ざー

澪「…雨降ってきたな。」

澪「…」

律「…」ぺら


澪「りつー」

律「んー?」


澪「その本おもしろいか?」


律「んー…読んでみる?」

澪「ん…あとでいいよ。」

律「んー」

澪「…」

律「…」ぺら


澪「りつー」


律「んー?」

澪「今日りつのパ…お父さんやお母さんは?」

律「あー町内会の旅行だって。聡も合宿」

澪「そっか…」


律「…」ぺら


澪「りつー…」


律「んー?」


澪「今日泊まりたい…」


律「んんー…コンビニ行くか~夕飯買いに」


澪「…うん!」


ーー

律「傘あるの?」

澪「うん、持ってきた。」

律「やんなっちゃうよな~雨ばっかでさ~」

澪「梅雨だもんしかたないよ。」

律「…」

澪「……」


律「…よしっ!ベランダに澪でも吊すか!」


澪「はぁ?」


律「古の言い伝えによると明日が晴れますようにと澪を吊す風習がこの地方には…」

澪「あるわけないっ!!」ゴチン

律「あだっ!…うぅ…雨の日は澪のツッコミが余計頭に響く…」


澪「自業自得だ!」

律「へへっ…」


ーー
律「あーつかれたー」
澪「5回め。」


律「はやく免許とって車買いたいな~そうすりゃ雨の日でも濡れずにすむし」


澪「車か~」


律「良くない!?車があればどこでも行けるぜ!?4WDのでっかいヤツ買ってさ、唯やムギや梓も誘ってドライブとか!!」


澪「ん~ドライブか…」ぽわぽわぽわ~
ーー
律「ひゃっはー!ゴキゲンだぜえ!!」
唯「イェーイ!」

紬「いぇ~い!」

梓「ちょっと律先輩!いくら高速だからってスピード出しすぎじゃないですか!?」

律「なんだ~梓ひょっとしてコワいのか~?」

梓「なっ!?そんなことないです!」

唯「あずにゃん!安心して!私がついてるから!!」

梓「唯先輩はお菓子食べ過ぎです!」

唯「あ、見てみて!海だよ海!」

紬「まぁ~!」

律「うひょ~海だ海だ~!」

澪「律!前!ハンドル!前ええええ!」
律「あ」


ーー
澪「いいか、律は運転しちゃダメだぞ!」

律「えぇ!なんでだよ!?」

澪「危なすぎる!」

律「澪は心配しすぎなんだよ~」

澪「もし車でみんなとどこか行くなら私が運転する!律よりは安全だ!」

律「あ、澪にカエルついてる」

澪「ひいいいい!どどどどこどこどこどこ!??」


律「(こりゃ澪も危ないわ…)」

澪「ねえ!?どこ?どこついてるの!?お願いとって!」

律「あーゴメン、ハッパだった」


澪「ハ……バ、バカりつうう!」ぶんっ

律「忍法傘バリア!」ばし!

澪「くっ…卑怯だぞ!」


ーー
イラッシャイマセー

澪「やっと着いた…」

律「さーて、何にしよっかな~弁当は高いし、パンとラーメンかな」


澪「私もそれでいいや。」


律「えーと…はるさめヌードルかな」

澪「このタンタン麺おいしそう…」


律「いや、それ激辛だぞ?いいのか?」
澪「辛いの食べて汗かいた方が良いんだよ。新陳代謝が活発になって…」

律「食えたらの話じゃん…むりだって、」

澪「いい、コレにする。」

律「知らないからな~」


ーー

店員「いらっしゃいませー」

律「おねがいしまーす。澪も一緒に出しちゃいなよ」

澪「え、いいよ!」
律「へーきへーき、これ親のお金だしさwあ、すみませんこのフライドポテトもくださ~い」

澪「おいおい……ありがと」ぼそ

律「ん?」

澪「ん?あ、袋もつ。」

律「わるいね~」


ーー
アリガトウゴザイマシター

律「うわっ本降りだなこりゃ…早く帰ろうぜ」

澪「…ない。」

律「え?」

澪「かさ…ない…」
律「盗まれたのか!?」

澪「りつお金かして…傘買うから…」

律「あ、ごめん…もう20円しかない」

澪「余計なモノ買いすぎだ!」

律「…しゃーない、ほら澪、入んな」

澪「え…!やだ、はずかしい…」

律「いいじゃん!昔はよく一緒の傘で帰ったし」


澪「それとこれとは…」



ーー
澪「りつ…もうちょっと右。肩が濡れちゃう。」

律「入ったら入ったでうるさいな…」

澪「何か言ったか?」

律「ん?入ったら入ったでうるさいなって言った」

澪「バカ、そこはごまかせ!」

律「ちょっあぶな…」


ばしゃーん

律「…」

澪「…」

律「…なにか言うべきことあるんでないかい?」

澪「…もうかえりたい。」

律「……あとちょっとだよ」


ーー
ちゃぽーん


澪「はぁ…いきかえる。」



律「たのもおおおお!」がちゃっ



澪「えぇっ!?」


律「あ、つめてもらっていいですか?ごめんあそばせ!」
ザバー


澪「こらバカッ!せまいから!」



律「うわっ…きっつー、澪の胸のせいだな…」


澪「胸は関係ない!」かぽーん

ーー
律「服サイズ大丈夫か?」


澪「ん、平気。」


律「じゃ夕飯としよう、お湯入りまーす」


澪「あぁ!それ入れすぎ!線よく見ろよ!」

律「いやソレ本当辛いから、こんくらいがちょうどいいんだって」

澪「別に平気なのに…」


ーー
律「…」ずずー


澪「…」ずるずる


澪「からい…むり」

律「いや言ったし!」


澪「りつ~…交換して…」


律「い~や~だ~私だってそんな辛いの無理」


澪「りつー…」


律「あ、お酢入れてみれば?辛さが和らぐかも」

澪「お酢かー」


ーー
律「ほら」


澪「うん」
ちょびちょび


澪「あー匂いは和らいだ感じするな。」

律「お!いけるんじゃん?」


澪「…」ずるずる



澪「ゴフッ!…げほっげほっ!」


律「わかった!わかったから!こっち食え!」


ーー
律「口の中…痛い…辛いじゃなくて痛い…」


澪「貸しにしといてくれ…」


律「お風呂入ったのに汗かいたし…」


澪「で、でもほら?新陳代謝は良くなったんじゃないか?」

律「あーはいはい、大変よろしゅうございやすよ~」


ーー

律「じゃ電気消すぞ~」

澪「え、まだ眠たくない…」

律「わかってるって」ずぼ


澪「ちょっ、ベッドそっちだろ!?」


律「あー口の中が火事ですわー」


澪「く…これでチャラだからな!」


律「はーあったかあったか」


澪「唯かい!」


ーー
律「…」

澪「…」

律「…」

澪「今日の事…みんなにいうなよ…」

律「今日の事って?」

澪「…傘盗まれた事とたんたん麺食べれなかった事!」

律「はいはい」

澪「はー…とかいって絶対律はみんなに言うんだからな」

律「バレたw」


澪「もう…バカりつ!」


おわり



最終更新:2010年06月04日 22:32