……………
アサギシティ
憂「ありがとう、送ってくれて!」
ニョロボン「ボン!!」グッ
ニョロボン「」ダッ
憂「あっ」
ニョロボン「ボン!!」バシャバシャ
憂「……もう行っちゃった」
憂「はやく薬持っていかないと!」
……………
アサギの灯台 屋上
ミカン「ありがとうございます! これが"ひでんのくすり"ですか……」
憂「はい、それじゃあこれ……」
アカリちゃん「」プイッ
憂「あっ……」
ミカン「あの……アカリちゃん私以外の人にはあんまり懐かないので私が……」
憂「それじゃあこれ……」
ミカン「すいません……気を悪くしないで下さいね……」
憂「いえ……」
ミカン「アカリちゃん? お願いだからこれ飲んで……? ね?」
アカリちゃん「………」ジー
アカリちゃん「」パクッ
アカリちゃん「!!」シャキーン
ミカン「え!?」
アカリちゃん「ぱるぱるる!!」ピカッ
憂「ミカンさん……これって……?」
ミカン「えぇ、ねぇアカリちゃん? もう大丈夫?」
アカリちゃん「ぱるぱるる!!」
ミカン「良かった……元気になったみたいです……ありがとうございます!!」
憂「いえいえ、そこまでされるような……」
アカリちゃん「ぱるっ!?」
ミカン「どうしたのアカリちゃん?」
アカリちゃん「ぱるぱる!!」
ミカン「窓の外に何かあるのでしょうか?」
憂「? 何もありませんけど……」
アカリちゃん「???」
ミカン「アカリちゃんの見間違いかもしれないですね」
アカリちゃん「ぱる……?」
憂「でも元気そうで良かったんじゃないですか?」
ミカン「そうですね。 今日は本当にお疲れさまでした」ペコリ
憂「いえ、そんな……」
ミカン「お礼しようかと思ったんですけど、今日は休んだ方がいいんじゃないですか?」
憂「そうですね……今日疲れました……」
ミカン「今日はポケモンセンターの方で休んでもらった方がいいと思いますが、どうしますか?」
憂「そうですね、じゃあポケモンセンターの方に……」
ミカン「それではポケモンセンターに行って下さい。 私はもう少しアカリちゃんと一緒にいますので……」
憂「それじゃあ失礼しますね」
ミカン「お疲れ様でした。 ではまた明日」
……………
憂「ふぅ……」
ザッ
スイクン「………」
憂「えっ!?」
スイクン「………」
憂(このポケモン……? 確か……)
スイクン「」ダッ
憂「あっ! ……逃げちゃった」
ミナキ「おーい君!」
憂「あっ、あなたは確か……」
ミナキ「ミナキだ! それより今ここにスイクンがいたよな!?」
憂「さっきのポケモンですか?」
ミナキ「そうだ! 今のがスイクンだ!」
憂「今のが……」
ミナキ「美しいポケモンだろう? スイクンを間近で見られるトレーナーはほとんどいないんだ」
ミナキ「スイクンはトレーナーを選んでいるという噂がある。 もしかしたら……」
憂「私ですか?」
ミナキ「そうだ! もしかしたら君はスイクンに選ばれたのではないか……と」
憂「でも私のポケモンそんなに強い訳でもないですし……」
ミナキ「本当かな?」
憂「はい?」
ミナキ「君は自覚していないだけで強くなくても特別な力を持っているのかもしれない」
憂「………」
ミナキ「そこでどうだろう? 私もスイクンに選ばれたいというのもあるが君がどれほどのトレーナーなのかも見てみたい」
ミナキ「だから今からここでポケモンバトルしようじゃないか!!」
憂「今からですか!?」
ミナキ「そうだ! 遠慮はしないぞ! スリープ!!」ボン!
スリープ「」ニヤニヤ
憂(あれっ? もしかしてバトルをやらなきゃいけない雰囲気になってる?)
ミナキ「どうした!? こんな時間から用事なんて無いだろう!? さぁ早く勝負しようじゃないか!!」
憂(やっぱり逃げられない!? ……だったら)
憂「ラキちゃん!」ボン!
ラキちゃん「ラッキー!!」
ミナキ「ラッキーか……ならまずはじめは"ずつき"だ」
スリープ「オオオオォォォォ!」ドン
ラッキー「!?」
憂「ラキちゃん! "タマゴうみ"!!」
ラキちゃん「ラッキー!!」ポンポンポン
ミナキ「ふむ、そうくるか……ならば"さいみんじゅつ"だ!!」
スリープ「」グワングワングワン
ラキちゃん「………」ウトウト
憂「ラキちゃん! "タマゴばくだん"!!」
ラキちゃん「! ラッキー!!」ヒュンヒュン
スリープ「!?」ドカーン!
ミナキ「ほう、なかなかやるようだな。 チェンジだ! ゴースト!!」ボン!
ゴースト「ケケケケ……」
憂「ラキちゃん戻って!」ボン!
憂「じゃあこっちも……ブイちゃん」ボン!
ブイちゃん「ブイ!」ダッ
ミナキ「イーブイか……これじゃあ"シャドーパンチ"や"シャドーボール"が出せないな……」
憂「"かみつく"!!」
ブイちゃん「ブイ!」ガブッ
ゴースト「!?」
ミナキ「怯むな! "のろい"!!」
ゴースト「」ドン!
ブイちゃん「!?」ドクン
憂「ブイちゃん!?」
ミナキ「時間が経てば経つほどイーブイは弱っていくぞ」
憂「じゃあ交代して……」
ミナキ「ゴースト! "くろいまなざし"!!」
ゴースト「」ギロッ
ブイちゃん「!!」ビクッ
憂「あ、あれっ? 交代できない……?」
ミナキ「イーブイかゴーストがやられないと交代はできないぞ?」
憂「え、えーと……」
ブイちゃん「」バタッ
憂「あぁ……ブイちゃんが……」
ミナキ「これでお互い1勝1敗になったわけだが……君はあと何匹ポケモンを持ってる?」
憂「……あと一匹ですけど」
ミナキ「丁度良かった。 こっちもあと一匹しか残っていないんでね。 早く決着をつけてもらおう」
憂「いいですよ」
ミナキ「さぁ最後はコイツだ! マルマイン!!」ボン!
憂「チコちゃん!」
マルマイン「」ゴロゴロゴロ
ミナキ「登場早々悪いが"ころがる"だ!!」
憂「"リフレクター"!!」
チコちゃん「ベイッ!」シャキーン
ミナキ「なにっ!?」
マルマイン「」ドカッ
チコちゃん「」グググ
憂「"タネマシンガン"!!」
チコちゃん「ベイッ!」ドドドドドド
マルマイン「!?」ドドドドドド
ミナキ「まだまだ! "ジャイロボール"!!」
マルマイン「」ゴロゴロゴロゴロ
チコちゃん「ベイッ!?」ドカッ
憂「"ギガドレイン"!!」
チコちゃん「ベイッ!!」ギュゥゥゥゥン
マルマイン「」ヘナヘナヘナ
ミナキ「なんと!?」
憂「やった!?」
……………
ミナキ「そうか、君は憂ちゃんというのか」
憂「はい」
ミナキ「いやぁ、完全に油断していた。 こうなるならマルマインに"だいばくはつ"させときゃ良かったかな?」
憂「でもそうすると引き分けになりますよ?」
ミナキ「負けよりかはマシだろう。 戦っているうちに遅くなっちゃったし、そろそろ休もうか」
憂「じゃあ私ポケモンセンターに帰りますけど……」
ミナキ「あぁ、僕は後で向かうから先に帰っていいよ」
憂「そうですか? 何するのか知りませんけど無理しないで下さいね?」
ミナキ「あぁ、わかってるさ」
憂「それじゃあ……」スタスタ
ミナキ「………行ったか」
ミナキ「さて、そろそろ出てきたらどうだい? そこに居るんだろう?」
ミナキ「言っておくがそのままやり過ごそうったってそうはいかないぜ? さぁ、観念して出てきなよ。 さもないと……」
和「……いつから気付いてたの?」ザッ
ミナキ「僕がマルマインを出した辺りかな?」
和「そう」
ミナキ「何故隠れてたんだい?」
和「………」
ミナキ「もしかして憂ちゃんが心配だったとか?」
和「さぁ……」
ミナキ「おいおい、素直じゃないなぁ。 別に言っても誰にも言わないさ」
和「」スッ
ミナキ「うん? どこに行くんだい?」
和「私の勝手でしょ」
ミナキ「まぁそうだね。 寝るなら早めに寝ときな。 それじゃ!」
……………
和「何だったのかしらあの男……」スタスタ
和「追いかけてくる気配もないし……一体何を……」ピリリリリ
和「はい、もしもし」ピッ
???『よう和、やっと見つけたそうだな?』
和「えぇ、見つかりましたよ」
???『よくやった。 それで例の物は手に入れたか?』
和「いえ、まだ持ってるかどうかは……」
???『まあいい、持ってなければどこにあるか聞きだせばいいだけだからな』
和「そうですね、マツブサ様」
マツブサ『頼むぜ和? 俺達マグマ団の夢の為にもアレが必要だからな?』
和「えぇ、わかってます」
……………
翌朝 アサギ港
ミカン「こちらがアサギの港ですよ」
憂「うわぁ……船がいっぱいだー……」
船乗り「あっ! ミカン様!? おはようございます!!」バッ
ミカン「そんな……ミカン様はやめて下さいっていつも言ってるじゃないですか……」
船乗り「し、失礼しました!!」
憂「ミカンさんってこの町で偉い人なんですか?」
ミカン「いえ、先程言ってた通りジムリーダーをやってるだけなんですけど……」
憂「それだけでも凄いんじゃないですか?」
ミカン「別に大したことはやってないんですけど……」
……………
ミカン「あっ! 憂さんこちらです」
憂「この船は?」
ミカン「この船はホウエン地方行きの船です」
憂「ホウエン?」
ミカン「今朝聞いた話によると知り合いを探してるんですよね?」
憂「はい」
ミカン「そして憂さんの言ってた服装を考えてみるとその方はマグマ団のはずです」
憂「マグマ団……?」
ミカン「マグマ団というのはホウエンを中心に活動している団体なのですが……詳しいことはわかりません」
憂「なんで和さんがマグマ団に?」
ミカン「さぁそこまでは……何か考えがあるんじゃないでしょうか?」
憂「はぁ……でも行くにしても私船のチケットとか持ってませんよ?」
ミカン「だから私がプレゼントするんじゃないですか」スッ
憂「えっ!?」
ミカン「私趣味で色んな地方に旅行しに行くんです。 それでこのチケットはいつ使うか考えてなくて……」
憂「でも……」
ミカン「昨日のお礼ですよ。 快く受け取っておいて下さい」
憂「えーと……ありがとうございます」
ミカン「いえいえ」
……………
船員「ホウエン地方行き、もうすぐ出航しますよー!! もう乗る人はいませんかー!!」
ミカン「あっ! あの船です!!」
憂「す、すいませーん!!」
船員「おやっ? 乗船ですか?」
憂「はいっ!」
船員「じゃあ早く乗って下さい! もうすぐ出航ですから!! こっちです!!」タッ
憂「はいっ!」タタッ
ミカン「お元気でー!!」
……………
船内
船員「こちらがお客様の部屋になります。 ごゆっくりどうぞ」バタン
憂「うわぁ……広い部屋だなぁ……」
憂「………」
憂「何か喉渇いたなぁ……自動販売機とかどこかにあるかな……」カチャ
……………
甲板
ソライシ博士「な、なんだね君は!?」
和「申し訳ないですが先程の質問に答えて下さい。 隕石は今どこにあるのですか?」
ソライシ博士「君はマグマ団だろ!? そ、そんな奴に隕石のある場所なんて……」
和「なら……」スッ
ソライシ博士「ひぃー!!」
憂「こっちかな?」ガチャ
和「えっ?」
ソライシ博士「へっ?」
憂「あっ」
和「憂!?」
憂「和さん!?」
ソライシ「えっ? えっ?」
憂「和さん何してるんですか!?」
和「ソライシ博士から隕石のことを聞いてただけよ」
ソライシ博士「」ソー
和「ヨーギラス」ボン!
ヨーギラス「」ギロッ
ソライシ「ひぃ!?」
和「私は金目の物には全く興味ありません。 ただ隕石の場所を教えてくれたらすぐにでも解放するつもりですよ?」
ソライシ「わ、わかったわかった! 家だよ家!! 家に保管してるだけだよ!!」
和「………」
和「はじめからそういえば良かったのに……戻ってヨーギラス」ボン
ソライシ「い、今言ったことは本当だな!?」
和「もちろん、後日受け取りに行きますんで、その時までちゃんと保管しといて下さいね」ボン!
ヤミカラス「カァー!」バサバサ
和「それでは」
憂「ま、待って!!」
和「憂、あなたとは後に会えるわ。 勝負すると思うからしっかりポケモン育てておいてちょうだい」
バッサバッサ・・・
ソライシ「た、助かった……?」
憂「………」
アナウンス『間もなく出航します。 船の揺れにご注意下さい』
ソライシ「えっと……君一人で部屋に戻れるかい?」
憂「大丈夫です……」
ソライシ「えーと……じゃあ先に行ってるからね」タタッ
憂「和さん……?」
最終更新:2012年09月27日 00:25