唯の家


和「何やってるの?早く入りなさいよ」

唯「カギもってない……」

和「嘘おっしゃい」

唯「憂に没収された……」

律(ショボっ……)

ピンポーン

梓「……」

紬「開かないね」

唯「う、う~い~……ただいまぁ」

シーン


唯「開けてよぉ……う~い~」

ブッ

『……どちら様ですか?』

唯「憂、私だよぉ、開けてぇ」

『……』

唯「お願いだよぉ」メソメソ

ガチャッ

憂「……」

唯「た、ただいま……」

憂「さっきね、また知らない女の人が家に来たよ」

憂「誰?」


唯「そ、それh」

憂「あ、皆さん。いらっしゃい」

紬「こ、こんにちは」

律「な、なんかお邪魔だったかな?ははは……」

憂「いえ、そんなことありませんよ!ゆっくりしていってください!お姉ちゃん、この話はまた後でね」

唯「……」

梓「お、お邪魔します」

和「さて、じっくりと聞かせてもらうからね。覚悟しなさい」グイッ

唯「の、和ちゃん!それは私の部屋で……」ボソボソ

憂「……?お姉ちゃんが何かやったんですか?」


唯「や、やってない!何もしてないよ!」

和「唯が……」

唯「和ちゃぁん!お願い!許してよぉ!言わないでぇ……」

和「浮気してたのよ!何股もかけてたの!梓ちゃんや澪や不特定多数の女の子達と!」

憂「」

唯「うわぁぁぁん!」ビェェェ

憂「梓ちゃん、本当?」

梓「あ、あの……うん」

憂「お、お姉ちゃん……」

唯「あううう……」メソメソ

憂「あの、皆さんあがってください……」


憂「そう……ですか……」

憂「皆さん、申し訳ありませんでした……」

梓「い、いいって。そんな」

和「……」

唯「う、ういぃ」オロオロ

律「憂ちゃんは、知ってたの?唯のこういうの」

憂「……はい。高校に入ってからこんな事が何回かあったんです」

憂「友達と遊ぶって言ってしょっちゅう出かけるようになって、帰りも遅くなって……」

憂「朝帰り……ではないですけど、深夜に帰ってくることは度々ありました」

唯「……」

憂「カギを取り上げたのは、早く帰ってきてもらうためです……」


紬「あの、さっきの女の人は?」

憂「あ……お姉ちゃんに話があるって。ああいうことも最近何回か」

憂「お姉ちゃんが悪い人達に何かされてるんじゃないかってとても不安だったんです」

憂「それなのに……まさかお姉ちゃんの浮気が原因だったなんて……」ジワッ

憂「ひどいよぉ……お姉ちゃん」ポロポロ

唯「……ごめん」

憂「心配……してたんだよ……」ポロポロ

和「憂……」ナデナデ

梓「う、憂。泣かないで……」

唯「……」

律(唯のやつ……憂ちゃんの涙が相当効いてるみたいだな)


和「唯、あなたの浮気が原因でこんな大変な事になっちゃったのよ」

唯「……」

和「それでもまた他の女の子にこんなことするの?」

唯「……」

紬「唯ちゃん……女の子が2人いれば恋に落ちるのは必然だけd

律「ムギ、ちょっと自重してくれ……。後で私に存分に語ってくれていいから……」

憂「お、お姉ちゃん」グスッ

憂「梓ちゃんや和さんを悲しませないで……お願い」

唯「う、憂……」


唯「……私のせいで皆にこんなに心配かけて、悲しませて」

唯「あずにゃん、和ちゃん、憂、本当にごめんね」

唯「もうこんな事はやめるよ……」

梓「えっ……」

唯「女の子達には一人ひとり謝って別れてもらう」

律「ちょ、ちょっと待て。梓と和はどうするんだ?」

唯「あずにゃん、和ちゃんにも別れてほしい」

紬「ええっ!?」


和「……その必要はないわよ」

唯「えっ……」

和「唯の気持ちはよく伝わったから」

憂「和さん……」

和「別れる必要はないわ」

唯「和ちゃん……。でも」

梓「あの、私も」

梓「唯先輩が他にも恋人がいるって知ったときすごく悲しかったけど……それでも私は唯先輩の事好きなんです」

梓「だから……私も別れたくないです」

律(唯のやつ、本当に幸せ者だな……)


唯「ありがとう。でも……ごめんなさい」

和「……」

梓「うぅ……」ジワッ

憂「お、お姉ちゃん」

唯「でもね、私はあずにゃんと和ちゃんの事が好きだから」

和「……」

唯「また2人の信頼を取り戻せるように頑張るよ」

唯「それでまた私の事好きになってもらえたなら、その時は……」

唯「あっ、さっきこんな事はやめるって宣言したばかりなのに……どうしようもないね、私。えへへ」


紬「2人とも、それでいいの?」

梓和「」コクリ

和「唯がそうしたいならいいわよ。せいぜい頑張りなさい」

梓「私はすぐに唯先輩の事好きになっちゃいますからね。えへへ」

唯「和ちゃん、梓ちゃん……。ありがとう」

憂「お姉ちゃん……よかったね」ニコッ


和「あっ!ただし、今度私と付き合う時は私一筋!例え梓ちゃんでも許さないわよ!いいわね?」

梓「あっ、わ、私も……今度は私だけを見て欲しいです」

唯「ふ、ふぇぇ」オロオロ

律「ははは……。唯、どっちを選ぶか決めとけよ~?」ホ

憂「お姉ちゃん、困ったら私にしてもいいよ?ふふっ」

唯「え、ええっ!?」

紬「まぁ!姉妹百合ね!いいわぁ~」ウットリ

梓「だ、ダメ!憂は参加禁止!」

憂「え~?どうしようかなぁ♪」

和「さて唯!そうと決まったらさっさと女の子達に連絡しなさい!私が見ててあげるから!」

唯「えぇ!?べ、別に見ててくれなくてもいいよぉ!」

律「ははは!」


END



最終更新:2010年05月21日 01:28