20回目の挑戦。メンバーの顔色にも疲れが見え始める。
(着替え中)
律「澪ぉー、今度こそ頼むぜ」
澪「お前もだぞ」
唯「(ふぃ~ 疲れたよぉ)」
梓「(お腹空いた・・・・・・)」
紬「(えーと、次の色は・・・・・・)」
(2分後)
律「行くぞうらぁー!」
一同「おー」
律「行ってみよ!」
テンテンテテーン♪
澪「ミドレンジャイ」ヒョコ
テンテンテテーン♪
唯「アカレンジャイ!」フンス
テンテンテテーン♪
紬「キレンジャイ!」キリッ
テンテンテテーン♪
律「ミドレンジャイ!」シャキーン
テンテンテテーン♪
梓「モモレンジャイ!」ドッギャアァーン
緑律「・・・・・・」
緑澪「・・・・・・」
桃梓「あー・・・・・・またお二人さんですか」
赤唯「りっちゃん達、仲良すぎだよ・・・・・・」
黄紬「きっと心が通じ合ってるのよ」
緑律「いや、マジでそれはあるかも」
緑澪「はっ?」
緑律「澪、色を思い浮かべて私と同時に言ってみて」
緑澪「え? うん」
律澪「「せーの」」
律澪「「青」」
緑澪「うわ!」
桃梓「うわぁ・・・・・・」
緑律「な? 原因はこれだよ」
緑澪「その原因の半分はお前だろ!」
赤唯「あはは・・・・・・ もう2人とも付き合っちゃえばいいんじゃないかな」
緑澪「はっ!? な、何を・・・・・・」
黄紬「つっ、つつつ付き合・・・・・///」カァア
緑律「何故お前が頬を染める」
桃梓「あの・・・・・・」
緑律「ん? どうした梓」
桃梓「言いづらいんですけど・・・・・・」
黄紬「どうしたの? 梓ちゃん」
緑澪「何か気付いたのか? 梓」
赤唯「何でも言ってよあずにゃん!」
桃梓「実は・・・・・・お腹が空いて・・・・・・」グウゥ
緑律「・・・・・・」
赤唯「・・・・・・」
緑澪「・・・・・・」
黄紬「・・・・・・」
緑律「休憩するか」
赤唯「うん」
(休憩中)
緑律「どんくらい経った?」モグモグ
桃梓「4時間くらいですかね」モシャモシャ
緑澪「そんなにやってたのか・・・・・・私達」パクパクモグモグ
赤唯「うう~ 疲れたよぉ」グッタリ
黄紬「でもこれ、とっても楽しいわ。・・・・・・はい、お茶」コポトトトト
緑律「ありがと。確かに楽しいけど・・・・・・ここまで来たら5人で5色揃えたいよなー」ゴクゴク
緑澪「そうだな」パクパクモグモグ
休憩を終え、再びゴレンジャイを目指す5人。
しかし5人の思いとは裏腹に、色はなかなか揃わない。
23回目:緑梓 青澪 青唯 桃紬 緑律
緑律「またツーペア・・・・・・」
赤紬「頑張ろう、りっちゃん」
緑律「うん・・・・・・」
26回目:赤梓 赤澪 赤唯 黄紬 黄律
黄律「今度はフルハウスかい!」
赤唯「ふるはうす?」
黄紬「ポーカーの役よ。ツーペアより上なの」
赤唯「そうなんだ! 凄いじゃん!」
赤澪「いや、喜ぶとこじゃないぞ」
赤梓「昔ごっつでこんな配色の戦隊コントありましたよね」
赤澪「お前は一体何歳なんだ梓よ」
そして、29回目の挑戦。
(着替え中)
律「(やばいな・・・・・・もうあんまり時間が無いぞ)」
唯「(次で揃いますように!)」
紬「(お願い・・・・・・次で揃って!)」
梓「(あー・・・・・・なんか眠気が・・・・・・)」
澪「(ここまで来たら揃えたいなぁ)」
(2分後)
律「おっしゃー行くぞぉ!」
一同「おー」
律「行ってみよ!」
テンテンテテーン♪
梓「アカレンジャイ!」バニッ
テンテンテテーン♪
澪「ミドレンジャイ」ヒョコ
テンテンテテーン♪
唯「アオレンジャイ!」フンス
テンテンテテーン♪
紬「アオレンジャイ!」キリッ
テンテンテテーン♪
律「アカレンジャイ!」シャキーン
緑澪「ここでツーペアか・・・・・・」
青唯「はあぁ~・・・・・・」ゴロン
赤律「・・・・・・あと何分くらい?」
赤梓「あと10分くらいですね」
赤律「・・・・・・じゃあ、次でラストになるわけか・・・・・・」
青唯「そうだね・・・・・・」
青紬「・・・・・・」
緑澪「・・・・・・」
赤律「なんか・・・・・・ごめんな」
緑澪「え?」
赤律「ほら・・・・・・これまで私が一番色を被せてただろ?」
赤律「本当は部長である私が一番被らせずにするべきなのに・・・・・・」
赤律「ごめんな・・・・・・みんな」
青唯「りっちゃん・・・・・・」
赤梓「律先輩・・・・・・」
緑澪「律・・・・・・」
青紬「・・・・・・ううん。りっちゃんは悪くないわ。悪いのは私」
青紬「みんな一生懸命頑張ってるのに、私は自分のお気に入りの色しか着ようとしてなかったわ」
青紬「だから悪いのは私なの。・・・・・・ごめんなさい」
赤律「ムギ・・・・・・」
青唯「そんなことないよ。りっちゃんもムギちゃんも悪くないよ」
青唯「私はみんなの色も全然考えられなくて・・・・・・足を引っ張ってばっかりで・・・・・・」
青唯「それでここでもツーペアで被っちゃって・・・・・・私のせいで・・・・・・うう・・・・・・」グスッ
赤梓「そんなことないです! 唯先輩も律先輩もムギ先輩も、ちゃんと皆さんのことを考えて行動してました」
青唯「あずにゃん・・・・・・?」
赤梓「本当は後輩である私が一番先輩たちに合わせなきゃいけないのに・・・・・・色を被せてばっかりで」
赤梓「本当・・・・・・申し訳ないです」
赤律「梓・・・・・・」
青紬「梓ちゃん・・・・・・」
一同「・・・・・・」
緑澪「いや・・・・・・私は別に悪くないけど」
いよいよ最後の挑戦。
5人は順番を変え、着替えに望む。
(着替え中)
律「泣いても笑ってもこれが最後だ! いいなぁー!」
紬「うん!」
澪「ああ!」
梓「はい!」
律「唯! 最後は頼んだぞ!」
唯「うん! 任せてりっちゃん!」
(2分後)
律「じゃあー行くぞぉー!!」
一同「おぉー!!」
律「行ってみよ!」
テンテンテテーン♪
律「ミドレンジャイ!」シャキーン
テンテンテテーン♪
紬「キレンジャイ!」キリッ
テンテンテテーン♪
澪「アオレンジャイ」ヒョコ
テンテンテテーン♪
梓「モモレンジャイ!」キュピーン
緑律(唯!)
黄紬(唯ちゃん!)
青澪(唯・・・・・・!)
桃梓(頼みます、唯先輩!)
テンテンテテーン♪
唯「アカレンジャイ!!」フンス
怪人1「イー!」
怪人2「イー!」
赤唯「わわっ、何なに!?」
緑律「な、なんか怪人っぽいのが!」
黄紬「わぁ!」ワクワク
青澪「ゴレンジャイでやっつけろって事じゃないのか?」
緑律「ああ、そういう事か!」
赤唯「ならゴレンジャイの力を見せてあげようよ!」
緑律「おうよ! 行くぞ唯・・・・・・じゃなかったアカレンジャイ!」
赤唯「おー!」
青澪「ノリノリだなお前ら」
赤唯「とぉー!」ガッシ!
緑律「たぁー!」ボカ!
怪人1「イー!(やられた!)」ドサッ
黄紬「えい♪」グキッ
怪人2「あ"っ痛!!痛い痛い痛い痛い!!離して!!」
赤唯「あれ? なんか聞いたことのある声だよぉ」
桃梓「ゴレンジャイの敵といったらドクロ仮面しかいないじゃないですか。なんですかこの怪人は」
青澪「だからお前は何歳なんだ梓よ・・・・・・」
怪人1「イー!(逃げろ!)」ダダッ
怪人2「イー!(退散だ!)」ダダッ
赤唯「やった~ これで桜高に平和が戻ったよ!」
緑律「いや、まだ奴らの上に怪人四天王が残っている」
黄紬「まだ私達の戦いは始まったばっかりね!」
青澪「本当ノリノリだなお前ら」
(廊下)
怪人1(お姉ちゃんの蹴りを浴びちゃった~ ウフフフ)
怪人2(無事に5人が揃って何よりね。・・・・・・唯もこれで少しは成長したかな?)
さわ子「はいみんなお疲れ様!」
赤唯「さわちゃん先生! いつの間に!」
青澪「途中でいなくなったと思ったら・・・・・・」
さわ子「ちゃんとあなた達のことは見てたわよ。とりあえずゴレンジャイ達成おめでとう!ってとこね」
緑律「このくらい、私達のチームワークを以ってすれば楽勝ですよ!」
青澪「嘘つけ」
桃梓「はあぁ~ 疲れた・・・・・・」
さわ子「でも、いい経験になったんじゃないかしら?」
青澪「・・・・・・まあ」
赤唯「うん! すっごく楽しかったよ~」
緑律「はじめはこんな大変だと思わなかったよなぁー」
黄紬「でも、最後はちゃんとみんなの心が一つになってたわ」
青澪「えらい時間がかかったけどな」
赤唯「ねぇみんな! 練習しようよ練習!」
青澪「えっ?」
赤唯「今ならみんなの音が凄く合うと思うんだ! だから練習しよう!」
緑律「そうだな。今なら最高の演奏ができそうだもんな! 練習するか!」
青澪「ゆ、唯と律が自分から練習だと・・・・・・!?」
桃梓「せ、先輩たち・・・・・・ やっとわかってくれたんですね・・・・・・!」ウルウル
さわ子「あー! みんなちょっと待って」
一同「えっ?」
さわ子「ゴレンジャイ達成を記念して写真撮るから、寄って寄って!」
緑律「おぉー! いいねさわちゃん!」
赤唯「私真ん中~!」
緑律「あっ、唯ズルイぞ!」
赤唯「センターは赤って決まってるもん!」
青澪「ちょっ、押すな律!」
桃梓「ゆ、唯先輩、顔が近いですよっ!///」
黄紬「あらあらまぁまぁ♪」
さわ子「じゃ、撮るわよー!」
一同「せーの!」
緑律「5人揃って!」
「「「「「ゴレンジャイ!!」」」」」
こうして、放課後ティータイムのゴレンジャイ挑戦は幕を閉じた。
そしてその年の年末、さわ子先生主催の企画として
「絶対に笑ってはいけない軽音部24時」が敢行されることになったのだが・・・・・・
それはまた別のお話。
おわり
最終更新:2010年07月29日 00:55