律「唯は進路どうするんだ？」
唯「進路？」
律「部活も終わったんだし、受験を志すなら本格的に勉強始める時期だぞ！」
梓（いつまで居座るつもりなんだろう……）
唯「進路かー考えた事ないなぁー」
紬「唯ちゃん、そろそろ考えないとマズいわよ」
唯「そうなの？」
紬律「…………………」
律「唯は将来何がしたいんだ？」
唯「特に考えた事ないよ！」
紬「興味ある事とかないの？」
唯「お菓子は好きだよ！」
律紬「……………………」
律「高校を卒業したらどうするつもりなんだ？」
唯「うんたんうんたん」
律「大きく就職か進学に別れるんだが、就職は無理だよな？」
唯「うん♪」
律「進学にも、大学、短大、専門学校と別れる。大学受験を考えるなら今からやらないと手遅れになるぞ？」
唯「みんなはどうするの？」
律「あたしもムギも澪も大学進学だぞ」
唯「じゃぁ私も大学行くよ！」
律「そんな、簡単に決めるな！」
紬「唯ちゃん、学部はどうするの？」
唯「が…………く…………ぶ…………？」
律「文系なら文学、経済学、法学てな感じだな」
唯「………………」
唯「皆と同じ大学行くよ！」
律「おいおい…………ってか志望学校は皆バラバラだぞ？」
唯「そんな！」
律「学力は皆バラバラだからな………澪とムギは相当頭いいし」
律「ちなみに澪は教育学部、ムギは文学部、私は経済学部だ」
唯「みんなちゃんと進路考えてるんだね………」
律「ちなみに澪は今予備校で勉強してるぞ」
唯「うんたんうんたん」
紬「唯ちゃんは偏差値どのくらいなの？」
唯「へ………んさち？」
唯「へんさちって何？」
紬（ダメだこいつ早く何とかしないと……………）
律「昨日模試帰って来ただろ？今持ってるか？」
唯「あるよー！これだよね？」
律紬「………………………………………」
律「こ…………これは………」
唯「どーしたのー？」
律「これはマズいぞ唯」
唯「でもこの大学Ａ判定だよ！すごくなーい」
律紬「デジタルハリウット大学……………」
唯「何かカッコよくない？！」（キラキラ
律「…………ということだ」
唯「……………………」
紬「でも今から科目絞って勉強すれば何とかなるじゃないかしら？」
律「そうだなー私大１本に絞ればマーチくらいなら何とかなるかもな」
唯「りっちゃん！ムギちゃん！」
律紬「？」
唯「あたし頑張るよ！！大学受験するよ！」
律「おーし、その勢いで頑張れ！」
梓「放課後は部室に顔出さないで勉強した方が良いと思います」
唯「それだけは譲れないよあずにゃん！私の居場所だもの！」
紬「まぁそれくらいたまには良いんじゃないかしら」
律「実際あたしらも来てるしなー。ムギは週１くらいだけど。あたしと唯は毎日だからちょっと控えるくらいで」
唯「うん！そうしよう！りっちゃん頑張ろう！」
唯「ちなみにりっちゃんとムギちゃんの志望校は？」
紬「私はお茶の水志望よ」
律「あたしはマーチだな。一応立教が一番行きたい学校かな」
唯「まーち…………？」
唯「まーちって何？」
律「私立中堅大学の頭文字を取ってMARCH。Mが明治Aが青山Rが立教CHが中央だな」
唯「なんかカッコイイね！りっちゃん私も目指すよ！」
律「マーチ目指すなら今からちゃんとやらないとダメだぞ」
唯「うん！………ちなみに澪ちゃんは？」
律「澪は教えてくれないんだよなー。前に進路希望の用紙チラッと見たら教育学部だってのはわかったけど」
紬「澪ちゃんは頭良いから上の学校目指してるんじゃないかしら」
律「澪、全然部室に顔出さないで勉強してるからなー」
唯「澪ちゃんすごい！」
～予備校にて～
澪「Ｄ判定か……………。数学が足引っ張ってるからもっと頑張らないと」
カリカリ………………
澪（皆勉強してるのかな…………）
澪（律辺りにでもメールしてみようかな……………）
～平沢家～
唯「ういー。私、大学受験することにしたの！」
憂「え？お姉ちゃんが大学受験？」
唯「うん！りっちゃんと一緒にマーチ行くんだー」
憂「お姉ちゃんがマーチ…………大丈夫なのかな………」
唯「だから勉強でわからない所があったらお姉ちゃんが教えてあげるからね！」
憂「う、うん！ありがとう」
唯「ういーごちそうさまでしたー」
憂「うん、私が片付けておくよ」
唯「ありがとうー。あ！もうこんな時間！ドラマ始まってるよー」
憂「お姉ちゃん、勉強は？」
唯「これ見たらやるよー。あははー面白いよ、ういー」
憂「………………」
律「唯もやる気になってきたし、頑張るかな！」
カリカリ…………
律「今日はかなりできたな、ん？メール？」
律「み……澪？！珍しい」
律「頑張ってるよ、唯もやる気になってきてるし。澪も頑張りすぎて体調崩すなよ………と」カチカチ
澪「律のやつ…………」
澪「そういえば軽音の仲間にメールしたの久しぶりだな………」
澪「今度部室にでも顔出してみるか………」
澪「もうひと頑張りだな」
カリカリ
憂「ねーお姉ちゃん」
唯「なにー？」
憂「マーチ志望って漠然としてるけど、何処に一番行きたいの？」
唯「うーん……………立教かな！りっちゃんも目指してるし！その次は青山かな、なんか名前がカッコいいし！（キリッ」
憂「律さんもマーチ志望なんだー」
唯「そうだよー。憂は？まだ早いかな？」
憂「私は……………………」
憂「私は………まだ決まってないかな」
唯「まだ２年生だもんねー」
憂「でも、２年生のうちから受験勉強始めてる人もいるからお姉ちゃんはペース上げて勉強しないとね！」
唯「うん！」
憂「私が協力できる事なら何でもするから！」
唯「ういーありがとー」
憂「………………………（言えない、お姉ちゃんと同じ大学に行きたい何て）」
～放課後～
ガチャ
梓「み、澪先輩！」
唯「澪ちゃん！どうしたの？」
澪「うん、ちょっと久しぶりに来てみたくなってな…………律は？」
唯「りっちゃん今日は帰るってー」
梓「私、お茶いれますね！」
澪「いや、いいんだ。ありがとう」
唯「澪ちゃん帰らないで！」
梓「お、お茶だけでも飲んでいってください！」
澪「……………そうだな。ありがと」
梓「どうぞ！」
澪「うん、おいしいな。落ち着く」
梓「よかったー」
唯「澪ちゃん最近は毎日勉強ばかりなの？」
澪「うん。でも………………」
唯「？」
澪「ううん、何でもない。梓、練習頑張れよ。唯もくつろいでばっかりじゃなく勉強しなきゃな、ほら帰るぞ」
梓「はい！」
唯「うん！澪ちゃんと帰るー。あずにゃんまた明日ねー」
梓（明日も来るんだ…………受験生なのに）
バタン
澪「唯は私立文系だっけか？」
唯「うん！」
澪「選択科目は？」
唯「せんたくかもく？」
澪「おいおい大丈夫なのか…………」
唯「澪ちゃん見捨てないで。私にもわかるように説明して欲しい！」
澪「私立文系なら英語と国語の必修２科目の他に選択科目があるんだ」
唯「うん！」
澪「日本史、世界史、数学、政治経済から選ぶんだが政治経済で受験できる所は限られてるからこの時期ならじっくり歴史科目なり数学を選ぶのが無難だと思うぞ」
唯「あたし数学苦手だよ！」
澪「じゃぁ日本史か世界史だな」
唯「あたし漢字もあんまり得意じゃないし…………世界史にするよ！」
唯「ところで何を勉強したら良いのかなぁ？」
澪「歴史は教科書の精読が一番だな」
唯「教科書かぁ、難しい文章だから抵抗あるよー」
澪「そうも言ってられないぞ。英語にしろ国語にしろ難解な文章は付き物だ。辞書や用語集を駆使してでも文章を理解する力をつけた方が良い」
唯「うんたんうんたん」
唯「そうなんだぁ…………ていうか私間に合うのかなぁ…………」
澪「やってみなきゃわかんないだろ、まだ夏休みもあるし」
唯「１日どれくらい勉強したら良いのかな？」
澪「勉強する時間を設定するのは良くないぞ」
唯「え？」
澪「例えば５時間図書館にいて勉強してたとしても丸々５時間集中して勉強なんか出来ないだろ？」
唯「そうなんだよねー眠くなっちゃうんだよねー」
澪「その日の集中力によって変わってくるしな。だから時間より量で決めるのが良いと思う」
唯「うん！言われてみればそうだね」
澪「その量を設定する時、自分でも少なすぎると思う量にした方が良い」
唯「なんでぇ？」
澪「毎日理想通り勉強がはかどるわけないからな。非現実的な量を目標にして達成できなく罪悪感に駆られるよりも、毎日こなせて達成感を得た方がずっと良い」
唯「………………」
澪「？」
唯「澪ちゃんすごいよ！感動したよ！」
唯「他には？」メモメモ
澪「さっきは否定したけど、やっぱり勉強時間の概念は大事だと思うんだ。だから何時間勉強する、じゃなくて何時間机に向かうかを考えるのが私は良いと思うんだ」
唯「つくえ？」
澪「例えば今日は朝一から閉館までの12時間、図書館の机に向かうとかな」
唯「じゅ………12時間？！」
澪「机に向かってれば勉強はするだろ。別に昼寝しちゃっても、ご飯食べにいっても、休憩挟んでも良いんだ。12時間机に向かってれば5時間くらいは集中して勉強できるんじゃないかな」
唯「………やっぱり澪ちゃんすごいよ！私、澪ちゃん方式で頑張るよ！」
最終更新：2010年05月27日 02:48
