律「な、なんだってー!」

律「・・・え?」

梓「だから、澪先輩を見てると興奮して鼻血が出ちゃうんですっ//」

律「へ、へー・・・」

梓「前に去年のライブの映像で澪先輩のパンチラを見たとき鼻血出しちゃったじゃないですか。
  それ以来ずっと澪先輩を見ると興奮するようになっちゃって・・・」

梓「今日は2人っきりになってからさら鼻血が出やすくなったみたいで、澪先輩を極力直視しないようにしてたんです!」

律「なるほど、だから避けてたのか」

梓「引いてますよね?」

律「ひ、引いてないっ!引いてないよ!」

梓「そういうわけで、別に澪先輩を嫌ったりとかじゃないんです。むしろ」

律「わかったわかった!とにかく、問題は澪を直視すると鼻血が出ちゃうってことだな」

梓「はい、どうすればいいのかわかりません」

律「素直に澪に言うしかないんじゃないの?」

梓「言うって?」

律「だから、鼻血が出ちゃうってことだよ」

梓「『こんにちは澪先輩。ところで貴女を見ていると興奮して鼻血が出ちゃうんです』」

梓「ってか?無理に決まってるでしょう!絶対引かれますよ!」

律「まー、普通はね・・・」

梓「真面目に考えてくださいよ!」

律「あれー?なんか立場逆転してない?」

梓「それに澪先輩に言ったところで根本的な解決にはなってませんし」

律「そうだな。まずはお前の精神面を改善しないと」

梓「私の精神は正常ですよ失礼な」

律「失礼なのはお前だ。いいか?梓が精神的に強靭になって澪を見たくらいじゃ興奮しないようにする。
  解決するにはこれしかない」

梓「具体的にどうすれば精神的に強靭になれるって言うんですか」

律「例えば、これだ!」

ピラッ

梓「こ、これは!」

律「私の秘蔵澪写真の一つ、合宿の時の澪の寝顔だ!どうかな?」

梓「た、た」

梓「たまらん!!」

ブーーーッ!

律「うわっ!」

梓「やっぱり鼻血出ちゃった・・・」

律「写真で澪に慣れさせる作戦だったんだけど、こいつは重症だな」

梓「他の写真はあるんですか!?」

律「落ち着け。この写真でこれだけ出血したんだ。残りの写真見たら死ぬぞ」

律「そろそろ下校時刻になっちゃうな」

梓「結局いい対策は見つかりませんでしたね」

律「まったく、世話の焼ける後輩だ」

梓「世話を頼んだ覚えはないです」

律「まあいいや、明日からどうするんだよ」

梓「どうしましょう?」

律「私が聞いてるんですけどー?」

梓「やっぱり澪先輩を見ると鼻血が出ちゃうから、見ないようにするしか・・・」

律「それならそれで澪に言わないと嫌われてるって勘違いされちゃうぞ?」

梓「それは嫌ですけど、言うのも嫌です」

律「わがまますぎるぞ。とにかく、澪を避けるんなら理由を澪に言え!これは絶対だ」

梓「わかりましたよ。明日までに他の解決法を考えてきます。それでもダメならちゃんと澪先輩に言います」

律「よし。えらいぞ」ナデナデ

梓「律先輩に触られてもまったく興奮しないです」

律「それはよかった☆」ググググ

梓「苦しいです!すいませんでした!」



次の日

純「おはよー」

憂「あ、純ちゃんおはよう」

純「梓はまだかな?」

梓「おはよー!」

純「お、来た来た、おは・・・」

憂「・・・!」

梓「どうしたの2人とも」

憂「梓ちゃん、どうしてサングラスかけてるの?」

梓「ふふ、いいでしょ?」

梓(私は思いついたのだ。このグラサンで澪先輩を見れば直視していることにならないと!)

純「いやー、意味がわからない」

梓「まあこれには深い事情があるから」

憂「ねえ梓ちゃん、先生がこっち見てるよ?」

梓「あ」

先生「中野さん?校内ではサングラスはずしましょうね?」

梓「は、はい・・・」



放課後

梓(よく考えたら澪先輩に会う時だけグラサンをかければよかった)

梓「こんにちはー」

ガチャ


唯「あずにゃーん!」ガバッ

梓「ちょっと唯先輩…」

梓(澪先輩はまだいないみたいだ。だったら今のうちに)

スチャ シャキーン

唯「!!!」

律「あ、梓?なんだそのグラサン」

唯「あずにゃんかっこいい!すごくかっこいいよ!興奮しちゃうよお!」

律「マジで?っていうか梓」

梓「なんでしょう」

律「それが梓の考えた対策か?」ヒソヒソ

梓「はい。これで澪先輩を直接見ないでも話せます」ヒソヒソ

律「いや、でもなあ」

ガチャ

澪「遅れてごめん」

梓「来た!まあ見ててくださいよ」ヒソヒソ

梓「澪先輩!」タタッ

澪「梓?なんだそのサングラス…」

梓「澪先輩、昨日はすいませんでした!」

澪「鼻血のことか?別にいいよ」

梓(澪先輩やさしいいいい!)

梓「ぶほっ」

ブー

澪「」

律「あーあ」


唯「サングラスかけながら鼻血を吹き出すあずにゃん…ワイルドでかっこいい///」

律「唯、戻ってこい」

梓「…」ズーン

澪「だ、大丈夫?」

律「梓、そもそも写真でもアウトだったんだからサングラス越しに見てもダメだろ…」

梓「先に言ってほしかったです…」

澪「何の話?」

梓「そうだ!いいこと思いつきました!」

律「良からぬことにしか思えないんだけど」

梓「澪先輩、このグラサンかけてください!」

澪「へ?」

梓(澪先輩がグラサンをかければ、澪先輩の超かっこいい視線をガードできる!)

梓「澪先輩のグラサン姿見てみたいんです!お願いします!」グイグイ

澪「い、嫌だよ恥ずかしい!」

梓「そこをなんとか!」グイグイ

唯「強引に澪ちゃんに迫るあずにゃん、ちょい悪でカッコイイよ///」

律(よくわかんないけど私のキャラ的に協力したほうがいいかな)

律「みーお!可愛い後輩の頼みなんだからかけてやれよー?」

澪「じゃあ、一瞬だけだぞ…?」

梓「はい!お願いします!」

澪「…」スチャ シャキーン

梓「!!!」

梓「か、かっこええええ!!」

ブシュー バタン

梓「」

澪「あ、梓!?しっかりしろ!」

律「やっぱりこうなるわな」


梓「うーん…」

唯「あずにゃん!良かった!」

紬「大丈夫?」

梓「こ、ここは…」

律「保健室だよ。梓が鼻血出して倒れたから運んだんだ」

梓「そうだったんですか…」

律「澪、梓起きたぞー」

澪「梓…ごめんな」

梓「謝るのは私ですよ!」
澪「違うんだ、聞いたんだよ律から」

梓「な!?」

澪「待って、私が律に問い詰めたんだ。何か知ってそうだから。律は責めないでくれ」

梓「澪先輩…気持ち悪いですよね。すいません」

澪「そんなことない!確かに聞いたときは驚いたけど…気持ち悪がってなんかいないよ」

紬「梓ちゃんのためにこれを用意したの」

ドサッ

梓「バケツ、ですか?」

律「鼻血が出そうになったら遠慮なくこれに出すんだ」

澪「根本的な解決になってないけど、それはこれからみんなで考えていこう。私達、仲間だろ?」

梓「澪先輩…そんなかっこいいこと言われたら、ぶほぉっ」

ドバッ

紬「さっそくバケツが役に立ったわね♪」

梓「みなさん、ありがとうございます…!」



律「やれやれ、とりあえず今日は解散かな」

梓「ダメです!私は大丈夫ですから練習しましょう!」

律「ええええ!厳しいなあ」

澪「諦めろ、律」

梓「逃がしませんよ?」ニコッ

唯「厳しいあずにゃんかっこいいいいい!…ぶほおっ!」

ブシャー! ドバドバ

澪律梓紬「!?」

唯「あ…」

唯「あずにゃんを見てると鼻血が止まらないよお」





おわり



最終更新:2010年08月15日 23:16