梓「゜д゜)」


梓「( ゚д゚)

  (つд⊂)ゴシゴシ

  (;゚д゚)

  (つд⊂)ゴシゴシ
  _, ._
  (;゚ Д゚) …?!

  (つд⊂)ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ

  (  д )

  (; Д ) !!」


梓「……」

律「おーい、あずさー」

梓「は!?もしかしてッ!唯先輩ですか?」

唯「…やっぱり変かな?」

梓「全然そんな事無いです!かっこ良いです!」

梓「でも突然どうしちゃったんですか?」

紬「細かい事はいいのよ♪」


唯(皆…、何も聞かずこんなに協力してくれてありがとう)




翌日 2年教室

梓(昨日は不意打ちだったからびっくりしたなー)

梓(でもなんで急にあんな…)

梓(でもでも、唯先輩かっこ良かった。髪型違うだけであんなにも変わるんだ)

純「知ってますか!」ばしーん

梓「うわ!」

純「知ってますか?」

梓「心臓に悪い子だなぁ。何がなんなの」

純「唯先輩だよ!噂になってて気になったからさっき見てきたらすっごいかっこ良くなってたの!」

梓「あー…」

純「反応薄いね」

梓「だってやってたの部活の時間だもん」

純「ずるい!」



数日後

純「梓ー見てみてー」

梓「今度はなんなの」

純「ほらっ」スチャ

梓「ファンクラブ会員証…唯先輩の!?」

純「入っちゃった☆」てへぺろ


梓「何時の間にそんなの出来てたんだ…
  本人は知ってるの?」

純「いんやー。だって非公式だし」


梓「はぁ、澪先輩といいジャズ研の先輩といい、純ってばかっこ良ければ誰でもいいんだ…」

純「えへへ、もっと誉め給へ♪」

梓「誉めてないから」

純「あ、梓って唯先輩の事好きだったよね?入りたい?ねぇ、入りたいんだったら口添えしてあげるよん」

梓「だから私はそんなんじゃないって。
  って言うか何時の間に私が唯先輩の事好きって事になってるの!」

純「なんだ違うんだ。まぁ、ライバルは少しでも少ない方が良いから好都合なんだけどね」

梓「え、どういうことなの」

純「ほら、唯先輩って前から私の事気に掛けてくれてたじゃん?ライブハウスの時とかわざわざチケット取っておいてくれたり!
  だからちょっとは脈アリだと思うんよ」

純「という訳でアタック!させて頂きます」



放課後 部室

唯「♪」←ギター練習中


チラッ
梓(唯先輩…本当に変わったなぁ)

梓(落ち着いたっていうかクールというか。あんまりベタベタしてこなくなったし。)

梓(部活でも真面目に練習する様になったし)

梓(元々1つの事をやり始めたら徹底的にやる人だったけど、ちょっとイメチェンしただけで中身までこんなに変わるなんて…)



澪「ふぅ、ちょっと休憩しようよ」

律「そうだな!今日はぶっ通しだし、あんまり根詰めても逆効果だ。
  ムギ、お茶お願い出来る?」

紬「よしきたー!」ふんす

唯「ムギちゃん、手伝うよ」


梓(今の唯先輩、本当にかっこいいです。でも…)


ティータイム中

澪「唯は本当に変わったよな。なんていうか、外見だけじゃなくてさ」

律「ホント、そこらの男よかよっぽどイケメンだぜw」

唯「あはは、そうかな」


梓(確かに変わった。それも良い方に
  なのになんでだろう。なんでこんな何かが引っ掛かってる感じがするんだろう)


律「唯はファンクラブも出来たんだってなぁ」

唯「んー そうみたいだね」

澪「反応薄いな。ファン欲しかったんじゃないの」

唯「ん、なんか違うんだよね。こんなつもりじゃ無かったっていうか」

律「現実なんてそんなもんだよ。私にはよく分かんないけど。
  ね、澪ちゃん」

澪「なんで私に振るんだよ…」


律「梓はどうなの?唯にべったりだから実は密かに入ってたりして。ファンクラブ」

梓「入ってないです…けど…」チラッ

唯「ん?」

梓「//」プイ


梓(唯先輩の事は好きだけど…やっぱりファンクラブとかそういうのとは違うと思う)



唯「あずにゃーん。あずにゃんはファンクラブ入ってくれないのー?なんて


梓「嫌です!そんなの入りたくなんてありません!」


唯「え…」

梓「あ」


律澪紬「……」


紬「ま、マンボウの真似!あぷあぷあぷ     」


 …………



唯「…私、今日はもう上がってもいいかな。憂にお買い物頼まれてたの忘れてたんだ」

律「あ、ああ。じゃあ今日はこれで解散にしようか」

唯「先に言っておかなくてごめんね。じゃあ」


どあがちゃばたん


梓「あ…」

梓(どうしよう。唯先輩ちょっと泣いてた…様に見えた。どうしよう、どうしよう…)


律「さっきの様子だと、やっぱり追い掛けた方がいいかもな」

紬「そうね。梓ちゃん、行ってあげて」

梓「私……がですか?でも…」

澪「梓じゃなきゃ駄目だろ。ほら、どうせ後は片付けて帰るだけだから」

梓「えっとじゃあお言葉に甘えて」たたたっ


どあがちゃ
梓「あ!皆さんありがとうございます!」
どあばたん


澪「行っちゃったな」

律「じゃあ私達も」

紬「りっちゃん、出歯亀は駄目よ」

律「ちぇー、ムギは2人が心配じゃないのかよー」

紬「あの2人なら大丈夫。きっと仲直り出来るわ」

澪「梓、無事に追い付けるといいな」





通学路

梓「┗(´Д`*;)=┓ユイセンパーイ」たたたたっ



梓「はぁ、はぁ、」たたたたっ


梓(なんとなく分かった気がする。唯先輩の違和感の正体)

梓(唯先輩が変わったあの日。思えばあの日から唯先輩はあんまり笑っていない。笑っている時も心から笑ってはいない。きっと無理をしているんだと思う)

梓(なんでそうなったのかは分からないけど、どうにかしてあの笑顔を取り戻したい)

梓(私の大好きな、あの人の陽だまりみたいに優しい笑顔)

梓(どうすればいいかなんてまだ考えてないし、どうして良いのかよく分からないけど、でも。それでも)


梓「やってやるです!」



帰り道の公園

唯「ほーげー」


梓「あ、見っけた

梓「唯先輩!」

唯「あーうー」

梓「しっかり気を持って下さい!」

唯「あれ?あずにゃん」

梓「アレじゃないです。憂のおつかいはどうしたんですか」

唯「あずにゃんこそどうして追い掛けてきたの?澪ちゃんと一緒に居なくていいの?」

梓「え?あー……、もしかしてこの前の事気にしてたんですか?」

唯「そうだよ。それにさっきだって…」

梓「あれは…その、すみませんでした。でも私そういうつもりじゃなかったんです」


梓「ファンクラブの会員になんてなったら唯先輩が遠くに行ってしまう様な気がして。
  私、唯先輩の近くに居たいんです。もっと近くで唯先輩を見ていたいんです」

梓「それに今の唯先輩もかっこ良くて好きだけど、やっぱり私はいつものほわほわしてる唯先輩の方が好きなんです」

唯「そっか……ぷふっ、ふ、あははははは!」

梓「え?え?」

唯「あはは!今までのが空回りしてただけだと思ったら可笑しくなっちゃった!一生懸命イメチェンなんてしてた自分がバカみたい
  はは…あー笑い過ぎてお腹痛いよw」


唯「ねぇ、あずにゃん。私がね、イメチェンしようと思ったのはあずにゃんの為なんだよ?
  ファンクラブとか他の子なんて本当はどうでもよかったの。
  あずにゃんが澪ちゃんが好きかもって思ったから、澪ちゃんみたいになりたいと思ってこんな格好になったんだ」

梓「それって…」

唯「そうだよ。沢山のファンよりもたった1人の女の子に好かれたいから、だから変わろうって、ね」

梓「そうだったんですか…なんだか嬉しいです。ちょっと照れるけど」

梓「でも良かったです。こんなに笑ってる唯先輩、久しぶりに見ました」

唯「まだだよ」

梓「えっ」


唯「だってあずにゃん、澪ちゃんの事が好きなんでしょ?会員証まで持ち歩いちゃってさ」

梓「澪先輩の事は誤解です!
  確かに最初入会したのは憧れとかそういうのがありましたけど…
  でも今はそういうのじゃないんです!」

唯「じゃあ澪ちゃんと私、どっちが好きなの?」

梓「そんなの決められませんよ…」

唯「ほら

梓「そうじゃなくって!好きのベクトルが違うんです!唯先輩への想いはラブに近い方の好きなんです!」


唯「あずにゃん…流石にそれは無いよ」

梓「ちが、そうじゃないです!唯先輩は危なっかしくて目が離せないから私が傍に居て面倒見ててあげたいって事だよ、言わせんな恥ずかしい(AA略



唯「でも」

梓「まだ何かあるんですか!?」

唯「会員証…
  澪ちゃんのファンクラブには入れても私のファンクラブには


ああーもうっ、ままよ!澪先輩ごめんなさい!


会員証「ビリビリッ」

梓「はい、これで私は澪ファンクラブ抜けました!」

唯「あ、ああああああずにゃーん!!」がばちょ


あれから数日、唯先輩は元に戻ってファンクラブは解散。
元の平和な軽音部に戻りました。


唯「あずにゃーん、口の周り汚れちった。拭いてー」

梓「はいはい」ふきふき


今日も今日とて私は唯先輩のお世話役です。でも


唯「ありがと、あずにゃん!」


この大好きな笑顔を見れるだけで幸せなので満足です。





おしまい



補足

唯「あずにゃん…流石にそれは無いよ」
梓「ちが、そうじゃないです!唯先輩は危なっかしくて目が離せないから私が傍に居て面倒見ててあげたいって事だよ、言わせんな恥ずかしい(AA略

みたいなやりとりがありましたが、
梓は元々ガチレズなので否定的な言葉はその場凌ぎの嘘。
唯も唯で梓と澪の仲を勘繰って嫉妬する位なので行く行くは自覚して梓と百合結婚する予定



最終更新:2010年05月22日 23:36