憂(…!あ…きちゃう…もう…)
紬「そう…?」
憂(紬さん…なんだか甘い匂い…髪も…目も…仕草も…くちびるも…きれい)
紬「憂ちゃん?」
紬(ふたりきり…これは…ついにわたしにもきたっ紬の時代っっ!)ドキドキ
憂「紬さん………ちゅ…」
紬「!!」ビリビリビリッ
紬(な、なにこれ…こんなに…すごい…頭が…)
憂「んっ…むぅ…ちゅっ…っはあ」
紬(とろけちゃいそう…)
紬「あん…憂…ちゃ…たくあ…」
バシーン
唯「おっとそこまでだっ!」ドン
憂「んん…まだですよぉ…ぷは…あ…」
唯「ちょっと憂!」グイッ
紬「ああんっ…」
唯「こら!ムギちゃん!」ペシ
紬「ああっ…」
唯「…」
ガチャ
律「唯~?ムギはいたか~?」
澪「うう…」ズルズル
唯「うん…いたけど…」チラ
紬「ああっ…っはあん…」ゲルッ…
梓「…」
律(うわっ…ってわたしもこんなんだったのか…)
律「つーかムギまで狙ってたのかよー」
唯「憂!大人気だよ!」
憂「えっ…よろこんでいいの……?」
唯「もちろんだよ!」
憂「そう…?」
澪「うっううう…うわああん!憂ちゃん!キスしてくれええ!」ジタバタ
律「うわっ!おい澪!」
澪「だってえ…わたしだけじゃないかあ…わたしだってキスしたい~!」グズグズ
律「ダメだ!憂ちゃんがかわいそうだろ!ほらもう行くぞ」
澪「やだあ!うわあああん!」ズルズル
律(くそ~…わたしだって我慢してるのに…)
憂「う…」
憂(どうしよう…でも…)
澪「憂ちゃああん…」グスッ
憂「うう…」
律「憂ちゃん聞かなくていいからね。おい澪!」
唯「うい~一回くらいしてあげれば~?」
憂「…へ?」
梓「だ、ダメですそんなの!」
唯「えーでも澪ちゃんならいいんじゃないのー?」
澪「唯…」
律「いやだめだろ」
紬「ふう…よいしょ。…じゃあ多数決にしよう!」
梓「なっ…だめです!」
唯「おーいいねーやろやろ!」
憂「え?え?」
律「おまえら…」
憂「あの…お姉ちゃん…?」
唯「憂は静かにしてて!」
憂「えっ…」
澪「よっし!多数決に決定だあッ!」
律「うわっなんか急に元気になった…」
唯「はーいじゃあ賛成の人ー!」ビシッ
澪「はい!はい!はい!」
律「…」
梓「…」
紬「はあ~い」
律「何っ!?」
梓「ムギ先輩!なんで…」
紬「だって澪ちゃんかわいそうでしょ?あんな濃厚な…」
梓「あっ!だめです忘れてください!」
紬「うふふ~…」ポワーン…ドロッ…
梓「…」
律「…くっ」
律「だめだああっ!こんなの認めないぞ!」
澪「律!参加したからには文句は言えないぞ!」
律「だめだめ!やり直しだ!」
唯「…なにを?」
律「それはだな…」
憂「…」ドキドキ
律「じゃんけんで勝った者が憂ちゃんとキスできるッ!」バァーン
唯「おおっ!」
憂「えっ?」
律「どうだ?」フフン
梓「だめです!わたしじゃんけん弱いですから!」
澪「わ、わたしのさっきの分は…」
紬「おもしろそう!」
唯「よーしやろうやろう!」
梓「ダメです!」
唯「あ~でも憂の意見も聞いたほうがいいかな」
憂「…!お姉ちゃん…」
澪「わたしは…?」
律「じゃあどうしようか…」
澪「…」
律「!」ピコーン
律「憂ちゃんに決めてもらおう!…好きな人を!」
憂「ええっ!?」
唯「それがいいね!民主的!」
律「それはちがう」
紬「どう!?憂ちゃん!」
憂「え…?え…」
梓「憂…待ってるよ…」
憂「ええっ!」
澪「憂ちゃん…」
憂(どどどうしよう…)
憂(…)
憂(お姉ちゃん…とはすっごく幸せな気持ちになったし…)
憂(梓ちゃんとは…すっごくき、きもちよかった…し…)
憂(律さんは…すっごくかわいらしかったし…)
憂(紬さんはすっごく…やわらかくていい匂いがしたし…)
憂(澪さんは………わからないけど、優しかったし…)
「憂!!」「憂ちゃん!!!」
憂「は、はひっ!」
「誰にするの!?」
憂「え…えと…」
憂(みんな…好きだけど…)
憂(でも…一緒にいて一番どきどきしたのは…)
憂(…)
憂(…はじめから…ひとりだけ)
憂「わたしは…」
――
――――
~1週間後
憂「…ふう」
憂(掃除遅れちゃった。もう待ってるかな)タタタ
憂(!いた!)
憂「おーい!」ブンブン
「…!」
憂「ごめんね、待った?」
「ううん、そんなことないよ。…それより…」
憂「ん?」
「今日他の誰かとキスした?」
憂「してないよー。だって…」
憂「キスしたいのは……もうひとりだけだもん…」
「……そっか…よかった」
憂「あれ?誰とは言ってないよ?」
「………そう。じゃあもうわたし帰るね」スタスタ
憂「わわわ!ご、ごめんね冗談だよ!」
「…」
憂「…ね」
「…ん?」
憂「誰もいないね」
「…うん」
憂「…じゃあ」
憂「…キスして…くれる?」
おしまい。
最終更新:2010年08月12日 01:50