唯「おかあさぁん」ぎゅっ

さわ子「ちょっとなによ」

唯「だって私のおかあさんはおとうさんにべったりだから甘えさせてくれないんだもん…」

さわ子「高校生にもなって親に甘えないわよふつう…」

唯「やだ!だからさわちゃんに甘えるの!!」ぎゅーっ

さわ子「もう…」

唯「ねぇーだっこ」

さわ子「はぁ!?」

唯「だっこ!」

さわ子「ちょっと…あんた本当に高校生なの…?」

唯「いーじゃーん!だっこ!!」

さわ子「……ほら」ぎゅっ

唯「えへへー♪」

さわ子(こんなの誰かに見られたら…)

律「ちょ…なにやってんの?」


唯「あ、りっちゃん」

律「えーと…お邪魔?」

唯「ほえ?」

さわ子「ちちち違うわよ!」

紬「……」パシャパシャ

さわ子「やめて!撮らないで!」

唯「いえーい!」

さわ子「ピースしてんじゃないわよ!」


律「ほー…お母さんに甘えたいねぇ…」

さわ子「おかしいでしょ?高校生よ?」

紬「おかしくないですっっっ!」パシャパシャ

さわ子「やめてってば!」

律「んー…でも確かに平沢家はよく子供放って旅行行っちゃうほど仲良しだからな」

唯「でしょ?だから私甘えどころがなくて…」シュン

さわ子「………」

律(憂ちゃんや和に甘えっぱなしってのは黙っておいてやるか)


律「じゃあ今日はもう解散にするか」

さわ子「は?ちょっと待ちなさいよ。どこをどう取ったらそういう話になるのよ」

律「いや今日澪も梓も来ないからもういいかなって」

紬「澪ちゃんお家の用事みたいで…」

唯「あずにゃんは憂と出かけてるよ!」

律「だから私たちで適当にだべろうと思ってたんだけど…唯も人がいると甘えにくいだろ?」

唯「うーん…ちょっと恥ずかしいかな?」

さわ子「甘えること自体が恥ずかしいのよバカ」

律「それに私達これからデートなんだ」

紬「えへっ♪」

さわ子「なっ…」

唯「また?」

律「うん。澪がいるとヤキモチやくからな」

律「と、いうことで…」

紬「唯ちゃん、先生さようなら」ニコッ

さわ子「待って!待ってムギちゃん!」

紬「はい?」

さわ子「しゃ、写真とってもいいわよ?」

紬「えっ!」パァッ

律「写真撮るのと私とデートどっちがいい?」

紬「う…」

さわ子「写真よね!?ね!?」

律「今日はザリガニ釣り行こうと思ってるんだけど…」

紬「デート!」

律「じゃあ行くか!」

紬「うん♪」

律紬「じゃあねー♪」ノシ

唯「ばいばーい!」ノシ

さわ子(ざ…ザリガニに負けた…だと…?)ガーン

唯「ねぇおかあさん」

さわ子「…おかあさんじゃありません」

唯「まま?」

さわ子「ままも違う!私まだ20代よ!?こんな大きな子供いるわけないじゃない!」

唯「んー…そっか…」

さわ子(やった!開放してくれる!?)

唯「じゃあ私赤ちゃんになるね」

さわ子「………は?」

唯「赤ちゃんならいてもおかしくないでしょ?」

さわ子「おかしくないけどおかしいわよ!」

唯「ままー」ぎゅむっ

さわ子「ちょっと…」

唯「……」スリスリ

さわ子「………」

唯「…♪……♪」ぎゅーっ




さわ子(思ってないわ!ちょっとかわいいなんて思ってないわ!!!)


唯「…♪」ぎゅーっ ぎゅーっ

さわ子「…ねぇ暑くない?」

唯「あう?」

さわ子「…しゃべりなさいよ」

唯「私体温高いんだよ」

さわ子「本当に赤ちゃんみたいね」

唯「ままー♪」ぎゅっ

さわ子(くっ…)きゅん

さわ子(っていうかなんなのよこの状況…)

さわ子(女子生徒とは言えこうやって膝に乗せて抱っこしてるのなんて誰かに見られたら問題になっちゃうわ…)

さわ子「ねぇ唯ちゃん。甘えたいのは分かったけどこうしてるの見られたら本当にまずいんだけど」

唯「え?なんで?」

さわ子「なんでって…(女子生徒に手出したなんて広まったら一生結婚できなくなるわ)」

唯「学校じゃまずいの」

さわ子「!うん!」

唯「そっか…」

さわ子「分かってくれた!?」

唯「うん」

さわ子(ぃよっし!)グッ

唯「じゃさわちゃん家いこう」

さわ子「おい待て」

唯「あう?」

さわ子(くっ…)きゅん

さわ子「…赤ん坊のふりしたってだめよ」

唯「……まんまー」

さわ子「は?」

唯「……」さわさわ

さわ子「ちょっ…!?」

唯「まんまー♪」ぎゅむっ

さわ子「やっやめなさい!確かに私の巨乳は母乳が出そうなほど魅力的だけどでないわよ!」

唯「さわちゃんの手料理でもいいよ?」

さわ子「………」

唯「まんまー♪」ぎゅむっ

さわ子「わかった!わかったから!」

唯「えへへー」にこにこ

さわ子(完全になめられてる…)

さわ子「職員室で帰宅許可取ってくるから待ってなさい」

唯「一緒に行く」

さわ子「だめよ」

唯「やだー!ままー!」

さわ子「あーもう!職員室の前までならいいわよ」

唯「やったぁ♪」

さわ子「(調子いいんだから…)行くわよ」

唯「はーい!」



職員室前

さわ子「じゃお先に失礼しますー」バタン

唯「おかえりー♪」

さわ子「…ただいま」

唯「なんて言ったの?」

さわ子「私のクラスの平沢唯が具合が悪いそうなので送っていくついでに今日は帰宅しますって」

唯「……」ごほごほっ

さわ子「わざとらしいわよ」



車内

さわ子「で、なに食べたいの?」

唯「んー…オムライス!」

さわ子「そんなのでいいの?」

唯「うん!」

さわ子「(よかった簡単なので)じゃスーパーに寄ってこっか」

唯「うん!」




スーパー

さわ子(卵って家にまだあったかしら…?)

唯「ねぇこれ!」つチョコビ

さわ子「…お菓子なんか買いません」

唯「えー!」

さわ子(残ってた気がするけど期限が…)

唯「ねぇー!ままー!お菓子買ってよー!」

ざわっ

さわ子「ちょっ!やめなさい大きい声で!」

唯「やだ!まmふごっ」

さわ子「分かった!買うから!しー!」

唯「ふごふご」コクコク

さわ子「ったく…」

唯「えへへー」にこー

唯「~♪」

ヒソヒソ ヒソヒソ

さわ子(もー…勘弁してよ…こんな大きい子にママなんて言われたら後妻か私がものすごい若作りしてると思われるじゃないの…)

唯「あっ!ジュース!」タッ

さわ子「待ちなさい!」ガシッ

唯「ジュース!」

さわ子「あとで行くから一緒にいなさい!」

唯「…はーい!」にっこにっこ

さわ子(のんきな顔しちゃって…)


唯「ままー」

さわ子「…なによ」

唯「アイス?」

さわ子「……一個だけね」

唯「はーい!」ニコニコ

さわ子(ま、たまにはいいか)



さわ子 自宅

唯「ただいまー!」

さわ子「お邪魔します。でしょ」

唯「ただいまー」

さわ子「………」

唯「アイス食べていい?」

さわ子「ご飯前じゃない」

唯「だめ…?」

さわ子「…ご飯残さず食べるならいいわよ」

唯「大丈夫だよ!いっただきまーす!」

さわ子「ご飯作ってくるから大人しく待ってるのよ?」

唯「はーい!」

さわ子(返事だけはいいのよね…)

さわ子(さて、まずは野菜から…)ごそごそ

さわ子(っていうか…子供いるって本当に大変なのね…)

さわ子(ちょっとスーパー行っただけで疲れちゃったわ…)

唯「ままー」

さわ子「どうしたの?」

唯「アイス食べおわっちゃった」

さわ子「もうないわよ」

唯「一人でいるの嫌だからここにいていい?」

さわ子「いいけど…」

唯「……」ぎゅー

さわ子(…本当に甘えん坊なのね)

さわ子「唯ちゃんケチャップとって」

唯「うん」てててっ

唯「ほい」つケチャップ

さわ子「ありがと」ジュー

唯「……」ぎゅー

さわ子「そういえば憂ちゃんいいの?」ジュー

唯「さっきメールしたら憂もあずにゃんとご飯食べてくるって」ぎゅー

さわ子「そう。お皿出して」ジュー

唯「ほいほい」てててっ

唯「はい」つ皿

さわ子「ありがと」

唯「うん」ぎゅー

さわ子「さーっ完成しましたよっと」

唯「わー!おいしそう!」

さわ子「食べる前に何故私の膝に乗っているのか説明してほしいんだけど」

唯「まんまー」

さわ子「(また都合のいいときだけ…)はいはいどうぞ」

唯「いっただきまーす!」

さわ子「めしあがれー」

唯「あーん」

さわ子「…は?」

唯「まんまーあーん」

さわ子「自分で食べなさいよ」

唯「あーん」

さわ子「……」

唯「あーーーん」

さわ子「…今日だけよ」スッ

唯「あーむっ!」パクッ

唯「……」もぐもぐ

さわ子「おいしい?」

唯「うん!」にこっ

さわ子「(…かわいいじゃない)はい」スッ

唯「あーんって言って」

さわ子「……あーん」

唯「あーん♪」

さわ子(一歩間違えればバカップルね…)

唯「……」もぐもぐ

さわ子「はい、最後の一口」スッ

唯「あーん」パクッ

唯「……」もぐもぐ ごっくん

唯「ごちそうさまでした!」

さわ子「はいお粗末さまでした」

唯「おいしかったぁー」にこにこ

さわ子「………」きゅん

さわ子(かわいい…)いいこいいこ

唯「あ……えへへ…」テレッ

さわ子(どうしよう萌えた)なでなで

さわ子「ご飯も食べたしそろそろ帰らないとまずいんじゃない?」

唯「泊まりたいなぁ…」チラッ

さわ子(……そう言うだろうと思ったわ)

さわ子「憂ちゃんに怒られるわよ?」

唯「あう…」

唯「……じゃあ憂がいいって言ったらいい?」

さわ子「う…(憂ちゃんの名前出した手前だめって言えない…)」

さわ子「い、いいって言ったらね」

唯「ほんと?じゃあ電話してみるね!」カチカチ

プルルルルル…

唯「あ、憂ー?」

唯「あのね、ま…さわちゃんの家に泊まっていい?」

さわ子(あら?さすがに妹相手にままって言うのは恥ずかしいのかしら?)

唯「うん。えっ?わかったー」

唯「憂が代わってって」

さわ子「え…あ、うん」

さわ子「……もしもし?」

憂『あ、こんばんは。憂です』

さわ子「こんばんは」

憂『あの…本当にお姉ちゃん泊まってもいいんですか?ご迷惑じゃありません?』

さわ子「あー…まぁ…うん(あれ…もしかしてOKしちゃうの?)」

憂『そうですか……じゃあお姉ちゃんのことお願いします』

さわ子「……はーい(そうよね…唯ちゃんがしたいって言うこと止めるわけないわよね…)」

憂『お姉ちゃんに代わってもらえますか?』

さわ子「はーい」


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最終更新:2010年07月25日 21:19