紬「そうねー」

律「…」

紬「…」

律「…今から、むぎの家遊びに行ってもいい?」

紬「ええ」

律「いいの!?」

紬「ええ、でも今からじゃちょっと急だから、ちょっと遊ばない?」

律「いいよ、いいよ!そっか、むぎの家かー」

紬「あ、2人だけでいいの?」

律「ん?じゃあ梓も呼んでいいかな?」

紬「いいわ、…じゃあちょっと家に連絡してくるわね」

律「うん、ありがとー。じゃあ梓には私から連絡しとくよ」

紬「ええ、それじゃあよろしくね」

律「おっけー!」


律『あ、もしもし梓ー?今日暑いなー』

 『いやいや、ちげーって!今から遊ばないかなって』

 『PK合戦なんかいいから』

 『うんうん、よし、じゃあ今から部室に来な』

 『ん、じゃあまた後でなー』


紬「どうだった?」

律「っておい!…聞いてたんならわかるだろー?」

紬「ええ、じゃあ待ってましょうか」

律「全く…むぎにはときどきビックリさせられるよ」

紬「ふふっ、それはりっちゃんの役目かしら?」

律「いや、まぁいいけどさー」

紬「2人っきりのときは素でいいわよ?」

律「いや、いつも同じだって!」

紬「そうかしら?いつも周りを見て合わせたり、盛り上げようとしたりしてるようにも見えなくもないけど?」

律「そんなことないって…」

紬「澪ちゃんのサポートしたり、夏フェスのときはみんな浮かれてたから大変だったんじゃない?」

律「んー…」

紬「意外と打たれ弱かったり…」

律「いや、もういいって!や、やっぱり部長だからさー、私ってほんと大変だよなー」

紬「フフッ、そうね部長だもんねー」

律「そうだぜー…ったく、むぎは変なやつだなー」


律「そ、そうだ2人で合わせてみないか!?」

紬「…やめとくわ」

律「そ、そっかー」

紬「…」

律「…じゃさ、外行こうぜ!梓もそろそろ来るだろ、校門で待っててやろうぜ」

紬「そうね、待っててあげましょ」

律「うっし、行くか!」

律「って、あっつい!」

紬「暑いねー」

律「なんでそんなに余裕そうなんだよっ!その麦わら帽子をよこせ!」

紬「いいけど?」

律「いいよ、かぶってて!私にはカチューシャがあるから!」

紬「ふふっ、そう?」

律「もー、笑うなって!くそ、梓に文句言ってやる」

律「って、おそいよ!むぎ、梓の家ってどこだっけ?」

紬「えっと…知らないけど…りっちゃん知らないの?」

律「し、知らない…」

紬「りっちゃん!」

律「も、もどろうか、部室」

紬「いえ、いいわ!私こんな風に人を待ったことなかったからー」

律「全くむぎったら変なやつだなー…ハハッ」


律「お、おい、むぎ大丈夫か?

紬「え、ええ」

律「なんか買ってこようか?」

紬「それよりも梓ちゃんは…梓ちゃんはまだかしら…」

律「あー、さっき聞いたらあと15分くらいで来るってさ」

紬「それなら…いえ、やっぱり待ちましょう!」

律「まじかよ…んーじゃあ、あとで文句いっぱい言ってやろうなー?」

紬「ええっ!」



……

梓「こんにちは律先輩!お待たせしました…むぎ先輩もいっしょですか
  すいません、ちょっと準備に手まどっちゃって…」

律「あ、梓!おまえ、遅いよ!」

紬「ええ私もそう思うわ」

梓「ええっなんですか!?私なにもしてないですよね?むぎ先輩までなんか…」

律「もっと早く来いってことだよ、こんにゃろー!」

梓「ちょっ!?苦しいですって!それに暑いんですよ!」

律「うるせー、こっちはもう慣れたんだよ!」

紬「…とりあえずどこかお店に行きましょ?」



律「じゃあ私はレモン味で」

紬「私わイチゴにしようかな」

梓「私もイチゴで」

律「だめだ!梓はホットコーヒーな」

梓「だから私がなにしたっていうんですか!」

紬「大丈夫、梓ちゃん。奢ってあげるわ」

梓「えー」

律「ん、じゃあそれでお願いします」

梓「えーっ」



梓「で、そろそろ聞いてもいいですよね?」

律「ん、なにを?」

梓「この状況とか、あと私がなにをしたかってことですよ!」

律「んーまあ私とむぎはたまたま部室に来てて、それから梓誘って…」シャク

紬「それから梓ちゃん待とうってなったの」シャク

梓「だからったなんで外で…んー、もういいです…」ズズッ

律「てか梓ギター持って来たんだ」

梓「はい、練習するかと思って、一応」

律「しないよ?てか今から遊びに行くってのに重いと思うけど」

梓「そ、そんなの楽勝ですっ!」

律「あ、あと今日むぎの家行くから」

梓「…えっ、いいんですか!?正直ちょっと気になってて」

律「だろー?」

紬「あ、私からも一つ。夕食はウチで食べない?」

律「いいの?」

紬「ええ」

律「んじゃあ、あと4時間くらいか、なにするよ?
  …っておい梓顔ニヤけてんぞ、やめろ」

紬「ふふっ」

紬「もっと早く来てもいいけど?」

律「そう?…じゃあ特に時間意識しないで遊ぶか」

紬「そうね」

梓「あ!じゃあ映画観に行きませんか?ちょうど観たいのがあったんですよ」

律「むぎは?」

紬「私は…そうね、いいと思うわ」

律「うん、私も、じゃあとりあえずそれで行くか」

梓「じゃあはやく行きましょう!楽しみです!」



律「梓、残念だったな」

梓「んー…明らかに予定とは時間ずれてますよね…」

律「…梓、時間は事前にちゃんと確認するもんなんだぞ!

紬「そうよー!」

梓「なんですか、二人してもう!」

律「ははっ、なんでもないって!」

梓「絶対なんかありますよね二人で!…てかどうしますか」

律「そうだなー」

律「ここまで来たし、なんか観て、それからむぎの家行こう!」

梓「まぁそうですね」

紬「ええ」

律「それじゃあ梓!選べ!」

梓「えー、私ですか!?…じゃあこのサスペンスのやつで」

紬「うん、いいわ」

律「おっけ、じゃあ決まり!」



梓「どこ行ってたんですか?もうすぐ始まりますよ?」

律「へっへーん、これだ!」

紬「それは?」

律「キャラメル味のポップコーンだよん、はいむぎ、あーん」

紬「あ、あーん」

律「ほいっと、梓も、あーん」

梓「じ、自分で食べられます!ください!」

律「はいはい、みんなで食べようなー」

梓「はやく!もう始まりますよ!」




律「なんかさー消化不良じゃね?」

梓「原作読んでないとなんかですねー」

紬「モヤモヤするわねー」

律「うーん」

紬「あ!ポップコーンはおいしかったわ!」

梓「それはわかります!」

律「あー私も思った!なんかおいしかったよなー」

紬「そうよね!」


律「うしっ、さっさと行くぞ?」

紬「ええ、大丈夫だと思うわ」

律「おっけ、梓行くぞー!」

梓「はいっ、楽しみです!でも律先輩は場所知りませんよね?」

律「おうっ!」

梓「…むぎ先輩、ついて行きます!」

紬「ええ、じゃあ電車使うから…案内するわね」



紬「到着でーす」

律「…なんというか、あれだな」

梓「あれですね」

紬「?、でも夕食はもうちょっと時間がかかるみたいなの
  それで…ちょっと練習しない?ドラムならあるわ」

梓「それは、もちろんいいですよ、ギターも持ってますし」

律「うん、いいよ、それじゃあむぎっ!案内!」

紬「ええ!」


ジャジャーン

律「んー…梓、次ちょっと歌ってみ」

梓「えーなんでですか!?」

律「順番だよ、順番!次むぎな」

紬「で、最後がりっちゃんね」

律「おう!じゃいいかー?」

梓「まぁしょうがないってことにしときますか…」

律「そうそう!じゃあ、ワンツースリーフォー!」


梓「フワフワターイム」


梓「ど、どうでしたか?」

律「おまえ、可愛いな」

梓「えっ?」

紬「コーラスまで一人で歌うとはね」

律「かわいいよ、梓……ブフッ」

梓「ちょっと!だってふわふわ時間始まったから!そうするしかないじゃないですか!」

律「いや、それはわかってるんだけど…フフッ」

紬「ふふっ、じゃあつぎは私ね…私もふわふわでいいわ」


律「お、むぎ、挑戦的だなー」

梓「律先輩にばかにされますよ、いいんですか!?」

律「だからしてないってー!ちょっとおもしろかっただけ!」

紬「かまわないわ、りっちゃん、お願い」

律「おっけ、じゃあいくなー、ワンツースリーフォー」



紬「フワフワターイム」


律「アハハハハハ」

梓「ちょっと律先輩!…プフッ」

紬「どうかしらー?」

律「いや、歌はうまいと思うよ、ほんとに!でもなんかキャラじゃないっていうか…フフッ」

梓「なんか笑えてくるんですよね」

律「いやー、一人ふわふわがこんなに面白いとはなー」

紬「そうかしらー、ふふっ」

梓「そうですね、いや上手だったと思ってますよ!で、つぎは律先輩ですよ!」


律「って急になんだよ!、全く…可愛いって言ってやったのに!」

梓「絶対うそじゃないですか!」

紬「ふふっ、りっちゃん、曲はもちろん…」

律「おう!ふわふわでいいぜ!」

梓「プフッ、演奏はまかせてください、最後までやってやるです!」

紬「わたしもがんばるわ!」

律「おっけい!じゃあいくぜー、ワンツースリーフォー!」



律「フワフワターイム」


梓「…律先輩…」

律「いや、わかってるから…」

紬「私はおもしろかったわー」

律「むぎ…ありがとう…」

梓「てかむぎ先輩でおちてましたよね?」

律「言うなって!いいんだよ!…むぎー」

紬「よしよし、じゃあそろそろご飯食べに行こっか」


梓「ちょっとそういうのはやめてくださいって!」

紬「?」

律「?なにが?」

梓「なにがって…いえやっぱりなんでもないです」

紬「…それじゃあ行きましょう?」

律「おおー!なんだろなー梓ー?」

梓「そうですね…やっぱりフルコースーみたいな?」

律「そうだなーやっぱ期待しちゃうよなー」


紬「流しそうめんでーす」

律「すごっ!これの準備してたのかよ!」

梓「麺もすごいです!虹です、レインボーです!」

紬「喜んでもらえたかしらー?」

律「すごいよ!よしっ梓!流せ!」

梓「いや、私も食べたいですって!」

律「なにー?じゃあ部長命令だ!行ってこい」

紬「じゃんけんしましょう!」

梓「そうですよ、はいいきますよーじゃーんけん…」


律「梓ー!一つ一つの量が少ないー!」

紬「あずさちゃーん!」




続く



最終更新:2010年07月07日 20:41