唯「でも今日のマラソン大会は疲れたねー」

紬「そうね」

澪「最後の最後でみんな全力疾走してからな」

律「唯のせいなんだからなー」ガシッ

唯「ちょっとー汗かいたから汚いよー」

律「へへへー唯ー汗臭いz…」スン

唯「りっちゃん?」

律「…」スンスン

唯「ちょっとぉ…」

律「スンスンスンスンスンスンスン」

澪「律!」


律は内から湧いてくる衝動を抑えられなかった

唯から薫る匂いは汗のそれとは一線を架していたのだ

一嗅ぎするだけで頭が芯から痺れていく…

もっとこの匂いを嗅いでいたい

もっと…

できるなら

ブラウスの下に隠された小さな膨らみ

そこに顔を埋めたい

一度そう思ったらもう理性は働かなくなった


ブチブチブチ
唯「キャッ」

律「フー…フー…」

唯「りっちゃん…怖いよ…」

澪「律!」ガシッ

澪「…」

澪「……!」


澪は唯の方向から薫る甘い芳香に心を奪われた

澪は普段はお肉がつくから甘い物をあまり食べないようにしている

しかし、甘い物が嫌いなわけではない

むしろ好きだ

ママが作ってくれる卵焼きにはたっぷり砂糖が入っているし、

紬のお菓子は一度も残した事はない

今では頻度も減ってしまったが毎週のようにケーキバイキングにも行っていた

ゆえに、彼女が唯の体臭…

世界中のスイーツが一か所に集まったような甘い香りに心を奪われるのも当然のことであった

できれば…

この素晴らしい香りを放つスイーツを直接味わいたい

もちろん親友を食べることはできない

でも

舐めるくらいだったら…

彼女の体で一番匂いが強そうな場所は…


腋を舐めるくらいなら…

澪は生唾を飲み下した


澪「ゆ…唯…」

唯「な…なに…?」

律「スンスンスン」

澪「少しだけ…痛くはないから…」

唯「いやっやめてっ!」

ペロペロペロペロ

澪の理性が戻ることは無かった


スンスンスンスン
ペロペロペロ
中野梓はこの異様な状況に恐怖さえ覚えた

部長は唯先輩の胸の谷間に顔をうずめ続けている

真面目な筈の先輩は腋を舐め続けている

当の唯先輩は怖くて抵抗することもできないのだろう

小刻みに震えてこっちを見つめている

唯「あずにゃぁん…」ウルッ

涙を流し始めた先輩…



梓は理性を保つので精いっぱいだった


梓が涙に興味を持ち始めたのはいつだろう

小さい頃は些細なことで大泣きしていた

その時ふと口に入った涙

そのほんのり塩気のある味になぜか興味が湧いた

毎晩できるだけ悲しいことを考えて涙を流す

その涙を口に運ぶ

これが小学校時代の日課となっていた

いつしか、涙よりも

その涙を流す眼

眼球を直接舐めてみたいと思うようになった


もちろん、本当に舐めたことなどない

高校に入ってから興味も薄れてきたのだが、最近また欲求が湧いてきた

きっかけは純の家にあった少年漫画

主人公と義理の弟が妖怪と戦うような話だが

弟は姉の眼球を舐めなければ力が出ないなど

所々に眼球舐めの表現が散らばっている

梓はこの漫画に異常と思えるほど興味を示した

そしていけない欲望が湧き出てきたのだ


唯「助けてよぉ…」グスッ

今唯先輩の眼球は涙というソースで最高の味付けとなっているだろう

舐めてみたい

舐めてみたい

舐めたい

舐めたい

舐めたい

舐めたい

舐める

舐める


梓「唯先輩…」

唯「!…あずにゃん!」パァ

梓「動いたら…目が見えなくなっちゃうかもですよ」

唯「えっ…」

梓に助けてもらえると思った唯は理解できなかった

どうして梓は舌を私の顔に…

眼の方に近づけているのだろう

どうして指で瞼を閉じれないようにしているのだろう

理解した時、もう梓の舌は唯の眼球に到達していた

唯「イヤァァァァァァ!!!!!」


紬はこの状況に戸惑っていた

しかし

うっすらと理解し始めていた

早く唯ちゃんを助けてあげなければ

さすがに不憫になってきた

…しかしどうやら唯ちゃんの体臭はあの澪ちゃんでさえ

ああまでさせてしまうほどのいい匂いなのだろう

一度嗅いでみよう

そしてその後三人を止めればいい

紬はゆっくりと唯に近づいた

……………

紬は貰いもので高級な香水を戴くことがある

たまにその香水を枕に少量振って匂いを楽しみながら寝ることがある

香水の甘い匂いはどこか「母」を連想させる

そうして安心して眠りにつくのだが、

唯の匂いは紬がイメージする「母」の匂い、そのものであった

あぁ…どうにかしてこの匂いに包まれて寝れないものか

紬は長考を始めた


そうだ私の体にこの匂いを付着させればいい

香水は体温の高いとこに振って使うといいらしい

いま唯ちゃんの体で空いている体温の高いところと言えば…

臍の下あたりだろうか

なら其処の辺りに私の体の一部を擦りつけよう

どこを擦りつけようか

できるだけ長く強く楽しみたい

結論として、鼻の下、唇の上を擦りつけることにした


紬は無言で近づく

唯「ムギちゃ…」

紬「ああ…」スリスリ

唯「…」


唯はもう諦め始めていた

律は胸の谷間の匂いを嗅ぎ続けている

澪は腋を舐め続けている

梓は眼球を舐め続けている

紬は下腹部に顔を擦りつけている

どうせやめてと言っても無駄だろう

みんな眼の焦点が合っていないように見える

といっても片目は梓の舌しか見えないのだが


ああ早く下校時間にならないものだろうか

今日は両親が居ないので憂と二人っきりだ

いつも通り憂の匂いを楽しもう

胸の谷間に顔を埋めて

腋を舐めて

下腹部に顔を擦りつけて

そうだ久々に眼球も舐めよう


一嗅ぎするだけで頭が痺れて

世界中のスイーツが一か所に集まったような

どこか「母」を連想させる

憂の匂いを存分に楽しもう

唯「フフッ」

思わず笑みがこぼれた

そして静かに

淫らに

本能を丸出しにして

音楽室の時間は過ぎていく



……

一通り家事を済ませた平沢憂は姉の帰りを待つのみとなった

憂「まだ時間あるね…」

憂は姉の部屋に向かう

平沢唯が姉だということ

周りから怠惰な姉を持ったと同情されることも多い

しかし、彼女の妹しかできない

最高で唯一の特典がある


パサッ
憂は姉のベッドに潜り込んだ

姉は夏でもクーラーをかけることはない

クーラーが苦手で体調を崩すらしい

まあそのおかげで

シーツには大量の汗が染み込んでいる

彼女の体臭や体液の匂いはどうしてこう甘美な匂いがするのだろう

そういえば昔の中国では桃しか食べさせずに成長させた女性を重宝したらしい

女性の体液は小便でさえ甘い匂いがするとか

憂「お姉ちゃんのオシッコはどうなんだろうな…」

思わず声に出してしまった


憂「はぁ…ん…」クチュッ

姉の匂いに包まれながら憂は自慰行為を始めた

憂「おねぇちゃぁん…」クチュクチュ

今日もお姉ちゃんは私の匂いを嗅いでくるのだろうか

想像するだけで興奮してくる

お姉ちゃんが私の胸の谷間に顔を埋める時

お姉ちゃんの髪の匂いを存分に味わえる

お互いがお互いの匂いを楽しんでいる

地球に優しいエコってこういうことじゃないのかな


憂「はあ…あ…イク…」ビクンビクン

憂は絶頂に達した後強烈な睡魔に襲われてしまった

憂「おねえちゃんが…もうそろ…そろ…帰っ…て…くる…のに…」

憂「…」

憂「グー…」

日ごろ疲れもあるだろう

姉の匂いに包まれて憂は夢の世界へ誘われていった

憂「…」
スンスン
憂「…」
スンスンスン
憂「…?」
スンスンスン
憂「あれ…お姉ちゃんの部屋…」
スンスンスン
憂「あっそうか…あれしたあとに…」

唯「何をしたのー?」

憂「お、お姉ちゃん!?」

唯「エヘヘ、おはよー憂、よく寝てたねー」

唯「で、何してたの?」

憂「え…えーと…部屋の片づけをしてて…」

唯「ふーん…パンツ履かないで?」

憂「あっ…///」カァッ

唯「別に隠さなくてもいいじゃん」

唯「憂が私のベッドでオナニーしてるのなんて前から知ってたよ」

憂「!…な、なんで…?」

唯「憂のいい匂いがシーツからするんだもん」

唯「ばればれだよ」

唯「オナニーした日はいつもより早く寝ちゃうしね」

憂「…」

憂「ごめんなさい…」

憂「気持ち悪いよね…こんな妹…」グスッ

唯「え?」

唯「いやいやいつも同じようなことしてるじゃん」

唯「胸の谷間に顔だよ?」

憂「あ…そうか…」

唯「じゃあ…今日は一緒に寝ようか」

憂「え…?」

唯「今日はマラソン大会だったから私も疲れたんだよー」

唯「その後も疲れることあったし」

憂「?」

唯「と…とにかく私は憂の匂いを楽しみながら」

唯「憂は私の匂いを楽しみながら」

唯「二人で寝よう」

唯「凄いよこれ!」

唯「匂いを全然無駄にしていない!」

唯「これってかなり地球に優しいエコじゃん?」

憂「クスッ」

憂「うん…じゃあ寝ようか」

憂「おやすみ…お姉ちゃん」

唯「おやすみ!」



……

紬「欲しいわ…あのベッド…」

紬「斎藤!ご両親に交渉してきなさい!」

紬「素晴らしいわ…」ハアハア


F I N






※途中出てきた眼球舐めの少年漫画は

「幻仔譚じゃのめ」著:梅田阿比 秋田書店 全7巻です

とてもエッチなので読んでみてね!
最終更新:2010年07月27日 20:51