◇◇◇

上条「悪いな、呼び出したりして」

美琴「別にいいけど…」

上条「なにすねてんだ?」

美琴「すっ!?だ、誰が!」バチバチ

上条「わ、悪い…頼む」

美琴「わかったわよ」ピピ

上条「何でもいい、とにかく記憶にかんする研究でも能力でも片っ端から探してくれ」

美琴「となると…やっぱ『書庫』にハックしかけないとねー」パリッ


美琴「なるほどね…」

上条「何か見つかったのか!?」ズイ

美琴「ば、ばか…近い…」

上条「すまん!…で、なにが「なるほど」なんだ?」

美琴「…とりあえず、調べるまでもなく記憶や人の心、精神に関するエキスパートはウチの女王様、『心理掌握』ね」

上条「じゃあそいつに頭でも何でも下げて!」

美琴「待ちなさいって!それともう一人いるわ…」

上条「もう一人?」

美琴「学園都市の第二位『絶対音感』…記憶だけに限るなら、精神系最強の『心理掌握』よりも上でしょうね」


◇◇◇

神裂「…平沢、唯」

唯「なんで私の名前知ってるの?」

神裂「どうして、ここが…」

唯「なんで私の名前知ってるの?」

神裂「……」チラ

禁書「…」

神裂「場所を変えませんか?ここでは少し…」

唯「なんで私の名前を知ってるの?」

◇◇◇

上条「とにかく捜すぞ!平沢唯って奴を!」

美琴「ま、待ちなさいってば!」


◇◇◇
とある操車場
神裂「話に、なりませんね」

唯「ねぇってば、なんで?何で名前知ってるの?」

神裂「-000…」ボソ

神裂「…七閃」キィン

唯「あ、わかった、---あの消し炭さんの仲間だからか」ズイ

神裂「くっ(速い!)」

唯「聞こえてたよ?『さるばー000』ってなあに?」ゴッ

神裂「…がはっ」ドサ

神裂「…(聖人の私と同じスピード…パワー…まさか彼女も聖人だというのですか?)」

唯「よっ」ザ、グイ

神裂「!…がぁ!(いつのまに、背後に…)」ブラン

唯「あなたの筋肉の轟き、骨の軋み、間接の唸り…全部、聞こえてるよ?私が『録音』できるのは能力だけじゃないんだぁ」

神裂「ぐ…かはっ(そんな、私の…聖人としてのフィジカルまで…それではまるで…!)」

唯「ほら、心臓も…4ビート、走り過ぎだよ?」

唯「あ、かっこいい刀~貸して貸して~『…七閃!』だっけ?」スラッ

神裂「…がはぁっ」ズババババン

唯「似てた?ねぇ、似てた?そっくりだったでしょ?…聞いてないかぁ」クス

神裂「---」

唯「いたたた、ふぅ…これでインデックスちゃんを狙う悪い人はいなくなったよね?」


唯「インデックスちゃんを向かえにいかなきゃ」フラ


◇◇◇


上条「どこにいるんだよ、平沢唯!」

禁書「…」スースー

上条「まってろよ、インデックス…なあ御坂」

美琴「今話かけないで…」パリパリ

美琴「ふぅ…『書庫』のこんな奥にまで…あー疲れた!」

美琴「バッチリ盗んだわよ?桜高の生徒管理システムのデータ、住所もばっちり」

上条「よし、サンキューな御坂!」



唯「………いない」フラ

唯「まだ、いたんだ。インデックスちゃんを狙う悪い人たち」フラ

唯「…助けなきゃ」

◇◇◇
唯憂学生寮
美琴「住所だとここなんだけど」

上条「よし、インデックス今助けてやるからな」

禁書「…」スースー

上条「すみませーん」コンコン

憂「はーい(お姉ちゃんじゃない…誰だろう)」



◇◇◇

憂「はあ、そうですか…お姉ちゃんならもうすぐ帰ってくるかと…」

憂「…(何なのこの人たち、それにインデックスさんもいるし)」

憂「…お茶、いれてきますね」

上条「あ、いやすみません」

美琴「あ、ありがとうございます」

禁書「…」スースー


◇◇◇

唯「そう、そうなんだ。ありがとう憂」フラ

唯「今から帰るからね」ピッ


◇◇◇

憂「そんな…」

上条「全部、事実なんだ、信じてくれとは言わねーが」

上条「せめて、お礼を言わせてくれ、君と君のお姉さんのおかげでインデックスは、助かるかもしれない」

憂「そんな、私は何も…(いいなぁインデックスさん、って私何考えて)」

憂「そういう事なら力になります、きっとお姉ちゃんも協力してくれます!」

上条「ああ、ありがとう」

美琴「…ふん」プイ



唯「ただいまー」

憂「お姉ちゃんお帰り!あのね……どうしたの!?血だらけだよ!?」

唯「…うん」チラ

上条「…っ」
美琴「…」

憂「ケガは?大丈夫?」

唯「…うん…」チラ

禁書「…」スースー

憂「とにかく、着替えをし」
唯「憂どいて」

唯「そいつら殺せない」

憂「え?おね、きゃあっ」ドン

唯「…」バチバチバチ

美琴「どうやらやる気、みたいね…どうするの?」

上条「どうするったって」

上条「インデックスを守るしかねぇだろ!」

唯「…」ピク


唯「…守る?」

上条「そうだよ、お前だってそうなんだろ?あいつを救いたいって、そう思うんだろ?」

禁書「…」

唯「助けなきゃ…悪い奴から、お前らから、インデックスちゃんを…助けなきゃ!」バチバチバチッ

上条「…くっ」バシュゥ

上条「いいぜ…言ってもわかんねぇなら、まずは」

唯「…」パリパリ

上条「その幻想をぶち殺す!」

上条「だあっ」スカ

唯「…『その幻想をぶち殺す!』だって」

上条「…!(声真似の能力か?)」

唯「なにそれ、馬鹿みたいだよ」ゴッ

上条「ぐはっ…」

唯「そんなんじゃインデックスちゃんは救えない!誰も、救えない!」ゴスッゴスッ

上条「がっ…くっ(なんだ?こいつの力、スピード…まるで、これじゃ)」ガシ

唯「?…離して!…あれ?」フラ

上条「…(今だ!)」バキ!

唯「きゃあっ」ドサ

憂「お姉ちゃん!」

唯「…!」

上条「…使ってみろよ、ほら、御坂の電撃でも、ステイルの炎でも」ガシ

唯「…!…!(なんで?なんで能力が!)」

上条「…使えよ、神裂の七閃でも、運動能力でも、…他の誰かの力を」ググ

唯「…くうッ(そうだ、この人夕方にも見た!…能力の無効化ッ…)」ジタバタ

上条「…救えてねぇのはお前だろ」

唯「!」


上条「そんなすげえ能力があるのに、なんでインデックスを救ってやらねぇんだ」

唯「!…救ってる、助けてるもん!」

上条「違う!お前はただ!隠してるだけだ!救っちゃいねぇ、壁みたいにただ覆って、隠しちまってるだけなんだよ!」

唯「…!」

上条「後ろをみてみやがれ!お前が守ってるつもりのインデックスの顔を!」

唯「そんな…」チラ

禁書「…」スースー

唯「そんなっ…」

禁書「ゼェ…ゼェ…」

上条「お前の耳なら、聞こえるんだろ?…そいつはただ、寝てるだけか?」

上条「そいつは本当に、救われてるのか?…どうなんだよ!!」

唯「…い、インデックスちゃん」

禁書「…はあ…はあ…ゆ、い?…」

唯「インデックスちゃん!ごめん、…ごめん私」

禁書「大丈夫、だよ?…悪い魔術師は…私が、追い払うから、ゆいの、世界には割り込ませない」

禁書「…巻き込ま、せない…から…」

唯「イン、デックス、ちゃん…」

上条「お前が本当にインデックスを救いたいなら、やることは一つじゃねぇか」

上条「今度は見失うんじゃねぇぞ…インデックスを」

唯「…うん!」


唯「………」ジー

インデックス「…はあ…はあ…ぐ…」

唯「…(上条は言ってた、インデックスちゃんは脳の容量の80%を魔道書に支配されてるって)

唯「…(そんなはずない…だってそれなら『完全記憶能力者』はみんな、5、6才で死んじゃう事になるよ)」

唯「…(だからそれはきっと…嘘…インデックスちゃんのいた教会が細工したんだ、一年おきに記憶をなくさせるために)

唯「…(そうすれば、インデックスちゃんが裏切ることもなくなる…くっ)」

唯「…(耳を澄ませ…聞け…)

トクン

唯「!」

唯「なに、コレ…」

トクン

唯「違う…インデックスちゃんの音じゃない…」

唯「微妙にだけど、ずれてる……上条さん!」

上条「どうした!」

唯「きっと…ここ、ここに何か細工がしてあるよ」

上条「…口?…よし」グイ


バギン!



禁書「」ムク

上条「インデックス!

唯「インデックスちゃん!」

禁書「…侵入者…第一から第三までの結界の破壊を確認…再生を開始……失敗……使われた術式からの逆算を開始…失敗」

上条「なんだ…どうなってるんだ?」

唯「…インデックスちゃん?」

禁書「これより…侵入者の迎撃を開始します…」

禁書「『聖ジョージの聖域』…発動」ブォン

禁書「…」グググ

ドシュウウウゥ!

上条「くそ!」バシュ

上条「何が、どうなってんだよ…」シュウウウ

唯「上条さん!?(無効化が、追い付いてない!?)」

唯「なら…魔術には魔術で『七閃』!」ビキビキ

禁書「…『聖ジョージの聖域』は侵入者に対して効果が見られません…」

禁書「これより…術式を変更します『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』」

ドシュウウウウ!

上条「ぐわああ」バシュゥ

上条「う、おおおっ!」ブシュ

唯「上条さん!…お願い、インデックスちゃん目を覚まして!」

上条「平沢!」バシュゥ

唯「!」

上条「悪かったな、さっきは、ひどいこといっちまって!」バシュ

上条「俺も間違ってた…やっぱりお前の力…すげえよな!」

唯「そんなこと、言ってる場合じゃ」

上条「よく見てろ、そんでもって、聞いてろ!!」

唯「な、何を……はっ!」

上条「お前に『力』を貸してやる…お前に、主人公を、譲ってやる!」

唯「…」コクン

上条「うおおおおっ!行けええええ」バシュシュシュゥ

唯「!」ダッ


バキィン!!!


禁書「最終…、章、首…輪、破壊…再生…失」

禁書「」バタ

上条「…おわった、のか?」

唯「インデックスちゃん!」ダッ

ヒラ…

上条「平沢!」

ヒラ…ヒラ…

唯「インデックスちゃん」

禁書「…ゆ、い…」

『羽』




ドサ!


病院

◇◇◇

唯「…」

憂「お姉ちゃん…」

ガラガラ

澪「唯!大丈夫か?」

律「お前が入院なんてな…はは、大丈夫か?本当に」

紬「唯ちゃん…」

梓「唯先輩!」

唯「あの…病室、間違ってませんか?」



唯「なーんて、びっくりした?」

◇◇◇

バタン!!

上条「…」ボロ

医者「ひ、酷い有様だね………よかったのかい?何も、覚えていないんだろう?」

上条「…」

医者「記憶喪失というよりは、記憶破壊だよね?脳細胞ごと焼き切れてる、二度と元にはもどらないだろうね?それに、あの子もね?」

上条「…大丈夫、ですよ」

◇◇◇

ガラガラ

禁書「…ゆい…」

唯「…インデックスちゃん…」


禁書「ゆい!」ガバ

唯「おおう!、よしよし~」ナデナデ

◇◇◇

上条「平沢って人だってそうですよ、大丈夫」

医者「…一体何が、大丈夫なんだい?」

上条「ちゃんと、覚えてる。自分が何を守ったのか、何を救ったのか」

医者「君もあの子も脳細胞ごと焼き潰されてる…脳じゃないなら一体どこで覚えてるというんだい?…同じ質問をさっきもしたけど一応君にも聞いておくよ?」

◇◇◇

『心に、じゃないですか』


おしまい



最終更新:2010年07月19日 01:40