~中庭~
律「うう……ぐすっ……」
唯「律ちゃん大丈夫?」
律「ごべん……」
唯「なんで律ちゃんが謝るの?」
律「らって……私のせいでみんなの仲が……」
唯「みんななら大丈夫だよ、律ちゃん」
律「……なんでそんなこと分かるんだよ」
唯「だって私たちは……放課後ティータイムは……無敵だもん!」
律「唯……!」
唯「だから――大丈夫!」
律「うん……。うん……!」
唯(律ちゃんは子供みたいに泣きました。そして涙をすべてだしきったあと、いつもみたくにっこりと眩しい笑顔とおでこを見せてくれたのでした)
律「――いやー、もてる男ってのはつらいなぁ」
唯「律ちゃんイケメンだもんね」
律「だろ? ……まあでもあの三人だったら誰を恋人にしても男冥利に尽きるな!」
唯「みんな可愛いよねー」
律「だろ? それに男目線になって初めてわかったことがある」
唯「?」
律「まず澪! あのナイスバディ……とりわけあの柔らかでたゆんたゆんのおっぱい……たまらん!」
唯「律ちゃんはおっぱい星人だった……!」
律「次にムギ! ムギも澪ほどではないが、おっぱいちゃんだ。――が、それ以上にそそられるのがあのふとももだ!
白くてむっちりで適度にハリがあって……。くぅー!」
唯「オヤジだよ律ちゃん!」
律「そんで最後に梓! 前の二人と比べてあまりに未成熟なその身体……。けどそれがいい! ああ~あの華奢な鎖骨を撫でくりまわしてー!」
唯「どんびきだよ律ちゃん!」
律「――とまぁ、こんなふうに男の性欲とは恐ろしいものなのさ……って唯なんで遠くに?」
唯「律ちゃんのスケベ! 近寄っちゃだめ!」
律「心配すんな唯。お前にはそういうのいっさいないから」
唯「それはそれで傷つくよ律ちゃん!」
ガサガサ
律「あれ? 誰かいるのか……。――ッッッ!」
澪・紬・梓「///」
律「……聞いてた?」
こくん。
律「オギャー!!!!!!」
~次の日~
澪「今日は暑いな~」チラ
紬「そうね~」チラチラ
梓「ですね~」チララ
律「……」
唯(みんな露骨すぎるよ……)
~教室~
律「はぁ……みんなに好いてもらってるのは嬉しいけど……そろそろいい加減女に戻りたい」
唯「律ちゃーん、私たち先に部室行ってるよー?」
紬「待ってるからー❤」
澪「早く来いよー❤」
律「へいへーい……。ま、気長に待つか。……あれ、ムギの奴机のなかに教科書忘れてるぞ。しょうがないな、届けてやるか」
~部室~
紬「……!」
唯「ムギちゃんどうかしたのー?」
紬「う、ううん! なんでもない! 忘れ物したからちょっと教室行ってくるー!」
紬(もしあれを誰かに見られたら……! 急がなきゃ!)
~教室~
律「こ……これは……!」
律「く、黒魔術ぅ!? ムギのやつなんでこんなもん……ん? 付箋がついてる」
ペラペラ
律「……なんだと!!!!!!!!!!!!!!!」
ガラガラ!
紬「律ちゃん……」
律「ムギ……」
紬「見ちゃったのね……」
律「ああ……」
紬「驚いたでしょ……?」
律「当たり前だ! 私が男になったのが……」
紬「……」
律「お前の仕業だったなんて!」
紬「軽蔑した?」
律「……理由を聞かせてくれ」
紬「理由は簡単。私が律ちゃんに……恋をしたから」
律「恋……?」
紬「そう、恋。私前に律ちゃんにこういったよね。『律ちゃんが男の子だったらきっとモテモテね!』て」
律「うん」
紬「あの時私は気づいたの。ああ、私は律ちゃんに恋をしているんだって。そう、ずっと前から……」
律「……」
紬「それで思ったの。男の子の律ちゃんと付き合ってみたいな、って。それで家にあった黒魔術の本を引っ張りだしてきて――」
律「私はこうなったわけか」
紬「まさか成功すると思わなかったから最初びっくりしちゃった。早く女の子に戻さなきゃと思ったけど、だめだった」
律「なんでだよ」
紬「だってますます好きになっていってしまったんですもの。優しくて、エスコート上手で、素敵な……律ちゃんに。私だけじゃない、
澪ちゃんと梓ちゃんも」
律「澪……梓……」
紬「……ごめんなさい。どんなに謝っても許されるわけないのはわかってる。でも、でも……私!」
律「怒ってねーよ」
紬「へ……?」
律「だから怒ってないって。まぁ、かなりびっくりはしたけど? ムギだって悪気があってやったんじゃないんだろ?」
紬「でも……」
律「だからいいって! 男になるのも楽しかったしな。ムギの行動はアレだ! そう、恋は盲目ってやつだ! つまり悪いのは魅力的すぎる私!
だからもう泣くなって。な?」
紬「……律ちゃん!」
ギュッ!
紬「大好き!」
律「グぇ! ムギ、ストップ、ストップ! ……そんで女に戻るのはどうすればいいわけ?」
紬「え///」
律「なに、ひょっとしてけっこう手間がかかるわけ?」
紬「ううん……今すぐできる///」
律「オッケー! じゃあ今すぐ頼むわ!」
紬「///」こくん
律「いやー、やっとかぁ」
ぷちぷち……
律「男も楽しかったけど、やっぱ女が一番!」
しゅるしゅる……
律「普通の女の子に戻りまーす、てか!」
はらり……
律「なあ、ムギ。さっきから気になってたんだけど……」
ぱさ……
律「なんで脱いでんの?」
紬「それはね、律ちゃん……もとに戻るには……男女の交わり……つまり……」
紬「SEXしなきゃだめだからなの❤」
律「オギャー!!!!!!!」
律「ムギ、ストップ! ストーップ!」
紬「だーめ❤ 元に戻りたいんでしょ? それに私の足……いいって言ってくれたじゃない」チラチラ
律「うっ……」
紬「それに澪ちゃんほどじゃないけど、おっぱいだって……ほら❤」むにゅむにゅ
律(やばい……! このままじゃ……このままじゃ……!)
律「な、なあムギ! 私たちまだ高校生だしやっぱり……!」
紬「まだ高校生? 違うわ律ちゃん。もう高校生よ。……それに律ちゃんのここだってほら……」さすさす
律「うひぃ!」
紬「ふふ……律ちゃん可愛い❤ さあ、ひとつになりましょう……」
律「い、いやああああああああ!」
ガラガラ!
紬「!!!!!」
唯「そこまでだよムギちゃん!」
澪「どおいうことだムギぃぃぃぃぃぃ!」
梓「抜け駆けは許さねーです!」
律「み、みんなぁぁぁぁぁぁ!」
紬「どうして……!?」
唯「和ちゃんが、教室で二人が変なことしてるって教えてくれたんだよ!」
澪「説明しろムギ!」
梓「場合によっちゃ暴力も辞さねーです!」
紬「あともう少しだったのに……はぁ」
かくかくしかじか
澪「なるほど、つまり律は誰かとえ、Hすれば……」
梓「もとに戻るってわけですか……」
紬「そうなの~」
律「どうしてこうなった……」
澪・紬・梓「……」
唯「んで律ちゃんは誰とHするの~?」
律「!!!!!!!」
澪・紬・梓「!!!!!!!!!」
※安価 「ムギ」
律「そ、それは……」
――ザッザッザッザッザッザ!
唯「な、なにあれ!?」
澪「大量の黒服がこっちに!?」
梓「教室に入ってきます!」
黒服1「ターゲット発見。ただちに排除します」
唯「うわあ! どこに連れてくの!?」
澪「ムギ、お前の仕業かぁ!」
梓「汚い! 汚すぎます!」
黒服2「任務完了。紬お嬢様、ご武運を!」
紬「はいはい~、御苦労さま~」
シーン……
紬「ごめんね、みんな……。恋する乙女はわがままなものなの」
律「……」
紬「さあ、続きを始めましょう、律ちゃん。……それともやっぱり私じゃ嫌?」
律「……プ。ここまでされたら嫌なんて言えねーよ。据え膳食わぬは男の恥だぜ!」
紬「うん❤」
紬「ん……」ちゅるちゅるれろ……
律(ムギの口ん中甘えー……ていうか舌づかいエロい)
紬「ん……ぷは。律ちゃん素敵///」
律「ムギもな。なあムギ、足触っていい?」
紬「うん。私スキンシップ大好き!」
律「ムギの足、白くて、柔らかくて……ずっと撫でててぇ……」ツー……
紬「あっあっ……!」
律「舐めてもいいか?」
紬「……うん!」
ぺろ……
紬「んっ///」
律(よし、このままアソコに……!)レロー……
紬「ま、待って……」
律「?」
紬「その……」
律「??」
紬「……おっぱい」
律「……おっぱい?」
紬「うん……。触ってほしいの///」
律「……わかった///」
律(なんだこれ……吸いついてくる……!)たぷたぷ
紬「ん……///」
律(それに柔らかくて、温かくて……)もにゅもにゅ
紬「っ……ん///」
律(乳首がピンク……)くりくり
紬「ひゃう///」
律「ご、ごめん! 痛かったか!?」
紬「ううん、平気」
律「そうか。じゃあ――」
はむ。ちゅーちゅー……
紬「ひあ////」
律(あー、なんだよ。ムギ可愛すぎるだろ……。いつもあんな……おっとりぽわぽわが)ちゅぱ……
紬「あ❤あ❤あ❤」
律(こんなエロい顔と身体……)ちゅるるる……
紬「あ~❤」
律(反則だろ!)ちゅぽん!
紬「やん❤」
律「はぁ、はぁ……ムギ」
紬「はぁ、はぁ……はい?」
律「もう我慢できねぇ。挿入るぞ。いいな?」
紬「……うん!」
ヌチュ……
紬「痛ッ……!」
律「大丈夫か? 無理だったらすぐ言えよ」
紬「うん。ねぇ、律ちゃん……」
律「なんだ?」
紬「ギュッて抱きしめて……」
律「ああ……!」
ギュッ……
律「はぁ……はぁ……!」
紬「ん……んん……!」
ギュッ!
律「ムギ……」
紬「律ちゃん……大好き……!」
律「私もだ……!」
紬(私の<好き>と律ちゃんの<好き>はたぶん違う……)
紬(でも今はそれでいい。この温もりがあればいい……)
紬(いつかきっと、二人の<好き>を同じにしてみせるから――)
律「ムギ、いくぞ!」
紬「きて……律ちゃん」
紬(そう、いつか――)
律「あっ!!!」
紬「ん!!!」
紬(この温もりをもういちど――)
~翌日~
唯(こんにちは
平沢唯です。今日は嬉しいお知らせがひとつあります。なんと律ちゃんが女の子に戻りました!
どうやって戻ったかを訊いても、律ちゃんは顔を赤らめるばかりで教えてくれません。ひょっとして昨日の記憶が
あやふやなのと関係しているのかな? まあ、なんにしても……)
律「澪ちゅわーん!」
澪「ちゃんとやれ!」ゴツン!
律「痛い!」
梓「まったく……なんでこんな人にあんな……」
律「ん、なんか言ったか?」
梓「な、なんでもないです///」
唯(元の軽音部です! ※でも澪ちゃんとあずにゃんはなんか残念そう)
紬「みんな~お茶にしましょう~」
唯「やったー!」
澪「今日のケーキもまたでかいなー」
紬「今切分けるわね。……はい律ちゃん!」
律「サンキュー!」
唯「あー! また律ちゃんのだけでかいー!」
律「私はいーんだ!」
唯「ぶー! もう男の子じゃないのにー!」
紬「それはね……だって男の子じゃなくても律ちゃんは――」
紬「律ちゃんだから!」
唯・澪・梓「なにそれー!?」
律・紬「///」
―私たち桜高軽音部はきょうも元気にお茶してます!―
これでこの話は終わりです。
最終更新:2010年07月19日 21:55