姫子「そんな家庭だからさ……昔から男っぽくなっちゃって……もっと女の子らしくなるために女子高に入ったんだぁ」

澪「へぇ~」

姫子「……ねぇ秋山さん」

澪「えっ!!なななな何!?」ビクビクビクビク

姫子「アハハ、そんなに怖がらないでよ~。私、秋山さんのこと、いつも見てるんだよ?///」

澪「えっ!?えええええ!?///」

梓「……」グラっ

紬「それはどういうことかしら!?」ムハー!

律「ムギ、モチツケ。ハハ。モチケツ。ハハ」

唯「おおっ律ちゃんがポンコツに!!」

姫子「ちょ、みんな違うって!!そういうんじゃなくて!!秋山さんって凄く女の子らしいから……あんな風になりたいなーって///」

律「あ、あぁつまり、”憧れ”ってことね」

紬「な~んだぁ」ガッカリ

律「みんな慌てすぎだっつーの!」

唯「えー?律ちゃんが一番動揺してたよー」ビッ!

律「うっ……///」

澪「……///」

姫子「でもさ、どう頑張ってもやっぱり女の子らしくなんてなれないのかなぁって最近思うようになってさ……」ハァ

紬「姫子さん……」

梓「……そ、そんなの気にすることないです!!」ガタっ!

唯「あずにゃん?」

梓「立花先輩はそのままが良いんです!!」

梓「さっき私を担いでここまで連れてきてくれたとき……その……格好良くて……凄く素敵でしたっ!///」

律「(あれれ~?)」ニヤリ

姫子「あ、ありがとう……へへへ、そこまで言ってくるとなんか……嬉しいな///」

唯「そうだよ~、それに無理に女の子っぽくしようとしてもすぐにボロが出ちゃうんだよ!」

姫子「えぇっ!そ、そうなのか……」

唯「そうなのです!」ふんす!

唯「例えばね~」

ガチャ!!

さわ子「うわああああああああん!!」

澪「先生!?」

さわ子「また男に振られたのよおおおおおおおおおお!!」

姫子「( ゚д゚)」ポカーン


さわ子「こうなったらやけ紅茶よぉぉぉぉっ!!ムギちゃんっ!!」

紬「はいは~い」トトト

さわ子「まったく!!どいつもこいつも………」ブツブツ

姫子「……えと……え?」

律「(あちゃ~)」

澪「(やっちゃった……)」

姫子「……さわ子先生……ですよね?」

さわ子「何よ!!」キッ!

さわ子「……あ」

姫子「……」

紬「はい、先生紅茶です」コトッ

さわ子「ん、ありがと琴吹さん」キリッ

ズズズ…

さわ子「んんん~このさわやかなアップルの香りが午後のひとときを……」

紬「先生それレモンティーです……」

さわ子「ぶっ!」ガチャン

姫子「せ、せんせ……(うう、さわ子先生も結構憧れてたのに……)」ガーン

唯「ね、無理矢理女の子らしくしてもボロが出ちゃうんだよ!!」ふんす!

さわ子「無理矢理って何よぉっ!!!!」


律「さわちゃん落ち着いたか~?」

さわ子「ええ、もう大丈夫よ……」

さわ子「立花さん、ガッカリしたでしょ?こんなんで」

姫子「え、まぁちょっと……ハハハ」

さわ子「そうよねー」ズーン

律「あぁまたっ!!」

唯「もうさわちゃんおしとやかキャラ諦めたら~?」

さわ子「今更無理なのよぉっ!!」ガバッ!

さわ子「ハァ……」ズズーン

姫子「せ、先生!このことは誰にも言わないし、そういう先生も面白くてアリかな~なんて!……ハハ」

さわ子「いいのよ、ありがと立花さん、いやもうこの際姫子ちゃんでいいわよね!」

姫子「え、はぁ……まぁいいですけど」

唯「おお!さわちゃん先生の姫子ちゃんに対する好感度がアップしました!!」パッパラーン

澪「(秘密がバレたら好感度が上がるってどうなんだ……)」

さわ子「それで、何で姫子ちゃんが軽音部にいるの?」

紬「動けなくなった梓ちゃんを部室まで抱っこしてきてくれたんですよ、ね梓ちゃん」

梓「は、はい」コクコクコク

律「しかもお姫様抱っこでな!!」ニヤニヤ

梓「ちょっ!律先輩!!///」

さわ子「!!(ななな!何よそれ!!私の憧れるシチュエーションの一つじゃないの!!)」プルプル

唯「さわちゃんは彼氏にお姫様抱っこして貰ったことあるのー?」

澪「ば、ばか!今そういう話は……!!」

さわ子「……」


律「お、おい、さわちゃーん?」

さわ子「うがあああああああああああああああああ!!しゃあらああああああああああああっっっ!!!」ドパーン!

律「うわ、唯!さわちゃん先生止めるの手伝えぇー!!!」ダッ

唯「了解しました!律ちゃん隊員!!」ビシッ

ドタバタドタバタ

澪「あーもう、機材壊すなよー」

姫子「梓ちゃん、ごめんな?恥ずかしかっただろ??」

梓「い、いえいえいえ!そんなことないです!……立花先輩が何回も私の顔を心配して見てくれて……あの……///」プシュー

澪「(あららこれは……あ、良い歌詞が出来そう)」ニヤリ

姫子「……ありがと、梓ちゃん。」

姫子「梓ちゃんのおかげで今の自分に少しは自信を持てたような気がするよ」

梓「わ、私は感じたことを言っただけです!!」

姫子「ふふ、ありがと」ナデナデ

梓「あ……///」

姫子「実はさ、私もう少しで妹が出来るんだ。」

梓「え!?」

澪「それはまた……何というか……凄いな」ゴクリ

紬「喧嘩するほど仲がいいってことね!」ムフー!

姫子「梓ちゃんみたいな可愛い妹だったらいいなっ」ニコッ

梓「ふぇいっ??(にゃああああああああ///)」プシューシューシュー

紬澪「「(立花姫子……恐ろしい子!!)」」

姫子「今日は楽しかったよ、それじゃまた来週ね」

さわ子「は~い、姫子ちゃん気を付けてね~」

律「結局さわちゃん先生に付き合わされて姫子と喋れなかったぜ……」ハァ

唯「いいじゃんまた会えるんだし~」

律「お前な……」プルプル

澪「姫子、また来週ね!」

律「(いつの間にか澪と姫子は仲良くなってるし……)」

紬「ウフフフ」ツヤツヤ

律「(ムギは何故か異様にツヤツヤしてるし……何があったんだ)」


梓「あ、あの!!」

姫子「梓ちゃん?」

梓「ぅ……ま、また来てくれますか?///」

姫子「フフ……お邪魔じゃなければまた行きたいな、あ、そうだ、今度は演奏聞かせてよ!」

律「おう、まかせとけ」グッ!

唯「え~また今日みたいにずっと姫子ちゃんとお喋りしたいよぅ」

澪「駄~目」ビシッ

唯「うぅ……」

姫子「じゃ、みんな、センセ、さよなら」

バタンっ

梓「……///」ニヘラ~

律「梓……」

梓「ハイ?」

澪「お前……」ニヤニヤ

梓「な、何ですかその顔は……」

紬「梓ちゃん……」ムフー!

梓「う、うわ!ムギ先輩顔が近いですって!」

律澪紬「「「姫子のことが好きになったろ!!」」」ババーン!!

梓「なななな!!///何を言ってるんですか先輩方!!///」

唯「……え?なになに??なんのこと~??」

律「隠しても無駄だZE!」キラーン

紬「傷つき動けない私を優しく包み込む先輩の優しく、そして逞しいその笑顔。あぁでも私はいけない女、そんな先輩のことを考えるt」ハァハァ

澪「会いたくて会えなくて いつまでも待っているよ。今すぐ会いたい もっと声が聞きたい。会いたくて 会いたくて 震える~♪」ラララ~♪

梓「うううううう///」

さわ子「え?なに??恋バナ??……けっ!!若者の恋の話なんて興味無いわよぉぉっぉぉぉ!!」ダッ

唯「あ、さわちゃん先生!!……行っちゃった……ねぇ何の話~??」

律「よし、今日はこれで部活は終わり!!」

梓「え?」

澪「ほら、まだ間に合うだろ」

紬「行ってらっしゃい」ニコニコ

梓「……先輩……ありがとうございます」バッ

唯「あれ、あずにゃ~ん帰るなら私も~」

ガシッ

律「ハイハイ唯ちゃんは私たちと帰りましょうね~」ズルズル

唯「あ、あれ~?」



姫子「今日は楽しかったな……」

「立花先ぱ~い!!」

姫子「ん?……あ、梓ちゃん!!」

梓「ハァハァハァ」

姫子「ど、どうしたの?」

梓「ハァハァ……せ、先輩……」

梓「一緒に帰りませんか?」


終わり



最終更新:2010年07月19日 23:28