澪「なぁ、律」

律「なんだ?」

澪「律は今好きな人はいる?」

律「いないぞ」

澪「どうしてた?」

律「女子高だからなぁ。ずばり出会いがない!」

澪「女子高だと恋愛できないのか?」

律「そりゃー女子しかいないからなぁ」

澪「だからどうした?」

律「女の子同士で恋愛は出来ないだろ?」

澪「何故だ?」

律「恋愛は普通男女でするモノだろ?」

澪「そうか?」

律「常識だろ」

澪「常識って何だ?女の子同士の恋愛は非常識なのか?」

律「一般的には常識とはいえないぞ」

澪「そこに愛があってもか?」

律「愛があったとしてもダメなモノは駄目なんだ」

澪「どうして駄目なんだ?」


律「子供が出来ないから」


……

梓「ねぇ、唯先輩」

唯「どうしたのあずにゃん?」

梓「私唯先輩の事が大好きです」

唯「私もあずにゃんの事が大好きだよ」

梓「ずっと一緒にいましょう」

唯「それは出来ないよ」

梓「どうしてですか?」

唯「いつかはあずにゃんとお別れしなきゃいけない」

梓「私はただの遊びですか!」

唯「違うよ。私はあずにゃんの事が本当に大好きなんだよ」

梓「じゃぁ、どうして…私は唯先輩とずっと一緒にいたいです」

唯「先の事なんて考えてもどうしようもないよ。それより今を楽しもう♪」

梓「・・・」

唯「…じゃぁ今すぐ別れる?」

梓「どうしてそうなるんですか?」

唯「長く付き合えば付き合うほどお互いの存在が大きくなって別れる時は今よりもっと苦しいよ」

梓「だから別れなければいいじゃないですか」

唯「それは無理だよ。人はいつか死んでしまうからね」

梓「…私達の付き合いは異常かもしれません。でも偏見の目や、親に何を言われようと気にしません。
  ただ唯先輩が私の隣でずっと笑ってくれれば…」

唯「えへへ。あずにゃんありがとう」ぎゅっ



……

律「なぁ、ムギ」

紬「どうしたの?」

律「ムギはそのー…女の子同士で…その…ごにょごにょ…見るのが好きなんだよな?」

紬「うふふ。そうよ。それがどうかした?」

律「女の子同士の何がそんなにいいんだ?」

紬「だって可愛いじゃない。男は野蛮だもの」

律「でもおかしいだろ?」

紬「りっちゃんは女の子を好きになった事ないの?」

律「ないよ」


紬「気になる子は?」

律「いないよ」

紬「本当に?」


律「…」



……

憂「おねえちゃんおかえり」

唯「ただいまぁ、お腹減ったよ~」

憂「もうちょっと待ってね。すぐに晩御飯出来るから」

唯「はやく~憂~、お腹と背中がくっつきそうだよ」

憂「はい、出来たよ」

唯「うおお!今日も豪華だね。う~んまいっ!」

憂「おねえちゃんもっとゆっくり食べなよ、ほらまたこぼして」ふきふき

唯「えへへ、ありがとう」

憂「全く。将来が心配だよ。お姉ちゃんの旦那さんになる人は大変だね」

唯「憂がずっと面倒見てくれるから大丈夫だもん」

憂「もう・・・しょうがないな」



……

紬「皆集まって」

「?」

紬「ついに完成したの!これを見て!」

梓「なんですかこの赤い液体は?」

澪「なんか怪しいな・・・」

律「なんだか探究心がわいてくるぜ!」

唯「りっちゃん隊員!これはもしや宇宙の真理(ry」


紬「ふふふ、これはね。澪ちゃんちょっと飲んでみてくれる?」

澪「えっ、私が飲むのか?」

紬「大丈夫よ。変なモノじゃないから」

澪「…そういわれてもな」

唯「澪ちゃん頑張って!」梓「澪先輩ファイトです!」

澪「お前ら他人事だと思って楽しんでるだろ」


唯梓「うふふ」

澪「・・・」

律「えいっ!」ごすっ

澪「…っ!?」ごくっ

唯梓「おお~」

ごくごくごくごくごくごくごくごくごくごく


紬「どう?」

澪「凄く甘くて美味しかった。」

律「いいなぁ、私も飲みたい!飲みたい!」

紬「うふふ、焦らなくても皆の分もちゃんと用意してるわよ」

唯「流石むぎちゃん分かってるねえ♪」

ごくごくごくごくごくごくごくごくごく


紬「さぁ、みんな全部飲んだみたいね」

唯「凄く美味しかった!この世のモノとは思えない味だったね!」

律「ムギ、もう1本!」

紬「あげてもいいけどこれはそんな大量に飲む飲み物ではないわ」

梓「そういえばこのジュース?は一体何なんですか?」



紬「それはね・・・」



唯梓澪律「えええええええええええええええええええ!?」

唯「こ、これを飲むと」梓「女同士の性行為でも」澪「妊娠出来るようになる」

律「・・・だと・・・」


紬「そうよ!ずっと我が社で秘密裏で研究してついに完成したの!もう男なんていらないわ!
  これからは女の時代よ!あはははは」



唯「おお!これは凄い!」梓「唯先輩これでずっと一緒にいられますね!」

律「・・・」チラッ

澪「・・・」チラッ


律「澪…その…なんだ…まぁ結婚・・・しますか!」

澪「…………うん///」

こうして2人は結婚を前提に交際する事になった




紬の開発した百合薬は次の日ら全国の支店で並べられ
大ヒット商品となり百合人口は大幅にアップした

律「何処もかしこも女ばかりだな」

澪「まさかここまで百合人口が増えるとは」

律「ムギにとっては最高の世界なんだろうな」


唯「おお!りっちゃん澪ちゃん奇遇だね」

律「唯、それに梓は今日もラブラブだな」

梓「当然です!もうすぐ結婚しますしね」唯「ねー♪」

澪「そういや来週挙式だったっけ」

唯「そうだよ~2人ともちゃんと式に来てよね」

澪「当たり前だろ。親友だからな。絶対いくよ」


唯「じゃあね~♪」



律「相変わらず仲良いなあの2人は」

澪「本当にな。でも私達だって負けてないぞ」ちゅっ

律「…結婚してもう2年か。そろそろ子供が欲しいな」

澪「私達2人の子供か。どんな子が生まれてくるんだろうな」



……

唯「憂~ただいま~♪」

憂「おかえりお姉ちゃん!」

梓「憂、遅くなってごめんね。」

憂「あ、うん」

梓「じゃぁ私は帰るね ばいばい」

唯「あずにゃんまたね~♪愛してるよ~♪」

唯「憂、ごはん食べたい!」

憂「お姉ちゃんもうすぐ結婚式だね」

唯「そうだね」

憂「来週になればお姉ちゃんはこの家からいなくなるんだよね」

唯「たまにはあずにゃんと一緒に家に帰ってくるよ」


憂「お姉ちゃんはどうして梓ちゃんを選んだの?」

唯「ちっちゃくて可愛いから♪」

憂「それだけ?」

唯「それに高校の時からの付き合いだしね」

憂「私はお姉ちゃんと生まれてからずっと一緒だったよ」

唯「姉妹だからね」

憂「梓ちゃんなんて辞めて私と結婚しようよ」

唯「それは無理だよ」

憂「どうして?」

唯「姉妹だから」

憂「姉妹だとどうして駄目なの?そもそも女の子同士結婚する事態おかしい事なのに」

唯「なにもおかしくないよ。でも姉妹は駄目なんだよ」

憂「どうして」

唯「難しい事はよくわからないよ。でもやっぱり私はあずにゃんが好きだし」

憂「私の事は嫌い?」

唯「大好きだよ!凄く大切に思ってる」

憂「じゃあどうして?」

唯「・・・」

憂「女の子同士で結婚出来るようになって子供まで出来るようになったのに、姉妹は駄目だなんてこんなの理不尽だよ!」




唯「ごめんね」

憂「もういいよ・・・あずさちゃんにとられるくらいなら」







憂「お姉ちゃんを殺しちゃおう」



……

澪「もうすぐ産まれそうだ…陣痛の間隔がどんどん縮まっていく」

律「澪、頑張れ!もうすぐだぞ!」


澪「うう~苦しいよ律・・・」

律「頑張れ!もうすぐで病院に着くからな!」


律(子供が出来たらなんて名前をつけよう)

律(澪の「み」と律の「つ」で「みつ」って名前もいいなぁ)


「おんぎゃーおんぎゃー」

律「!?」


澪「ごめんね。律…」

律「・・・」

澪「産まれてきたのは男の子だったよ。残念だけど」

律「でも私達の子には変わりないよ」

澪「この世界には男は不要なんだ。また次があるじゃないか」

律「そんなのおかしいよ。こんなの間違ってる・・・」


澪「今更何を言ってるんだ律。この世の全て間違いだらけじゃないか」


完 


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最終更新:2010年06月25日 23:56