憂「なにが書いてあるんですか?」
澪「……詩」
憂「え?」
澪「歌詞…書いてたの…」
憂「歌詞?」
澪「うん…」
憂「うわ~、見てみたいですっ」
澪「で、でもぉ…恥ずかしい…」
憂「そんな…笑いませんって」
澪「で…でも…」モジモジ
憂「澪さんの書いた歌詞…見てみたいです…」シュン
澪「っ!」
澪「じゃ、じゃあちょっとだけなら…」
憂「ありがとうございますっ!」
憂「……」
澪「ど、どうかな…?」
憂「…すっごく」
澪「え?」
憂「すっごくイイです…」ウットリ
澪「ほ…ほんと?」
憂「はい。すごいですね、こんな詩が書けるなんて」
澪「ははっ…よかった…見せて…」
憂「いつもこういうの考えてるんですか?」
澪「いや、今日は…」
憂「?」
澪「憂ちゃんがこっち見てくるから…勉強に集中できなくて…つい…」
憂「あっ…」
澪「っ///」
憂「ご、ごめんなさい///」
澪「い、いいんだ!おかげで良い歌詞も書けたし…」
憂「澪さん…」
恥ずかしがっている澪さん…すごくかわいい。
いつも美人できっちりしているイメージがあるのに…こんな姿を見れるなんて…
憂「澪さん…かわいい…」
澪「えっ…///」
またうかっかり口がすべってしまった。
でも、今度はもう止められない。
憂「澪さん…私…」
澪「う、憂ちゃん…?」
憂「私…お姉ちゃん以外の女の人に夢中になるなんて初めてです…」
澪「は、はいぃっ!?」
憂「もっと…澪さんの本当の姿を見たいです…」
澪「あ、あのっ…そのっ…」
澪さんにせめ寄る。
顔がどんどん近づく。
すごい…
澪さんかわいい…
憂「クスッ…澪さんって…良いにおいがする」
澪「っ!?///」ドキッ
憂「キレイな肌…」
澪「あっ…あぅ///」
憂「すっごく…かわいい」
澪「ひゃうっ///」
私が言葉を投げかけるたびに、澪さんはかわいい顔で恥ずかしがる。
その顔が見たくて、私はどんどん言葉を発してしまう。
ずっとこのまま澪さんを…いじめたい…
澪「も、もうやめてぇ…」ポロポロ
憂「あっ…」
澪「グズッ…ひどいよぉ…」
憂「……」
とうとう泣いてしまった。
ここまでするつもりじゃなかったのに…
澪「うぅ…ヒッグ…グズッ…」
憂「……」
…ごめんなさい、澪さん。
こんなのダメですよね。
ごめんなさい…
憂「澪さん…」
澪「ふぇ~~んっ!!」
憂「……」
泣きじゃくる澪さんを見て、改めて自分のやったことを反省する。
突然のことで驚いただろう。
怖かっただろう。
わけが分からなかっただろう。
澪さんの気持ちを考えないで、なんて自分勝手なことをしてしまったのか…
罪悪感が私を押しつぶそうとしていた。
憂「……」
澪「ふぇ~~~っ!!」
憂「…っ」
次の瞬間。
澪「!?」
私は澪さんを力いっぱい抱きしめた。
澪「う、憂ちゃ…」
憂「ごめんなさい澪さん…許して…」
これだけしか私には言えなかった。
言葉が足りない。
だけどその代わり、愛情を込めて抱きしめる。
私がやったことへの謝罪の気持ちと同時に、澪さんを落ち着かせるために。
澪「……」
憂「澪さん…私澪さんの事が好きなんです」
憂「好きになっちゃったみたいなんです」
澪「憂ちゃん…」
憂「澪さん…もし私の告白を受け止めてもらえるなら…」
憂「キス…してもいいですか?」
澪「……」
憂「イヤなら拒否しても構いません…だから…」
澪「……」
憂「キス…させてください…」
チュッ
唇と唇が触れ合った。
やわらかい…
思えば初めてかもしれない。
お姉ちゃんとだってやったことはない。
これが私のファーストキス。
相手は澪さん。
キスしてくれたってことは…私の告白を受け止めてくれたってこと?
ねぇ、澪さん?
憂「私のこと…好きですか?」
澪「……」
憂「……」
澪「……」
憂「……」
澪「……」
憂「澪…さん?」
澪「プシュー…」バタッ
憂「澪さん!?」
憂「大丈夫ですか!?澪さん!!」
澪「うぅ…らめぇ…」
憂(あぁ…っ!恥ずかしさのあまり絶頂に達してる澪さんの顔もかわいいっ!!)
澪「う、憂ちゃん…」
憂「な、なんですか!?」
澪「お、お付き合い…よろしく…おね…がっ…」ガクッ
憂「澪さん…澪さんっ!!」
澪「……」
憂「澪さあぁぁぁぁぁあああんっ!!」
数分後
澪「ごめん…すごく恥ずかしくてその…」
憂「い、いえ…私もノリとはいえ、ついやり過ぎました…」
憂「ごめんなさい…」
澪「……」
憂「……」
澪「うぅ///」
憂「あはは…///」
澪「……」
憂「……」
澪「あのっ!」
憂「あのっ!」
澪「あっ、う、憂ちゃんからいいよ…」
憂「いえ、そんなっ…」
澪「い、いいから…」
憂「…じゃあ」
澪「……」ゴクリッ
憂「…澪さんはどうして…私の告白をオーケーしてくれたんですか?」
澪「そ、それは…」
憂「……」
澪「憂ちゃんに抱きしめられた時…ママに抱かれたみたいで…」
憂「え?」
澪「温かったんだ…憂ちゃんの身体…」
澪「優しくて…」
憂「……」
澪「だから憂ちゃんのこと、その時に…好きになったの…かな?」
憂「澪さん///」
憂「あっ、澪さんは何て言おうとしたんですか?」
澪「私は…本当に私でいいのかな?って」
憂「もちろんですよ、決まってるじゃないですか」
澪「っ///」
憂「ふふっ…澪さんって甘えん坊なんですね」
澪「えっ?」
憂「ママって…」
澪「わ、わーっ!!」
憂「ふふふっ」
憂「でも私…澪さんのそういう所にも惹かれたんだと思いますよ?」
澪「うぅ…///」
憂「澪さん…」
澪「な、なに…?」
憂「私と二人っきりの時は甘えていいんですよ?」
澪「憂ちゃん…」
憂「今みんな寝てるし…ね?」
澪「…うんっ!」
唯(起きてるよ…)
律(ていうか起きれねえ…)
紬(もう、二人とも///)
おわり
最終更新:2010年08月23日 21:41