唯「さぁ!午後の部もがんばるよ~」
律「それにしても1位とはな~」
澪「…私たちが1位…私たちが…」ブツブツ
梓「……スゴイ」ぼそっ
梓「す、すごいですよ!!!!」ガバッ
律「ビクッ…どうした…梓?急に大声だして」
梓「だって、いくら最近忘れられてるとは言え、プロですよプロ!
そんな人たちに勝ったんですよ!!
こんなすごい事ってあるんですか!!!
このままなら私たちもプロ入り…キャーー!!」
律「…あぁ、すごいと思うよ…」
唯「興奮してるあずにゃんも可愛い」ダキッ
梓「さぁ!午後も頑張るです!」
律・唯「おーっ!」
唯「って…あれ?ムギちゃんは?」
唯「おーい、ムギちゃーん」
唯「おーい!」
唯「もう始まっちゃうよ~」
唯「あれー?いないなぁ」
本田「あれ?あの子たちは」
中川「そろそろ本番のはずなんですが…」
麗子「何かあったのかしら?」
両津(ハプニングか?よし、運がこっちに来ている…)グッ
唯「あ、おまわりさーん」
麗子「どうかしたの?」
唯「ムギちゃんがいなくなっちゃたんだよ~」
中川「琴吹さんのこと?」
唯「うん…」
両津「糞でもしてるんだr『ガンッ!!』
両津「痛ってぇ!何するんだ!!」
麗子「両ちゃんが下品なこと言うからよ!それも女の子の前で」
両津「だからってギターで殴ることねぇだろ!」
prrrrrrrrrrr prrrrrrr
中川「はい、もしもし」
中川「え?何ですって!?はい。はい。すぐ行きます。」
本田「ど、どうしたんですか?」
中川「琴吹さんが誘拐、男性2人組に連れ去られるのを見たという情報が」
本田・唯「えぇ~~!!」
中川「先輩!すぐ探しに行きましょう!」
両津「まぁ待て…」
(ここで、彼女達が演奏できなくなればワシ達に100万…
ここはもう少しまってらでも遅くはない…)
(ん?待てよ?)
両津「中川、琴吹財閥ってどれくらいでかいんだ?」
中川「…?うちの会社ほどではないですが、かなり大きい会社ですよ」
両津(カチン…カチン…シャキン!!)
確実に賞金100万<<<<<大量の謝礼金
両津「おい、お前達何してる!すぐ助けに行くぞ!!」
中川「だから言ってるじゃないですか」
両津「よし、中川はヘリを出せ!本田は署に応援を要請しろ!」
中川・本田「はい!」
……
犯人1「へへへ、琴吹の令嬢を使って…」
犯人2「多額の身代金を…くっくっく」
紬「んー、んー」
(どうしよう…もう本番に間に合わない…)
犯人1「うるせぇ!静かにしやがれ!」
紬(ごめんね…みんな…)シュン
両津「おい、糞犯人ども止まれ!」
犯人2「何!?もう警察が来たのか!?」
犯人1「早すぎるぞ!どこだ…?」
犯人2「パトカーなんていないぞ」
犯人1「くそっ…」
唯「ふぇ~、私ヘリコプター乗るの初めて~」キャッキャ
中川「いいから、落ち着いて。危ないよ」
(勢いで連れてきてしまったのは失敗だったか)
両津「おい、中川もっとヘリ近づけろ」
中川「え?どうするんです?先輩」
両津「こうするんだよ!」バッ
唯「うわっ飛び降りちゃった!」
ガンッ
犯人1「何の音だ?」
パリーン
両津「よっと、さぁ、そのお嬢さんを返してもらおうか」
犯人2「くそ、どこからきやがった」
紬「んー、んー」
(おまわりさん、かっこいい///)
犯人1「くそっ」さっ
どかっ!
犯人1「ぐはっ…」ガクッ
両津「この近距離で銃を出すのは素人だぞ。殴った方が速い」
犯人2「ちくしょう!」
唯「おまわりさん、すごーい」
中川「まったく…先輩は無茶苦茶なんだから…」
唯「でもあっという間に、犯人捕まえちゃった」
中川「ヘリから車に飛び移るなんて、絶対に真似しちゃ駄目だからね」
唯「あはは、するわけないじゃーん」
中川(君ならやりかねないと思って…)
……
律「あ~あ…結局時間までムギは戻ってこなかったな…」
梓「それに唯先輩まで…」
律「どこ行ったんだろうな…」
澪「これだけ戻ってこないと二人が心配だな…」
律「何か事件に巻き込まれてたりして」
梓「そんな漫画みたいなことそう簡単に起こるわけないじゃないですか…」ハァ
律「ま、それもそうだな」
梓「せっかく、プロ入りするチャンスだったのに!台無しですよ!」プンプン
唯「あ、みんな~お待たせ~ごめんね~」
紬「ごめんなさい、私のせいで…」
梓「もう!どこ行ってたんですか二人とも!」
唯「いやぁ…」
紬「実は誘拐されちゃって…」テヘッ
梓・律・澪「………な、なんだって~!」
両津「で、コンテストはどうなったんだ?」
中川「どうやら、終わってしまったようですね」
両津「それは見ればわかる、結果はどうだと聞いてるんだ」
司会「え~っと…1位のおまわりさん倶楽部さんが行方不明のため、
2位のルシフェルさんに賞金を渡したいと思いまーす!」
観客「ワー!ワー!」
ルシフェル「ありがとうございます。センキュー!」
観客「キャー、キャー、ルシフェル~!」パチパチ
中川「ちょうど今、全てが終わってしまったようです…」
両津「なにぃ!?ふざけるな!賞金はワシのもんだぞ!」
中川「でも、仕方ないですよ、犯人を追ってたんですから」
両津(おっと、そうだ、この後あの子の親御さんから…むふふ…)
両津「ふん、まぁ賞金くらいいいか…」
中川(先輩が賞金を諦めた…?)
紬「あ、おまわりさーん」
両津「お、もう大丈夫なのか?落ち着いたか?」
(ふふふ、来た来た)
紬「おまわりさん、本当にありがとうございました!」ペコリ
両津「ふ、いいってことよ…警察官として当然だ」
(決まった…)
紬「あ、あの…」
両津「どうした?」
紬「是非、今度お礼がしたいのですが…」
両津「じゃあ、ちょっとお茶くらいなら…」
(よしよし、賞金を捨てて正解だったな)
紬「わぁ、ありがとうございます」パァァァ
紬「では、また今度」
両津「ばいばい」
(くっくっく、笑いが止まらん)
後日!
両津「むふふ、親御さんからどんな物がもらえるかな…」
両津「現金が一番ありがたいが、壺や骨とう品の可能性もあるからな…」
両津「その時は、中川のツテで売り払ってやろう」
…
両津「よし、待ち合わせ場所はここでいいな…」
両津「で、何で学校なんだ?」
紬「あ、おまわりさんいらっしゃーい!」
唯「やっほー久しぶり~」
両津「あれ?お前も一緒なのか…?」
唯「一緒じゃ駄目なの?」ブー
両津(あれ?嫌な予感しかしない…)
唯「さぁ、ここが私たちの部室だよ~」
紬「さぁ、紅茶どうぞ」
律「ケーキもあるよ」
両津「あぁ…悪いな…」
(ワシはお茶を飲みにきたんじゃないぞ)
紬「あれからお礼が何がいいか考えてたんです…」
唯「やっぱりミュージシャンにとって音楽が一番のプレゼントかなと思って…」
紬「なんと!」
唯「私たちがおまわりさんのために作曲しちゃいました~」
紬「名付けて『亀のおまわりさん』!」
唯「それじゃ、行くよ~!せ~のっ!」
両津「うわあああん、ワシはこんなの頼んでないいいい」
両津「こんなことなら賞金もらっておけばよかった…」ガックリ
お し ま い
最終更新:2010年06月05日 22:17