トルルルルルルルルルル…ピッ

律「もしもし~」

唯「りっちゃん、あのね相談したいことが…」

律「おっ唯久しぶりだな…好きな人でもできたか?そうかそうか…そりゃ大学生になればそうだよなぁ」

唯「違うの…違うんだりっちゃん」

律「え?」

唯「あのね…最近家にだれか入ってるみたいなんだ」

律「は?」

唯「なんかねよくわからないんだけど…」

―――――数日前

唯「今日は~ハンバーグ~♪ふん~ふんふん~♪」

ガチャ

唯「?…およよ…鍵閉め忘れてたか…危ない危ない、まぁいっか」

唯「たっだいまぁ~…って誰もいないんだけどね…えへへ」

ゴォォォオオオオオ

唯「あれ、クーラーつけてたかな…う~ん…まぁいっか」ポチッ

シュゥゥゥゥゥン

―――――現在

唯「こんな感じでその日は気のせいだと思ってたんだけどね」

律「ほう」

唯「だけどね、ここ最近ずっとそんな感じなんだ」

律「え?毎日ってことか」

唯「うん、まぁそうなるかな…えへへ」

律「おいおい、ずいぶんんと軽くとってらっしゃるな」

唯「ごめんごめん…それで憂に相談したんだけど『週末に行くからとりあえず近くに住んでる律先輩に相談したらどうだ』って言われてさ」

律「それで私に電話したと…」

唯「そうなんです!りっちゃん隊員助けてください」

律「う~ん…おっしゃまかせろいっ」

唯「感謝します」


律「てか唯…それってさ…お前が単に閉め忘れ、消し忘れしてるだけじゃないのか?」

唯「そ、そんなことないよぉ~……いやそうかもぉ~えへへ」

律「おいっ」

律「まぁ明日同じことあったら電話してくれ」

唯「がってんです」

律「ほ~いじゃあな~」

唯「ばいば~い」ピッ

唯「明日はちゃんと鍵閉めよ…」

―――――翌朝

唯「うぅ…むにゃむにゃ…はぅ…はっ」

唯「…え~っとぉ……今日はバイトだったなぁ…めんどくさいなぁ~」

―――ガチャン

唯「カギをちゃんと閉めてっと…あっそうだメールしとこ♪」



―――――律宅

携帯「ホットペッパッポピップペッポパッピ~♪」

律「ん~~~うごっ…唯からか…えーっとなになに」

『今日はちゃんと鍵閉めたでありますりっちゃん隊員♪(`・ω・´)ゞビシッ!!』

律「ほぉ~これで解決だろぉ…唯のことだしな…フフッ」

―――――数時間後、唯宅

唯「運命の時間です…ゴクリ…なんか緊張するなぁ…ドキドキ」スッ

唯「神様開きませんように開きませんように開きませんように…えいっ」スイッ

ガチャ

唯「ひっ…あああああ開いてる…開いてるよぉおおお」

唯「どうしようどうしようそうだりっちゃんに…」ピッピッピッポ

トルルルルルルルルルルルルルル、ガチャ

律「唯か~どうだった?」


律「なんだよ黙っちゃって…ほらな、お前の閉めわす」

唯「開いてたんだよぉぉぉぉおおお」

律「は?ウソだろ…」


唯「嘘じゃないもんちゃんと朝閉めたもん…メールしたもん」

律「…そうだったな……唯…今行くからちょっと待ってろ」

唯「うん、ありがとうりっちゃん」ピッ

律「あっちょっ…なんで切るんだよ…」

―――――数分後

律「で、朝鍵閉めたのに帰ってきてたらあいてたんだな」

唯「うん…うん…ぐすん」

律「泥棒…ってわけじゃなさそうだな……なぁ唯」

唯「うっ…なに、りっちゃん」

律「お前ストーカーされてるんじゃないのか」

唯「ヒグッ…そ、そんな」


律「なんか最近つけられてるなぁ~とか感じないか?」

唯「いや、そんなの感じないけど…」

律「そうか…まぁとりあえず部屋入ろうか」

唯「うん…」

律「いったん整理しよう、ここ数日毎日のように唯の部屋にだれかが侵入している…だな?」

唯「そう…だと思う」

律「今日は変わってるとこあるか?」

唯「う~~~~ん……あっ…あれ」

律「どうした」

唯「ギー太の位置が変わってる…」

律「唯が移動したんじゃないのか」

唯「ちがうもん、いつもここって決まってるんだもん」

律「だとすると大分移動してるな…なんなんだ…唯、金とかは取られてないのか?」

唯「うん…まぁ」

律「なんだよまぁって…もしかして全財産財布の中とかか?」

唯「えへへ」

律「えへへじゃねぇよそれ盗られたらどうすんだよ」

唯「そのときはりっちゃんにおごってもらうもん」

律「おごるかっ」

律「やっぱり・・・・ストーカーかもな・・・・」

唯「ほへっ・・・・そ、そんなぁ~りっちゃんたすけてぇ~」

律「私にいいアイディアがある!!」

唯「おおっさすがりっちゃん」

律「ビデオカメラでこの部屋を撮影するんだっ」

唯「撮影?」

律「もし犯人が中に入っていたならばそれを隠し撮りしちゃおうっていう作戦だ・・・それを警察に出せば動いてくれること間違いなしっ」

唯「おぉ~」

律「カメラあるか?」

唯「ない」

律「しょうがない・・・・ほれ、これを貸してやる・・・そうだな・・・そこなら玄関から侵入されてもバッチリだぜっ・・・・しかもカモフラージュされててばれることナッシング」

唯「おおおおおお~すごいすごい・・・・えへへ」

律「じゃあ明日出かけるときに録画・・・・ここを押して私にメール・・・いいな?」

唯「ありがとう」


―――――翌朝

唯「よしっカメ太バッチリ・・・・あとは・・・このボタンで・・・録画っと」

唯「そしてメール」ピッピッピッポ

―――――律宅

携帯「ホットペッパッポピップペッポパッピ~♪」

律「んぁ・・・・なんだ・・・唯か・・・・えへへ・・・・・」

『カメラセットしたでありますっケロケーロ』

律「ちょんとやったか・・・・・楽しみだな・・・・」

律「もう一眠り・・・・」

―――――数時間後、唯宅

唯「ふぅ・・・・・神様お願いします・・・・」

ガチャ

唯「やっぱりあいたよぉ~うぅ・・・・」

唯「あったった・・・よし」ゴソゴソ

唯「再生は・・・・・これかな・・・・その前にまき戻しか・・・・てかなんでりっちゃんビデオカメラもってたんだろう」

唯「よし・・・・ついでにりっちゃんに電話しながら実況しよう」

トゥルルルルルッルウルルルルルルルルウ・・・ガチャ

律「どした~?」

唯「今から再生しますっ・・・だから実況しようかなと」

律「なんて携帯破産フラグ・・・・まぁいいや・・・再生したか?」

唯「うん・・・あっちゃんとかぎ閉めた・・・・私えらいっ・・・」

律「そうだな・・・早送りしたらどうだ」

唯「・・・そだね・・・・・」ポチッ

唯「もう3時になった・・・・・あれっ」

律「どした・・・・まさか・・・」

唯「うわああああああああ」

律「おいっ唯っ」

唯「なんてこったい・・・・・ひぃぃぃいいいい」

律「おい、遊んでんじゃねーよ」

唯「あれ、何で分かったの?」

律「わざとらしいわっ」

唯「えへへ・・・・あわっほんとに誰か・・・・鍵が・・・・開いた」

律「えっ・・・でもそれお前じゃ」

唯「うわああ誰だろうこの人・・・・・髪長くて・・・・顔が見えない・・・・うろうろしてる~・・・・うぅりっちゃん怖いよぉ~~~」

律「・・・・まぁ今からお前の家行ってやるから、実況続けろ」

唯「あっ帰った・・・・・・あれ・・・・でも鍵閉めていった・・・・・なんなんだぁぁああ」

律「落ち着けっ」

唯「だってぇ・・・・・・あれ、また鍵が・・・・うわぁぁぁああまた髪が長いこわいよぉぉおおお」

律「なんなんだよ・・・・状況が理解できねぇよ」


唯「・・・・・なんかね・・・・黒い髪の人が・・・・・・押入れ入った・・・・・出てこない・・・・・また誰か・・・あれ・・・・私だ・・・・・再生終わった・・・・・あれ・・・・・あれ・・・・・」

律「・・・・待ってろすぐいくから」ブチッツーツーツー

唯「そんな・・・」ピッッピッポ

携帯「おかけになった電話番号は(ry」

唯「あわわわわわわ・・・・・ど、どうしよう・・・・まだあの押入れに・・・・」

唯「ゴクリ・・・・でも・・・・・うぅ・・・・・」スッ

唯「大丈夫大丈夫大丈夫・・・・・あれは夢だっ」ガラッ



澪「誕生日おめでとうっ!!!!」パンッパンッパンッ

ガチャ

律「おめでとぉ~」

唯「ほえ?」

紬「誕生日おめでとう唯ちゃん」

憂「お姉ちゃんお誕生日おめでとう」

唯「え・・・・だって・・・・そこには・・・・黒い髪の長い・・・・・あれ・・・・澪ちゃん」

律「いやぁ~唯のビビリ声まじ面白かったわぁ~」

紬「録音ばっちりでした♪」

唯「ええええええええ」

憂「えへへ・・・ドッキリ大成功」

唯「そんなぁ~」

澪「私だったらたぶん心臓止まるなこれ・・・・」

律「大体あんなビデオカメラ常備してるやついないだろ」

唯「やっぱり・・・・うぅ・・・・・みんな酷い」

憂「おねえちゃんハーゲンダッツあるから食べよっ」

紬「料理もみんなで作ったの・・・・・食べましょう」

唯「・・・・うん」


―――――数分後

唯「えー私の20歳の誕生日を祝してかんぱ~いっ」

一同「かんぱぁ~い」

律「いやぁ~面白かったな・・・・さすが憂ちゃんだ」

唯「びっくりしたよぉ~ほんとに~・・・・だっていつもなら憂すぐ来てくれるのに・・・・」

憂「えへへ・・・・でも実際そうなったらすぐ行くからね」

唯「ありがとう」

澪「でもさ、こんな計画立てるなんてな・・・・」

紬「いい妹がいていいわね・・・唯ちゃん」

憂「えへへ」

唯「合鍵も憂?」

憂「・・・ごめんね、お姉ちゃん」

唯「いいよっすごく記憶に残る誕生日になったから」ギュウウ

憂「お姉ちゃんあったかいっ///」


唯「でもさ、なんで澪ちゃん今日二回も来たの?」

律「確かに・・・今日は一回行って押入れにいるんじゃ・・・・・」

澪「えっ・・・私一回だぞ・・・・だってみんなで料理作ってたし・・・・」

唯「でもさ・・・・この人・・・・・澪ちゃんじゃないの」

澪「えっと・・・・違うなぁ・・・・こんな服もっていし・・・・・この人髪少し茶色いし」

紬「冗談はいいのよ澪ちゃん」

澪「じょ、冗談なんか・・・・」

律「じゃあだれなんだよ・・・・」

唯「もしかして・・・・・」

憂「お姉ちゃん・・・・」

紬「そんな・・・・まさか・・・・」

ガチャ

一同「ギャアアアアアアアアア」


今日も平沢家は平和です



おしまい




最終更新:2009年11月19日 05:20