唯「う~んどうしよう、ジャンプし過ぎちゃったよ…」

唯「そうだ!携帯でりっちゃん達に連絡しよう!」ピッピッ

トュルルピッ

唯「あ!りっちゃん?」

律『唯か!!ジャンプして天井突き破って飛んで行ったからみんなびっくりしたんだぞ!!!』

唯「えへへ~飛びすぎちゃった~」

律『唯今どこにいるんだ?』

唯「今宇宙にいるんだよ!」フンス

律『宇宙!?』

律『唯お前どうするんだ!?帰ってこれるのか?』

唯「それが分からないからりっちゃんに電話してるんだよぉ」フワフワ

律『と言っても宇宙だからなぁ、無重力だから泳げば帰って来れるんじゃないか?』

唯「そっか!りっちゃん頭いいね、やってみるよ!」スイスイ

唯「ん~!!!だめだよ、全然進まないよ…」スイスイスイ!!!

律『おいみんな唯が宇宙にいるみたいなんだが帰ってくる方法考えてくれ!』

澪『なんだって!どうすれば…』

紬『!』

紬『みんな、このニュースを見て』

梓『はやぶさ明日地球に帰還…?これがどうしたんですか?』

紬『このはやぶさに掴まって一緒に戻って来ればいいんじゃないかしら?』

律『そうか!ナイスアイディアだむぎ!』

律『唯!聞いたか?明日はやぶさが地球に戻ってくるからそれに掴まって一緒に戻ってこい!』

唯「分かったよりっちゃん!」

律『寝坊したら戻ってこれないから気をつけろよ!!』

唯「大丈夫!憂にモーニングコールしてもらうよ!!」


唯「それじゃ寝坊したらいけないからもう寝るね」フワフワ

律『あぁ、明日の部活までには戻ってこいよ』

ピッ

唯「よし憂にメールしてはやぶささんに備えて寝よう」フワフワ

唯「あ、はやぶささんってどんな形なんだろう…ワンセグTVで見れるかな?」ピッピッ


唯「あ…見れた…」

TV「明日徳望のはやぶさが地球に帰還します、こちらがはやぶさの映像です」

唯「へぇこれがはやぶささんかぁ」フワフワ

唯「はやぶささんがどんな形か分かったし準備万端だね!じゃあ寝よう!」

トュルル…

唯「ん…もう朝…?」フワフワ

ピッ

憂『お姉ちゃん起きて、朝だよ!』

唯「ん…あと5分…」

憂『お姉ちゃん!めっ!』

憂『お姉ちゃん、寝坊したら地球に帰ってこれないんでしょ?帰って来れなかったら私…』ウルウル

唯「あぁ!憂ごめんよ…私頑張るから!」フワフワ

憂『お姉ちゃん…』

唯「じゃあ私はやぶささんに備えるから切るね…今晩のおかずは何かな?」フワフワ

憂『今日はね手作りハンバーグだよ!』

唯「やったー」フワフワ

唯「じゃあね」

ピッ

唯「よーしはやぶささん捕まえるぞ!」フワフワ

唯「ってあれぇ昨日より地球から離れてるよ何でだろ…」

唯「むぎちゃんに連絡して相談してみようそうしよう!」

トュルル


ピッ

紬『もしもし唯ちゃん?どうしたの』

唯「むぎちゃん!実はどんどん地球から離れていってて困ってるんだ」

紬『なるほど…たぶんそれは唯ちゃんが大気圏を突破した時の動力が働いてるのね』

唯「むぎちゃん私どうしたらいいの!?このままじゃ今日家に帰れないよ!!」

紬『唯ちゃん近くに隕石か何か浮いてないかしら?』

唯「え…あるよ?」ヒョイ

紬『それを蹴って唯ちゃんの軌道を変更してはやぶさの軌道内に移動すればいいのよ!』

唯「そっかぁ!!むぎちゃん天才だよ!じゃあ早速移動するね!」フワフワ

紬『うん、頑張ってね』

ピッ

唯「よし早速蹴るよ!!」ゲシッ!

スー

唯「あれぇ?方向は変わったけどこれじゃはやぶさの軌道内に入るまで時間が掛かりすぎるよ!」フワフワ

唯「もう一度むぎちゃんに相談してみよう!」ピッピッ

トュルル


ピッ

唯「あ!むぎちゃん!方向は変えれたけど速度が遅いんだよ!!このままじゃはやぶささん捕まえれないよ!」フワフワ

紬『そうね~唯ちゃん近くに丸っこい機械は浮いてないかしら?』

唯「え?機械?」キョロキョロ

唯「あ!あったよ!」フワフワ

紬『それに近づいてもらってもいいかしら?』

唯「分かったよ!」ゲシッ

スー

唯「むぎちゃん近づいたよ!」フワフワ

紬『表面に何か文字が書いてない?』

唯「えっとぉ…ひまわりって書いてるよ!」フワフワ

紬『その機械は地球の周りを回る人工衛星なの』

唯「へぇそうなんだ」フワフワ

紬『その人工衛星に掴まってはやぶさの軌道と交差する地点ではやぶさに飛び移ればいいのよ!」

唯「そっかぁ!!!!むぎちゃん天才すぎるよ!!早速掴まるよ」ガシッ

唯「よーしそろそろはやぶささんが来る頃だね!」

唯「ワンセグTVで確認しよう!」

TV「もうまもなく地球圏内にはやぶさが突入します」

ゴオオオオオォ

唯「見えた!あれだね!」

唯「よーし飛び移るよ!!」

トュルル

唯「なんだろ?」ピッ

律『唯!今大丈夫か?』

唯「うん!今からはやぶささんに飛び移るところなんだ!」

律『そうか、今TVではやぶさが地球圏内に突入したって放送されていたから連絡してみたんだ』

律『みんな部室に集まってるんだぞ』

梓『唯先輩頑張ってください!!』

唯「みんな…私頑張るよ!!」キリッ

唯「はやぶささんが来たよ!!」

律『おう!やってやれ!』

唯「せーの!」

唯「ふーんっ!!!!!」ピョーン

ガシッ!

唯「やった…やったよりっちゃん!!!はやぶささん捕まえたよ!!!」


律『よっしゃー!!みんな!唯がはやぶさを掴まえたぞ!』

澪『やったな唯!』

憂『よかったよぉ』ポロポロ

TV『HTTニュース速報です、地球圏内に突入したはやぶさの表面に人らしき物体がしがみついているという情報が今入ってきました』

TV『この物体は宇宙の誕生に何か関係があるのでは?と技術者達は話しています。HTTニュース速報終』

律『なぁこれって…』

ゴオオオオオォ

唯「りっちゃん!!!はやぶささんの速度すごくて掴まるのがせい一杯だよ!!」

律『なに!?唯電話してて大丈夫か?』

唯「なんとか…でも機体がぐらぐらしてなんかやばいよ!」

紬『唯ちゃんが飛び移った衝撃で機体のバランスが崩れたのね!!』

紬『唯ちゃんいい?唯ちゃんが移動してはやぶさの重心を傾けてはやぶさを操縦するの!できる?』

唯「よく分からないけど傾けてみればいいんだね!!!やってみるよ!!!」ゴオオオオオ

TV『はやぶさが大気圏突入しました!!はやぶさの拡大写真ですが女の子がしがみついています!!!!』

律『おいTVに唯が映ってるぞ!!』

ゴオオオオオォ

唯「こっちに移動して…」ソー

グラッ

唯「うわっ!思った以上にバランスとるのが難しいよこれ!!」

憂『お姉ちゃん頑張って!』

唯「憂頑張るよ!今日はみんなでハンバーグ食べよう!」

憂『うん…』ポロポロ

唯「慎重に…慎重に…」

ゴオオオオオォ

唯「うーん、バランスはだいぶ慣れてきたけど何だか熱いよ…服脱いでいいかな?」

憂『だめだよお姉ちゃん!TVに映ってるんだよ!?』

唯「うっ…そうだった…でもなんでこんなに熱いんだろ…って!」

唯「みんな大変だよ!はやぶささんが燃えてるよ!!!」

皆『えぇ!!!!』


紬『摩擦熱に耐えれないはやぶさの機体が燃え尽きてるんだわ!!!』

律『なんだってー!!』

憂『ええ!!お姉ちゃんはどうなっちゃうんですか!?』ウルウル

紬『このままだと唯ちゃんははやぶさから離れてそのまま落下することに…』

憂『お姉ちゃんを助けてください!!』ポロポロ

唯「どんどん燃えてるよ!なんだかやばいよ!!」

紬『唯ちゃん!!はやぶさに何かつかえそうなものはない?』

ゴオオオオオォ

唯「もうだいぶ燃えつきちゃってるけど探してみるよ!!!」ゴソゴソ

唯「あ!ここ開きそう!!!」グイグイ

パカッ

唯「むぎちゃん黒い円盤があったよ!!!」

紬『円盤?何か仕掛けとかないのかしら?』

唯「ん~調べてみるよ」サワサワ

バサッ!!!

唯「!」

唯「むぎちゃんパラシュートが開いたよ!!!」

紬『やったわ唯ちゃん!!!!』

ボゥッ

唯「あ…パラシュート燃えちゃった…」

紬『大気圏内で開いたから燃えちゃったのね…』

唯「むぎちゃんどうしよう!?」ゴオオオオオォ

紬『唯ちゃんもうその円盤は必要ないから捨てていいわ』

唯「分かったよ」ポイッ

律『どうすんだ!!!このままじゃ唯が…!!」

憂『お姉ちゃん…』ポロポロ

ゴオオオオオ

唯「みんなどうしよう!!!!」

憂『お姉ちゃん!』ポロポロ

紬(パラシュートもないしもう…パラシュート?)

紬(!)

紬『唯ちゃん!!ブレザーを脱いで!』

律『むぎ急に何いってんだ///』

紬『ブレザーを足と手でしっかり持ってパラシュートの変わりにするのよ!!!!』キリッ

唯「はやぶささんが燃えつきちゃう!!!」

紬『唯ちゃん!!時間がないわ!!!早く!!!』

ゴオオオオオォ!!!!!

唯「わかったよ!!!」ダダダッ

唯「ふんっ!!!!」ピョーン

ドカーン!!!!!

唯「はやぶささん爆発しちゃった…」


ヒュルルルル!!!

唯「すごい速度で落下してるよ!コントロールがきかないよ!!!」

紬『空気抵抗が直接かかるからものすごく負担がかかってるんだわ!!!』

律『唯!!!どうにか桜高まで落下できないか!?」

唯「んんん~!!!」

紬『このままじゃ…まずいわ…唯ちゃん頑張って…!』


ゴオオオオオオ

唯「どうしたら!!!」

唯「!」

唯「あれは私がさっき投げた円盤!!!」

唯「あれを蹴って桜高に進路を変えよう!!!」スイスイ


ゴオオオオオォ

唯「よし!これを蹴って!」ゲシッ

唯「あ!円盤は下の砂漠に落ちちゃった…」

唯「でも私は桜高に向かってる!?」ヒュルルルルル!!!!!

唯「みんなー!私桜高に向かって落下してるよ!!!」ヒュルルルル!!!!!!!

律『なんだって!!!』

紬『やったわ唯ちゃん!!!』

紬『唯ちゃん!あとはブレザーをパラシュートに!!!』

唯「分かったよ!!!」ヒュルルルル!!!!!

律『私達は外に移動しよう!!!』ダダダッ

唯「よし!」バサッ

唯「あれ速度があまり落ちない!?」

唯「みんな!速度が落ちないんだよ!!!」

律『なんだって!?』

律『くそ!!分かったクッションひくからそこに着地しろ!!!!』

唯「うん!わかった!」ヒュルルルル!!!!

律『みんないそいで準備するぞ!!!時間がない!!!』



校庭

律「よしクッションの準備は出来たぞ!!!!」

紬「唯ちゃんが突っ込んでくるからみんなでクッションを支えて受け止めるのよ!!!」

澪「わかった!」

梓「唯先輩…!」

憂「お姉ちゃんちゃん絶対助けるから!」

キラリッ

律「見えた!唯だ!!!!」

唯「みーんーなーただいまー!!!!!!」ゴオオオオオォ

憂「おねーちゃーん!!!おかえりー!!!」

律「唯一!!!このクッションに突っ込んで来い!!!!」

唯「わかったー!!!!」ゴオオオオオォ!!!!!!!!

律「みんな!!!衝撃に備えろ!!!絶対に唯を受け止めるぞ!!!!」

紬「来るわ!!!!」

憂「お姉ちゃん!!!!!」

唯「みんなー!!!!」ゴオオオオオォ!!!!

ドゴォォォォォォォ!!!!!!!!!

紬「きゃああああ」ズザザザザッ!!!!!!!
律「やばい!!!!押される!!みんなもっと踏ん張れ!!!!!!」ズザザザザッ!!!!!!

澪「言われなくたって!!!!」ズザザザザッ!!!!!!

梓「唯先輩!!!!止まってください!!!!」ズザザザザッ!!!!!

憂「も、もう後がないです!!!壁にぶつかっちゃう!!!!」ズザザザザッ!!!!!!

律「こんのぉ!!!!止まれぇぇぇぇ!!!!!」ズザザザザッ

ザザザザ……ピタ

梓「止まった…?」

皆「やったー!!!!!」

唯「みんなただいま」ニコ



後日

TV「はやぶさのカプセルはオーストラリアの砂漠で発見され…」

律「いやぁ一時はどうなるかと思ったよ」

憂「皆さんのおかげです、本当にありがとうございます!」ポロポロ

唯「えへへ~、むぎちゃんこのクッキーおいしいよ!」パクパク

紬「まだあるから沢山食べてね」ニコ

梓「もう唯先輩ってば!」

澪「さぁ練習始めるぞ、憂ちゃんも見学していきなよ」

憂「はい!」

唯「じゃあ始めるよ!!!」

ジャンジャカジャンジャン

唯「やばい止まれない止まらない♪」

憂「本当によかったよ~」

唯「ミスったらリハってことにしてもう一回♪」

唯「ハッ!」ドゴォォォォォォォ!!!!!!

ゴオオオオオォ…

キラッ

律澪紬梓憂「…」

律「…ふぅ」ピッピッ

トュルルピッ

律「もしもし?唯今どこだ?」

唯『えへへ~張り切りぎてお月様まで飛んじゃった』




おしまい



最終更新:2010年06月29日 21:57