唯「あーずにゃん!」ダキッ
梓「にゃっ!もう離れてくださいよ」
唯「えへへぇ」
澪「全く…文化祭ライブの曲順決めなきゃいけないんだからいい加減にしとけよー」
唯「はーい」
澪「えーと…一曲目はムギが作った曲で…二曲目は……」
紬「あのっ提案なんだけど…一曲だけカバー曲をやるのはどうかしら?」
律「おーいいかもな」
梓「知ってる曲なら聴きやすいですし」
澪「なんかやりたい曲とかあるのか?、ムギ?」
紬「実は…あまり有名な曲じゃないんだけど」スッ
澪「hug?」
律「誰の曲なんだ?」
紬「ジャケット見ればわかると思うわ」
唯「あー!私この人知ってるよー!」
律「あぁ…でもなんでこの曲なんだ?」
紬「今の私たちにぴったりな歌詞だと思って…」
澪「どれどれ…」
澪「うん…いいかも」
澪「確かに今の私たちにぴったりかも」
澪「曲も悪くないな」
唯「どれどれ…あーずにゃんっ」ダキッ
梓「にゃっ?」
唯「ぴったりだねあずにゃーん」スリスリ
梓「やめてくださいよぉ」
唯「ハグだよハグー」
澪「じゃあ決まりだな ムギ、アレンジ頼むぞ」
紬「はいー♪」
澪「うん…いいかも」
澪「確かに今の私たちにぴったりかも」
澪「曲も悪くないな」
唯「どれどれ…あーずにゃんっ」ダキッ
梓「にゃっ?」
唯「ぴったりだねあずにゃーん」スリスリ
梓「やめてくださいよぉ」
唯「ハグだよハグー」
澪「じゃあ決まりだな ムギ、アレンジ頼むぞ」
紬「はいー♪」
―帰り道
唯「でもあずにゃん」
梓「なんですか?」
唯「あの曲が今の私たちにぴったりってどういうことなんだろうね?」
梓「え…?」
唯「だって頻繁にハグするのは私とあずにゃんしかいないじゃん」
梓「私は迷惑してるんですけどね…」
唯「ムギちゃんたちにはあんまり合ってないと思うんだけどな…」
梓「先輩には一生歌詞は書けませんね」
唯「えーなんでー!?」
―
唯「ありがとー!」
ワーワー
律「ウッ…」ポロポロ
澪「…グスッ」
紬「うぅ…」ポロッ
梓「先輩方…」ウルッ
唯「みんな…どうしたの…?」
律「私たちは…グスッ…このライブで引退なんだよ…」
唯「えっでもまだあと半年くらいあるんじゃ…」
澪「そっか…唯は部活をしたことないから知らないんだな…」
澪「だいたいの部活は夏の大会か文化祭で最上級生は引退するんだよ」
澪「勉強とか就職活動があるからね」
律「だから…最後だったんだよ…」
律「放課後ティータイムとしてのライブ…」
律「みんな…いままで…ほんと…に…」
澪「律…」
紬「り゛っ…ちゃん…」
律澪紬「ウワーーーン」
梓「グスッ…」
梓「先輩方…お疲れさまでした!」
律「あ゛ずざぁ…」
唯(そんな…知らなかった…)
唯(だからりっちゃんも率先して練習を…)
唯(泣きたいけど泣けない)
唯(必死に今日に向けて練習した三人に申し訳ないよ…)
唯(情けないよ…私…)
―
律「いよいよ卒業か…」
唯「えっ」
澪「りーつー」ボロボロ
律「うわっ澪もう涙で顔グシャグシャじゃん!」
澪「だっでーー」
律「全くお前とムギと私は同じ大学に行くんだろ?」
律「唯だけ…地方の大学に行って一人暮らしなんてびっくりしたけどな…」
唯「私が…?」
澪「ゆーいー」ダキッ
紬「唯ちゃん…」ダキッ
律「唯」ダキッ
澪紬律「さようなら」
唯「そんな!私もっと軽音部のみんなと一緒にすごしたかった!」
唯「私だけ一人ぼっちなんていやだ!」
唯「みんな…!待ってよ!」
澪紬律「じゃあねー」
唯「みんなぁ!!!!!」
澪「サークルトカドウスル?」
律「ジブンタチデアタラシk…」
唯「みんなあ…」
唯「みんな…」グスッ
―唯の部屋
ガバッ
唯「夢…」
唯「でも…文化祭で一区切りついて…」
唯「半年後卒業するのは…本当なんだ…」
唯「あと7カ月…」
唯「少ないよ…」
唯「少ないけど…」
唯「この時間を大事にしないと…」
唯「!もしかして…」
唯「ムギちゃんがぴったりって行ってたのって…」ガサガサ
唯「うん…この歌詞…ぴったりだよ…」
唯「今の…ポロ…私たちに…ポロポロ」
―その光に胸がはずんだ 朝日が差し込んだ部屋
憂「おねーちゃーん!朝だよー!
―昨日までは見えなかったもの こんなにもきれいでうれしい
唯「おはよう!憂!いい天気だね!」
―形ないものは不安定で不確かで 言い切ることはできないけど
唯「私…」
―今感じている何かを無かったことにしたくない
唯「頑張るよ!」
憂「?…クスッ…そう頑張ってね!」
―流されてしまいたくないよ
―愛しいものは抱きしめよう
唯(愛しいものっていうのは好きな人や物じゃない)
―おとずれる一瞬 動き出す私
唯(好きな人や物とすごせる…この時間、瞬間のことなんだ)
―きっと決めつけないままでもいい
―泣いたって笑ったって 全部まとめてhug
唯(辛いことも楽しいことも…全部抱きしめるように)
唯(大事にしよう)
―文化祭
唯「次の曲は」
唯「大切な仲間と…」
唯「大好きな親友と…」
唯「一緒に過ごせるあとちょっとの時間」
唯「その時間を大切にしよう、そんな曲です」
律「唯…」
澪「フフ…恥ずかしいこと言うなよ」
紬「あらあらあらあら」
梓(唯先輩…変わりましたね)
梓(あれだけサボってた練習も結構やるようになったし)
梓(ティータイムは相変わらずだけど)
梓(でも…なんだろう)
梓(輝いてる)
唯「行くよ!あずにゃん!」
梓「はいです!」
唯「せーの
唯律澪紬梓「『hug』!」
お わ り
最終更新:2010年08月09日 22:19