~おまけ!~

梓「皆さん、おかえりなさい!」

唯「たっただいま~、あずにゃん!」

澪「ただいま!」

律「ただいまー。おう梓、先輩たちが居ない間は寂しくなかったかぁ?」

梓「さ、寂しくなかったですよ全然。純や憂と一緒に居ましたし…」

律「本当かな~?」

梓「ううう、うるさいです!本当に本当ですから!」

律「あっはっは、怒るな怒るな!」

ギャイ ギャイ

唯「あはは、またやってる~」

澪「まったく、律は…」

紬「でもいつもの軽音部、って感じね!」

澪「そうだなぁ」

唯「そうだ!ちゃんとお土産買ってきたんだよ~」

梓「あ……忘れてなかったんですね」ホッ

紬「?」

梓「い、いえ、何でもありません」

澪「お土産は……これだ」

梓「いけぶおん…? おんぶけい…?」

梓「!!……けいおんぶ…?」

律「そう!私たち軽音部らしい土産だろ?」

唯「みんなで一つずつなんだよ!」

澪「五人揃って、初めて文字になるんだ」

紬「気に入ってくれた?梓ちゃん」

梓「はい…。……素敵、ですね///」

今日も天気が良く、いつもと同じ軽音部。同じだけど、前とは一つだけ変わったところがある。

その「変化」は、もしかしたら誰も気付かないほどに、とても些細なことだけれど。
その些細な変化は、確実に良い方向へと表れていた。


ガチャン

唯「遅れてごめんねー!」

澪「おう、掃除当番か?」

唯「うんっ、あと先生に呼び出し…」

澪「ふふ。唯らしいな」

唯「えへへ」

律「おーっす!」

唯「おっす!りっちゃん」

梓「こんにちは、先輩」

唯「あずにゃーん、今日も可愛いね~!」

梓「や、やめて下さいー!」

澪「あはは、元気だなぁ」

唯「みーおちゃん♪」

澪「え?」

唯「えいっ!やっぱり澪ちゃんは可愛いね~♪」

澪「へっ!?わ、わわわ!? いきなり抱きつくなぁっ!」

律「あれれ?澪ちゃん照れてる~?」

澪「て、照れてない!///」

律「おりゃー私も混ぜろー!引っ付いてやるー!」ドンッ

澪「いたっ!?お前のはタックルだっ!!」

唯「照れてる澪ちゃんも可愛いね~」

律「澪ちゅわんてば照れちゃって~」ニヤニヤ

澪「だ、だから、照れてない!」

梓(澪先輩、可愛いなぁ)

紬「お茶の準備が出来たわよ~♪」

唯「あ、はーいっ!」

律「あれ?今日のお菓子、前にも見たよな?確か、シフォンメロンチーズ…なんとかだっけ?」

梓「違いますよ。チーフォンカスタードレフォンパイです」

澪「チーズレモンカスタードシフォンパイ、だよ」

律「あぁ!そうそう……って、澪!興味なさそうなフリしてちゃんと覚えてたんだな!」

梓「さすが澪先輩です!」

唯「澪ちゃんすごーい!」

澪「えと、印象的な名前だし……美味しかったから、かな。」

紬「ふふ、良かったぁ」

唯「それじゃあ今日も…」

全員「いただきます!」


修学旅行に行く前にも食べた、同じお菓子。
全く同じ味のはずなのに。何故だか今日の味のほうが、澪にとって、とても美味しく感じた。

いつもと変わらないメンバー、変わらない毎日。
その中で彼女たちは、見落としそうなほどに他愛もなく、小さな幸せを見つけている。


おまけ おしまい!



最終更新:2010年08月07日 23:11