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澪「平沢さん、もう大丈夫?」
唯「うん、ごべんなざい。もうへいぎっ」ズビビビビビ
律「それにしても、あの時のヒーローがこんな所にいるなんてな~」
唯「私……もぅバスケ出来ないからっ……グスッ……バスケ部の無い高校選んで……」
紬「そうだったのね……」ナデナデ
唯「皆の演奏聞いてたら、色々思い出しちゃって……びっくりさせてごめんなさい……」
澪「こっちこそごめんなさい……辛いこと思い出させちゃったみたいで……」
唯「ううん!そんなことないよっ!!」ガタン!
律「ど、どうしたのさ平沢さ~ん?急に立ち上がって……」
唯「私、軽音部に入部します!!」フンス!
紬「ほ、ほんとに?!」
唯「うん!」
唯「皆の演奏を聴いて、確かに昔のコト思い出して泣いちゃったけど……」
唯「でも、それは皆の演奏に勇気づけられて、寂しくて……でも嬉しくてっっ!!」
澪「平沢さん……」
唯「私もそんな演奏が出来るようになりたいです!よろしくお願いします!!」ペコシッ!
律「澪…夢じゃないよな?」
澪「うん…」
紬「ふふっ……ようこそ軽音部へ!!」
……こうして、私は軽音部に入部することになりました!
唯「それじゃまずはランニングからだね!」
澪「そんなのは無いっ!!」
紬「私、夕日に向かって走るのが夢だったの~」
律「よし、二人で走ってこい」
平沢家
ガチャ
唯「ただいま~」
憂「あ、おかえりお姉ちゃん……」
憂はあの事故の日から、私が事故に遭ったのが自分の責任だと思いこんで元気がありません。全部私のせいなのにね。
ポニーテールもしなくなっちゃって、これじゃ見分けがつかないや。ハハ……
でも、今日からそれを変えるんだ!!
唯「憂~」
憂「な~に?」トントントントン
唯「私、軽音楽部に入部したんだ~」
憂「……えっ!?」ガチャン
憂「……それはよかったねお姉ちゃん」
唯「うん!それでね……私の入部祝いに~」
唯「久しぶりに、あ、アイスが食べたいなっ!!」
憂「……!!」ビクッ!
憂「そ、そっか……それじゃ私買ってくる…」
唯「憂、一緒にいこっ!」ギュッ
憂「……うん」
唯「えへへ~」
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唯「こうやって二人で歩くのも久しぶりだね!」
憂「うん」
唯「他人から見たら双子と思われるかもねっ!」
憂「うん」
唯「きょ、今日の夜ご飯は何かな~?」
憂「うん」
唯「もう!憂ってばさっきから「うん」しか言ってないよ!!」
憂「あ、ご、ごめんなさい!」ビクッ
唯「憂……」
コンビニ
ウィーン
-「らっしぁーせぃー!!」
唯「アイス~アイス~」
憂「…………」ボー
唯「ど・れ・に・し・よ・う・か・な~」ワクワク
憂「…………」ボー
唯「憂!!憂がアイス選んでっ!!」ニコニコ
憂「……えっ!?」
憂「…………えと、それじゃこれ……」
-「ありがとあしたー!!」
唯「わーいストロベリーアイス!!」
憂「…………」ボー
唯「……ねぇ憂?なんでこのアイス選んでくれたの??」
憂「え?……それはお姉ちゃんが好きなアイスだから……」
唯「えへへ~///憂はお姉ちゃんのこと何でも知ってるもんね!」
唯「憂は優しいなぁ……私がこうやって元気なのも憂のおかげだよっ」
憂「……そんなことないよ」ボソ
唯「ううん、あの時は冗談に聞こえたかもしれないけど……」
唯「私がバスケが上手くなったのも、辛いリハビリを乗り越えられたのも全部憂のおかげだよ」
憂「そんなことない!!」バッ!
憂「あの時、私がしっかりしていれば……!私が代わりに行ってれば……!!」
唯「憂……それは違うよ…」
憂「それにね……お姉ちゃんがバスケが出来なくなって、ちょっとホッとし自分もいたの」
唯「え?」
憂「お姉ちゃん、バスケ出来なくなったら県外の高校に行かなくて良いんじゃないかって……!」
憂「これでお姉ちゃんが遠く行かなくて済むって……!!」
憂「……最低だよね……ごめんね?お姉ちゃん」
唯「憂……なんでこんな私がバスケも、リハビリも頑張れたと思う?」
憂「……え?」
唯「それはね……憂が喜んでくれるから!!」
唯「どんなに辛い練習でも、どんなに泣きたい時があっても!」
唯「憂が喜んで、笑ってくれるから!!私はずーーーーっっと頑張ってこれたんだよ!!」
憂「…!」
唯「ね?だからもう自分を責めないで……憂が笑ってくれないと……お姉ちゃん頑張れないや」グス
憂「……うぅぅっ……おねえちゃっ……ひぐっ…」ぼろぼろ
唯「憂……」ギュッ
憂「うわあぁぁぁぁぁん!!お姉ちゃぁぁぁぁん!!」
唯「よしよし……」ナデナデ
憂「……えぐっ……私っ……辛かったよぉっ!……」
憂「いつか「お前のせいだ」って言われるんじゃないかって……!!」
憂「ぇうっ…!うぅっ!!…そんなの…!!…お姉ちゃんから言われたらって……!!」
憂「大好きなお姉ちゃんから……!!」
唯「うん…うん…!」グス
憂「うぅっ……心配かけてごめんね……」
唯「私も……」
憂「アイス、溶けちゃったね……」
唯「む!まだあわてるような時間じゃない!」フンス!
憂「フフっ、何それ?」クスクス
唯「え~仙道様のありがたい名言だよぉ~」ぶ~
唯「あ、そうだ!」ガソゴソ
憂「なぁに?お姉ちゃん」
唯「これ!」バッ
憂「これって……お姉ちゃんが試合の時に髪を結うのに使ってた黄色いリボン?」
唯「そ!これをこうしてぇ……」ワサワサ
憂「きゃっ……お姉ちゃん?」
唯「ハイ!いっちょあがりっと!!やっぱり憂にはポニテが似合いますなぁ」フンス!
憂「お、お姉ちゃん///」
唯「これで昔みたいにお姉ちゃんのこと応援してくれる?」
憂「お姉ちゃん……グスッ……うん!!もちろんだよ!!!」
唯「えへへ!よーしがんばるぞー!!!」
唯「あの夕日に向かってダッシュだー!!」タッタッタッ
憂「……あ、お姉ちゃん!」
唯「なぁに~?」クルッ
憂「なんで私がポニーテールにしてたか……教えてあげるっ!」
~ お わ り ~
エピローグ
皆さんおはようございます!私の名前は
鈴木純。中学3年生です!
今日は朝からなんだかとても幸せな気持ち!!
それは何でかというと……
憂「純ちゃん!純ちゃんってば!!」
純「ふぇいっ!?」
教師「おぅこのヤロ、俺の授業がツマンネのかこのヨロテメっ」
純「ひぇっ!!ススススイマセン!!」ガタッ!
クラスメイト「クスクス」
憂「もー」クスクス
シャーペンを持ちながらクスクスと可愛らしく笑ってるポニーテールの女の子は
1年前くらいにちょっと悲しい出来事があって、ずっと落ち込んでたけど何だか元気を取り戻したみたいです
その証拠にポニーテールが復活してる!!う~んやっぱり憂にはポニテが似合いますなっ
きっとクラスの男子共もそう思ってるに違いない!!
誰が憂を元気にしてあげたんだろ?……ま、そんなのあの人しかいないけどね!
ハァ……ホントは私が元気にしてあげたかったんだけど……私の無力さにはガッカリだ……
そうだ、今度落ち込んでる時は音楽を使って励まそうかな……ジャズとかいいかも?
昼休み
憂「純ちゃんボーっとしちゃ駄目だよ。めっ!」グッ
純「ぐぐ……ずっとボーっとしてた憂には言われたくないもーん!」プイッ
憂「う……ごめん」グスッ
純「ほあっ!泣くなよ~ほら、私の頭の団子触らせてあげるから」ズイッ
憂「ププ゚ッ、そんなの誰が喜ぶの~?」クスクス
純「む、唯先輩は可愛いって言ってくれるもん!」
憂「お、お姉ちゃんは私のポニテも可愛いって言ってくれるよ!!」フンス!
純「私の方が可愛いって言ってくれる!!」
憂「わ、私なんか、昨日一緒にお風呂入った時に「憂の肌はスベスベじゃの~ゲヘヘ」って褒めてもらったもん!!」フンスフンス!
純「それは褒めてるというかセクハラなのでは……(ていうか一緒に風呂って!?)」
やれやれ、憂は以前よりもなんだか唯先輩のことが好きになっちゃったみたいです……
純「あれ?そういえばそのリボン、新しいの買ったんだ」
憂「あ、これ?えへへ~」
むむ、なんだこの幸せ一杯でもう溢れちゃうよぅ~!!な笑顔は!?
ま、大体分かるよ。親友だからね!!きっとその黄色いリボンは……
憂「お姉ちゃんから貰ったの!!」ニコニコ
やっぱりねっ!
~ お わ り ~
最終更新:2010年07月31日 21:02