純「すー……」
梓「……」
純が、寝ている。
それも、私のベッドで。
純から遊ぼうと言ってきたくせに、私の部屋に来てすぐ寝てしまった。
純はよく私のことを猫みたいだと言うけれど、実は彼のほうが猫のような性格なのではないのだろうか。
自分勝手で、よく寝て、髪の毛がふわふわしていて……。
純「んへ……」
梓「……あ」
純が寝返りをうつと、色白な背中が露になる。
いつもは色気の欠片もないくせに、何故だかこの時私はその背中を見て胸の鼓動が早くなっていくのを感じた。
梓「……」
鼓動はどんどん大きくなる。
もしかしてこの音で純が起きてしまうのではないか、というほどに。
梓「少し、だけ……」
私はゆっくりと手を伸ばし人差し指で純の背骨近くをなぞる。
その肌は本当に綺麗で、なめらかで、私は何回も、何回も指を往復させてしまった。
純「……ぷぷっ」
梓「!」
純が起きていることに気づかずに。
純「梓……何してんのさ」
純は、いつものように軽い口調で私にそう問う。
たぶん、私がふざけて背中をなぞっていたと思っているのだろう。
私がもし、ここでふざけただけと軽く答えればそれで済んだかもしれない。
だけど私は嫌だった。
そこで、済ませたくなかった。
梓「純の背中がさ……すごく綺麗で、色っぽくて……」
純「ど、どうしたのよ」
梓「……だいたいさ、色々と無防備なんだよ純は!」
梓「人のベッドでいきなり寝ちゃうし!今だってほら、パンツ見えてるし!」
純「へ!?あっ」
私がそう指摘すると、純は焦って足を閉じる。
いつもは無邪気な笑顔ばかり見せているくせに、今は頬を紅くして、うつむいている。
私にはその純の表情あ、この上なく官能的だった。
純「あ……あはは……」
純はごまかすような笑い方をするが、私は表情を変えずに純をみつめる。
純「あ、梓?梓ちゃーん?顔がこわいよー?」
私はそのまま、お互いに吐息がかかるところまで顔を近づける。
最初はにやついた顔をしていた純も、次第に怯えるような表情へ変わっていく。
その表情が、私を更に欲情させ、体がどんどんと熱くなる。
私は怯えた純の顔を両手で押さえ、彼女の細かく震える唇に、自分の唇を
※
純「いやっ!」
唇と唇が触れる前に、純は私の手を払い除けて後ろに身を引いた
純は怯えた顔をしながら、私を睨み付けている
純「あ、梓…冗談はやめてよ」
いまは何をされても欲望が覚める気がしない
私は純の言葉を無視して再び純に近づいた
純「ちょっと…来ないでよ…冗談でしょ…?」
じりじりと追い詰める毎に、純の表情はまた怯えたものへと変わっていく
純の後ろには壁があり、もう逃げることはできない
私が純のすぐ側まで来たときには、純はもう泣いてしまいそうだった
梓「純…」
純「ひっ…」
純の顔を、さっきよりも強く押さえつける。これでもう顔の向きは変えられない
純「あずさぁ…」
気がつくと純は涙を流していた
梓「純…」
しかし私は、純の涙に興奮を覚えていた
純の怯えた表情。ガタガタ震える体。そして、涙
純のすべてが私の欲望を向上させる
※
両手を押さえつけ、純に体重をかける。
視線は純から外さない。顔を近づけ、純の涙を舐めた。
純は小さな悲鳴を上げた。
純「ねえ、もうよそうよ」
梓「やめないよ・・・」
そういうと、純を抱きしめて倒れこんだ
純を力いっぱい抱きしめて、頬ずりする。
何かが満たされていく。
唯先輩がどうして私に抱きついてくるのか分かる気がする。
純「あずさ・・・今日のあずさは怖いよ」
梓「どうして?ただのスキンシップだよ」
これがただのスキンシップであるはずがない。
だが、明るくて元気で、そして少々わがままな純が
怯えているのを見ると、とてもいとおしく、
そして意地悪をしたくなってくる
私は純の耳たぶを甘噛みし、舌を首筋に這わせ
首筋に思いっきりキスをした
口を離すと、首筋にキスマークがついていた
梓「ねえ、首筋にキスマークがついちゃったよ」
純「そんな・・・」
梓「目立ってるよ、帰ったらお母さんが心配するんじゃない」
意地悪く笑いながら言ってみる。
本当に困った顔をしている純がかわいくて仕方ない。
純って意外にウブだったんだ
梓「もっと目立つようにしてあげる」
そういうと、私はまた首筋にキスをする。
純「もう、やめてよぅ」
震える声で懇願する純。
そんな声で頼んでも無駄なんだよ。
余計に私の欲望を煽るだけなんだから
首筋に思いっきりキスマークをつけた後、
私は顔を上げて純の目を見つめる。
梓「お母さんにキスマークのことを聞かれたら、
虫にさされたって答えたら?」
確かに、彼女にとっては私は悪い虫かもしれない。
純「どうして・・・どうしてこんなことをするの?」
梓「だって、純がキスさせてくれないから」
純「そんな…女の子同士でなんて…男の子ともしたことがないのに」
そうなんだ、意外だな。
純「だから、もう、やめようよ、こんなこと」
ううん、いやだ。やめないよ。
そう答える代わりに、純の足の間に私の足を割り込んで、
純の股間に私の太ももを押し当てた。
純「いや…やめて」
純は体をよじって逃げようとする。
私は逃がさないように体を密着させる。
冷房が効いているとはいえ、
もう、結構な時間抱き合っている。
二人とも汗ばんでいるけど、そんなことは気にならなかった。
純「ん…はぁ…あずさ・・・もう、やめて」
私は純の涙、首筋の汗を舐めながら、太ももを股間に押し当て続ける。
純の声、息づかいが変わってきている。
梓「純…感じてきたんじゃないの?」
純「そ、そんなこと、ないもん」
純の表情は、さっきの怯えた表情ではない。
顔は火照って赤くなって、目は潤んでいるが
さっきの表情とは全く違っていた。
純がこんな顔をしたのは、見たことはない。
純のこの表情は、私だけのもの。
私は純の股間に手を伸ばした。
下着の上から、純の大事なところを刺激する。
純は私の手を掴んで抵抗しようとするが、
もう形だけのものだった。
本気で力を入れてはいない。
私は下着の脇から手を入れて、純の大事なところを直接触った。
純のあそこは、濡れていた。
梓「純、濡れてるよ」
純は答えない。
梓「素直になりなよ」
そう言って、私は指を動かした。いやらしい音が響く。
梓「ほら、純、聞こえるでしょ。純のあそこから、クチュクチュ音がしてるよ」
純は口を閉じている。
私は純のあそこから手を離し、純の目の前で指を舐めてみせる。
梓「純の…おいしい」
そして、純を見つめた。純はもう、目を逸らさなかった。
しばらくお互いに見つめあった後、純を抱き寄せた。
もう純は抵抗しなかった。
そのままキスをしても良かったが、敢えて聞いてみた。
梓「純…キスしていい?」
しばらく純は黙っていたが、やがて小さく頷いた。
純「いいよ…あずさ…キスして」
私は自分の唇を、純の唇に重ね合わせた。
もう、純の唇は震えていなかった。
わたしたちは、お互いの唇を重ね合わせ、
そしてお互いの舌を絡め合わせた。
吐息と舌を絡め合わせる音だけが聞こえる。
そのまま何時間も抱き合いながら、
わたしたちはずっとキスし続けた。
暑さと興奮で汗ばんでいたが、
お互いの匂いで、私たちの官能はたかまっていった。
気がついたときには、外は真っ暗になっていた。
それくらいキスに夢中になっていたのだ。
梓「遅くなったね」
純「うん、もう帰らないと。今日泊まるって言ってきてないし」
長いキスを途中でやめて、
私たちは冷静なふりの会話をはじめた。
つい数分前までのことが、なかったかのように。
多分、それは照れもあるし、これからどう接していけばいいか
分からなくなっているからだろう。
何となくお互いぎこちないまま、玄関まで向かった。
梓「それじゃあ、またね。バイバイ」
純「じゃあ…」
そういった瞬間、純は私を抱きしめてキスをした。
純「ファーストキスを奪った責任は取ってもらうからね」
笑いながら、冗談ぽく言ったつもりだろうが目は本気だった。
あんなに怯えて涙目になってたのに、この変わり身の速さは純らしい。
やっぱり自分勝手な友達、いや恋人かな、純は。
おわり
途中の※は作者が変わってる所です。
最終更新:2010年07月05日 00:49