(教えてあげたほうがいいんじゃないかしら)
律(でも今のだけですごいショック受けてるのに)
紬(そうだけど、いつかはばれちゃうよ)
紬(それに本当の事を黙って仲直りさせても梓ちゃんが可哀想よ)
律(そうだな、わかった)
律「梓、落ち着いて聞いてくれ」
梓「え……?」
律「唯のやつ、他にも彼女……みたいな子がいるみたいなんだよ」
梓「え……さっきの人だけじゃないんですか?」
紬「うん」
梓「嘘です……」ジワッ
律「私、最近唯の事をつけてただろ。ほら、この前の件」
律「昨日と一昨日で、3人の女の子と会ってた」
梓「と、友達です……」グスッ
律「たぶん、違うよ。その……キスとかしてたし」
梓「うう……」ポロポロ
紬「梓ちゃん……」
梓「違うもん……」
紬(そんなに唯ちゃんのこと信じてるのね……)
律(つ、辛い……梓が不憫すぎる)
紬「梓ちゃん、辛いだろうけど唯ちゃんとちゃんと話したほうがいいわ」
律「そ、そうだな。こういうことはしっかりとケリつけといたほうがいいな」
梓「でも」
律「不安?」
梓「はい……」
紬「じゃあ、私たちも一緒にいるから。唯ちゃんを呼びだしてみましょう」
最終更新:2010年05月21日 01:20