唯「う、憂……なんで泣いてるの?何処痛いの?」

紬「憂ちゃん大丈夫なの?」

憂「な…何でもないよ……ひっぐ」ポロポロ

唯「何でもないなら涙なんか出ないよ。どうしたの憂?」

憂「ううん……本当に何でもないよ」フキフキ

唯「本当に何でもないの?」

憂「うん……」フキフキ

紬(憂ちゃん……)

・・・・・・

唯「スーパー着いたね」

紬「えぇ……そうね」

憂「ごめんなさい。私のせいで空気悪くさせちゃって……」

唯「全然大丈夫だよ!」

紬「そ、そうよ!食材買いに行きましょう?」

唯「うん!」

紬「えーとお肉お肉」

唯「これ美味しそう!」

憂「でもこれ高いよ?」

紬「こっちのお肉の方がいいんじゃないかしら?」

唯「そうだねーじゃあこっち!」

紬「次は野菜ね!」

唯「お野菜はキャベツ!」

紬「りっちゃんキャベツ好きだもんね」

憂「お姉ちゃん南瓜の切ってある奴持って来たよー」

唯「おぉ!ありがとう」

紬「お野菜はこんな所でいいわね」

唯「あ……ましまろだぁ!美味しそう」

憂「お姉ちゃんましまろも買おっか!」

唯「え、いいの!?」

憂「ましまろを焼いて食べたらとっても美味しいんだよ!」

紬「憂ちゃん物知りね!」

憂「は、はい…」

唯「じゃあましまろも追加するねー」

憂「うん!」

紬「次はジュースね」

唯「ジュースどれにする?」

紬「やっぱり無難にお茶がいいわね」

唯「じゃあお茶ね~あぁっ!」

憂「お姉ちゃんどうしたの?」

唯「あれ見て!」

紬「西瓜がどうかしたの?」

唯「安いよ!買わない?」

紬「一玉780円ね」

唯「安いよ!買おうよきっとみんなも喜ぶよー」

憂「でも、あの西瓜を買ったらお金足りなくなるよ」

唯「じゃあ私のお小遣で買うよ!みんな喜んでくれると思うから」

憂「お、お姉ちゃん」ジーン

紬「私もお金だすわ!」

憂「私もだすよ!」

・・・・・・

唯「西瓜買っちゃったねー」

紬「みんな喜んでくれるといいわね!」ガサガサ

唯「うん!」

憂「じゃあお家に帰って食材を冷蔵庫に直さなきゃね」

唯「そうだね!」

紬「じゃあ唯ちゃんの家に行きましょうか」ガサガサ

唯「ムギちゃん力持ちさんだね~」

唯「重くないの?」

紬「えぇ!大丈夫よ~」

憂「!!……私、お姉ちゃんの荷物持つよ!」

唯「ほぇ?どーしたの?」

憂「お姉ちゃん荷物重いよね?私が持つよ!」

唯「うん、重いけど持って貰ったら憂に悪いよ~」

憂「私は大丈夫だよ!」

唯「う~ん。じゃあせっかくだから持ってもらおうかな」ガサガサ

憂「うん!」ガサガサ

憂「お、重い……」

唯「重いならやっぱり私が持つよー」

憂「ち、違うよ重くないって言おうとしたんだよ!」プルプル

紬「憂ちゃん力持ちね~」

唯「でも体がプルプルしてるよ~」

憂「は、早く家に行こうよ!」プルプル

唯「そうだね!」

憂「お姉ちゃん私凄い?」
プルプル
唯「憂は凄いよー!」

憂「えへへー……」プルプル

・・・・・・

唯「着いたー!」

紬「お邪魔しま~す」

憂「ふ、ふぅー……」ドサッ

唯「憂疲れたの?」

憂「う、うん、少しだけ疲れた」

唯「憂とムギちゃんは今日、沢山頑張ったから休んでてよ!私、一人だけで食材を冷蔵庫に直すから!」

紬「大丈夫なの?」

唯「うん!まかせて!二人は休んでてね!」フンス

憂「あ、お姉ちゃん」

・・・・・・

憂「あの、お煎餅です」

紬「あ、ありがとう憂ちゃん」バリポリ

憂「…………」バリポリ

紬「…………」バリポリバリポリ

憂「…………」バリポリバリポリバリポリ

紬(何だか憂ちゃんが私の事嫌いってわかっていると気まずいわ)

唯「わわっ!」ガラガラガラ

憂「お、お姉ちゃん!」トタトタトタトタ

紬「ゆ、唯ちゃん!」トタトタトタトタ

唯「ご、ごめんなさい。冷蔵庫に食材が入らないから。無理矢理入れたらグチャグチャになっちゃった」

憂「お姉ちゃん大丈夫?怪我はない?」

唯「う、うん」

紬「みんなで冷蔵庫に食材入れましょう?」

唯「ありがとぉ!」


唯「よいしょ!」ガチャガチャ

憂「紬さんお肉取って下さい」

紬「わかったわ~」

憂「ありがとうございます。よいしょ」

唯「わぁー綺麗に入ったね!二人共ありがとう!」

憂「ううん。大丈夫だよ!」

紬「よかったわね~綺麗に入って」

唯「うん!」

紬「あの、もうそろそろ私帰るわね」

唯「もう6時だもんね。途中まで送って行こうか?」

紬「ううん。大丈夫よ」

憂「あ、あの紬さん!」

紬「どうしたの?」

憂「よかったら紅茶の入れ方教えてくれませんか?」

紬「……え?い、いいわよ」

憂「遅い時間なのにありがとうございます」

唯「憂、ムギちゃんに紅茶の入れ方を教えて貰うの?」

憂「……うん」

唯「私、憂の紅茶飲みたいなぁ!」

憂「みんなの分を作るよ」

唯「そっかぁー楽しみ!」

憂「それじゃあ紬さん紅茶の入れ方を教えて下さい」

紬「わかったわ!」


台所

憂「帰る前にすみません……」

紬「大丈夫よ!」

憂「あ、あの紬さん」

紬「なぁに?」

憂「ごめんなさい」

紬「な、何で謝るの?」

憂「紬さんにだけ悪い態度だったから……」

紬「い、いいのよ……」

憂「勝手に私、紬さんに嫉妬してました」

紬「嫉妬?」

憂「お姉ちゃんが紬さんの事ばかり話すから……あ!お姉ちゃんが悪いわけじゃないですよ」

紬「憂ちゃん……」

憂「馬鹿ですよね私、紬さんが何かしたわけじゃないのにあんな態度とって……」

紬「憂ちゃんは馬鹿じゃないわ!唯ちゃんの事大好きなのね」

憂「はい!あの本当にごめんなさい」

紬「大丈夫よ!さ、紅茶作りましょう唯ちゃんが待ってるわ」

憂「はい!」

紬「…………」ギュッ

憂「どうしてカップを抱き締めてるんですか?」

紬「こうやってカップを暖めておかないと紅茶の葉が開かなくなるのよ。それと……」

憂「それと?」

紬「こうやって私の愛情をカップに注いでるの」

憂「じゃあ私も……」ギュッ

・・・・・・

紬「唯ちゃん紅茶出来たわよー」

唯「…………」スースー

憂「ね、寝てますね」

紬「きっと疲れたのね」

憂「紅茶……お姉ちゃんが起きる頃には冷めてますよね」

紬「そうね、でも冷めた紅茶も結構美味しいのよ。それに憂ちゃんが作った紅茶なら、温かい紅茶も冷たい紅茶も唯ちゃんはきっと喜んでくれると思うわ」

憂「……はい!あ、お姉ちゃんにお布団被せなきゃ」

憂「よいしょ」バサッ

紬「ぐっすり寝てるわね~」

憂「お姉ちゃんの寝顔可愛いですよね」

紬「本当なんか癒されるわ~あ、私そろそろ帰らなきゃ」

憂「帰るんですか……」シュン

紬「また明日会いましょうね。バーベキュー楽しみね!」

憂「私も楽しみです!」

紬「それじゃあさようなら憂ちゃん」

憂「はい、さようなら」

ガチャバタン

憂「紬さん……いい人だなぁ」

唯「ういー……」スースー

憂「……ん?」

唯「大好きー……」スースー

憂「お姉ちゃん……」


翌日

律「やったー放課後だぁー!」

唯「バーベキューだぁー!」

紬「楽しみだわぁー!」

梓「その前に練習だー!」

澪「そうだそー!」

唯「やっぱり練習しなきゃダメ?」

梓「そうですよ!」

唯「えー!すぐにバーベキューしたい!」

澪「練習の後に食べるバーベキューは格別だと思うぞ唯」

唯「うーん…わかった!練習しようよ!」

律「そうだなー練習するかー」

唯「そう言えばムギちゃん今日はあの眼鏡持ってかけてないね。どうしたの?」

紬「あ、あの眼鏡はもう無いわよ」

唯「えーどうしてー?」

紬「あの眼鏡はきっと私をダメにしちゃうから返したの」

律「誰にだ?」

紬「眼鏡の持ち主よ~」

唯「誰から貰った物だったの?」

紬「そうよ。ねぇみんな」

律「どーした?」

紬「みんなは私の事好き?」

澪「急にどうしたんだ?」

紬「ううん。一度みんなに聞いてみたかったのみんなは私の事好き?」

唯「うん大好き!」

澪「わ、私もムギの事大好きだぞ」カァァ

律「私も好きだぞー」

梓「私も大好きです」

紬「みんなありがとう!私もみんなの事大好きよ!やっぱりみんなの口からそう言われると嬉しいわ」

・・・・・・

純「澪先輩こんばんわ!」

澪「こんばんわ」

律「おーい唯ー炭取ってくれー」

唯「はいはーい!」

和「あ、直接触ったら……」

唯「わわっ!手が真っ黒になっちゃった」

紬「唯ちゃんタオルよ!」

唯「ありがとー」フキフキ

憂「みなさーんお肉持って来ましたよー」

梓「野菜とましまろも持って来ました」

律「美味しそうだな!腹減ったーキャベツ食わせろーキャベツー!」ワイワイ

唯「わーりっちゃんがキャベツ星人になっちゃったー」キャイキャイ

憂「あの!皆さんに紅茶を作ってきました」

澪「憂ちゃんありがとう」

紬「美味しそうだわ~」

唯「美味しいよ憂!」ズズズ

純「本当だ美味しい!」

紬「美味しいわ憂ちゃん!」

憂「ありがとうございます!」

律「よーし美味しい紅茶もある事だしお肉焼こう!」

和「私がお肉焼くわ」

梓「あ、私も手伝います!」


憂ちゃんが作ってくれた紅茶を飲みながら、私はみんなの顔を一人一人ジーッと見た。
何だかみんな凄く楽しそう。

やっぱり好感度何か知らずに、みんなとこうしていた方が楽しい。

それにみんなが私に言ってくれた大好きって言葉。
この言葉はみんなの好感度を知らないまま聞きたかったなぁ。

唯「あ、このお肉貰うねー」

紬「あー!それ私が育ててるお肉なのー!!」


END



最終更新:2011年10月18日 15:39