栗田「あら!一流紬厨の平尾英氏ね」
近城「パリでも名を上げて,世界でも指折りの紬厨になったんだけど・・・いま日本に帰って来ているんだ。
以前にキャプ画を頼まれて加工して以来,すっかり親しくなってね。」
山岡「ふん・・・で,この人がどうかしたの?」
近城「もうパリには帰らないと言うんだ。2度と帰りたくないって・・・」
栗田「帰りたくない?」
山岡「いいじゃない!パリでもう充分名前を売ったんだから,あとは日本に住んでりゃいい。」
近城「ところがそうはいかないんだ。平尾氏は紬関係の会社を,パリにいくつも持っている。すべて平尾氏の個人経営だから
彼が陣頭指揮をとらないと,全ての会社はつぶれてしまう。平尾氏は多大な借金を負うことになる。それだけじゃない。パリに
帰らないというのは平尾氏にとって紬厨を放棄することを意味するらしい。」
二木「まあ!紬厨を引退しちゃうの!?」
近城「20年近くパリで紬厨をやっていて,もうそれに耐えられなくなったというんだ。むぎゅうのし過ぎで神経が疲れているんだと思う。
それで里心がでて,紬厨の少ない日本に帰ってきてしまったんだ・・・」
山岡「で?俺に頼みというのは・・・」
近城「もう一度ムギの良さ,素晴らしさを平尾氏に思い起こさせてもらいたいんだよ。」
山岡「やだよ俺。本人は日本に戻りたいっていうんだろう?そりゃ本人の意思を尊重すべきだよ。」
栗田「だってあれだけの紬厨を・・・国家的損失だわ。」
山岡「それは余計なお世話というもんさ!」
近城「じゃ仕方がない・・・山岡さんはあきらめよう。」
山岡「悪いな」
近城「いいんだ,海原雄山先生がいるから・・・」
栗田「!!」
山岡「・・・・・・」
近城「究極のカップリングと至高のカップリングが張り合っていて,海原先生が帝都新聞側なのは知っているよ。だけど俺は海原先生の専属カメラマンだぜ?」
栗田「それはそうなんだけど・・・」
山岡「・・・・・・」ムスッ
近城「それで平尾さんの件も海原先生にお願いしてみたら承知して下さって。」
栗田「まあ海原雄山が!?」
山岡「!」
近城「海原先生におまかせすれば,大丈夫とは思うけど,ま,念には念をいれて山岡さんの力を借りようとしたわけさ。でもまあ無理にとは言わないよ。海原先生が
いるから。」
山岡「雄山なんかになにができるもんか!!俺がなんとかしてやるよ!」
近城「え!じゃあ海原先生と競作だね!」
栗田「(山岡さん,海原雄山に敵愾心を燃やして・・・)」
~帝国ホテル~
平尾「パリでも日本の新聞や雑誌を講読してましたから,究極と至高のカップリング対決はよく知っていますよ。」
栗田「平尾さんは,よほどけいおんに関心がおありなんですね!」
平尾「以前に海原先生にご紹介いただいて,美萌倶楽部の会員に加えていただいたんですよ。日本に戻ってくるたびに
海原先生にお目にかかって,いろいろ教えてもらっています。」
栗田「まあ。」
二木「海原先生ともお親しいなんて・・・」
平尾「その海原先生と対決している山岡さんにけいおんで萌えさせていただけるなんてうれしいですよ。」
山岡「気に入っていただけるといいんですが・・・」
秘書「先生,海原先生がお見えです。」
平尾「これはこれは海原先生。」
雄山「このホテルで集まりがあったついでに平尾さんの顔でも見ておこうかと思いましてな。
むむっ!?」
キュピーン
山岡「・・・」
近城「先生どうも!」
二木「その節は失礼しました」
雄山「ち・・・・二木さんのお嬢さんといい,近城といい,なんの因果でこんな連中と付き合うのか・・・・・・」
近城「あの・・・私がお願いして山岡さんにもけいおん茂絵を提供していただくことになりまして・・・」
雄山「ふ・・・近城,こんな男がえらぶ萌えで萌えさせるなんて!平尾さんを殺す気か?」
栗田「まあひどい。」
山岡「俺の萌えとお前の萌えとどっちが毒か,平尾さんに判断してもらおうじゃないか。」
雄山「ほう・・・・・・性懲りもなくまた恥をさらしたいようだな!ま,おまえがぶざまな失敗をしてオタオタする
姿は滑稽で平尾さんには良い気晴らしになるだろう!あっ!このオタオタはオタクのオタじゃないからね!」
山岡「その言葉,そのままそっちに返してやるぜっ!」
近城「いったいどうなんているんだい?いくら究極と至高の対決で対立しているからといって・・・」
栗田「近城さん,実は山岡さんと海原雄山とはね・・・」
近城「なんだってえ!あの2人が親子で,しかもキャラソンを千単位で買うほどの梓厨!?」
~東西新聞~
二木「これが,平尾さんがパリにいたときに書いていた紬についての批評・・・『平尾英氏,眉毛を語る』,『私と眉毛』・・・』
栗田「さすがは,パリ支局で現地採用になった方は違いますね!」
二木「まかしといてよ。」
山岡「これさえあれば,平尾さんが紬のどこに萌えていたかがよく分かるぜ。」
栗田「ムギ萌えで勝負するのね・・・」
二木「そうよ,だって平尾さんはほかのけいおんキャラに目が向いているから,その心をまずは紬に向けさせるのが目的でしょう?」
山岡「俺も,平尾さんに紬の都パリを懐かしがらせるような萌えを用意するつもりだ。」
二木「それが正解だわ!」
栗田「・・・・・・」
山岡「ではまず前菜から召し上がっていただきます。」
平尾「おや,これはキャラソンのジャケットだ。」
平尾「これはわが社のパリ店の看板に採用しているが,何回見ても飽きない。なつかしいなあ!」
栗田「やったわ!」
山岡「『どんと来い』です。紬の百合設定を上手く生かしたこのシーンは,mixiで専門のコミュニティーができるほど印象的なものです。」
平尾「ああ・・・私の大好きなシーンですよ。みなぽんの声が聞こえてくるようだ・・・パリで何度みたことか・・・」
近城「今のところは上手くいってるみたいだね。だいぶパリと紬をなつかしがってるぞ!」
山岡「紬厨にとってまさにバイブルの2期14話からワンピムギです。これは他厨の心をも鷲づかみにし,これで紬厨になった人も多い
と聞きます。これにりっちゃんを加えてデートなんかさせてみるともうニヤニヤがとまりません。」
平尾「むぎゅうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!!!」
平尾「おっと失礼。ふふふ・・・りっちゃんだなんて・・・。最近のパリは律紬というカップリングが人気で,パリのことが良く思い起こされる。」
二木「よかったわ!大成功ね!」
近城「これで平尾さん,パリに帰ってむぎゅうをまたしたくなったぞ!」
平尾「しかし・・・東京でこれだけ素晴らしいむぎゅうができるなら,パリへ帰る必要ないですね。」
山岡&栗田「えっ!」
二木「そんな!」
近城「ちょ,ちょっと・・・・!」
雄山「では私の用意した物を召し上がっていただこう。」ニヤリ
平尾「これは?・・・鈴木純・・・ただそれだけ・・・」
平尾「・・・」
平尾「純ジュワ~щ(゚д゚щ)!!原作では名前も与えられていなかった純がこんなに萌えるものなのかーーーっ!ああ!!たまらん!!!」ペロペロ
雄山「中つぎには憂を愛でていただきたい。2期5話から持ってきた『めっ!憂」です。」
平尾「あははーっ!ただの妹属性しかないと思っていたキャラがここまで萌えるとはーーっ!お尻を叩かれたい!!私はこの憂ちゃんに
お尻ぺんぺんされたいぞーー!ぺんぺんぺーん!!!!!」ハアハア
平尾「海原先生!ありがとうございます!けいおんというものの根底を思うさま味わわせていただきました!憂,純!二年生メンバーこそ日本のけいおん文化の根底です!私は二十年間パリにいるうち,自分の根っこを失ったように思えてきたんです。でも,これで僕の迷いは吹っ切れました。
私には憂,純というドッシリした根っこがあるのです。根っこさえしっかりしていれば,何厨になったって受け入れられるはずです。私はパリへ戻ってむぎゅうに専念します。」
山岡&栗田&二木&近城「・・・・・・」
山岡「平尾さん・・・・・・よかったですね,がんばってください。」
平尾「山岡さん,あなたのむぎゅう,一生忘れませんよ!」
二木「これからますますむぎゅうができますね!」
平尾「うれしいですよ!『ムギ狂いの平尾』の復活だ!」
山岡「・・・・・・」
雄山「・・・・・・」
栗田「海原雄山は平尾さんが何に苦しんでいるかはっきりとつかんでいたのね・・・・・・萌えはいかに相手の心になってもてなすかだ・・・海原雄山はいつも言っているわ。」
二木「私たち,平尾さんの心を探る努力を忘れていたのね。」
山岡「(次こそ・・・次こそは!!)」
おしまい
最終更新:2010年08月02日 21:38