休み時間!

律「よーっし!唯!早速憂ちゃんの教室に行こうぜー」

唯「んーういーーー」グデー

和「もう自分では立てないレベルまで来てるみたいね」

律「なるほど!思ってたより事態は深刻なんだな!」

紬「うん、このままだと唯ちゃんはまともに授業が受けられないわ!」

律「あ、それは元気でもまともに受けてないような・・・」

和「でも唯が動くことが出来ないとなると...」

澪「ああ、憂ちゃんに来てもらうしかないな」

律「だったらさっさと行こうぜ!」

紬「急ごう!唯ちゃんはここで待っててね!」

唯「んー」グデーーン

律「たっのもーーー」ガラッ

梓「!?律先輩?」

律「梓、憂ちゃんはどこにいる?」

梓「憂はあそこの席です」

憂「あれ、皆さんどうかしたんですか?」

和「憂!」

憂「和さんまで?」

澪「憂ちゃん、私達の教室まで来てくれ!」

和「憂、唯が...」

憂「!! 和ちゃん、もしかして...!?」

和「ええ、憂分が足らなくなったみたいなの」

憂「お姉ちゃん...!」ガバッ

律「あ、憂ちゃん!ちょっ!どうして窓から!?」

和「そっちの方が早いと判断したのよ!」

紬「私たちも追いかけましょ!」

律「無理だ!普通に廊下から行こう!!」ダッ

紬「あっそうね!」

梓「・・・」

澪「梓、どうかした?」

梓「憂...分...?」

澪「ああ、唯は憂分がなくなると生活出来なくなるほど元気がなくなってしまうんだ」

梓「そんな...わ、私のあずにゃん分で元気にさせてやるです!」ダッ

澪「えっ?あ、梓!!」

和「これはまずい事になりそうね、急ぐわよ澪」

澪「あ、ああ!」

純「Zzz...Zzz...んぁ?」


憂「お姉ちゃん!!?」スタッ

唯「う、うい~~~~っ!!」ガバッ

憂「お姉ちゃんごめんね?私のせいでごめんね...」ギュウ

憂「私、憂分が足らないとどうなるか知らなくて...お姉ちゃんに酷い事...」

唯「いいんだよ~うい~来てくれて嬉しいよ~」ギュウウ

律「唯!憂ちゃん!!」

唯「おぉ~りっちゃん!どったの~?」

律「おぉ唯!戻ったか!!」

紬「これで一件落着ね!」

憂「...いえ、まだです」

律「えっ?どういう事だ?憂ちゃん」

梓「唯先輩!」

唯「あずにゃんまでどうしたの??」

梓「唯先輩の元気がないって聞いて、それで...」

唯「おぉ~ありがと~!放課後あずにゃん分補給させてね~!」

梓「今補給してください!それで元気になってください!」

唯「えぇー今はいいよぉ」

梓「ほら、憂!私が代わるよ!」

憂「で、でもっ...」

律「梓、やめろ!今は憂ちゃんに任せるんだ!」

梓「わ、私だって唯先輩の力になりたいです!」

唯「あずにゃん...」

唯「憂、ちょっとごめんね」

憂「あ、うん・・・」

唯「あずにゃん、ギューッ」

梓「唯先輩...///」ポワァ

唯「えへへ、あずにゃん分補給完了~」パッ

梓「あっ...」

唯「ごめんね。憂分、補給させてくれる...?」

梓「グスッ、は、はい...」

唯「憂、もういっかい」

憂「う、うん...」ギュッ

憂「お姉ちゃん、憂分は...」

唯「うん、黙っててごめん。憂分は憂でしか補給できないんだぁ」

和「ばれちゃったみたいね」

梓「うぅ...ヒック...澪先輩ぃ...」

澪「よしよし梓、お前だってちゃんと唯の力になってるぞ」ナデナデ


紬「・・・憂ちゃん、さっきまだ一件落着じゃないって・・・」

憂「はい、憂分は2時間休まず補給し続けないと完了しません」

和「休み時間の10分補給すれば単純に1日の10/120の2時間溜まるんじゃないの!?」

憂「はい、私も実証していないので定かではないですがおそらく10分だと3分程しか持ちません」

律「えっ!?たったそれだけ??」

憂「2時間私を抱きしめ続けてやっと1日過ごせるようになります」

憂「最近気づいたんですが憂分はストックされるみたいです」

和「それは実は知ってたわ」

憂「そうだったんですか、ストックは単純に2時間で1日、4時間で2日」

憂「そして極端な話、1時間59分で数十分、3時間59分で1日と数十分って感じだと思います」

唯「うい、気づいてたんだね」

梓(えっ、ていうか今更だけど1日2時間!?)

澪「って事は憂ちゃんは毎日唯と2時間...?」

憂「はい、お姉ちゃんが起きてないと意味無いらしいので夕食の前か後に」

唯「憂、いつもいつもごめんね?」

憂「謝らないでお姉ちゃん、私も嬉しいんだよ?」ニコッ

唯「う、うい~...」

紬「・・・」

紬「あのね、私さっきから我慢してたんだけど」

律「このまま我慢しててくれムギ、お前までおかしくなったら困るぞ」

憂「どうしよう?私このまま2時間ここにいた方がいいよね?」

梓「で、でも授業は?」

唯「ううん、憂はちゃんと授業に出て!私は大丈夫だから!」

憂「で、でもぉ」ウルウル

澪「はは、まぁ唯が授業中ダラけてるのはいつもの事だな」

唯「澪ちゃんひどーい!でも、休み時間は会いに来てね、憂?」

憂「うん、絶対来るから!待っててねお姉ちゃん!」



放課後!

律「ふぅーっなんとか乗り切ったぁーー」

憂「ご迷惑をおかけしてすいませんでした」シュン

律「あぁいいっていいって!でもホントに仲良いんだな」

唯「えへへ~」

澪「でも今日は唯は練習できないな、憂ちゃんに抱きついてないとな」

憂「すいません...」




律「ふわぁ~そろそろ2時間だな」

憂「はいっ!」

澪「結局今日は練習しなかったけど仕方ないな」

紬「私は新しい唯ちゃんを見れて新鮮だったぁ」ポワァ

律「し、幸せそうだな」

梓「唯先輩まだなんですか!?」

唯「あれ、もうちょっとかな...」

梓「・・・」ムー

律「なーに嫉妬してんだよ、梓」

梓「ち、違いますよ!誰が唯先輩なんかに!」

憂「梓ちゃんも、黙っててごめんね?」

梓「憂が悪いわけじゃないよ!それにこんな事言い出せないだろうし」

澪「でも憂分ってのは一体なんなんだろうな?」

憂「それは私にも分からないんです。お姉ちゃんが中学に入ったくらいから急に...」

澪「違う学校になって寂しくなったって事で良さそうだな...」

律「そう考えると根本的な解決ではないよな~」

澪「ああ、憂分無しで唯が生活出来ないとな」

梓「そうですね、ところで私のあずにゃん分はどういった役割を?」

唯「あずにゃんがかわいいから抱きしめたいんだよ~」

梓「答えになってませんよ!う、嬉しいですけど///」

律澪紬(そこらへんの猫でも補給できることは黙っておくか...)

律「まぁまず憂分の補給時間を減らすことが大切じゃないか?」

澪「そうだな、さすがに1日2時間ってのはな」

唯「・・・」

憂「あ、あの皆さん...」

律「ん、どうした?憂ちゃん」

憂「私、このままでも...全然苦じゃありませんから大丈夫です!」

澪「憂ちゃん...でも、補給時間延び続けてるんだろ?」

憂「そ、それは....」

澪「それに和が言ってたけど時間が延びてるのは軽音部で憂ちゃんとの時間が取れないからだって」

憂「・・・」

律「私たちもさ、唯の事心配なんだよ。これ以上時間が延びるなら軽音部の時間を割くしかない」

憂「それはっ!駄目です絶対!!」

憂「お姉ちゃん、ギター弾くようになってから本当に生き生きしてて...いつも眩しいんです!」

憂「私のせいでお姉ちゃんの輝ける時間を奪いたくない...」ポロポロ

唯「う、うい...ういのせいじゃないよ...」オロオロ

梓「唯先輩も!憂に依存しすぎですよ!」

唯「うぅ...だってぇ....」

紬「ふふふ、私はいいと思う!ふふ、ふふふ!」

律(あ、そろそろ限界だな)


澪「唯、妹離れ、出来ないか?」

唯「や、やだよぉ!」

憂「あ、それは私も...困ります///」

梓「駄目だよ!このままじゃ二人とも絶対離れられなくなっちゃうよ!」

紬「・・・・・・・」ブルブル

唯「うぅ...やだよ...なんで大好きな妹と仲良くしちゃいけないのぉ....?」ポロポロ

憂「お、おねえちゃん///」

紬「唯憂分補給完了~」

澪「あっ...ごめん唯...そういうわけじゃないんだ」

律「唯、ちょっとずつ短くしていこう、なっ?」ニコ

唯「りっぢゃん....」

紬「お茶入れるわね~♪」

梓「と、ところでちょっといいですか?」

律「なんだ梓?」

梓「そろそろ2時間30分なんですけど...」

唯「あ、憂分補給完了~」

律「なんと!2時間30分!」

憂「また延びてる...?」

澪「あ、今日の分も補給したんじゃないか?」

憂「いえ、それなら4時間必要なはずです。おそらく30分延びたのかと...」

律「マジか、延びる一方だな」

梓「やはり解決策を探しましょう!どうにかして時間を減らさないと!」

唯「うん、これ以上憂に迷惑かけられない」

憂「お姉ちゃん...私大丈夫だよ...」

律「でもさ、1日2時間唯に抱きつかれててそれでいて家事もやってお弁当も作ってって...」

澪「もはや出来た妹という表現では足らないな」

梓「あ、憂は学校の成績もトップクラスですよ」

律「やっぱり憂ちゃんくれ!」

唯「駄目です憂の姉であることだけが私の誇りです!」フンス

憂「お、おねえちゃん.../////」

梓「馬鹿な事言ってないで解決策を探しましょうよ!!」

律「梓、嫉妬とは見苦しいぞぉ~~!」

梓「う、ううううるさいです!///」

唯「ごめんね、あ~ずにゃんっ!」ダキッ

梓「あ、あ、あ///」ポポポワァ

澪「でも時間を減らすって言っても一体どうやって...」

皆「うーーーん......」


律「だーっ!まったくいい案が出てこない!」

憂「・・・皆さんありがとうございます。私やっぱり、このままでいいです」

澪「でも、それじゃ憂ちゃんが・・・」

憂「いいんです、私お姉ちゃんのことが大好きで、お姉ちゃんの為に使う時間なら平気です」

唯「ういぃ....」

紬「あっ!」

律「どうしたムギ?」

紬「時間を減らすんじゃなくて補給方法を代えてみるのはどう??」

律「おぉっ!それいい!」

澪「でもどうやって...あっ///」プシュー

紬「気づいたみたいね澪ちゃん」

律「ま、まさか・・・」

紬「ふふ、ハグの次はキスよ!」

梓「そ、それはダメーーーっ!」

唯「ほぇっ?」

憂「お、おおお、お姉ちゃんとキ、キス...?///」

唯「おぉっムギちゃんそれだよ!ナイスアイデアだよぉ!」

紬「うん!唯ちゃんならそう言ってくれると思った!」

唯「さぁ憂こっち向いて?」

憂「お、お姉ちゃん私恥ずかしい...それに初めてだから///」

唯「だいじょーぶだよっ憂!なぜなら私も初めてだからっ!」フンス

憂「えぇっでも...///」

梓「唯先輩!先に私で練習しませんか?」

紬「梓ちゃん、それが最期の言葉で良いの?」

梓「ヒッ」

律「あきらめろ梓...」

唯「憂は、私とするの、イヤ?」ウルウル

憂律澪梓「キュ、キュルルルリ~ン///」

律「えっ?」

澪「あ、いや...///」

唯「憂、えっと、目閉じて?///」

憂「う、うん...///」

唯「で、ではいきますっ...」

憂「お姉ちゃん」

唯「?」

憂「私、初めてがお姉ちゃんで良かったよ、ありがとう」ニコ

唯「!!キュルルルリ~ン///・・・ムチュ」チュ

憂「んっ...///」

紬「キュルルルリ~ン///」

律(こいつ・・・)

唯「プハァッ!あっ憂分補給完了~!」

紬「唯憂分ストック完了」

律「よっしゃあーっ!!」

澪「よし!キスならハグ2時間半分以上を一気に溜められるって事で良さそうだな!」

唯「これなら何時間も憂の時間を奪わなくても大丈夫だぁ!」

憂「おねえちゃん...紬さん、皆さん、本当にありがとうございます」

唯「ムギちゃんのおかげだよ~本当にありがとぉ~~」

紬「代わりに今後も私の前で補給してね!」

唯「えっ?」

澪「ムギ、自重な?」

紬「う、うぅっ」

憂「で、でもお姉ちゃん」

唯「どうしたのういー?」

憂「補給とか関係なしに、ちゃんとハグもしてね?///」

唯「あっ///あったりまえだよ憂!ハグ&チューだよ!」

憂「えへへ、絶対だよ!」

唯「うん!約束!」

澪「はは、妬けるな」

律「だな~、なんにせよ良かったよ」


梓「も、もう!あずにゃん分も次からはキスでお願いしますねっ!」

唯「えっいいのあずにゃん!?」

梓「だ、駄目です!唯先輩は恥じらいが足りなさ過ぎますっ!」

澪「デレツンか」

唯「じゃあ諦めるかぁ~」シュン

梓「で、でもどうしてもって言うなら・・・その・・・」

梓「うん...いいですよ唯先輩!って、あれ?」

律「何やってんだ梓、もう帰るぞ」

梓「はやっ!ま、待ってくださいよ~~」



1ヵ月後、平沢家!

唯「うい~、いつもの~」

憂「はぁ~い」パタパタ

唯「ん~」

憂「んっ///」チュッ

唯「えへへ、もっかい///」

憂「も~お姉ちゃんは///」チュッ

唯「憂分補給完了~♪」

憂「えへへ、キスも2回必要になるなんてね!」ニコ

唯「だね~ハグのままだったら何時間必要だったのかなぁ~?」

憂「皆さんには感謝しないとね!」

唯「そだね~」ニコッ

唯「憂と毎日キス出来るなんて幸せだよ~大満足だよ~~~」

憂「そ、そうだね...」

唯「うい~?どうかした?」

憂「う、ううん!なんでもないよ!ご飯作ってくるね!」パタパタ

唯「??ほ~い」




憂「あぶないあぶない」

憂「私どうしちゃったんだろ...」

憂「キス2回だけじゃお姉ちゃん分が足りないよ~~~///」


おわり



最終更新:2010年08月27日 22:11