律「でも澪の歌詞は恋のことばっかじゃん」

澪「」

「本当は彼氏ほしいんじゃないのか?」

澪「違う!今は軽音が恋人だ!」

律「そうかそうか」ニヤニヤ

澪「本当だ!」プン

律「拗ねんなよー」

澪「…」

律「澪」

澪「…何?」

律「好きだ」

澪「…!?」

律「…」

澪「え、え、えっと…」

律「なーんて男に言われたら簡単に惚れそうだよな!」

澪「馬鹿!」ゴツン

律「いて!」

澪(どうしよう!!すごいドキドキして止まんないよー!!!!)


唯「おいーす」

律「唯ー澪がぶったー」

唯「またりっちゃんが何かしたんじゃないのー?あれ、澪ちゃん顔赤いよ」

澪「なんでもない!」

唯「風邪かな?熱あるかも…どれどれ?」ピト

澪「うわ唯!近いって!」

唯「熱は無いね。良かった」ニコ

澪(おでこくっつけて、そんな至近距離で笑われたらどうしていいか分かんないよー!!)

唯「ってあれ!?澪ちゃんどんどん顔赤くなってくよ!どうしたの!?」

澪(唯にもドキドキする!!!!!落ち着け私!!!!)


紬「●REC」

澪「ムギ来てたのか」

紬「ええ。いいものを見せてもらったわ」

唯「ムギちゃん!今日のお菓子何!?」

紬「ショートケーキよ。今準備するわね」カチャカチャ

唯「わーい!!」

律「梓は遅れるらしいから先食べちゃおうぜ。いただきます!」パク

紬「澪ちゃん、あーん」

澪「え?」

紬「この前澪ちゃんの苺食べちゃったから、今日は私の苺も食べてね。はい、あーん」

澪「いいよ!ムギ食べてよ!」

紬「澪ちゃんに食べてもらいたいの。だからお願い」

唯「いいなー澪ちゃん。あーんだよ、あーん」

紬「あーん」

澪「…あーん!!」パク

紬「うふふ」

澪(ムギのお願いをきいただけなんだからな!!!!ドキドキするなよ!!私のばかー!!!!)モグモグ

律「澪があーんするなんて…明日はきっと雨だな!」

唯「じゃぁ明日の体育は無しだね!私の苺も澪ちゃんにあーんしてもらおうかなぁ」

紬「あらあらあらあら」

澪(3人でそんなに楽しそうに笑うなー!!!!駄目だ!!!もう耐えられない!!!!!)

澪「ごめん、ちょっと外出る」ガタン

律「どうした?」

唯「そういえば澪ちゃん風邪かもしれないんだよね。大丈夫?」

紬「じゃぁ一緒に保健室行こう?」

澪「私は大丈夫だから。だから…一人にしてくれ…ごめん!」ダッ

澪「…はぁはぁ…とりあえず教室に逃げてきたけど…私どうしちゃったんだろ…」

澪「すごいドキドキしてる…」

澪「これって…」

梓「恋ですね」

澪「やっぱりそうか…」

梓「ええ。間違いなく」

澪「って梓!!!!!びっくりした!!!!!」

梓「で、相手は誰なんですか?」

澪「もう驚かすなよ。まだドキドキしてる…」

梓「私でしたか」

澪「このドキドキは恋ではないと断言できるぞ」

梓「私の知ってる人ですか?」

澪「…ああ、そうだ」

梓「誰だろー?」

澪(3人全員に恋してるかもなんて言えない!!!!)

澪「梓には関係ないだろ」

梓「関係なくても知りたいんです」

澪「なんだよそれ…」

梓「それだけ慕ってるってことです。先輩として」

澪「…梓」

梓「…言わせないでくださいよ、恥ずかしいです…」

澪(やばい!!!!今のドキドキはさっき驚いた時のと全然違う!!!!!)


澪「ありがとう…でも言えないんだ、まだ自分でも混乱してて」

梓「分かりました。じゃぁ落ち着いたら教えてください。後輩だけど…先輩の力になりたいんです!」

澪「ああ。梓がいてくれると思うと心強いよ」

梓「光栄です。あ、もうこんな時間だ。私部活先に行ってますね」

澪「いってらっしゃい。今日のお菓子ショートケーキだぞ」

梓「やったー」タタタタ

澪「4人も好きな人がいるなんて…私、浮気性なのかな…」

澪「律が言ったみたいに『好きだ』って言われたら簡単に惚れて付き合っちゃうのかな」

澪「こんなの想像してた恋じゃない…」グスン


澪「え…梓?…先、行ったんじゃなかったのか?」

梓「行こうと思いましたけど、澪先輩がいない部活はつまらないから、戻ってきちゃいました…澪先輩、さっき言ったこと訂正させてください。」

澪「何?」

梓「私、やっぱり協力できません」

澪「あ、そうだよな…他人の恋なんて面倒なだけだもんな。気にしないでくれ」

梓「澪先輩が何で泣いているか分からないけど、私だったら泣かせません。協力は出来ないけど、澪先輩を幸せにすることは出来ます」

澪「梓…」

梓「好きです」

澪(こんなの想像してないけど…)

梓「私と付き合ってください」

澪(ドキドキしてるってことは恋なんだよね。まだ定まってないけど、これからもっと梓のこと好きになるよね?)

澪「…よろしく」

梓「え?」

澪「私も、梓のこと、好き」

梓「嘘みたい…」グスグス

澪「泣くなよ…」

梓「だって絶対断られると思ってたから…」

澪「梓」チュ

澪(キスしちゃった!!!!付き合ってるんだからいいよね???…柔らかいな)

澪「部活行こうか」ニコ

梓「はい!」

梓「遅くなりました」ガチャ

澪「ただいま」

唯「あずにゃーん」スリスリ

紬「澪ちゃん大丈夫?」

澪「ああ。心配かけてごめんな」

紬「でも、念のため保健室で熱計ってきましょう?」

澪「大丈夫だよ。ムギは心配性だな」

紬「澪ちゃんのことだから」

澪(え?それってどういう意味?ってか私またドキドキしてる。お前は梓と付き合ってるんだぞ!!!!)

紬「ね、お願い。ついてきて」

澪「分かった」

梓「じゃあ私が行きます!」

紬「梓ちゃんはケーキ食べてて。行こう澪ちゃん」ガチャ

澪「すぐ戻ってくる」トコトコ


澪「36℃ジャスト。平熱だ」

紬「よかった」

澪「大丈夫って言っただろ。でも、ありがとうな」

紬「私、澪ちゃんが元気ないと寂しいんだ。澪ちゃんが元気だと嬉しい。いつも笑っていてほしい」

澪「そっか」

紬「澪ちゃんのことばっかり見ちゃうの」

澪「そう…ん?」

紬「私、澪ちゃんが」

澪(嘘だろ!ムギが私のこと!?どうしよう、嬉しい…嬉しいけど…梓…)

澪「待って」

紬「待てない!ずっとずっと我慢してたんだもの!」

紬「言わせてすらくれないの?」ポロポロ

澪「ムギ泣かないで…」

紬「うぇっ…」

澪「ムギが泣いたら私も悲しい。私だってムギには笑っていてほしい」


澪「ムギのことみてる…好きだから」

紬「…え?」

澪(何言ってんだよおおお!!!!でもムギ泣いてたらいてもたってもいられなくて…)

澪「付き合おうか?」ギュ

澪(これって二股だよな?どうしよう大変なことになった!!!!でも好きなんだ!!!!)

紬「私も好きぃ…」ボロボロ

澪「余計泣いてんじゃん、はは」

紬「好き、好き」

澪「うん」

紬「大好きよ」ニコ

澪(ムギ可愛い!!!ああああもうなんでもいいよ…)

澪「私は大大大好きだ」チュ

紬「…」

澪「…」

紬「…うぅ」ポロ

澪「また泣くー」

澪「落ち着いた?」ナデナデ

紬「うん、ごめんね泣いちゃって」

澪「いいよ。うれし泣きだろ?」

紬「うん」

澪「私も嬉しいから」

紬「えへへ」

澪「音楽室戻ろうか?」

紬「ねぇ…手繋いでいい?」

澪(梓に見られたらまずい!!!でも繋ぎたいし…梓、部屋の中だよな?廊下までならばれないかな)

澪「途中までなら…」

紬「嬉しい」


澪(あームギの手柔らかくて気持ちいいなー…)

紬「澪ちゃんの手大きくて安心する」

澪「大きすぎるんだよ…」

紬「私は澪ちゃんの手好きよ」

澪(ああ一々ドキドキして体が持たない。手汗かいてきた…)

唯「澪ちゃん大丈夫?」

澪「唯!大丈夫だよこの通り!!」パッ

紬「あ…」

澪(今の見られたかな!?どうしよう梓には言わないでくれよ!!!!??)

唯「良かった。じゃあ職員室一緒に行こう。進路について話したいから来てくれって」

澪「そうか。唯もか?」

唯「私は追試についてだよ…」

澪「そ、そうか…」

唯「ムギちゃん先戻っててー」


唯「あ、先にトイレ寄ってかない?」

澪「いいぞ」ガチャ

唯「澪ちゃん、ムギちゃんと付き合ってるの?」

澪「見てたのか?」

唯「うん」

澪「…付き合ってる」

唯「そう」チュ

澪「!」

唯「私も澪ちゃんのこと好き」

澪「何すんだよ!」

唯「付き合って」

澪「唯、私はムギと付き合ってるんだ」

唯「恋人がいる人と付き合うのはいけないことなのかな?」

唯「私澪ちゃんのこと好きだもん。付き合いたいよ」

唯「それに、澪ちゃんも私のこと好きでしょ?」

澪(うん)

澪「好きだ」

唯「良かった」チュ

澪(私、何してるのかな…?梓もムギも好きだけど…)

澪「唯、好き」チュ

澪(いけないことだって分かってる。間違ってるよ!!!!!!)

澪「唯、唯」チュ-

唯「澪ちゃん可愛い」

澪(唯が喋るたび、私に触れるたびにぞくぞくする。自分じゃなくなってく)

澪「唯、もっと」

唯「ん」チュ

澪「はぁ…ん…」ギュウ

澪(私、誰のことが好きなのかな?誰か教えて。お願いだから)

澪(教えてよ…り…)


唯「澪ちゃん唇赤いね」

澪「唯だって…」

唯「皆に気づかれちゃうかな?」

澪「唯、このことなんだけど…」

唯「うん。誰にも言わないよ。分かってる」

澪「ありがとう」

唯「あずにゃんとムギちゃんにも口止めしたら?3股はばれたら厄介だよ」

澪「え?梓のこと何で…」

唯「なんとなく?二人で部室来た時様子違ったし、あずにゃんそっけなかったから」

澪「そうか…」

唯「音楽室行こっか?あの子たちが喋っちゃう前に」

澪「うん。あ、唯」

唯「何ー?」

澪「もう一回だけ」チュ



唯「ただいまー」ガチャ

澪「ただいま」

律「おかえりー」

澪「随分時間たっちゃったな」

律「よし!じゃあ帰るか!」

澪「練習だろ」

梓「練習です」

紬「練習よ」

唯「りっちゃん!練習!」

律「あれ?何この空気」

澪(おい!!!!お前ら露骨すぎる!!!!!)

律「お前ら皆澪の味方して…部長は私だぞ!」

紬「だって好きだから」

澪(ムギぃ!!!!!何言ってるんだあ!!!!!そんなこと言われたらドキドキしちゃうだろお!!!!)

梓「む…私だって好きです!!」

澪(梓ー!!!!むきになっちゃって可愛いよ!!!!)

唯「私も澪ちゃん好きー。りっちゃんも澪ちゃんのこと好きだよね」

澪(唯…皆の言葉が変な意味じゃなくなるように気使ってくれたんだ。助けてくれたんだ。唯って意外と頼りになる……キュン!)

律「ふーんだ。澪なんて嫌いだもん」

澪()


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最終更新:2010年08月08日 02:50