律「ゆ~い!」

唯「あれ、りっちゃんおはよ~」

律「あれ、って何だよ」

唯「だってりっちゃんと登校中に会うなんて珍しいから」

律「べべべ、別にな!唯と一緒に学校行きたいから待ち伏せてたとか、そういうんじゃないぞ!?」

唯「そーなの?」

律「ち、違うってば!」

唯「まぁとりあえず学校行こうか」

律「だな!細かい事は良いんだよ!」


律「な、なぁ唯?」

唯「なぁにりっちゃん」

律「手繋ごうぜ!」

唯「いいよ、繋ごっか」

律「えっ!?」

唯「何で驚くの?」

律「いや、だって普通いきなり手繋ごうって言われたら疑問に思わないか?」

唯「そうかなぁ。というか、りっちゃんから言ってきたんじゃん」

律「ま…まぁそうだけど」

唯「じゃあ、ほら。」

律「う、うん。ゆ…唯の手、あったかいな」

律(ゆゆゆゆっ唯と手繋いでるぞ!私今、唯と手繋いでる!)

唯「りっちゃんの手もあったかいよ~」

律「そそそそうかなぁ?えへへ~…」


律「そういえば今日、憂ちゃんは一緒じゃないんだな」

唯「あ。憂ね、今風邪引いてるんだ」

律「えっ」

唯「昨日の夜、顔赤いし息も荒かったから熱計ってみたら38度もあってさ」

律「38度って、平熱によっちゃ結構高いんじゃ…」


唯「今日の朝には37度と少しまで下がってたんだけどね。大事を取って今日はお休み」

律「家で看ててあげなくて良いのか?」

唯「憂がどうしても嫌がっちゃって。私は休んで看病するって言ったんだけど」

憂『私のせいでお姉ちゃんが学校を休むなんて絶対ダメだよ!!』

唯「って言うもんだから」

律「あ、あー…そっか。憂ちゃんらしーな」

律(まぁでも憂ちゃんが居たら唯と一緒に手を繋いで学校に行くなんて絶対無理だったな…)


律「着いちゃった」

唯「りっちゃん、そろそろ手、離そ?」

律「な…何で!?」

唯「何でって…もう学校着いちゃったし。ずっと手繋いでる訳にはいかないでしょ?」

律「あ、あぁそうだよな。うん」

唯(なんだか今日のりっちゃん変だなぁ)




澪「時間は…8時か。今から行けば余裕だな」

澪「律にメールしてみても返って来ない。アイツ、まだ寝てるな?」

澪「ふふっ、全く。起こしに行かないと、いつもギリギリまで寝てるんだから」

澪「律はホント、私が居ないとダメだよな」

澪「っとと、通り過ぎるトコだった」


ぴんぽーん

澪「あ、おばさん。おはようございます。律、まだ寝てるんですよね?起こしに…えっ」

澪「もうとっくに出て行ったんですか?あ…いえ、そうですか。はい。」

澪「な…何だよ律のヤツ。先に行ったなら、ちゃんとメール返してくれればいいのに…」

澪「わざわざ起こしに来たのにさ…」


紬「おはよう、りっちゃん。唯ちゃん。朝から一緒に登校なんて仲良くて羨ましいなぁ」

律「だろだろ?いやぁ、今日から毎日一緒に行く事にしたんだよな、唯?」

唯「えっ?今日はたまたまだし、そんな約束した覚えは…」

律「そ、そだっけ?あはは、勘違い勘違い!」

紬「んん~…?りっちゃん、もしかして…」

律「な、何だよ!?」

紬「そっ、そんな大声出さなくても…。やっぱり何でもないわ」


唯「?でもりっちゃんが私と一緒に朝、学校行きたいなら私は全然良いよ!」

律「ほ…ホントか!?」

唯「うん。りっちゃんと居ると楽しいから」

律「まままままマジ!?じゃじゃあ明日から待ち合わせて一緒に学校行こうぜ!!」

唯「うん、いいよ~」

律(いやっほうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!)

紬「ふぅむ…」


1限終了後…

律「ゆ~~い~っ!!」

唯「どうしたのりっちゃん?」

律「ここ教えてーっ!」

紬「りっちゃん、次の数学の授業当たるから」

唯「なるほどぉ。って…りっちゃん、私に聞くの?」

律「あ、やっぱ唯じゃ分かんないか?」

唯「な…りっちゃんから聞いてきたくせに何て言い草!」

律「ごめんごめん、そんな膨れるなよ~」


唯「ちょっと問題見せて!」

律「うわわっ、唯、顔近っ…」

唯「あ、これなら多分分かるよ!ってりっちゃん、顔真っ赤だけどどーしたの…?」

律「ふぇ!?な、なに…?」

唯「話聞いてなかったの?」

律「う…ごめん」

紬「あらあらあらあら」

紬(りっちゃんやっぱり唯ちゃんの事が…)


昼休み

律「昼だーっ」

唯「ご飯だーっ」

紬「二人共お弁当?」

律「私は弁当だけど…」

唯「私は購買に行ってきますっ!」

紬「行ってらっしゃい♪」

律「唯、私も行く!」

紬「?でもりっちゃんお弁当は…」

律「ぱ、パンも食べたい気分なんだよ!」

唯「そうなの?じゃあ一緒に行こ~♪」

律「おう!急がないと無くなっちゃうしな。悪いムギ、先食っててくれ」

紬「えっ、ちょ…。一人になっちゃった…」



澪「まさか律を迎えに行くのに急いで家を出て、自分の弁当持ってくるの忘れるなんて」

澪「まぁたまには購買でも良いかな。うわ~、結構混んで…んん?あれは唯と…律!」


唯「りっちゃんどうする?」

律「唯と同じので良いよ、私は」

唯「でもそれじゃあつまんないよ~」

律「そ、そうかな。唯は何買う?」

唯「私はあんパン買おうかな。そうだ、じゃありっちゃんの分も買って来てあげるよ!待っててね」

律「待って…ってもう人混みに紛れて見えない…」


澪「おい律!」

律「お~、おいっす澪。どうしたんだ。弁当あるのに購買?」

澪「おっお前のせいだろっ!」

律「へ、私?」

澪「あ、いや…。そ、それより今日は何で先行っちゃったんだよ!」

律「先行ったって、私澪と一緒に行く約束してたっけ?」

澪「…してないけど。でも律、いつも私が起こしに行かないと起き無かったから今日もと思って…」

律「あ~…そうだったのか。ごめんな澪」


澪「べ、別にいいけどさ。私が勝手に起こしに行ってただけだし」

律「そんなスネんなって」

澪「だっ誰もスネて何か無い!」

律「澪にも悪いし今度からちゃんと自分で起きるわ。それに明日からは唯と一緒に学校行くし♪」

澪「まぁ…私は律を起こしに行くの、嫌じゃないからどうしてもって言うなら…ってえ?唯と!?」


唯「りっちゃん、ごめん…。私は負けました。あんパンしか残ってなくて二つ共あんパン…。」

律「全然良いよ!唯とお揃いだ!」

唯「お揃い…パンのお揃い?とりあえず教室戻ろ、お腹空いちゃった~」

律「唯、手繋いで戻ろーぜ」

唯「良いよ~」

律「えへへ…」


澪「は!?おい律!待てってば!」

律「澪、また放課後にな~」

澪「…何だよそれ」

澪「ふざけるな…私の律が…。何で…何で唯と…」

澪「あ、パン。もう何も残って無いし…」

澪「全部唯のせいだ…!!」


紬「唯ちゃんりっちゃんも早く帰ってきてぇ…」

唯「ムギちゃん、まだ食べてなかったの?」


律「先食っててよかったのに」

紬「りっちゃん!だって一人じゃ淋しいんだもの…」


唯「はむはむ」

律(あ~…唯ホントに可愛いなぁ)

唯「甘い…」

律(小動物みたいだな…)

紬「りっちゃん、ぼーっとしてどうしたの?」

律「へっ!?あ、えと、唯が可愛いなぁって…てうぁ!」


唯「り、りっちゃん?」

律「あああ!えーっと何でもないんだ!いや、可愛いのはホントだけど、じゃなくてぇ」

唯「え…えと、ありがと」

紬「まぁまぁまぁまぁ」

律(あれ、唯嬉しそう?脈あるかな!?)

紬(顔を赤らめている唯ちゃん、最高に可愛いわぁ)


放課後

紬「お茶が入ったわよ~」

唯「やた!ムギちゃん、今日のお菓子は何?」

紬「ケーキを持ってきたの♪」

唯「け・ぇ・き!」

梓「あの…練習…」

律「まぁまぁ、ティータイムの後でも出来るだろ?」

紬「梓ちゃんはケーキ、要らない?」

梓「いっ、要ります!それとこれとは話が別でですね」

唯「ふみゃぁ…おいひぃ…」

律(唯、幸せそうな顔してるなぁ)

澪(律のヤツ、ずっと唯の方ばっか見てるし。イライラするなぁ…!)

律「なぁ唯。私の分も食べるか?」

唯「えっ、いいのりっちゃん!?」

律「あぁ、あんま腹減って無いからさ」

唯「ホント!?ありがと、りっちゃん大好きっ!」

律・澪「!!」

律(唯に大好きって言われた唯に大好きって言われた唯にry)

澪「律、私も好きだ!」

律「え?ああ、うん。澪は幼馴染だからな。」

澪「…」

律「よーし、今日はこれで終わりっ!」

梓「結構練習出来ましたね」

唯「疲れちゃったぁ」

澪「なぁ律、一緒に」

律「ゆーい!一緒に帰ろうぜ!」

唯「うん、いいよ♪」

梓「あの2人、仲良いですね」

紬「とっても微笑ましいわ」

梓「は、はぁ…」

澪(なんで唯と帰るんだよ律どういうことだよそんなヤツのどこがいいんだおいふざry)

梓(横から物凄い負のオーラを感じるんですけど…)


律「お~なかが鳴くからかえろ~♪まーっすぐお家へかえっろ~♪」

唯「ん~…何だかりっちゃん上機嫌だね」

律「だって唯と一緒に帰れるだもん」

唯「私何かと一緒に帰っても面白くなくなぁい?」

律「私は唯が居ればどんな状況だって最高に楽しい!」

唯「!そ、そっか。えへへ~…、何か嬉しいな」

律(今だ!田井中律!告白するなら今しかないっ!)


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最終更新:2010年01月28日 03:44