和「プロローグ」
襟足吹き抜ける風。
和「来年で卒業か…」
学校の帰り道、風が1ごと冷たくなって来ている。
進路と将来。
私は今どのあたり?
私の人生のどのあたりにいるの?
不安が押し寄せる。
友達と私。
このまま離れて行ってしまうの?
学校を卒業するみたいに私は今の友達と卒業してしまうの?
和「そんな事ないよね」
学校からの帰り道…こんな日の暮れ時にはいつも思うのは友達の事。
空がね透き通るから、それに一人だから素直になれる。
今の友達と離れたくない。
将来と友達。
私は人生のどのあたり?
人生のどのあたりの友達と付き合っているの?
ううん…友達は永遠だ。
根拠は無いけどみんなとはずっと友達でいれる。
そんな気がする。
大好きを追いかければいい?
楽しいを信じてゆけばいい?
わからない…大きく深呼吸。
茜色の希望だけを吸い込む。
希望が私の体に満ちて行く。
大丈夫…みんなとは永遠だ。
もう一度深呼吸。
希望が不安に打ち勝つように。
大きく深呼吸…希望だけを吸い込む。
茜色の空を見上げる帰り道。
静かな空、私の足音しか聞こえない。
寂しい帰り道。
こんな日の暮れ時には優しく誰かを守りたい。
なんてね…私は弱いから守られるほうかも。
弱い私を励ます勇気の言葉。
私はそれを探してる。
いや…見つかってた希望って言葉がね。
不安なら打ち消せばいい。
希望で打ち消せばいい。
涙は何度でも拭って私の体から不安を打ち消すの。
希望がね打ち消してくれる。
私は今どのあたり?
いや…きっとまだまだプロローグ。
プロローグの友達…私の人生のエピローグまで付き合っていたいな。
深呼吸…希望だけを吸い込む。
私はまだ人生のプロローグ。
これからもずっと友達と一緒にいたいと思う。
離れてもずっと一緒にいたいと思う。
大丈夫だよね…一緒にいてくれる。
プロローグからエピローグまでずっと一緒にいてくれる。
茜色に染まる希望だけ深呼吸。
胸いっぱいに深呼吸。
唯「和ちゃーん!待ってー!」
希望が私の体を包む。
和「プロローグ」
END
最終更新:2010年06月21日 22:15