唯「昨日もつい雰囲気のせいであずにゃんをなでなでしちゃった……」


唯「あ、ムギちゃん」

紬「ちょっと遊園地に行こう?」

唯「遊園地?」

紬「ディズ○ーランド!」

唯「でも、今から行ったら夜になっちゃわないかな」

紬「自家用ジェットを用意したの」

唯「はあ~……」

紬「行く?」

唯「行く!」


唯「楽しいね、ムギちゃん」

紬「ええ」

グ~

唯「お腹すいてきちゃった……」

紬「チュロスを食べましょう?」

唯「わーい!」

紬「私はこっちから食べるから、唯ちゃんはそっちから食べて」

唯「わかったよ!」

むしゃむしゃもぐもぐ

唯(む、ムギちゃんの顔が10センチ前に……)

紬(このままキス……!)

むしゃむしゃもぐもぐ

唯(あと5センチ……)

紬(キス!キス!)

チュッ

唯「ムギちゃん……」

紬「甘いキスだったわね」



……

唯「昨日はお腹すいてついムギちゃんとチュロスでポッキーゲームしちゃった……」

澪「唯……」

唯「澪ちゃん」

澪「で、デートを……」

唯「いいよー」

澪「ほんと!?」

唯「ほんとほんと~」

澪「こんなにあっさりOKしてもらえるなんて……。じゃあ、さっそく行こう!」

唯「うん」


唯「カモ、可愛いね~」

澪「餌持ってきてるからあげよう?」

唯「わあ、澪ちゃん気がきくね!」

澪「えへへ……」

ぽいぽい

カモ「ガーガー!」

唯「美味しそうに食べてるねー」

澪「ねえ、唯。この後さ……」

唯「ん?」


澪(どうしよう……。本当にやっちゃった……)

唯「あ~、なんだか体がふわふわするよ……」

澪「と、とんだふわふわ時間だな!あはは……」

唯「澪ちゃんって、やっぱり色っぽいね」

澪「そう……?」

唯「うん。だから、もう一回!」

澪「うわあっ!」

ギシギシ



……

唯「昨日は調子に乗りすぎて澪ちゃんと九回戦までやっちゃった……。
  でも、そろそろ目を覚まさないといけないよね……」

憂「お姉ちゃん」

唯「憂、どうしたの?」

憂「実は、私お姉ちゃんのこと……」

唯「知ってるよ。この世界では、みんな私のことが好きなんでしょ?」

憂「……うん」

唯「何か、私としたいことがあるなら言って?」

憂「ううん。私はお姉ちゃんが無事に目を覚ましてくれたら、それでいいから」

唯「憂……ありがとう」

ギュッ

憂「お姉ちゃん……」

唯「じゃあ、行ってくるね!」

憂「行ってらっしゃい、お姉ちゃん」




唯「さわちゃん先生」

さわ子「あら、唯ちゃん。もうこの世界を十分楽しんだの?」

唯「うん。だから、目を覚ます方法を教えてよ」

さわ子「わかったわ。目を覚ますには……」

律「唯!」

唯「あ、りっちゃん。みんなも……」

梓「目を覚ます前に、一つお願いがあるんですけど……」

唯「なあに?」

紬「最後に、一緒に演奏してほしいの」

澪「唯が一度目を覚ましたら、もう私たちは唯には会えないから」

唯「どういうこと?」

律「元の世界には本物の私たちがいるけど、
  今ここにいるいる私たちは、唯が夢から覚めた瞬間、消えるんだ」

唯「消える?」

紬「唯ちゃんの見る夢は、場所や時間によって異なるの」

梓「つまり今ここにいる私たちは、もう二度と作り出せないってことなんです」

澪「だから最後に一度だけ、一緒に演奏させてほしいんだ」

唯「私……」

唯「元の世界に戻るの、やめる!」

澪「えっ……」

唯「みんなが消えちゃうなんて、私やだもん!」

律「元の世界に戻れば、また会えるじゃないか」

唯「だけど元の世界のみんなは、ここにいるみんなとは別人なんでしょ?
  この世界であったこと、全部が無かったことになるなんて嫌だよ!」

紬「唯ちゃん……」

梓「…………」


さわ子「でも唯ちゃんが目を覚ますのを、みんな待っているのよ」

唯「さわちゃん先生……」

さわ子「ここにいるみんなは、あなたが元の世界に戻るのを望んでいるのよ?
     元の世界でも、唯ちゃんが戻ってくるのを待ってるんだから」

唯「でも……」

さわ子「元の世界の、本物のみんなを悲しませることになってもいいの?」


さわ子「最後に一度だけ、みんなと演奏したら元の世界に戻りましょう?」

唯「……うん」



律「じゃあいくぜー!」

唯「ふわふわ時間!」

キミを見てるといつもハートDOKI☆DOKI
揺れる思いはマシュマロみたいにふわ☆ふわ
いつもがんばるキミの横顔
ずっと見てても気づかないよね
夢の中なら二人の距離縮められるのにな
あぁカミサマお願い
二人だけのDream Timeください☆
お気に入りのうさちゃん抱いて今夜もオヤスミ♪
ふわふわ時間 ふわふわ時間 ふわふわ時間



唯「じゃあ、さわちゃん。目を覚ます方法、教えて」

さわ子「目を覚ますには……私に胸を揉まれるの」

唯「……え?」

さわ子「だから、私が唯ちゃんのおっぱいを揉んだら、目が覚めるのよ」

唯「ええ~!?い、嫌だよ~」

さわ子「いいじゃない、ちょっとくらい!」

唯「ダメだよ~!」

さわ子「じゃあ、目が覚めなくてもいいの?」

唯「それは……」

さわ子「でしょ?さ、早く」

唯「わかったよ……」


律「ちょっと待ったあ!」

さわ子「な、なによ……」

律「さわちゃんさ、唯の胸揉みたいだけだろ」

さわ子「えっ!?ち、違うわよ」

澪「唯、先生に騙されちゃだめだぞ」

紬「唯ちゃん、手を出して」

唯「えと、これでどうすれば……」

梓「ビンタするんです」

唯「誰を?」

梓「さわ子先生です」

さわ子「もう、ただぶたれるだけじゃ面白くないじゃない!」

律「さわちゃんは黙ってろ」

澪「さ、早く」

唯「うん。さわちゃん、いくよ」

さわ子「わかったわよ……」

唯「ほっ!」

ビシャッ!

さわ子「痛っ!ほ、本気で殴らなくても……」

唯「……さようなら、みんな」

さわ子「あっ、最後に一つだけ!本当は私も唯ちゃんのこと……」

唯「えっ……?」



……

唯「ん……ん~……」

律「いつまで寝てんだよ」

唯「あれ……?私寝てた……?」

紬「うん、ぐっすりと」

唯「そっかー、ごめんごめん」

梓「さあ、練習しますよ」

唯「うん、練習しよう」

澪「あのさ、唯」

唯「なあに?澪ちゃん」

澪「部活が終わったら、一緒に公園にデートに行かないか?」

唯「え?」




最終更新:2010年06月27日 01:35