律「…」


澪「…」

梓「…」

唯「あれ?」

唯「どうしちゃったの?みんな。」


紬「唯ちゃん、本当に感心するわ。」ニコニコ

律「さすがにそれは引くわ…。」

澪「同感…。」

梓「…バレちゃいましたか。」

梓「そうです。嘘ですよ、唯先輩。」

唯「へ?」

梓「あれだけの事したんですから、お返しです。」

唯「だっ…騙されたんだよりっちゃん!あずにゃん恐ろしい子!」

律「いや、恐ろしいのはお前だよ、唯…。」

澪「だよな…。」

紬「本当の理由はなんなの?」

梓「あ、はい。」

梓「あの…えーとですね。」

梓「その、今までは綿とか普通のパンツを履いてたんですけど…。」

梓「ちょっと前に、若い女性の下着特集って本を本屋さんで見て…。」

梓「それで、下着だけでも大人になってみようかなって…。」

梓「試しに、インターネットで紐の下着を注文してみたんです。」


澪「へぇ…。」

律「ほうほう。」

紬「それでそれで?」

梓「届いた下着を付けてみたら、あの…その。」

梓「い、今までと違った感じがして。」

梓「ちょっと、付け心地とか気持ちいいなって…。」

律「え?」

唯「それは聞き捨てならないよあずにゃん!」

梓「ななな、なんでもないです!」

律「つまり、初めての紐パンだったと。」

澪「紐パンなんて履くから、大人な感じがしてトリップしちゃったのか?」

紬「ハァハァ」


律「ムギ興奮しすぎ。」

唯「どったの紬ちゃん?」

紬「うんうん、分かるわ梓ちゃん。」ガシッ

澪「お、おい紬。」

梓「えっ?えっ?」

紬「あなたも紐の下着の魔力に囚われてしまったのね。」

紬「個人的には紐の下着が、1番エッチだと思うの。」

律「…そりゃまあ、なんたってサイドが『紐』だしなあ。」

唯「解くのも便利だしね!」

紬「…確かに梓ちゃんは、お子様下着の方が似合うのかもしれない。」

紬「でも、それを強制してしまうのは大きな間違いよ!」


澪「…ど、どうしたんだよ紬。」

紬「梓ちゃんの想いが第一ね。自分で決断したんだから。偉いわ。」

紬「それをお子様下着じゃないと…、なんて決め付けちゃ駄目。」

紬「唯ちゃん達には紐の下着の魅力が分かってないわ。」

梓「あ、あの…紬先輩?」

唯「紬ちゃん自分の世界に入ってるよ!」

律「(やべーよ…ムギの奴、なんかスイッチ入っちまったか?)」

紬「…そこで。」

律「な、なんだよムギ。」

紬「幸いにも、家には紐の下着がたくさんあるの。」

紬「唯ちゃん達もぜひ、それを履いて、その魅力を共有してみない?」

紬「いや、共有しなさい。そして履きなさい。」

唯「え?」

澪「えっ」

梓「む、紬先輩?いや、私はもう履いてるんですけど…。」

律「どういうことなの…。」

紬「大丈夫、まかせて。」ニコッ

紬「じゃあ今からすぐ持ってくるわね♪」

紬「と、いうことで。」

紬「紐の下着を用意してきました。」

唯「わーい!」パチパチパチ

律「うわー…。」

澪「す、凄い枚数だな。」

紬「みんなには黙ってたんだけど、好きでよく集めてたの。」


梓「量が凄すぎます…。」

唯「凄いよ紬ちゃん!私感動しちゃったよ!」

梓「シースルーに黒、Tバック、…紐といっても色々種類あるんですね。」

唯「エッチなのばっかりだね、澪ちゃん!」

澪「わ、私に振るな!」

律「これって高級そうだな、いくらするんだ?」

紬「高いのは万単位かしら?」

律「げ…マジか。」

梓「私はネットで1番安そうなのを買ったんですけど…。」

唯「おー、レースやらシルクやらこれ凄いよ、あずにゃん。」

梓「はい…なんか気後れしちゃいます…。」

律「…で、その、どうすんだよムギ。」

紬「もちろん、みんなでこれを履くのよ♪」

律「やっぱりかー。」

唯「これを履くの?紬ちゃん。」

紬「ええ、好きなのを選んでいいわ。せっかく用意したんだから。」

紬「物は試し。ぜひ紐の良さを知ってみて。」

律「逃げ…れそうにはないわな。」

澪「わ、私も履くのか…。」

紬「もちろん。」

唯「よし、挑戦してみるよ紬ちゃん!」

律「わ、分かったよ、履けばいいんだろ、履けば!」

梓「私はこれにします。」

紬「じゃあ、みんなで履き替えましょう。」


澪「うっ…(なんか感じがスースーする。)」

律「紐って、結ぶのが面倒くさいな…。」

梓「こうするんです、律先輩。」 キュッ

律「あ、ありがと。」

唯「慣れれば簡単だよりっちゃん!」

紬「みんな履けた?」

唯「うん、準備万端だよ!色はこの白にしたよ!」

澪「は、履いたけど…。この縞のやつ…。」

律「…紐なんて初めて履いたよなー、ほんと。」

梓「この感じがいいんです、律先輩。」

紬「うん、梓ちゃんは分かってるわ。」

紬「じゃあ、みんなスカートを脱いで、下は下着だけで練習しましょう!」


律「は?」

梓「えっ?」

澪「ちょ」

唯「紬ちゃん、大胆だね!」

紬「誰も来ないと思うし、開放感に浸って演奏するのも風流なはず。」

紬「下は下着だけで、しかも紐。きっとゾクゾクするわよ?」

唯「紬ちゃん頭いい!」

律「いやいやいや。」

澪「紬、それはさすがに…。」

梓「そうですよ紬先輩。は、恥かしすぎます。」

唯「でも紬ちゃんの言う事も一理あるよ!」

唯「こんな体験、二度とできないかもしれないんだよ?」

唯「高校生活の良い思い出って将来、記憶に残るはず!」

澪「(そんな思い出嫌だぁー…orz)」

律「あ、あのなあ、唯…。」

紬「…お願いだから、やってみない?」

梓「紬先輩…。」

紬「今は暖かい季節だし、冬じゃこんなことできないでしょ?」

律「そ、そりゃそうだけど。」

紬「お願い!一生の思い出を作りたいの!今回だけだから!」

唯「下がパンツとか最高だよりっちゃん!澪ちゃん!あずにゃんも!」

唯「この開放感、背徳感、快感!みんなは感じないの?」

律「…あー!もう!分かったよ!でも今回だけだからな!」

澪「そ、そこまで言われちゃしょうがないな…。」

梓「えっ?律先輩?澪先輩?」

唯「あずにゃんも観念するんだよ。」

梓「うう…、わ、分かりました…。」

紬「ニヤリ」

律「ん?」

紬「なんでもないわ。…それよりちょうど今、頭に新曲が閃いたの!」

唯「おっ?よっ!きましたね、旦那!」


律「新曲だ~?」

澪「こんな時に?やるな紬。」

梓「えっ?なんですか?」ワクワク

紬「その名も、ヒモパンティータイム!」

律「…」

澪「…」

梓「…」

唯「さすがだよ紬ちゃん!紐パンティとティータイムをかけたんだね!」

紬「あらあら、バレちゃった?もう♪」テヘッ

唯「センスいいなぁ~。」

律「(もう死ねばいい…。)」

澪「(もうどうにでもなーれ…。)」

梓「もうついて行けないです…。」


紬「よしっ、みんなスカート脱いだわね?練習始めましょうか!」

唯「ほーい!」

律「…あいよ。」

澪「…うう。」

梓「じゅ、準備いいです。」

紬「じゃあいくわね?」



~下半身が紐パンだけの五人の部員が演奏する異様な光景~

紬「どうしたの?みんな、いつもよりキレがないわ。」

唯「もっと力入れよう!がんばろう!」

律「なんでいつもの練習より元気なんだよ…。」

澪「他に誰もいないとは言え、ほんと恥かしいな…。」

梓「…!」

唯「どったの?あずにゃん。」

梓「な、なんでもないです!」

梓「(い、いけない、紐が解けかかってる…!)」

梓「(ど、どうしよう、両腕はギターで塞がってるし、演奏中だし…。)」

梓「(きょ、曲が終わるまで、もつかな…?)」

澪「梓、様子が変じゃないか?」

梓「ひぅっ!」

澪「大丈夫か?」

紬「?…どうしたの?」

梓「あ、あ…あ…こっち見ちゃ駄目です!」

律「え?」

唯「あずにゃん?」

梓「だ、駄目…。(もう限界…!)」

シュルリン

パサッ

律「………」

澪「………」

唯「………」

紬「………」 ブーッ ←鼻血

梓「あ…あ…い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」


梓「うっ…うっ…」

紬「あ、梓ちゃん、大丈夫?」

梓「いいんです…事故だったんですから…。」

唯「あずにゃん、気にしてないから、平気だよ。」

梓「…私が気にするんです!」

律「あー…なんと言うか、まあ、その…気を落とすな。」

澪「そ、そうだよ梓。」

梓「でも、見たんですよね?…全部。」

律「…」コクリ

澪「…」コクリ

唯「完全に見ちゃったよ、あずにゃん!」

紬「…ごちそうさまでした。」 ツー ←鼻血

梓「ううぅぅぅ…もうお嫁にいけないです。」

紬「ほんとにごめんね…梓ちゃん。でも、曲も終わったし、これで終わり。」

律「ほんとだよ。下半身パンツ一枚なんて前代未聞だっつーの。」

澪「うんうん。」

唯「でも楽しかったよ!あずにゃんの大事な所見れたし!」

梓「ゆ、唯先輩!!!」

紬「それじゃあ、スカート履きましょうか。」

バンッ!

さわ子「…ちょっと、あなた達、さっきから騒がしいって苦情が…。」

梓「…え?」

紬「あ…。」

唯「…」

律「…」

澪「…」


さわ子「…な、なんなの?その格好は…。」

澪「あの…これは…。」

律「え、えーっと…。」

紬「その…。」

さわ子「下半身、下着丸出しで…しかも紐じゃない。」

梓「はうぅ…。」

唯「これで演奏してたんだよ、さわちゃん!」

さわ子「いつからここは軽音部じゃなくて…。」

さわ子「…変態露出狂の集まりになったのかしら?」

唯「さわちゃんも紐パン履けば分かるよ!あ、でも無理かな。」

さわ子「……」

唯「ちょっと太ってるし、もう若くないし、どうせ似合わないよね?」

澪「(ばっ…!)」

紬「(ゆ、唯ちゃん…。)」

律「(ゆ、唯のアホーッ!!!)」

ブチン

さわ子「ふ~~~~~~~~ん…そう、分かったわ。」

さわ子「あなた達!今すぐ着替えて職員室に来なさい!!!!!!!!!!!」

一同「アッー!!!」


こうして軽音部は2週間の謹慎、活動停止を喰らった。


憂が紐パンに興味を持ち、購入するのだが、それはまた別のお話。


               ~終わり~




最終更新:2010年05月24日 00:21