和「………ってちゅう!?」
和「何考えてるの!やめなさい!」メッ
唯「えっ…」
和「……え?」
唯「……………」グス
和「!」
唯「和ちゃんのバカ!」ダッ
和「唯!!」
和(…………なに…どういうこと…?)
和(まさか唯…私のこと…?)
次の日
和(昨日のは…なんだったのかしら…?)
和(私が放課後、一人で生徒会室で残りの書類を片付けてたら突然唯がやってきて…)
唯『和ちゃーん…』そろそろ
和『唯?どうしたの?もう下校時間過ぎてるわよ。部活終わったんでしょう?』
唯『うん…そうなんだけど~…』モジモジ
和『?』
唯『えへへ~…』にこにこ モジモジ
和『ごめんね、私今日中にやらなくちゃいけない書類が残ってるの。だから…』
唯『他の人は?』
和『帰したわ。一人で十分だから』
唯『え~残ってやんなきゃいけないのに?』
和『生徒会長だもの。みんなよりかは働いて当然よ』
唯『ほえ~…キャリアウーマンみたいでかっこいいね!』
和『そんなことないわ。曽我部先輩が会長のときだってこうやってくれたもの。私はそれを真似してるだけ』ペラッ
唯『んー…でもかっこいいよ!』
和『そう?ありがとう。というわけだから悪いけどまた明日ね』カキカキ
唯『………』モジモジ
和『……?どうかしたの?』
唯『ん~…えっとねぇ…』モジモジ
和『……………』
唯『えっとぉ~…』チラッ モジモジ
和『…30分ぐらいで終わると思うからそしたら一緒に帰ろうか』
唯『!うん!』
和『じゃあその辺で大人しく座ってなさい』カキカキ
唯『はぁ~い』にこにこ
唯『ねぇねぇ和ちゃん!』
和『うん?』カキカキ
唯『ムギちゃんがね、和ちゃんに会いに行くって言ったらこれ二人で食べてってお菓子くれたの!』
和『そっか。じゃあ後で食べようか』ペラッ
唯『うん!』
唯『ねぇねぇ和ちゃん!』
和『んー?』ペラッ ペラッ
唯『今日ね、りっちゃんと澪ちゃんが同じシャーペン使ってたんだよ!それでね…』
和『うん、後でね』カキカキ
唯『うん!』
唯『ねぇねぇ和ちゃん!』
和『うん』カキカキ
唯『憂がね、今日は肉じゃが作ってくれるんだよ!憂の肉じゃがおいしくてね…』
和『後でね』カキカキ
唯『うん!』
和(……そのあとも何回も話しかけてくるから全部適当に返事してたら突然ちゅうとか言い出したのよね…)
和(メールしても返事よこさないし…教室言ったら聞いてみないと…)
律「おっはよう!和~!」バシッ
和「っ…おはよう、律」
澪「朝から人を叩くな!」ゴチッ
律「いてっ!澪だって叩いてるじゃん!」
澪「おはよう和」
和「おはよう」
澪「宿題やってきた?」
和「うん」
律「え?無視?ひょっとしてイジメ?」
澪「最後の問題がちょっと分かんなくてさ…」
和「教室行ったら教えてあげる」
澪「助かるよ」
律「うう…」シュン
和「……冗談よ。こっちいらっしゃい」
律「わーい!!」ガバッ
澪「あっもう…甘やかさなくていいのに…」
律「澪と違って和は優しいんだよー」ベー
澪「調子に乗るな!」
律「…」ササッ
澪「こら!和を盾にするな!」
律「べー!」
澪「くっ…」ギリッ
律「ふふん♪」
和「こら」
律「!ご…ごめんなさい…」シュン
澪「和の言うことなら聞くのか」
律「そうだよん♪」
澪「バカ律!」
律「なんだとー!」
澪・律 ギャーギャー!
紬「おはよう和ちゃん」
和「おはよう、ムギ」
紬「あらあら朝から楽しそうね」ふふっ
和「仲がよくて羨ましいわ」
紬「和ちゃんだって唯ちゃんと仲いいでしょ?」
和「………そうね」
紬「?」
律「おっムギおはよう」
紬「おはようりっちゃん」
澪「あ、おはよう」
紬「おはよう。二人とも朝から元気ね」ニコニコ
律「だって澪が…」
澪「だって律が…」
律「まねすんなー!」
澪「してない!」
和「はいはい、もう教室なんだから静かにしなさい」ガラッ
律・澪「…はーい」
唯「あ…」
和「唯…」
和「!」
律「おっ!唯おはよう!」
唯「…おはよ~りっちゃん」
和(目…逸らされた?)
和「…ねぇ、ゆ」
澪「和、宿題教えてよ」
和「え?あ、うん…」
授業中
和(目を逸らされたんだとしたら……やっぱり昨日のことよね?)
和(唯…本気で私のこと…)
和(でっでも好きだとかも言われてないのにいきなりキスっておかしいわよね)
和(それ以前に私は唯をそういう対象として見たことない)
和(……どうしたらいいのかしら)
和(他の人からのならごめんなさいと一言断ればいいけど…)
和(…………唯にそういう対象として見れないって言ったらもう前みたいには戻れないのかしら…)
和(話もできないくて目すら合わせてもらえなくて…)
和(……………そんなの嫌だわ)
澪「和。のーどーか」
和「えっ…」
澪「どうしたのぼーっとして」
和「あ…ううん。ちょっと…(いけない…一時間目終わってたのね…)」
澪「?お昼にしようよ」
和「え!?お昼!?」
澪「う、うん」
和「うそ…」
澪「和それ一時間目の教科書じゃないか。……まさかずっとそうしてたのか?」
和「………そうみたいね」
澪「あーじゃあ休み時間声かければよかったな…何か考え込んでるから邪魔しないほうがいいかと思って…」
和「ううん。いいの…(お昼までずっと考え込んでたなんて…)」
澪「……何か悩み?」
和「……ううん。なんでもない」
澪「そう?」
和「うん。みんなの所行こうか」
律「おっやっときたな」もぐもぐ
澪「何で先食べてんだよ…」
律「遅いんだもん」ぱくっ
和「ごめんね」
律「ふふん!おかず一個で許してやろう!」
澪「いいから大人しく食べてろ」
律「はーい」もぐもぐ
和「………唯は?」
紬「今日は憂ちゃんと食べるんですって」
和「え……」
澪「珍しいな」
律「たまにはいいんじゃないか」もぐもぐ
澪「毎日家で一緒に食べてるだろ」
律「ありゃ」
紬「ふふっ」
澪「ったく」クスッ
律「へへへ」
和(…………唯)
放課後 生徒会室
和(結局今日一日唯と話すどころか目が合ったのも朝の一回だけ…)
和(ちゃんと話がしたい…)
和(でも…でももし友達ですらいられなくなってしまった時のことを考えると………怖い)
和(……………唯って女の人が好きなのかしら?)
和(でも世の中には男女両方好きな人がいるって聞いたことあるわ)
和(私は…残念だけど女の人を好きになったことなんてないわ…)
和(………あれ?でも私男の人好きになったことあったっけ?)
和(……私そういえば恋とかってしたことない…)
和(中学に入ってから周りでそういう話する子が増えたけど…唯はそういう話振ってこなかったし…)
和(っていうか唯好きな男子とかいたのかしら?ふつうに男子とも仲良かったりしたわよね…?)
和(でも唯ってのんびりしてるからバカ男子に「平沢とろい」とか言われて泣いてたことあったわね…)
和(あのバカ、唯のこと泣かせて…)イライラ
和(男ってバカね本当)イライラ
和(…まぁいいわ。あんな男のことで腹立てるのもバカらしいもの)
和(…ってことは唯もしかして好きな男子いなかったのかしら)
和(好きな女子はいたりしたのかしらね…)
和(………もしかしてずっと私のことを…?)
和(いやまさかそんな…)
和(でももしそうだったら…)
和「……………」きゅん
和(わ…悪い気はしないわね。誰かが自分のこと一途に想い続けてくれたなんて嬉しいわ。たとえそれが同性だって。うん)
和(あー…もうどうしたらいいのかしら…)
コンコンッ
後輩「あっはい」
さわ子「ちょっといいかしら」ガチャ
後輩「はっはい!」
さわ子「真鍋さん、いる?」
和「?はい。どうしました?」
さわ子「○○先生がこの書類に目通しといてほしいって」ペラッ
和「分かりました。読んでおきます」
さわ子「お願いね。じゃあ」
後輩「さっさようなら」
さわ子「さようなら」ニコッ
バタン
後輩「……やっぱりさわ子先生ってきれいですよね!」
和「うん?そうね(本性はちょっとあれだけどね)」
後輩「憧れちゃうなぁ…生徒にも人気あるし、モテるんでしょうね!」
和「……………」
後輩「ね?会長!」
和「ごめん、ちょっと出てもいいかしら」
後輩「え?あ、はい」
和「10分ぐらいで戻ってくるからよろしくね」
後輩「分かりました」
廊下
和「先生っ!」
さわ子「あら、生徒会長が廊下走っちゃダメよ?」
和「あの…ちょっと相談が…」
さわ子「なにかしら?生徒会のこと?」
和「えぇっと…人のいないところで聞いてもらってもいいですか?」
さわ子「そうね…じゃあ準備室行きましょうか。そこなら人もいないわ」
和「はい」
最終更新:2010年08月31日 22:40