澪「うええええぇぇぇぇぇぇんん」グズッ
澪「ほんとにごめん゛っ!ムギに助けてもらって」ヒック
澪「勇気を貰って、立ち直らせようとしてくれたのに!」ウグ
澪「結局ダメだった!私はムギが思ってるほど強い人間じゃない」グスッ
澪「律が私の前から消えちゃうと思ったら… 律の事も祝福してやれなくて」ヒグ
澪「私は最低だっ」ウウ
ギュッ
紬「澪ちゃん、落ち着いて?大丈夫だから ね?」ポンポン
澪「ム、ムギ…」
紬「それに、私こそごめんなさい」
紬「一昨日、無理を言ってでも澪ちゃんについて行くべきだった」
紬「そうすればこんな事にはならなかったのかもしれない」
澪「そんな事ないさ ムギには、たくさん助けてもらってる」ヒック
紬「ねえ、澪ちゃん 数日前に私に音楽室で言った事覚えてるかしら?」
澪「休み時間の時のか… 覚えてるよ」
紬「あの時の『嫌な人間』ってどういう意味なの?」
澪「どうもこうもないよ 私は今まで律に助けてもらってきた」
澪「あの時も言ったと思うけど今の私があるのは律のおかげなんだ」
澪「きっと私に付き合ってきたせいで、私は律からたくさんの物を奪ってきた」
澪「それなのに律は私のそばにいてくれた 私はそれに甘えてた、寄りかかってた」
澪「毎日暴力振るってるような女なのにさ、一緒に笑って、泣いて、遊んで、勉強して」
澪「だけど私はそんな律の幸せを心の底から祝ってやれなかった」
澪「彼氏が出来たって聞いてショックだった 我侭な理由でけいおん部のみんなにも迷惑をかけた」
澪「律も、ムギも、唯も、梓もみんな優しいんだ 迷惑かけたな、本当にごめんな」
紬「澪ちゃん…」
澪「何だ?幻滅しただろ?私はこういう女なんだ…」スクッ
澪「ごめん、ごめんごめんごめん」タッ
コッコッコッコッ
紬「澪ちゃん!」
澪「!」ビクッ
紬「なんで…」
紬「なんで迷惑をかけちゃいけないの!?甘えちゃいけないの!?」
紬「出会ってまだ2年の私が澪ちゃんとりっちゃんの仲に口を出すのはおこがましいかもしれない」
紬「でも!私は気軽に迷惑をかけたりかけられたり」
紬「甘えたり甘えられたりするのが友達だと思うわ!!」
紬「少なくとも私はそう思ってる もっと迷惑をかけて!甘えてよ!澪ちゃん!!」
澪「いいのか?私は迷惑をかけてばかりだぞ?甘えてばかりだぞ?」
紬「私、人から頼りにされるのが好きなの!」
紬「ドントコイデス!」
澪「でもっ!」
紬「りっちゃんだって、澪ちゃんの事が好きだから何年も一緒にいるのよ!」
バンッ
梓「そうです!もっとみんなを頼ってください!」
唯「迷惑なら私もかけちゃってるしお互い様だよ~」
澪「梓…!唯…!」
澪「みんな、みんな、ありがとうぅぅ うええぇぇぇんん」
紬「みんな、澪ちゃんの事が好きなのよ」
唯「えへへ、私もこれからも迷惑かけちゃうけどよろしくね~」
梓「わっ、私は後輩ですけど!もっと頼ってくださいです!」
澪「うわぁぁぁああん」ガシッ
澪「ありがとうぅ!ありがとうぅぅ!!」ギュー
唯「あ、ムギちゃんだけずるいよ~」ムー
唯「じゃあ私はあずにゃんに」ギュー
梓「ちょ、唯先輩!こんな時に何してるんですか!!」モウッ
紬「あらあら」ポワワ
紬「でも澪ちゃん、それはりっちゃんの為にとって置きましょう」
澪「そうだ、律!」
澪「私、律に謝らなきゃいけない そしてお礼を、ありがとうを言わなきゃいけないんだ!」グズッ
紬「そうね それじゃ行きましょ(彼氏の事は私の口から話すべきじゃないわね)」
澪「行くって何処に?」
紬「ふふふ すぐに分かるわ~(それに 今の澪ちゃんならもう大丈夫!)」
唯「行こうっ!澪ちゃん」
梓「先輩!先輩は1人じゃないんです!さあ!」
澪「あ、ああ!」
ギイッ バターン!
ゾロゾロゾロ
紬「その前に 澪ちゃんや私たちの鞄と楽器を取りに行かなくちゃ!」
唯「そうだった!ギー太ー!今待っててねー」ダッ
梓「あっ!待ってください、唯せんぱ~い!」
澪「私何も持たずに飛び出してきちゃったんだっけ」カアッ
紬「でもこういうのも青春って感じでいいじゃない?」
澪「わわわっ そんな恥ずかしい事言うなっ!」カアアッ
スタスタ
紬「でもね、私 本当にうれしいのよ」
澪「青春がか?」
紬「うん!私ってお嬢様って外見で判断されちゃってからね、昔から本音で言い合える友達とかいなかったの」
紬「みんなね、その、他人行儀というか」
澪「そ、そうなのか(いや、でも実際ムギはお嬢様だろ)」
紬「だからね、こういうのにすごく憧れてたの~!」ニコッ
澪「ハハ …ふぅ!」
澪「ムギ、何度も言う様だけど、ホントにありがとな」
澪「ムギがいなかったら今回の件、私潰れちゃってた 立ち直れなかった」
澪「何度もムギに励まされて、落ち込んで、そして追いかけてもらって」
紬「いえいえ~ 力になれてうれしいわぁ」
澪「今回もまた甘えた結果になっちゃったけどさ… これからも甘えさせてくれ!」
紬「勿論です!」ドントコイ
澪(あとは律だ 待っててくれ、律!今行くから!!)
唯「いよっし、バックOK!ギー太OK!」
梓「私も準備OKです!」
紬「よいしょっと~ 私も完了よ」
澪「私も全部持った それじゃ行こうか」
唯「唯隊員に続け~!」
紬「おお~!」
梓「これやるんですかね?」
澪「さ、さあ?」ハハ
唯「ほれ!ほれ!」
梓「お、おぉ~!」
澪「(よしっ!)行くぞっ、オー!!」ビシッ
唯「み、澪ちゃんすごい気合だね」
澪「ああ、行こう!」
ギイッ バタン
ゾロゾロ
澪「って学校出ちゃうのか!?律は?」
紬「大丈夫よ、忘れてなんかいないわ~」
澪「そ、そうか」
ゾロゾロ
紬「えっと、ここを右に曲がって」
ゾロゾロ
紬「ここを左に曲がって、あ!あそこね」
ゾロゾロ ピタッ
紬「着きました!」
澪「!!」
澪「ここは…」
キイッ キイッ
律「よっ!澪」
澪「律!!」
紬「じゃあ私たちはこれで帰るわね また明日ね、澪ちゃん」
唯「バイバーイ まったあっした~」
梓「さよならです それではまた明日」
澪「ああ、今日はありがとう それじゃ」
ゾロゾロ
キイッ キイッ
律「よく子供の頃この公園で遊んだよなー」
チャンチャンチャララン♪ヨイコハオウチヘカエリマショウ
律「この良い子のチャイム無視して親に怒られたりさー」ハハ
澪「なんでブランコなんかに座ってるんだよ」
律「まーまー いいから澪ちゃんも座りなさいって」ポンポン
澪「わかった」
スタスタ キイッ
キイッ キイッ
律「今回の話さ、私がちょっと余計な事したからこんなになっちまったんだ」
律「隠したりしてホントごめんっ!」ガバッ
澪「頭上げろよ、律 謝らなきゃいけないのは私の方だから」
律「澪?」
澪「律に彼氏が出来たって聞いたとき、ショックだったんだ」
澪「律が私の知らない所に行っちゃうんじゃないかって」
澪「私の前から消えていなくなっちゃうんじゃないかって怖くなったんだ」
律「澪…」
澪「律は私の為にたくさんの事をしてくれた」
澪「でも私はそんな律の幸せを一緒に喜んでやれなかった」
澪「それで、体調崩してみんなにも迷惑かけて」
澪「本当にすまなかった!」ガバッ
律「みーお、顔上げろよ」
澪「律?」
律「つまり、嫉妬ですな!」
澪「なななっ」カアッ
律「私を彼氏に取られたくないと思ったわけだー」ヘヘーン
澪「ななななっ!」カアアッ
律「もーう、澪ちゅわんったらー 可愛いですなあ」ニヒヒ
澪「調 子 に 乗 る な !」
ガツン!
澪「あっ!ごっ、ごめん!(また手を出してしまった…)」
律「フフフ…」プクー
澪「律?」
律「はーっはっはっは!!」ヒリヒリ
澪「なっ、どうしたんだよ」
律「やーっと、ツッコミ入れてくれたじゃん澪!」
澪「ツッコミって… ただの暴力じゃないかっ!!」
律「ここ数日間、まったくツッコミ入れてくれなかった、ずっと気にしてたんだろ?」
澪「っ!ま、まあ」
律「澪がツッコミしてくれないからさー調子狂ってたんだよ」
律「でもさ、ずっと一緒にいるのに気がついてやれなかった」
律「ずっと体調悪いのかなーとしか思ってなかったんだよ」
律「気づいてやれなくてごめんな?」
澪「っ!」カアッ
律「ハハ、澪ちゃん顔真っ赤!」
澪「うぅ…」
律「何も遠慮するなよ!私たちの仲だろうが!!」ビシイッ
スタスタ ピタ
おばさん1「何かしらあの子たち」
おばさん2「ブランコ座って何か叫んでるわ」
ヒソヒソ
澪「律、声が大きい…」カー
律「ふぁい…」カー
律「という事で 澪が私へのツッコミを気にしてるだとか嫉妬してるだとかさ」
律「そんな細かい事気にしないで大雑把に、でも仲良く付き合っていけばいいんだよ私たちは!」
律「私たち幼馴染だろ、親友だろ!」キラリ
律「もっと気軽に生きていこうぜ!!」
律「とまあ、隠し事してた私が言える事じゃないんだがな」テヘッ
澪「ハハ、ハハハハ」
律「ハハハハ」
律「あ!1つ言い忘れてた!!」アッ
澪「何だ?」
律「あー…」アセッ
澪「なんだよ、はっきりしろよ」
律「さっき澪さ、私が彼氏とどうこう言ってたけどさ」
澪「ああ」
律「そのー… 私別れたんだよ」テヘヘッ
ポンポンポンポン チーン
澪「へ?」
澪「別れたって何が?」
律「いやだから私が」
澪「律が?」
律「男と」
澪「はあ…」
律「おーい、大丈夫かー?」
澪「はああぁぁぁぁぁ??」ビクッ
澪「なっ!何でだよ!一緒に映画観に来てたじゃないか!」
律「まーそれが話せば長くなるんですけどねー」
澪「何だ?やっぱり悪いヤツだったのか?チャラいヤツだったのか?」
澪「でも映画館でうっすら見えた人はかなーり人の良さそうな男性だったけど」
律「おう、すげーいいヤツだったよ 清々しいくらいな」
澪「じゃあなんで別れたんだよ?まさか私の為か!?」
律「自惚れるでなーい!」ビシッ
澪「あてっ!」
律「ああ、ホントにいいヤツだったよ」
澪「じゃあなんで…?」
律「何て言うのかな、男は大人過ぎたんだよ もう紳士って感じ」
律「私は見た通りてきとーって感じだろ?」
澪「ま、まあ」
律「合わなかったんだよ あいつは大人で私は子供」
律「私はまだ大人にはなりたくない 澪や唯やムギや梓たちと馬鹿やってたいんだ」
律「だから別れた 確かにいいヤツだったしホント白馬の王子って感じだったんだぜ?」
澪「それはすごいな…」
澪「私なんて全然そんなの考えた事なかったよ」
澪「今が続けばいいのにって思ってた」
澪「けいおん部のみんなで、練習して、お茶して、演奏して」
澪「でも、それもあと1年で終わりなんだよな」
律「ああ」
澪「私たちも大学へ行って、バラバラになって何時か、それぞれの道へ進んでいく」
律「…」
律「バラバラになんてならないさ」
律「けいおん部は永久に不滅だー!!」ビシッ
澪「律、声!声!」アセッ
律「離れ離れになっても、また集まればいい 私たちの仲はそんなもんで引き裂かれない!」フンッ
澪「ハハ そうだな」フウ
澪「律」
律「なーに?」
律「バラバラになんてならないさ」
律「けいおん部は永久に不滅だー!!」ビシッ
澪「律、声!声!」アセッ
律「離れ離れになっても、また集まればいい 私たちの仲はそんなもんで引き裂かれない!」フンッ
澪「ハハ そうだな」フウ
澪「律」
律「なーに?」
澪「何時までも一緒にいような」
律「何時までも、か そうだな!」
律「澪も何時までも、遠慮無く私にツッコミ入れてくれ!私もボケるからさ!!」
澪「ほーお!?それもプロポーズかー?」
律「ばっ!違げーよ!」
ハッ!
律「へへーん」ニヤリ
澪「ん?」
律「澪はやっぱ子供だよな~」
澪「ムッ!さっき律も自分で子供だって言ってたじゃないか!」
律「いや~ 私の方が大人に近いもんねー」
律「何て言ったって男の人と付き合ったんだしー!!」ビシッ
澪「ぐぬぬ!」ムウッ
キイッ スタッ
律「悔しかったら追いかけてみろ~」
タッタッタッタッ
澪「コラ待て律!」
キイッ スタッタッタッタ
律「家まで競争だー!」ダッダッ
澪「ふっ、あっはっは、結局どっちも子供じゃないか!」ダッダッ
律澪「ははは、何時までも一緒に!」
お し ま い
※2年は澪と和クラスが違う件
(できる限り修正 もう上の方のは流石に無理だから見逃して)
最終更新:2010年07月29日 23:47