ジャカ ジャ ジャーン

律「あ~、つっかれたー」

唯「りっちゃん、私もうだめ・・・」

梓「15分しかやってないのに何言ってるんですか。」

律「よし!皆で何か食べに行こうぜ!」

唯「そうだねりっちゃん!長々と練習したからお腹減っちゃったよ!!」


ガタンッ!
紬「あ、あの!新しく出来たお寿司屋行ってみない!?」

 「一度で良いから新幹線で運ばれるお寿司が見てみたいの!」


ざわざわ..

唯「という事でお寿司屋にやって来ました!」

律「おい唯!ケーキが流れてるぞ!」

唯「あ、チーズケーキ取って~」

澪「さっき部活で食べてただろ、まったく・・・お寿司食べろよな」

新幹線『ウィーン・・・』

紬「きたぁ・・・」ウットリ

澪「よ、良かったな・・・」

梓「唯先輩、アオリイカ取ってくれませんか」

唯「ほい、イカちゃん!」

梓「ありがとうございます」

梓「あっ、(わさびが入ってる・・・)」

唯「ん?もしかして取るお皿違った?」

梓「いえ、わさびが入ってて、さびぬきだと思ってたんですけど・・・

  自分でわさび取るので大丈夫です。」

唯「えっ・・・!あず、あずにあにゃんあず、もしももしかして

  わ、わさび苦手なな、なの?」

梓「はい、目が痛くなるんですよ。食べると」

ドンッ!
唯「わ、わさびが無いお寿司なんて、お寿司じゃないよっ!!」

澪「急にどうしたんだよ!?」

唯「あずにゃん、私はわかるよその気持ち。でもわさびの気持ちも考えてあげてよ!!」

梓「大袈裟すぎです。ちょっと取るだけですから。」

律「おこちゃまだぞ~梓は、ほんの少しわさび入ってるだけじゃん」

唯「そうだよあずにゃん!わさびの些細な主張を認めてあげてよ!」

梓「う・・・・・。 ほ、ほらチョコケーキ来ましたよ唯先輩!」

澪「ムギ、新幹線ついでに生タコ頼んでくれないか?」

紬「はい~よろこんで~」

ウィーン

梓「・・・・・・」



つぎのひ の音楽室

紬「今日は気分転換に紅茶じゃなくてコーヒーを持ってきたの~」

澪「うん、たまにはコーヒーもいいな」

紬「ガムシロップとミルクがあるけど、皆はどうする?」

唯「ムギちゃん!私ミルクをちょっとね!」

律「ブラックでー」

澪「あ・・・私も」

梓(えっ・・・誰もガムシロップ入れないの? 私なんかいつも3つなのに、、)

紬「梓ちゃんは何か入れる?」

梓「あ、私は・・・。私もブラックで、お願いします・・・」

紬「はい、熱いから気を付けてね。」

梓「ありがとうございますムギ先輩。」

梓(どうしよう・・・昨日のわさびの事もあったしここは無理してでも飲まなきゃ・・・)

ズズッー
梓「にがっ・・・あああお、おいしいです!このムギ先輩が持って来てくれたロールケーキも最高です!」

紬「ありがと梓ちゃん♪(あぁ・・・無理してる梓ちゃん可愛いぃ・・・)」
ズズー
梓(ガムシロップ入れよ・・・)

澪「?」



部活後!

律「さみー、コート着てくるべきだったあー」

紬「りっちゃん、私予備マフラーがあるから。はいっ」
マキマキ...
律「サンキュー。あ~、あったかあったか・・・」

澪「11月にしては確かに寒いな、そろそろ部室もストーブ出さなきゃ・・・」

律「・・・という訳なので今日はカレー食べて温まろう!」

唯「doco壱番屋が良いよりっちゃん!あずにゃんもいこー!」

梓「doco壱ってあの辛くて有名なカレー屋の事ですか?」

唯「あの辛さがいいんだよ!でも一番辛い10辛食べたら次の日が大変だけどね!」



店のなか!

梓「凄いカレーの匂いですね。」

律「梓~辛いの食べれるのか~?どうなっても知らんぞー」

梓「た、食べれます!・・・さすがに10辛は頼みませんけど...」

律「よし!なら私は行くぞ10辛!店員さーん!私10辛でトッピングは手仕込ヒレカツで」

梓「私は辛さ普通でホウレン草とチーズお願いします。」

澪「ちょ、おい律!この前5辛で食べ切れなくて残りは私が食べてやったの忘れたのかっ」

律「大丈夫だって この前のは胃袋に入らなかっただけで」

澪「もう食べてやらないからな・・・」

店員「お待たせしましたーこちら手仕込カツの方~」


律「ん?・・・  え?な、なんかルーが真っ黒なんですけど み、澪?ねぇ?」

澪「ああ、ハンバーグカレードリアおいしい」

30分後
律「・・・」 カチャカチャカチャ ←スプーンを震わす音

紬「りっちゃん・・・凄い汗・・・」フキフキ

唯「うわぁ・・・」

梓「・・・」 カチャカチャカチャ

梓「ゆ、唯先輩・・・」

唯「なに、あずにゃんっ」

梓「あの・・・これ、これ店員さんが間違えちゃったのかな・・・普通の頼んだのに凄く辛い・・・」

ヒョイ、パク
唯「これ普通の辛さだよ?」もぐもぐ

梓「え・・・そんな、もう無理です、辛いっていうか痛いですし・・・」

律「う・・・うっ・・・澪、食べ・・・」ガチャガチャガチ....

――――――
――――
――

唯「りっちゃんがお休み?」

紬「うん、だから今日は部活は無しみたい」




お昼!

憂「梓ちゃん、お昼食べよっか」

梓「憂のお弁当っていつもかわ、ん・・・なんで漬物がこんなにぎっしり・・・?」

憂「これはね葉ワサビのおひたしだよ。お姉ちゃんが好きでいつも作り置きしてあるの!」

梓「へぇ・・・・・・。わさび・・・」

憂「どうかしたの?」

梓「・・・ねぇ憂、あのさ・・・私の舌っておかしいのかなぁ・・・

憂「舌?いきなりどうしたの!?」

梓「・・・昨日ムギ先輩がコーヒーを持ってきてくれたんだけど・・・

憂「うん」

梓「 他の皆は普通にブラックコーヒー飲んでるのに、私ガムシロップ3つなきゃ飲めないし・・・
  カレー屋でも普通の辛さのカレーを残しちゃうし・・・
  極め付きに、この歳で・・・その、わさ ・・・」

憂「わさ?」

梓「わさび・・・が食べれないの、この歳で・・・もう少しで16歳なのに・・・
  唯先輩もお寿司にわさびがついて無いなんて、お茶菓子のないけいおん部だよ!
  って怒られたし・・・」

憂「ふふっ・・・」

梓「やっぱりおかしい・・・よね」

憂「あっ、違うの!可笑しくて笑ったんじゃないから! ・・・お姉ちゃんがね
  わさび食べれる様になったのってつい最近なんだよ」

梓「え・・・そうなの?」

憂「うん♪お姉ちゃんね、あの評判のワサビのお菓子買ってきた時、最初はちょっと嫌がってたけど
  すぐにわさび好きになってね、わさびジュース作ったり、わさび炊き出しご飯っていうのも作る様になったんだー」

梓(それはちょっと・・・)

憂「だからね、梓ちゃんもすぐに食べれる様になるよ!
  ・・・それに、辛いのや苦いのが苦手って何か梓ちゃんっぽいもん!」

梓「私っぽい?」

憂「うん!そういうのって個性だと思うよ。梓ちゃんっぽくて私は良いと思うなぁ」

梓「そっか・・・うん、ありがと憂・・・。」

憂「て事があってね、可愛いよね梓ちゃんって」

唯「・・・・・・。」


憂「お姉ちゃん?」

唯「あずにゃんの誕生日ってたしか11日だよね?」

憂「多分・・・それがどうしたの?」

唯「あずにゃん・・・」



翌日 の唯家!

唯「あずにゃん誕生日おめでと!」

梓「嬉しいです!誕生日会なんて小学校以来です!」

憂「今日まだ8日なのに、ごめんねお姉ちゃんがどうしてもって」

梓「ううん、休日にやって貰えて今日が調度良いくらい、
  唯先輩、ありがとうございます。」

唯「えへへ~、あずにゃんの為に私が料理したんだよ!」

梓「ホントですか!唯先輩が私の為、嬉しい・・・。このピザとっても美味しいです。スープもなかなか」

唯「あ、それ憂が作った奴」

唯「私が作ったのはこれだよ!ジャーン!」

梓「あ、お寿司・・・」

唯「あずにゃん、アオリイカ好きだったよね?食べさせてあげる!あーん」

梓「あの、これってわさびが・・・」

唯「ほら、あーんだよあずにゃん!おりゃ!」 ずいっ

梓「ちょ、むぐ・・・」モグモグ...

梓「あれ・・・辛くない・・・」


唯「どお美味しい?」

梓「はいっ、とっても美味しいです・・・。でも何でわさびが入ってないんですか?
  唯先輩ってワサビ大好きだったじゃないですか。」

唯「うん、そうなんだけどね。あずにゃんがワサビ苦手なら・・・
  それに・・・あの、 この前はごめんね。私はあずにゃんの事を考えずにわさびの権利ばっかり
  主張しちゃって・・・」

梓「唯先輩・・・」

唯「あずにゃんにもわさび好きになって欲しい、でもね、わさびが苦手なんてあずにゃんぽくて可愛いって思ったんだよ!」

梓「私っぽい・・・ゆ」
唯「あーーーーずにゃんっ!」

スリスリスリ
唯「私はわさびよりも、ケーキよりもあずにゃんの方が大好きだよぉ~!」

梓「ちょ、ちょっと・・・やめてください、分り、ましたからぁ」

ワサビを食べてないのになぜか目が少しヒリヒリして・・・

この後、唯先輩からワサビーフを沢山貰いました。



半年後

今日はお姉ちゃんが修学旅行に行っていて家に私一人になってしまいます。
と言う訳で、梓ちゃんと純ちゃんが泊まりに来てくれる事になりました。
3人だから料理も沢山作っておかなきゃ

ーーピンポーン
純「あ、梓じゃない?」

ガチャ
梓「こんばんわー」
憂「いらっしゃーい」
梓「あ、これお母さんが持って行けって・・・」

純「・・・な、中身は・・・?」

梓「へ?お寿司だけど」


おしまい



最終更新:2010年06月01日 00:53