※じゃあ続けます


>>71「>>73」

※さわちゃん・もやし



さわ子「教師って仕事も大変なのよ」

さわ子「休日なんてあってないようなものだし」

さわ子「子供の人生を握ってるから下手なことはできないし」

唯「へーそーなんだー」

さわ子「ちゃんとわかってんの!?」

唯「うんわかってるよー」

さわ子「絶対わかってない」

さわ子「全く…あっ電話」

さわ子「もう…電話してこないでっていったでしょ!」

さわ子「もう…切るわよ!」

紬「お疲れ様です はい紅茶です」

さわ子「ありがと でもすぐ職員室に行かないといけないから遠慮するわ」

律「忙しそうだなー」

さわ子「文化祭もあるしあなたたちの進路相談とか」

さわ子「最近は特に忙しいわね」

さわ子「あっライブの衣装は明日には仕上がるわ」

澪「無理しなくても…」

さわ子「いいえ!徹夜してでも仕上げるわ!」フンス


和「律!?あなた…」ガチャッ

律「へ?」

和「二回目はないって言ったわよね…」

澪「まさかおまえ…」

和「講堂使用許可…出してないわ…」

律「忘れてた…」サア

和「もう去年特別扱いしたから…」

和「さすがに今年は…」

唯「そんな!?」

和「…残念だわ」

澪「なんとかならないか…?」

和「私もなんとかしたいけど…」

和「去年の件で先生に目をつけられてて…」

さわ子「去年も職員会議の末になんとか決まったのよ…」

さわ子「その時…特例はもう無いって…」

さわ子「特に軽音部には…」

和「私もきづいてたんだけど…」

和「軽音部に行かせてくれなかったわ」

和「ごめん…」

澪「和が謝ることじゃ…」

律「そうだよ…全部…わ、私が…」グズッ

律「ホント…なんてお詫びしたらいいか…」ポロポロ

律「ごめん…ごめん…」ポロポロ

澪「…」

唯「…」

梓「…」

紬「今日は…帰りましょう」

紬「明日…みんなで先生方に頭を下げに行きましょう…」

さわ子「言い方は厳しいけど無駄ね」

紬「そんな!?」

さわ子「先生は公平じゃないといけないの」

さわ子「もちろん生徒の好き嫌いだってあるけど」

さわ子「それを表に出さないのが教師よ」

紬「…」

さわ子「とにかく今日は帰りなさい」

さわ子「りっちゃん…あまり自分を追い詰めないで」

律「でも…でも…」フラフラ
バターン

唯「りっちゃん!?」


律の家
さわ子「はい…かなりショックだったみたいで…それでは…お大事に…」

澪「さわ子先生…」

さわ子「澪ちゃん…」

澪「律は…?」

さわ子「外傷とか病気は一切ないわ ただ…」

さわ子「やっぱりショックだったみたいね」

さわ子「……りっちゃんのこと…恨んでる…?」

澪「いえ…」

澪「あいつに悪気が無いのは解ってます」

澪「でも…」

澪「ライブ…やりたかったです…」ポロポロ

さわ子「澪ちゃん…」

澪「明日みんなで頭を下げに行きます」

澪「無駄だとしても 何もせずにあきらめたくないです」

さわ子「そう…わかったわ…」

さわ子「ただ…決行は放課後よ」

さわ子「先生方の迷惑になっちゃだめ」

澪「ありがとうございます」


車内
さわ子「何もせずにあきらめたくない…か…」

さわ子『なんでライブ駄目なんですか!?』

先生『当たり前だろ!悪魔だの神を殺せだの』

先生『文化祭でそんなの許可できるわけない!』

さわ子『そこをお願いします!!』

さわ子「フフ…懐かしいわね…」


翌日
澪「じゃあ…行くぞ…」

唯「うん…」

梓「行くです!」

紬「うん!」

律「みんな…」

さわ子「あーみんなー!」

澪「さわ子先生!?」

さわ子「なんか使用許可でたわ!」

澪「ええ!?」

さわ子「今日中に書類提出すれば問題ないって!」

澪「なんでまた急に…」

さわ子「あなたたちが人気だからかしら?」

律「やっ……

唯律梓「やったーーーーーーーーーーーー!!!!」

澪「律!早く書いて!」

律「おう!」サラサラ


職員室
律「遅れて申し訳ありませんでした」

先生「うむ 山中先生に感謝しろよ」

律「えっ?」

先生「あいつは学生時代から何にも変わってないなぁ」

律「どういうことですか?」

先生「何も聞いてないのか?」

先生「あいつはお前らのために…」

さわ子『お願いします!私を減給処分にしてもかまいませんから!』ドゲザ

律「さわちゃんが…」

先生「そうか…あいつあの時も…」

さわ子『お願いします!私を停学処分にしてもかまいませんから!』ドゲザ

先生「バンドメンバーには何も…」

律「さわちゃん…」

先生「なあ今のは聞かなかったことにしてくれ」

律「え?」

先生「あいつが言わないなら」

先生「俺から言うわけにはいかないだろ?」

律「はい…」


部室
澪「いやーでもよかったなー」

唯「私たちの人気のおかげだねー」

律「…」

紬「りっちゃん?」

律「…」

澪「まだ書類提出忘れたこと引きずってんのか?」

律「違うんだ…実は…


紬「そんなことが…」

澪「私…お礼言ってくる!」

律「待て!」ガシッ

律「さわちゃんは何も言わなかった!」

律「多分…私たち生徒には知られたくないんだと思う」

律「ああ見えて…先生という仕事に誇りを持ってそうだし…」

澪「でも!私たちのために!土下座まで…」

律「…私たちにしかできないお礼があるだろ?」

澪「音楽…!」

律「そうと決まれば!」

唯「練習しよう!」


さわ子(…やってるやってる!)

さわ子(頑張って…)

さわ子(時間はすぐに去っていく)

さわ子(いつまでも子供ではいられない)

さわ子(子供の今を思いっきり楽しまなきゃ)

さわ子(減給2カ月か…)

さわ子(あの子たちの衣装…もっと布を少なくしましょう)

さわ子「ウヒヒヒヒ」

澪「!ビクン(寒気が…)」


文化祭!
唯「えー最後の曲です」

律「実は私…今回書類を出し忘れて」

律「ライブができなくなるところだったんです」

律「でも…ある人のおかげで…できることになりました」

澪「吹奏楽部の顧問なのに強引に顧問を頼んで…」

澪「それなのに私たちのことをちゃんと考えてくれました」

紬「忙しいはずなのに…私たちの衣装まで…」

紬「なんか布少ないけど」

梓「でも…一切私たちに恩着せがましいことは言いませんでした」

梓「私たちが生意気なこと言っても…」

梓「怒らない…っけ?」

唯「とにかく!さわ子先生!」

唯律澪紬梓「ありがとうございます!」

唯「さわ子先生に贈ります!」

唯『世界でいちばん頑張ってる君に』


さわ子「…」

唯「エヘヘ…」

さわ子「もう!恥ずかしいじゃない!」

律「なんだよー照れてんのかー?」

さわ子「バカなんだから…」ポロポロ

さわ子「私こそ…ありがとう…」ポロポロ

さわ子「一生忘れないわ…あなたたちのこと…」ポロポロ

律「おいおいまだ半年くらいあるって!」

唯「これからもよろしく!だよ さわちゃん!」

さわ子「そうね…」

さわ子(この子たちはまだわかってない…)

さわ子(半年なんてあっという間)

さわ子(でも時間は無限にあると思っちゃう)

さわ子(でも…それが青春なのね…)

さわ子(できるなら…この子たちと…)

さわ子(ううん 私はこの子たちが帰ってくる場所を守らなきゃ)



10年後
生徒「山中先生!」

さわ子「あらどうしたの?」

生徒「この写真に写ってる人って誰なんですか?」

さわ子「私の昔の教え子よ 特別な…大事な…ね」

生徒「特別扱いはいけないんじゃないんですかー?」

さわ子「そうね でもこの子たちだけは特別」

さわ子「楽しかったわ…あの軽音部…」

生徒「昔は軽音部なんてあったんだー」

さわ子「ええ」

さわ子「今は無くなったけどね」

??「まだありますって!」



さわ子「あら、澪ちゃん」

澪「生徒がいるんだから秋山先生ってよんでください!」

さわ子「ごめんごめん」

澪「全く…顧問を私に押しつけた癖に…」

さわ子「なんていうか何十人もいるとまとめきれないのよー」

澪「おかげでこっちは大変ですけどね…」

さわ子「ごめんごめん」

澪「あっそうだ!この前律からさわ子先生にって…」

さわ子「あらなにかしら?」

さわ子「もやし」




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最終更新:2010年08月23日 02:32