律「みーおー?」
澪「」カチチーン
律「みおしゃーん?」
澪「カチチチーン
律「おーい、戻ってこーい!」
オーイ オーイ シッカリシローイ
澪(ん… 何だ?そもそも私何してたんだっけ?」
ハヤクモドッテコーイ!
澪「はっ!」
律「あっ やっとか」
澪「え… あれ?律?」キョトン
律「オイオイ… 今私が言った事覚えてるかー?」
澪「え…?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律「~オツキアイスルコトニナリマシテ!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪「あっ!!」
律「いや~ 言うの恥ずかしかったんだぜー!」テレテレ
澪「そ… そうか… ふ、ふーん それはよかったな」
律「あー!ゲロったらスッキリした!やっぱり隠し事は体に良くないな、うん」ノビノビーッ
澪「り、律にかっ、彼氏か!そいつはめでたいなぁっぁ」
澪(声が裏返っ!)
律「ん!何だよ澪ー まだ隠し事してたの怒ってるのか?」
澪「はあ?全然怒ってなんかねーよっ!!」ガスッ
律「いってー!やっぱ怒ってんじゃんかよお!」ナデナデ
澪「ただびっくりしただけだよ!最近おかしかったのはそのせいだったのか?」
律「まあなー」テレテレ
澪(イラッ)
澪「そんな私事で周りをかき乱すなよっ!!」
律「ほーら怒ってる!だからごめんって!」
澪「今日だって昨日だって練習捗らなかったじゃないか!!」
律「ええー それ私のせいかー?」
澪「そうだろっ!」ガツンッ
律「いってえええ!」ヒリヒリ
律(いつもにまして機嫌悪いなー おーいて)ナデナデ
澪「それでっ ムギがおかしかったのもそのせいなのか?」
律「んあー?ムギ?うん、そう」
澪「ムギはどう絡んでるんだ?」
律「いやー、街中で一緒に歩いてる所を見つかっちまったんだよー」エヘエヘ
澪「ヘラヘラするなっ!!」ガスッ
律「あだぁっ!今日澪殴りすぎっ!」サスリサスリ
澪「まあいいっ!で、相手はその… 誰なんだ?」
律「んとねー 去年の年末さ、ライブハウスで演奏したじゃん?」
澪「あー もう3ヶ月も経つのか」
律「そん時にマキちゃんから紹介されてさー」
澪「マキから…?」ポワーンポワーン
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
?「オラオラオラオラ!イェ──────イ!!」ギャギャギャーン
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪「マキには悪いけど音楽繋がりの男性って言ったらチャラそうな気が…」ガクガク
律「おいおい変な想像すんなよー!私がチャラい男と付き合うわけがないだろー」ブーブー
律「誠実で、いいヤツだよ!」ビシッ
澪「そっ そうなのか なら律を任せられるな!」ウンウン
律「任せるって… 澪は私の保護者かよー」
律「とーにーかーくっ!」
律「これで隠し事ナッシング!ホント悪かったよ」
澪「わかればいいんだよ、わかればっ」
澪「ただ、もう隠し事なんてするなよ?私たち幼馴染だろ?」
律「ううっ!みっおしゃーん!」ダキッ
澪「お前は唯かっ!」ガスッ
律「いてー!」
テクテクテクテク
澪「それにしても律に彼氏か~」
律「なんだよぅ よせやい!照れるじゃんかよ」エヘヘヘヘ
澪「なんか見ててイラッとする」ジッ
律「今日の澪機嫌悪すぎだぞー 殴りすぎー」ブブー
澪「なんだよ…」
律「この美しいお顔に傷がついたらどうするおつもりかしら?」テヘ
澪「ちょーしに乗るなっ!」ブン
律「!!」ビクーッ
澪(あ… そうだ、律はもう…)スッ
律「いたー! …く…ない?」キョトン
律「どったの?澪?」
澪「…」テクテク
律「いつもみたいに、こう、ガツーン!ってやらないの?」
澪「馬鹿やってないでさっさと帰るぞ」テクテク
律「ちょ、待てよー」タタッ
澪「…」スタスタ
律「…」テケテケ
律「なんだよぅ まだ隠し事してたの怒ってんのかー?」
澪「別に… 怒ってなんかいない」スタスタスタスタ
澪「…」スタコラサッサ
律「歩くのはえーぞー」スタスタ
テクテクテクテク
澪「じゃあな」ガチャ
律「うん、また明日なー」
ガッチャン
律「…」ハアッ
律「何だかんだでやっぱ怒ってるんじゃねーか」
律「もっとはやく打ち明けとくべきだったかなー」
律「まあ今更言っても仕方ない、私も帰るかー」スタスタ
…
澪「ただいま」
澪ママ「おかえりなさい 今日は早いのね」
澪「練習早めに切り上げたんだ」
澪ママ「そうなの 夕飯までまだ時間あるから」
澪「うん、勉強でもしてる」
タッタッタッタッタッタッタ ガッチャン
律「たーだいまー!」
律ママ「こら、ちょっとあんた!朝どーゆーことよ!?」
律「んー何がー?」クツヌギヌギ
律ママ「何がじゃないでしょーがっ!」ベシッ
律「あてっ ん~… やっぱ物足りんなあ…」ウムウ
律ママ「何が?」
律「いや、こっちの話」
律ママ「そんな事よりあんた、朝澪ちゃん迎えに来てくれたのよ?朝練の事言ってなかったの?」
律「あっ…!ちょ、ちょっと言い忘れててさ」テヘッ
律ママ「テヘッ、じゃないでしょうが!」
…
ゴロゴロ
澪(律に彼氏かー… 今まで考えたこともなかったな)
澪(そりゃ確かに律は明るくて元気だし男子にモテそうだけど…)
澪(今までも、そしてこれからもずっと一緒にいるものだとばかり思ってた)
澪(でもな、いい加減律も1人立ちしないとな、アハハ)
フウ…
澪(なんてな)
澪(未だに1人立ちできてないのは私の方さ)
澪(私は心のどこかで、律に依存してる 助けてくれると思ってる)
澪(今回の話だって祝福したいと思う反面、律が私の前からいなくなっちゃうんじゃないかっておびえてる)
澪(嫌な女だな、私って 親友を心から祝ってあげられないなんて)
澪(ああ、頭がごちゃごちゃしてくる!)
澪(私はっ 私は… んん…)zzz zzz
タッタッタッタッタッタッタ トントン
澪ママ「澪ー 夕飯できたわよ」
澪「むにゃ… 今行く…」
タッタッタッタッタッタッタ
澪(また寝ちゃってたのか 食欲無いな… でも2日連続はママに心配かけちゃう)ムクッ
カッチャン タッタッタッタッタッタッタ
澪「いただきます」
タッタッタッタッタッタッタ カッチャン
澪「ふう…」
澪(やっぱり食事がのどを通らない)
澪(勉強でもするか)キイ
澪「…」カリカリ
澪「…」カリ
澪「あー!集中できない!やめやめ!」バタッ
澪(勉強しないとなると暇だなー)ゴロゴロ
澪(そうだ、律にメールでm…)パカッ
澪「… やっぱりシャワー浴びてさっさと寝るか」パタン
…
テッテッテッテッテッテッテ ガッチャン!
律「ふー 説教長いんだよ…」
律「でも澪には悪い事したなー」
律「あとでメールで謝っとくか」
律ママ「りーつー 晩御飯よー!聡呼んでさっさと降りてきなさい!」
律「あいよ!」
カッチャン テクテク
律「おい、聡!飯だ飯!」ドンドン
聡「わかってるよ!ちょっとうるせー」ガチャ
律「いいから早くしろい!私は呼んだからな!」
テッテッテッテッテッテッテ
律ママ「あれ?聡は?」
律「呼んだよ 後から来るんじゃね」
律「んじゃお先に…」ヒョイッ
律ママ「少しぐらい待ってなさい!」ガスッ
律「いでっ!」
テッテッテッテッテッテッテ ガッチャン!
律「ったく、どいつもこいつも私を叩きすぎだ!」プンプン
律「この絶世の美少女りっちゃんに何かあったらどうするつもりだ!」
律「っ!そういえば…」
律「何故か澪、殴ってくれなかったなー」
律「いや、別に殴って欲しいわけじゃねーけどさ」アハアハ
律「私は1人で何言ってるんだ…」ズーン
ヴーン ヴーン ヴーン
律「ん?澪からかな?」パカッ
律「お、男からか!なになに?」
男『今週の土曜日、律さんは暇ですか?よかったら映画を見に行きましょう』
律「いいねえ!よし!『予定空いてるよ、行くぜー』と」ポチポチポチ
律「送信っと」ポチッ
律「ふー」
ドンドン
聡「風呂あいたぞー」
律「りょーかい」
律(澪には風呂あがってからメールすっか)
カッチャン テッテッテッテッテッテッテ
…
紬「はあ~ 澪ちゃんたちどうなったのかしら」ゴロゴロ
紬(昨日の私の行動、蛇足だったわ)
紬(私が余計な事しちゃったから澪ちゃんは元気なかったし私も演奏に集中できなかったし)
紬(お節介な気もするけど… ええーい!)
ピッピッピッピッピ プルルルルル プルルルルル
…
タッタッタッタッタッタッタ カッチャン
澪「ふー、スッキリした」
澪(シャワー浴びたし今日はもう寝ちゃおう)ボフッ
ヴーン ヴーン ヴーン ヴーン ヴーン
澪「ん、電話か 誰からだ」ギシッ
ヴーン ヴーン ヴーン
澪「ムギか」パカッ
ヴーン ピッ
澪「もしもし」
プルルルルル ガチャッ
澪「もしもし」
紬「あ、澪ちゃん?私だけど~」
澪「一体どうしたんだ?」
紬「いやね、昨日の事謝っておこうと思って」
澪「ああ、その事ならもう解決したぞ 律から聞いた」
紬「ホントごめんね、澪ちゃん… 私が余計な事言ったばっかりに」ショボン
澪「いいや、気にしなくていいさ ムギはいつもみんなの事考えてくれるからな」
澪「逆にこっちこそごめん 私たちの事で悩ませちゃったみたいで」
紬「そんな!私、みんなの為になりたいの!」
澪「ムギ… ありがとう」
紬「えへへ~」パアッ
澪「ところでムギ」
紬「なあに、澪ちゃん」
澪「その…さ、ムギは律の彼氏を見かけたんだよな」
紬「ええ、街中で一緒にいる所を」
澪「どっ、どんな感じの人だった!?」
紬「えーっと、優しそうな感じの人だったわ」
澪「そ、そうなのか」ホッ
紬「どうしたの?」
澪「いや、ちょっと心配になってさ」
紬「あらあらあら」ポワワッ
澪「んなっ!」カアッ
澪「律はさ、大事な大事な親友だと思ってる」
紬「うんうん」
澪「あっ、勿論ムギも唯も梓も大事な友達だし後輩だぞ?」
澪「でもさ、律はやっぱり違うんだよ」
澪「小学校の時に出会ってさ、私を変えてくれた恩人なんだ」
澪「もしも律と出会ってなかったら今の私は無いと思う… いや、間違いなく無い」
澪「臆病者で、小心者で、いつもビクビクしていて、友達も出来ずにこうやって過ごしてる事もありえない」
澪「だからさ、やっぱり心配なんだよ もしも、その、チャラチャラした男だったらビシっと言ってやろうと思ってさ」
澪「お節介かもしれないけど、私も律の為になりたいんだ!」
紬「澪ちゃんはりっちゃんが大切なのね」
澪「あ、ああ」テレテレ
紬「私は幼馴染とかいないから同じ立場には立てないけれど」
紬「澪ちゃんを応援するわ!」
澪「ありがとう、ムギ」
紬「がってん!」
澪「とにかく、律の相手がいい人そうでよかったよ」
澪「これで私の肩の荷が下りるな!」ハハハ
紬「そ、そうね(澪ちゃん… やっぱり)」
澪「じゃあ、今日はありがとな」
紬「うん」
澪「じゃあまた明日、おやすみ」
紬「おやすみなさ~い」
ピッ
紬(澪ちゃん、何か自分に言い聞かせてるように感じだった)
紬(大切な親友… 小学校からの幼馴染…)
紬(私にそれらはわからないわ でもきっと自分の前から離れようとしたのなら…)
紬(きっと胸に大きな穴がポッカリ開いたような気持ちになる…)
紬(私は笑って送り出せるのかな?)
紬(応援するとは言ったけど流石にここから先は2人の問題よね 軽々しく私が口を挟んでいいような事じゃない)
紬(私が何処までしていいのかはわからないけど、がんばって澪ちゃん!)
最終更新:2010年07月29日 23:37