律「変な子です」

紬父・紬「!」ガーン!

紬『わ、私って変だったの…?』

紬父「へ、変とは…?」

律「ああっ!そういう意味じゃなくて!変わってるっていうか…」

律「その…いつもニコニコしてて、ほわほわしてて…僕からしたらどうでもいいことでも喜んだりして…」

紬父「…」

律「とっても…その、可愛いと思います」

紬『!』

えんだあああああああああああああ

紬父「そうかそうか!ははは良かった良かった!」

紬父「でもあの子は世間知らずだしちょっとおっとりしすぎてる所もあるしあははは」

紬『り、りっちゃんそんな可愛いだなんてありがてうえへへお世辞だとしても嬉しいわ』

律「あはは…」(やべー二人同時で何言ってるかわかんねー)

紬父「ふう…」

紬『ふう…』

紬父「いやいや…娘を褒めてくれて嬉しいよ」

律「いえいえ、思ったことを言っただけですから…」

紬父「最初君を見たときはひょろひょろしてて不安だったが…」

律「ははは…」(そりゃそうだ…)

紬父「とても優しそうな人で安心したよ」

律「お、恐れ入りますっ↑」

シェフ「メインディッシュの子羊のソテーです」コト

律「ありがとうございます」

紬『今まで通り外側のフォークとナイフを使って食べてね。覚えたら簡単でしょ♪』

律(わはは、楽勝楽勝!)キコキコ

律(うんまああやらかああああ)モグモグ

律「~♪」ツルッ カシャーン…

エスピー「!」スッ

律「あ、落としちゃった…」ガタッ

紬『りっちゃんストーップ!!拾っちゃだめ!』

律「」ビクウッ

紬父「ど、どうしたんだ?」

律「え?あ、いやその…」

律「そ…その…うちの母が…肉を食べたら…しゃがみ込みなさいと…」

律(どんな母親だよ…)

紬父「そ、そうなのか」

律(ほらぁー!おじ様もさすがにこれはマネしてくれないよ!んもう!)

紬『ナイフやフォークを落としたときは自分で拾っちゃ駄目なの』

律(先に行ってくれー!)

紬『近くにいる誰かに声をかけて拾ってもらって』

律「す、すいませーん…拾ってもらえますか」

~~~~~~~~~~~~~~
紬父「今日はありがとう、楽しかったよ」

律「いえいえこちらこそ…」

紬「じゃあお父様、陸さんを送ってくるわね」ガチャ

律「それでは」ペコリ

紬父「陸くん」

律「はい?」

紬父「紬は世間知らずだしおっとりしすぎている所もあるしその癖頑固だ」

律「はあ…」

紬父「それでも私の大事な一人娘だ、幸せにしてやってくれ」

律「…」

律「はい!」

バタン

~~~~~~~~~~~~~~

車内

紬「今日はありがとうりっゃん!」

律「どういたしましてー…」グテー

紬「これで私も結婚させられなくて済むわ♪」

律「うん…」

紬「そういえば帰り際にお父様に何を言われてたの?」

律「んー?ちょっとな」

紬「?」

~~~~~~~~~~~~~~

紬「今日は本当にありがとう!また明日学校でね」

律「ああ、じゃあなー」

ブロロロロロ…

~~~~~~~~~~~~~~

唯「へ~じゃあ成功したんだ~」

梓「よくバレませんでしたね」

紬「昨日のりっちゃんかっこよかったわよ~♪」

唯「見てみたかったな~」

律「…」

澪「どうしたんだ律、さっきから一言も喋ってないぞ」

律「ムギ!」

紬「なに?」

律「結婚しよう!」ガシッ

唯澪梓「ええ!!!??」

唯「り、りっちゃん?」

梓「何を言ってるんですか…」

澪「お、お前ら付き合ってもないだろ!?」

梓「そこじゃないです!」

紬「よろこんで!!」

唯澪梓「ええ!?」


おわり






律「そうと決まれば式をあげよう!ムギは和風と洋風どっちがいい?」

紬「ウエディングドレス着たいから洋風かしら♪」

梓「ええ~っなんか普通に話進めてる…こわ…」

唯「りっちゃんとムギちゃんほんとに結婚するの?」

律紬「うん」

澪「で…でも…結婚って…」

梓「そうですよ!お二人共女の子じゃないですか!」

律紬「本人達がよければいいんじゃないかしら~♪」

唯澪梓「おおぅ…」

梓「駄目だこいつら…」

澪「り、律!考え直せ!!」

律「何をだよ?」

澪「だ…だから…女性同士の結婚は認められてないだろ!」

律「同性結婚が認められてる国ってあるのか?」

紬「オランダかしら」

律「そうだ、オランダに行こう!」

梓「いやそんな京都に行こうみたいなノリで…」

唯「りっちゃんムギちゃん結婚おめでとう!」

梓「順応性良すぎるなこの人は!」

律「いやー」

紬「ありがとう唯ちゃん」

澪「うう…りつ…りつぅ…」

律「そーれ追いかけっこだ!」

紬「うふふ捕まえられるかしら~」

梓(うぜえ…)

紬「式場はうちで経営してる所でいいかしら」

律「式場も持ってんのかよー!」

澪「ああ…二人が遠い…」

唯「結婚式には呼んでね!」

律「もちろんだぜ!」

梓「私がおかしいのかな…」

律「そうだ!お義父さんに挨拶にいかないと!」

紬「ふふ、昨日行ったばかりなのにね」

梓「もうお義父さんとか呼んでるよこの人!」

唯「結婚式って何着てけばいいんだろ~」

澪「ウエディングドレスかな」

梓「ああ澪先輩まで…花嫁何人になるんだよ!」

~~~~~~~~~~~~~~

律「紬さんを私にください!!」

紬父「ええ~っまさか二日連続であいさつに来るとは…」

紬「お父様結婚を認めて!」

律「あ、実はあたし女で田井中律っていうんです」

紬父「パショック!」

律「パショックってなんですか」

紬父「パパショック!」

律「ああ…」

紬父「まあ…娘が決めたことだ、当人同士が納得してるなら私は反対しないよ」

律「!」

紬「ありがとうお父様!」


えんだああああああああああ


~~~~~~~~~~~~~~~

さわこ「それでは、新婦新婦の入場です!」

わーっ パチパチパチパチ

唯「りっちゃんムギちゃーん!」

憂「ご結婚おめでとうございます!」

姫子「幸せにねーっ」

エリ「おめでとー!」

律「みんなサンキュー!」

紬「ありがと~♪」

律「あーみんな!今日はあたしとムギの結婚式にきてくれてありがとう!」

わーわー

紬「私達、幸せになります!」

パチパチパチパチパチパチパチパチ

さわこ「それでは、ケーキ入刀です!写真を録る方はどうぞ前へ!」

ざわざわ


律「じゃあ行くぞムギ!」

紬「オサムライさんみたい♪」

律「いくぞーっ!」

律紬「せーのっ」

でもそんなんじゃだーめ


わああああああ!!
パシャパシャへパチパチパチパチ


さわこ「続いて新婦ご友人による弾き語りです」

唯「どうも~平沢唯で~す」

わーわー
パチパチパチパチ

律「何聞かせてくれんだー?」

紬「唯ちゃん頑張って~」


唯「オホンッ…あーあー」ジャラアアン…

唯「お前を嫁に~貰う前に~言っておきたい~ことがある~♪」ジャラアアン

律「おーっ」

紬「やんややんや♪」

唯「俺より先に~寝てはいけない~俺より後に~起きてもいけない~♪」ジャラアアン

律「別に好きな時に寝ても起きてもいいぞ」

紬「ふふ、りっちゃんもね」

唯「けっこん!おめでとー!!」

わあああああ
パチパチパチパチパチパチパチパチ

律「いいぞ唯ーっ!」

紬「良かったわ~!」

唯「えへへ…次は澪ちゃんのスピーチだよ!」


パチパチパチパチ…

澪「あ…あの…」(こんな大勢の前恥ずかしい…)

澪「り、律とムギ…けけっ結婚おめでとう!」

律「サンキュー」

紬「ありがと~」

澪「ふっ、二人が結婚すると聞いた時は本当にビックリしました」

梓「そりゃそうだよ…」


澪「律と私は小学生からずっと一緒で…正直私以外の人と結婚してしまうのは寂しいです」

律「澪…」

澪「でも!律が幸せなら親友の私も幸せです!律!ムギを泣かせたら承知しないぞ!」

律「わ、分かってるよ!」グスッ

紬「澪ちゃんありがとう…」グスッ


さわこ「次は新婦(律)のご両親からの挨拶です」

律母「律、結婚おめでとう!一言だけ言うぞ玉の輿よくやった!」

どっ
わははははは

律父「うぐぅう~律…結婚おめでとう~ぐすんぐすん…」

律「お父さんお母さん…」グスッ


さわこ「続いて新婦(紬)のご両親による挨拶でーすあー結婚したい!」

紬父「あー…ゴホンッ…紬…結婚おめでとう」

紬父「私は娘が小さい頃から仕事仕事ばかりで、あまり娘に構ってやれませんでした」

紬父「それなのに娘は文句を言うでもなく、いつでも笑顔でお父様お父様と私を気遣ってくれました」

紬「お父様…」ぐすん

紬「それと陸くん…じゃなくて律ちゃん…」

律「は、はい!」

紬父「なんというか…うん…嘘は良くないよ…」

パチパチパチパチパチパチパチパチ

紬「お父様…」ぶわっ

律「お義父さま…」

律「じゃああたし達は籍を入れにオランダに引っ越します!!」

紬「みんなありがとう!ばいば~い♪」

律紬「自家用ジェットかも~ん!」パチンッ

ごごごごごご

唯「わあ~すごい!」

澪「自家用ジェット…」

律「いくぞムギ!」ヒョイッ

紬「わあっ」

唯「わ~お姫様だっこ!」

律「じゃあなー!」

ごごごごご…

おめでとー!お幸せに~!わーわー!!パチパチパチパチ


梓「おかしーし!!」











律紬「おかしくねーし!!!」


おわり



最終更新:2010年08月24日 23:54